想いは百秒で砕け散る◆S4WDIYQkX.
一人早く起きているリンクは皆の眠りを妨げぬよう、部屋の外に居た。
放送までの時間はそれほど無い。
仮眠に戻る事なくそのまま起き続け、思考していた。
自分が何をすべきなのか。
自分の役割が何であるかを噛みしめて、想う。
放送までの時間はそれほど無い。
仮眠に戻る事なくそのまま起き続け、思考していた。
自分が何をすべきなのか。
自分の役割が何であるかを噛みしめて、想う。
(僕の役目はみんなを護る事だ)
それは間違いの無い前提だ。
リンクは仲間達を護らなければならない。
数多の戦いを乗り越えてきたリンクの最大の役目だ。
問題はナニから護るのかという事である。
リンクは仲間達を護らなければならない。
数多の戦いを乗り越えてきたリンクの最大の役目だ。
問題はナニから護るのかという事である。
(襲い来る敵、殺し合いに乗ってしまった人から。
あるいは“殺し合いそのもの”から)
あるいは“殺し合いそのもの”から)
殺し合いから護る、という言葉には二つの意味合いが有る。
殺し合いに巻き込まれ誰かに殺されてしまわないよう安全を護るという意味。
もう一つは、
殺し合いに巻き込まれ誰かに殺されてしまわないよう安全を護るという意味。
もう一つは、
(仲間が殺し合いに心を呑まれてしまわないように護らなくちゃいけない)
殺し合いに巻き込まれ誰かを殺してしまわないように精神を護るという意味だ。
それは殺人鬼に堕ちるような過激な意味ではなくとも、
殺し合いを許容し、仲間以外の全てを殺しても構わないといった危険な思想に染まらないよう護る意味でもある。
それは殺人鬼に堕ちるような過激な意味ではなくとも、
殺し合いを許容し、仲間以外の全てを殺しても構わないといった危険な思想に染まらないよう護る意味でもある。
(高町なのは)
その思想を否定したはずの仲間を連想する。
そう、彼女はリンクの目の前で危険すぎる思想を否定したはずだった。
なのに何時しか全てが嘘に包まれて見えている。
彼女は本当に殺し合いを否定してくれたのだろうか。
そう、彼女はリンクの目の前で危険すぎる思想を否定したはずだった。
なのに何時しか全てが嘘に包まれて見えている。
彼女は本当に殺し合いを否定してくれたのだろうか。
(君は一体、どんな想いを秘めているんだ)
それすらも解らないままに想いを秘めて。
朝を待つ。
廊下の窓から外を見てみれば、もう東の空が白くなりはじめている。
放送は目の前に迫っている。
朝焼けだろうか、眩い輝きが木々の合間から見えて……。
(待て)
朝を待つ。
廊下の窓から外を見てみれば、もう東の空が白くなりはじめている。
放送は目の前に迫っている。
朝焼けだろうか、眩い輝きが木々の合間から見えて……。
(待て)
まだ日は昇りきっていない。
朝日には少々早すぎる。
それならこの輝きは一体何だ!?
「何か、来る!!」
朝日には少々早すぎる。
それならこの輝きは一体何だ!?
