昼。
晴れた空の中一人の男が高速で移動していた。
男の名はベジータ。
ゴテンクスの気が消滅すると同時に外へと飛び出していた。
彼の当面のターゲットはゴテンクスと孫悟飯を殺した張本人。
晴れた空の中一人の男が高速で移動していた。
男の名はベジータ。
ゴテンクスの気が消滅すると同時に外へと飛び出していた。
彼の当面のターゲットはゴテンクスと孫悟飯を殺した張本人。
都から大して離れてはいなかったので彼はあまりエネルギーを使わずに相手を見つける事が出来た。
「おい。そこのお前」
押し殺した様な声でベジータは相手に問いかけた。
「はい。…貴方はベジータ様!?」
相手が男に聞いた。
「俺を知っているのか。」
「はい。データベースでフリーザ軍の勇士の一人でありかなりのエリートだったと。」
「おだてても ゴテンクス達は戻ってはこない。お前には消えてもらう」
気を開放し構えを取る。
「そう 気張らずに。」
「だあッ!」
ベジータが掌から衝撃波を出す。
グスフはじっとその様子を見つめた。
衝撃波がグスフの目の5CM前まで迫る。
「おい。そこのお前」
押し殺した様な声でベジータは相手に問いかけた。
「はい。…貴方はベジータ様!?」
相手が男に聞いた。
「俺を知っているのか。」
「はい。データベースでフリーザ軍の勇士の一人でありかなりのエリートだったと。」
「おだてても ゴテンクス達は戻ってはこない。お前には消えてもらう」
気を開放し構えを取る。
「そう 気張らずに。」
「だあッ!」
ベジータが掌から衝撃波を出す。
グスフはじっとその様子を見つめた。
衝撃波がグスフの目の5CM前まで迫る。
(遅いんだよ)
グスフはニヤリとつめたい笑みを浮かべた。
グスフの元になった存在の一人、「グルド」
彼の超能力「時間止め」
それが今 この瞬間だけ世界を支配していた。
「悪いね。ベジータさん。貴方の肉体が必要なんだ。ボディーチェンジ!」
グスフの口からエネルギーが出てそれがベジータの口から体内へと入る。
「時間は動き出すってね!」
ビュワワッ。
「どわっ」
グスフの肉体が吹き飛ぶ。
背後にあった岩へと激突し動かなくなる。
「ん~ふっふっふ。記憶を読めば…え…?」
グスフはフリーザを斃した者を知った。
それは先程彼と戦った「ゴテンクス」なる者になった少年と似ていた。
「まさか・・・成長した“トランクス”という少年だったのか…」
消してしまった以上、もう彼が戦う理由は無い。
「やりました!やりましたよ!フリーザ様!」
一人勝どきを挙げるグスフ。
だが彼はベジータの記憶を読む内もっと大変な事に気づいた。
「・・・未来からの…?」
それは彼にとって非常に意外な事だった。
“タイムスリップ”など非現実・非科学的な事であるというのが彼の結論だった。
そんなものがあればフリーザを斃した者に自分から会いに行っていただろう。
「そいつはちげーなあ!」
突然 野太い声がした。
「誰ですっ!?」
「おら、孫悟空ってんだ!」
グスフは空を見上げた。
彼が持っている写真に写っている人物がそこにいた。
「気でわかる。おめーはベジータの肉体を乗っ取りやがった」
「あなたが…フリーザ様の仇ですね。」
「ああそうさ。」
グスフは相手の言っている事が嘘であるという事を理解していた。
仇が平行世界の存在であり接触する手段が無い以上もう戦う意味は無い。
だけども。
こいつがフリーザ様を追い込んだ張本人。
許せない。
自分はフリーザ様の為に創られた生命体。
だから。
命は。
フリーザ様の仇討ちの為に!
グスフはニヤリとつめたい笑みを浮かべた。
グスフの元になった存在の一人、「グルド」
彼の超能力「時間止め」
それが今 この瞬間だけ世界を支配していた。
「悪いね。ベジータさん。貴方の肉体が必要なんだ。ボディーチェンジ!」
グスフの口からエネルギーが出てそれがベジータの口から体内へと入る。
「時間は動き出すってね!」
ビュワワッ。
「どわっ」
グスフの肉体が吹き飛ぶ。
背後にあった岩へと激突し動かなくなる。
「ん~ふっふっふ。記憶を読めば…え…?」
グスフはフリーザを斃した者を知った。
それは先程彼と戦った「ゴテンクス」なる者になった少年と似ていた。
「まさか・・・成長した“トランクス”という少年だったのか…」
消してしまった以上、もう彼が戦う理由は無い。
「やりました!やりましたよ!フリーザ様!」
一人勝どきを挙げるグスフ。
だが彼はベジータの記憶を読む内もっと大変な事に気づいた。
「・・・未来からの…?」
それは彼にとって非常に意外な事だった。
“タイムスリップ”など非現実・非科学的な事であるというのが彼の結論だった。
そんなものがあればフリーザを斃した者に自分から会いに行っていただろう。
「そいつはちげーなあ!」
突然 野太い声がした。
「誰ですっ!?」
「おら、孫悟空ってんだ!」
グスフは空を見上げた。
彼が持っている写真に写っている人物がそこにいた。
「気でわかる。おめーはベジータの肉体を乗っ取りやがった」
「あなたが…フリーザ様の仇ですね。」
「ああそうさ。」
グスフは相手の言っている事が嘘であるという事を理解していた。
仇が平行世界の存在であり接触する手段が無い以上もう戦う意味は無い。
だけども。
こいつがフリーザ様を追い込んだ張本人。
許せない。
自分はフリーザ様の為に創られた生命体。
だから。
命は。
フリーザ様の仇討ちの為に!
