OP37GPZ / Analog Devices
低雑音・高速・精密OPAMP(ゲイン5倍以上用)
2006年/2007年製
タイプ |
Bipolar |
電源電圧 |
±4~22V |
GBW |
63MHz |
スルーレート |
17V/us |
Vn |
3.2nV@1kHz / 3.8nV@10Hz / Corner:2.7Hz |
開ループ利得 |
125db |
消費電流 |
3.2mA x2 |
オーディオ向け |
○ |
ボルテージフォロア |
× |
オリジナルベンダー |
Precision Monolithics |
現行品/廃止品 |
現行品 |
型番・記号の意味:
OP - PMI社のオペアンプ製品の接頭記号
37 - 型番
G - グレード記号(Gは精度を犠牲にして動作温度範囲を広げたものにつけられる)
P - PDIPパッケージ
Z - 無鉛品
OP37はPMIが開発した精密・高速ローノイズオペアンプで、1回路のため2つ組み合わせて使用します。2回路版はありません。
OP27の位相補償をゲイン5倍以上で安定するように変更したものです。典型的な広帯域オペアンプといえます。GB積が63MHz、裸利得も125dbと高い上、出力インピーダンスも70Ωと大きいため、非常に発振しやすい品種です。
このオペアンプはツェナーザップという技術でオフセット電圧が後から調整されていて、非常に小さな入力オフセット電圧を実現しています。精密オペアンプの代表であるOP07に使われているのと同一の技術です。
ツェナーザップとは、多数の抵抗とツェナーダイオードを並列に並べたオフセットトリム回路をIC内部回路に形成しておき、後調整のときに任意の数のツェナーダイオードを焼き切ってトリム抵抗値を調整するというものです。
立体感、透明感、シャープ感などいずれも秀逸です。ちょっと聞いてみるだけでも「いい音だ」と思えます。
傾向としては低音が強めに出るため暖かい感じに聞こえます。
古典的な品種ながら大穴といえますが、とても扱いにくい品種なので注意が必要です。(発振しやすい代表的なオペアンプの
LM4562
と比べてもかなり発振しやすい)
後に、バーブラウンが類似品の「
OPA37
」を出しています。こちらはオフセットの調整にツェナーザップではなくレーザートリムを利用していますが、それ以外は同じような製品です。
OP37と電気的特性の近い品種
- OP37(LT)
- OP37(MAX)
- OP37(PMI)
- OPA37(BB)
- OPA228(BB)
- TLE2037(TI)
- LT1037(LT)
- MAX437(MAX)
アナログデバイセズのOPAMP
-
最終更新:2014年02月18日 01:00