「何か、来る!!」
数秒後、光り輝く最悪の敵が廊下の壁をぶち抜いた。
「みんな起きて! 敵だ!!」
警告の叫びを上げてリンクは剣を抜き放つ。
コキリの剣。
子供の姿の自分にとっては丁度良い、長く使い慣れた剣だ。
自分の剣が手元に回ってきたのは幸運だった。
この島では愛用の武器と再会出来る可能性など極めて低いのだから。
大人の姿になれたなら最良の剣は聖剣マスターソードになるのだろうが、
(この姿の僕としてはこれが最良の剣だ)
子供の姿のリンクにとっては、コキリの剣こそ最良の武器だった。
自らの実力を引き出せる得物を手に敵を見据える。
濛々と上がる粉塵の中を視認する。
コキリの剣。
子供の姿の自分にとっては丁度良い、長く使い慣れた剣だ。
自分の剣が手元に回ってきたのは幸運だった。
この島では愛用の武器と再会出来る可能性など極めて低いのだから。
大人の姿になれたなら最良の剣は聖剣マスターソードになるのだろうが、
(この姿の僕としてはこれが最良の剣だ)
子供の姿のリンクにとっては、コキリの剣こそ最良の武器だった。
自らの実力を引き出せる得物を手に敵を見据える。
濛々と上がる粉塵の中を視認する。
ソレは熱を帯びた赤銅の肌をしていた。
淡く輝く螢火の髪をしていた。
髪はまるで生き物のように蠢いて見える。本来の長さまで再生しようとするように。
絡み付いていた銀髪のウィッグが、伸びる髪に押されて落ちた。
喪服か、あるいはゴスロリ調の、黒いドレスを身に纏っている。
しかしズタズタのドレスだ。
心臓の直上には膨らみの無い肌が覗き、奇妙な黒い文字──∀IIIが浮かび上がっている。
左腕の袖も途中から無いし、他の部分もそこら中に破れ目が覗いている。
奇妙なことに、破れ目の下の赤銅色の肌には傷跡一つ見当たらなかった。
そして右手には巨大な突撃槍が握られていた。
穂先は何処かしら龍のような形状で凶悪な“顔つき”をしている。
怪物の手にあるそれは、ともすれば怪物の一部にも見える。
その石突から伸びる飾り布は途中からエネルギーに転じ、光り輝いている。
まるで太陽の光のような、美しい山吹色に。
淡く輝く螢火の髪をしていた。
髪はまるで生き物のように蠢いて見える。本来の長さまで再生しようとするように。
絡み付いていた銀髪のウィッグが、伸びる髪に押されて落ちた。
喪服か、あるいはゴスロリ調の、黒いドレスを身に纏っている。
しかしズタズタのドレスだ。
心臓の直上には膨らみの無い肌が覗き、奇妙な黒い文字──∀IIIが浮かび上がっている。
左腕の袖も途中から無いし、他の部分もそこら中に破れ目が覗いている。
奇妙なことに、破れ目の下の赤銅色の肌には傷跡一つ見当たらなかった。
そして右手には巨大な突撃槍が握られていた。
穂先は何処かしら龍のような形状で凶悪な“顔つき”をしている。
怪物の手にあるそれは、ともすれば怪物の一部にも見える。
その石突から伸びる飾り布は途中からエネルギーに転じ、光り輝いている。
まるで太陽の光のような、美しい山吹色に。
ヴィクター・スリー……セカンド。
グレーテル。
グレーテル。
残酷極まりない愉悦を浮かべて、少女の姿をした怪物は槍先を向ける。
幼き時の勇者へと、その切っ先を。
猛烈な殺意が吹き荒れていた。
幼き時の勇者へと、その切っ先を。
猛烈な殺意が吹き荒れていた。
知らない。
リンクはこんな怪物を知らない、はずだ。
だけどどうしてだろうか、見たことが有るように思える。
目の前の少女のような誰かと、何処かで戦った記憶、が。
(敵だ)
何にせよそれだけは判る。
残念ながら殺し合いを否定するしないという段階ではない。
目の前に顕れた怪物はきっと、この島に居なくとも人間を殺戮し愉悦とともに貪るだろう。
殺す気で挑まなければ殺されるだけだ。
リンクと、仲間たちが。
果たして怪物は歓びに歪めた口元から、天使のような声で囁いた。
リンクはこんな怪物を知らない、はずだ。
だけどどうしてだろうか、見たことが有るように思える。
目の前の少女のような誰かと、何処かで戦った記憶、が。
(敵だ)
何にせよそれだけは判る。
残念ながら殺し合いを否定するしないという段階ではない。
目の前に顕れた怪物はきっと、この島に居なくとも人間を殺戮し愉悦とともに貪るだろう。
殺す気で挑まなければ殺されるだけだ。
リンクと、仲間たちが。
果たして怪物は歓びに歪めた口元から、天使のような声で囁いた。
「天使を呼んであげましょう」
襲来から十秒。
それが開幕のベルだった。
それが開幕のベルだった。
グレーテルは巨大な槍を手に突撃する。
リンクはそれを正面から迎え撃った。
半身だけずれて突撃を回避しながら、コキリの剣を振り下ろす。
グレーテルは、停止していた。
「くっ」
読まれた。いや、力ずくで止まられた。
小さく息を吐く。
槍が届く間合いで視線が絡み合う。
それでも体勢は崩れていない。コキリの剣は小回りが利く、振りを戻すのは一瞬だ。
槍が振るわれた。
剣が振るわれた。
速度はグレーテルの方が上だったが、技量を合わせればリンクも大差はない。
斬り合いに関して言えば互いの速度はほぼ同等、ほんの僅かにリンクの方が上だった。
つまり。
(ダメだ、押し切られる!!)