孫悟空とグスフ。ゆっくりと歩いていく。
二人同時に足を止める。
一閃。
ドン。
突きを受ける。
パァン。
蹴りを受け流す。
「チェイ!」
グスフのグルリと横に回転しながらキック。
ビュンという空気を裂く音がして衝撃波も発生する。
「おっと」
驚いた様な表情をして紙一重で避ける悟空。
「そこだ」
踏み込んだグスフの膝が唸りをあげる。
「ごふぉっ」
唾を出しながら上空へと弾き飛ばされていく悟空に更にグスフは追撃のエネルギー波を片腕で見舞う。
「ギャリック砲!そらそらーっ!」
片方の腕からもエネルギーを繰り出すグスフ。
ドン!という轟音とともに爆発が発生する。
煙が晴れた時、空間の中心から現れたものは金色の髪をし 同色のオーラを身にまとった戦士だった。
「ふう…ウォーミングアップはこん位かな」
スーッと音を立てて降下する孫悟空にグスフが突撃した。
パンチとキックが唸りをあげながら降りかかる。
それを難なく受ける孫悟空。
スピード勝負。
グスフは体力を使わないスタイルに出たのだ。
二人同時に足を止める。
一閃。
ドン。
突きを受ける。
パァン。
蹴りを受け流す。
「チェイ!」
グスフのグルリと横に回転しながらキック。
ビュンという空気を裂く音がして衝撃波も発生する。
「おっと」
驚いた様な表情をして紙一重で避ける悟空。
「そこだ」
踏み込んだグスフの膝が唸りをあげる。
「ごふぉっ」
唾を出しながら上空へと弾き飛ばされていく悟空に更にグスフは追撃のエネルギー波を片腕で見舞う。
「ギャリック砲!そらそらーっ!」
片方の腕からもエネルギーを繰り出すグスフ。
ドン!という轟音とともに爆発が発生する。
煙が晴れた時、空間の中心から現れたものは金色の髪をし 同色のオーラを身にまとった戦士だった。
「ふう…ウォーミングアップはこん位かな」
スーッと音を立てて降下する孫悟空にグスフが突撃した。
パンチとキックが唸りをあげながら降りかかる。
それを難なく受ける孫悟空。
スピード勝負。
グスフは体力を使わないスタイルに出たのだ。
そして 恐らく「格闘技」が地球上に出始めた時から使われた全ての「素手による攻撃」のパターンが出し尽くされた。
パンチ。キック。フック。エルボー。ヒップアタック。
タックル。投げ。カカト落とし。ネリチャギ。サイドキック。
アッパーカット。ボディーブロー。足払い。膝蹴り。
パンチ。キック。フック。エルボー。ヒップアタック。
タックル。投げ。カカト落とし。ネリチャギ。サイドキック。
アッパーカット。ボディーブロー。足払い。膝蹴り。
どれもこれもが宇宙の「超一流のファイター」の10倍を超える精度で何発も繰り出された。
だが相手は「孫悟空」というイキモノ。
パワーが乗らない速度だけの攻撃ではビクともしない。
それどころか受けるか避けるかのスタンスに出て余裕の笑みを浮かべている位だった。
(ベジータの気はまだある)
距離をとって孫悟空は思った。
何とかしてベジータの肉体と魂を結び付けなくてはいけない。
だから本気が出せない。
さっきから攻撃していないのも相手の出方を探り、作戦を立てる為なのだ。
相手がボディーチェンジせざるを得ない様にして上手く瞬間移動してグスフを元の肉体へと戻す。
それが 孫悟空の出した結論だった。
だが相手は「孫悟空」というイキモノ。
パワーが乗らない速度だけの攻撃ではビクともしない。
それどころか受けるか避けるかのスタンスに出て余裕の笑みを浮かべている位だった。
(ベジータの気はまだある)
距離をとって孫悟空は思った。
何とかしてベジータの肉体と魂を結び付けなくてはいけない。
だから本気が出せない。
さっきから攻撃していないのも相手の出方を探り、作戦を立てる為なのだ。
相手がボディーチェンジせざるを得ない様にして上手く瞬間移動してグスフを元の肉体へと戻す。
それが 孫悟空の出した結論だった。
「避けてるだけでは勝てませんよ?」
挑発的なセリフを吐きながらグスフはパワーを上げる。
ベジータの肉体が金色に光り目の色が青へと変わる。
「へっ」
再度、激突。
今度は気による技の応酬。
連続エネルギー弾をグスフが繰り出すと、孫悟空が追跡エネルギー弾を繰り出す。
反撃として孫悟空が「かめはめ波」を繰り出せば グスフが「ビッグバンアタック」で相殺。
挑発的なセリフを吐きながらグスフはパワーを上げる。
ベジータの肉体が金色に光り目の色が青へと変わる。
「へっ」
再度、激突。
今度は気による技の応酬。
連続エネルギー弾をグスフが繰り出すと、孫悟空が追跡エネルギー弾を繰り出す。
反撃として孫悟空が「かめはめ波」を繰り出せば グスフが「ビッグバンアタック」で相殺。
「私はまだ…全力を出してはいませんよ?」
グスフが笑いながら立ち止まる。
「オラもだ」
二人とも静止。
風だけが動く。
グスフが笑いながら立ち止まる。
「オラもだ」
二人とも静止。
風だけが動く。
不意に孫悟空が消えた。
「ッ!?」
グスフは目で追う事も“気”を探す事も出来ずに焦った。
それが痛手でありミスだった。
「ッ!?」
グスフは目で追う事も“気”を探す事も出来ずに焦った。
それが痛手でありミスだった。
背後から飛び蹴りを喰らい吹き飛ばされた所をかめはめ波で狙い撃ちされたのだ。
「いい加減終わらせるぞ。はああああああああ!」
孫悟空がふんばり体の奥底から力を搾り出し始める。
空と地面が揺れ動き、雷が鳴り始める。
「いい加減終わらせるぞ。はああああああああ!」
孫悟空がふんばり体の奥底から力を搾り出し始める。
空と地面が揺れ動き、雷が鳴り始める。
体が太くなり 眉毛が無くなり 髪が長く伸びた。
(これが…スーパーサイヤ人3!)
ベジータの記憶を読み取るとグスフは戦慄する。
そして笑った。
(これが…スーパーサイヤ人3!)
ベジータの記憶を読み取るとグスフは戦慄する。
そして笑った。
「え」
孫悟飯は狂ったのかと言いたげに目を広げる。
だが違った。
グスフは確信を得て笑ったのだ。
「貴方にも見せましょう。この方の肉体の真の力を」
グスフがベジータの肉体をフルパワーで稼動させ始める。
ドウッ!
周囲の空気が飛び去り、岩が崩れ雨が降り始める。
「まさか…」
「そのまさかですよ!孫悟空さん!」
ベジータの肉体から髪が伸び始める。
そしてその姿は孫悟空のソレと酷似していた。
(貴方がこの姿を見るのはこれで最後ですけどね)
「ちっ。龍ゥゥゥゥゥゥ拳ンンン!」
右腕を突き出しながら相手に接近する孫悟空。
その姿をグスフは追う事が出来なかった。
孫悟飯は狂ったのかと言いたげに目を広げる。
だが違った。
グスフは確信を得て笑ったのだ。
「貴方にも見せましょう。この方の肉体の真の力を」
グスフがベジータの肉体をフルパワーで稼動させ始める。
ドウッ!
周囲の空気が飛び去り、岩が崩れ雨が降り始める。
「まさか…」
「そのまさかですよ!孫悟空さん!」
ベジータの肉体から髪が伸び始める。
そしてその姿は孫悟空のソレと酷似していた。
(貴方がこの姿を見るのはこれで最後ですけどね)
「ちっ。龍ゥゥゥゥゥゥ拳ンンン!」
右腕を突き出しながら相手に接近する孫悟空。
その姿をグスフは追う事が出来なかった。
(瞬間移動…か。だがッ!)