巨大な突撃槍を手斧の如く振るえる圧倒的な剛力分、グレーテルの方が上だった。
数合でリンクは後退り、それでも。
反撃に転じた。
相手が槍を振りかぶった瞬間に懐へと飛び込んで脱力感を堪えて剣を一閃し手応えを感じたその瞬間に
衝撃が走り視界が弾み白く染まり重力を見失い居場所を見失い状況を見失い──。
リンクはそれを正面から迎え撃った。
半身だけずれて突撃を回避しながら、コキリの剣を振り下ろす。
グレーテルは、停止していた。
「くっ」
読まれた。いや、力ずくで止まられた。
小さく息を吐く。
槍が届く間合いで視線が絡み合う。
それでも体勢は崩れていない。コキリの剣は小回りが利く、振りを戻すのは一瞬だ。
槍が振るわれた。
剣が振るわれた。
速度はグレーテルの方が上だったが、技量を合わせればリンクも大差はない。
斬り合いに関して言えば互いの速度はほぼ同等、ほんの僅かにリンクの方が上だった。
つまり。
(ダメだ、押し切られる!!)
巨大な突撃槍を手斧の如く振るえる圧倒的な剛力分、グレーテルの方が上だった。
数合でリンクは後退り、それでも。
反撃に転じた。
相手が槍を振りかぶった瞬間に懐へと飛び込んで脱力感を堪えて剣を一閃し手応えを感じたその瞬間に
衝撃が走り視界が弾み白く染まり重力を見失い居場所を見失い状況を見失い──。
皆が眠る部屋の壁に叩きつけられていた。
「ぐぁ……!?」
戦況に理解が追いつかない。
視界が揺れて意識が酔いに冒される。
脳が揺れて体が動かない。
視界が揺れて意識が酔いに冒される。
脳が揺れて体が動かない。
(一体……なにが……!?)
揺れる視界に映るのは胸元から出血するグレーテルの姿。
だけどあまりにも浅い傷だ。
手元を誤ったのか、いやそんなハズは無いと思考が巡る時間、さえもが惜しい。
揺れる視界に映るのは胸元から出血するグレーテルの姿。
だけどあまりにも浅い傷だ。
手元を誤ったのか、いやそんなハズは無いと思考が巡る時間、さえもが惜しい。
襲撃から二十秒余り。
リンクが体勢を立て直すまではしばらくかかる。
グレーテルは槍を動けぬリンクに向けて飾り布のエネルギーを点火し一撃必殺の突撃を仕掛けようと。
リンクが体勢を立て直すまではしばらくかかる。
グレーテルは槍を動けぬリンクに向けて飾り布のエネルギーを点火し一撃必殺の突撃を仕掛けようと。
「させるかぁっ!!」
すぐ横の扉が開き、アリサ・バニングスが飛び出した。
左手にステッキ、右手に秀麗な刀を握り締め、リンクの前に立って壁となる。
グレーテルはくすりと笑い、右手に突撃槍を握ったまま左手で何かを取り出した。
片手で握れるサイズの金属塊。
リンクにはそれが何かは判らなかった。
しかしアリサの気配が緊張に強張る。
すぐ横の扉が開き、アリサ・バニングスが飛び出した。
左手にステッキ、右手に秀麗な刀を握り締め、リンクの前に立って壁となる。
グレーテルはくすりと笑い、右手に突撃槍を握ったまま左手で何かを取り出した。
片手で握れるサイズの金属塊。
リンクにはそれが何かは判らなかった。
しかしアリサの気配が緊張に強張る。
それは、拳銃である。
引き金が引かれた。
轟音と共に銃弾が放たれる。
射線上にはアリサとリンク。
アリサが避ければ鉛弾はリンクの体を穿つだろう。
その状況でアリサの持つ贄殿遮那の白刃が。
受け止めた。
轟音と共に銃弾が放たれる。
射線上にはアリサとリンク。
アリサが避ければ鉛弾はリンクの体を穿つだろう。