一手遅かった。
最大のパワーと最高のスピード。
それら二つを兼ね備えた 一撃必殺。
ソレが『龍拳』
一手遅かった。
最大のパワーと最高のスピード。
それら二つを兼ね備えた 一撃必殺。
ソレが『龍拳』
しかし今のグスフなら「気」の動きを精密に捉える事が出来た。
「ストップザターイム!」
全てが静止していく。
風、葉、土、人、星、時間そのものも。
「ストップザターイム!」
全てが静止していく。
風、葉、土、人、星、時間そのものも。
音一つしない“セカイ”で動く主。
それはグスフ。
それはグスフ。
グスフの両腕の掌にエネルギーが収縮されていく。
それはベジータの肉体の生命を削る程であった。
「ファイナルフラーッシュ!」
孫悟空の両脇から光の玉が迫る。
恐ろしい程の破壊エネルギーを秘めた玉に孫悟空の肉体が飲み込まれていく。
ドゥン。
中途半端な爆発が起こる。
時間が止まったセカイでは膨らんだまま静止するからだ。
それはベジータの肉体の生命を削る程であった。
「ファイナルフラーッシュ!」
孫悟空の両脇から光の玉が迫る。
恐ろしい程の破壊エネルギーを秘めた玉に孫悟空の肉体が飲み込まれていく。
ドゥン。
中途半端な爆発が起こる。
時間が止まったセカイでは膨らんだまま静止するからだ。
グスフは爆発に背を向けると岩地に向かって飛んだ。
そして自分が吹き飛ばした肉体の傍に降り立った。
そして自分が吹き飛ばした肉体の傍に降り立った。
「ボディーチェンジ!」
グスフが自己の肉体に乗り移る。
グスフが自己の肉体に乗り移る。
「そして…刻は動き出す」
ドオオオオオオオオオオオオオオン。
ドオオオオオオオオオオオオオオン。
星が揺らぐかと思える程の轟音が起こり 地が焼けるかと思える程の高熱が空を支配した。
その中で一人、髪が黒い男の体が静かに音も無く落下していく。
焼け焦げた肌、ボロボロになった衣服。
その中で一人、髪が黒い男の体が静かに音も無く落下していく。
焼け焦げた肌、ボロボロになった衣服。
地面に激突した男はもう 息をしていなかった。
(終わりましたよ!フリーザ様!)
「う…カカロット…カカロットォォォ!」
目を覚ましたベジータが孫悟空の絶命に気づき絶叫する。
目を覚ましたベジータが孫悟空の絶命に気づき絶叫する。
「貴方にもあったですか。涙は」
グスフがベジータを嘲笑する。
「このヤロオオオオ!」
ベジータがグスフに殴りかかる。
だがエネルギー残量は歴然として。
ヒョロイパンチしか出せずにフラフラと倒れ込むベジータ。
「終わりですよ」
グスフの言葉と同時にエネルギー波がべジータの胸の中心を貫く。
「ごふっ」
血を吐いて倒れるベジータは白目をむき永遠の眠りへとついた。
「終わった…全て…終わったんだあああああああああああああ!」
歓喜の涙がグスフの目から溢れていた。
空を仰ぎ躍り出る。
「…まだだぜ」
「ああ」
グスフがベジータを嘲笑する。
「このヤロオオオオ!」
ベジータがグスフに殴りかかる。
だがエネルギー残量は歴然として。
ヒョロイパンチしか出せずにフラフラと倒れ込むベジータ。
「終わりですよ」
グスフの言葉と同時にエネルギー波がべジータの胸の中心を貫く。
「ごふっ」
血を吐いて倒れるベジータは白目をむき永遠の眠りへとついた。
「終わった…全て…終わったんだあああああああああああああ!」
歓喜の涙がグスフの目から溢れていた。
空を仰ぎ躍り出る。
「…まだだぜ」
「ああ」
二つの声がした。
グスフが横目でチラリと覗くと緑色のボディをした男と小柄な地球人がいた。
「もうドラゴンボールは使えない…もう誰も生き返れない!」
「魔人ブウの時にエネルギーを使いすぎたんだ!」
グスフが横目でチラリと覗くと緑色のボディをした男と小柄な地球人がいた。
「もうドラゴンボールは使えない…もう誰も生き返れない!」
「魔人ブウの時にエネルギーを使いすぎたんだ!」
「ふっ 今度は自分の番ですか」
「ああそうだ」
「ああそうだ」
グスフと二人の戦士達が激突する。
いつものグスフなら難なく勝てていただろう。
だが今回は違った。
ボディーチェンジの後に自分で付けた傷が思わぬ深度にまで達していたのだ。
グラリとゆれるグスフの肉体と意識。
いつものグスフなら難なく勝てていただろう。
だが今回は違った。
ボディーチェンジの後に自分で付けた傷が思わぬ深度にまで達していたのだ。
グラリとゆれるグスフの肉体と意識。
そして。
「魔貫光殺砲!」
「気円斬!」
「魔貫光殺砲!」
「気円斬!」
分断され、胸を貫かれたグスフは…息絶えた。
「終わったんだなピッコロ」
「ああ。」
「ああ。」
その後「ドラゴンボール」と呼ばれるモノの不思議な力は「宇宙の平和」を守る為に「封印」され
使われる事は無かった。
使われる事は無かった。
完