その状況でアリサの持つ贄殿遮那の白刃が。
受け止めた。
甲高い金属音が響いた。
続きカラカラと軽い音を立てて鉛の小粒が床を打つ。
カレイドステッキに支えられたアリサの剣技は、贄殿遮那の刀身で銃弾を凌いだのだ。
絶対不変にして堅牢無比なる贄殿遮那の刀身が有っての話とはいえ、
咄嗟に射線上に刀身を構え、銃弾の強烈な運動量を受け止め弾ききった膂力は見事という他にない。
グレーテルは驚愕に目を見開き、しかし表情を笑みに戻して、続けざまに数度引き金を引いた。
続きカラカラと軽い音を立てて鉛の小粒が床を打つ。
カレイドステッキに支えられたアリサの剣技は、贄殿遮那の刀身で銃弾を凌いだのだ。
絶対不変にして堅牢無比なる贄殿遮那の刀身が有っての話とはいえ、
咄嗟に射線上に刀身を構え、銃弾の強烈な運動量を受け止め弾ききった膂力は見事という他にない。
グレーテルは驚愕に目を見開き、しかし表情を笑みに戻して、続けざまに数度引き金を引いた。
アリサには、それ以上は防げない。
その表情には銃弾への怯えが浮かぶ。
その足膝には恐怖からの震えが見える。
僅かに崩れた体勢が“付け焼刃の達人”の限界だった。
その表情には銃弾への怯えが浮かぶ。
その足膝には恐怖からの震えが見える。
僅かに崩れた体勢が“付け焼刃の達人”の限界だった。
ならば二度三度繰り返せば良いだけだ。
引き金は引かれ、銃弾は二度三度と放たれて。
引き金は引かれ、銃弾は二度三度と放たれて。
見えない壁に防がれた。
部屋から飛び出してきたのはアリサだけではなかった。
高町なのはも目を覚まし、転がり出るように部屋から出てその片腕をかざしていたのである。
高町なのはも目を覚まし、転がり出るように部屋から出てその片腕をかざしていたのである。
プロテクション。
物理攻撃に強力な耐性を誇る魔法の壁が続く銃弾を防いでいた。
物理攻撃に強力な耐性を誇る魔法の壁が続く銃弾を防いでいた。
数瞬の攻防だった。
グレーテルは笑う。
哂う。
嘲り嗤う。
「森鹿のシチュー。フィッシュアンドライスに紅茶を添えて」
目の前にごちそうが並んでいると歓喜する。
拳銃を懐に戻し、突撃槍を両手で握り締める。
ヴィクター・スリーの手で振るわれる武装錬金の突撃ならば、プロテクションなど紙にも等しい。
戦車砲の如き一撃は障壁ごと三人を粉砕しても余りある。
「ブレックファーストには贅沢かしら?」
「ワケわかんないこと言ってんじゃないわよ!!」
させまいとアリサが突っ込んだ。
贄殿遮那が振るわれる。
銃弾を鎬で受け止めはじいても刃こぼれ一つ歪み一ミリ有りはしない。この刀は完全なる強度を誇っている。
その斬撃に襲われてグレーテルは突撃を中止した。
代わり槍が振るわれて、宝具贄殿遮那と武装錬金サンライトハートが切り結ぶ。
襲撃からはまだ僅かに三十秒。
哂う。
嘲り嗤う。
「森鹿のシチュー。フィッシュアンドライスに紅茶を添えて」
目の前にごちそうが並んでいると歓喜する。
拳銃を懐に戻し、突撃槍を両手で握り締める。
ヴィクター・スリーの手で振るわれる武装錬金の突撃ならば、プロテクションなど紙にも等しい。
戦車砲の如き一撃は障壁ごと三人を粉砕しても余りある。
「ブレックファーストには贅沢かしら?」
「ワケわかんないこと言ってんじゃないわよ!!」
させまいとアリサが突っ込んだ。
贄殿遮那が振るわれる。
銃弾を鎬で受け止めはじいても刃こぼれ一つ歪み一ミリ有りはしない。この刀は完全なる強度を誇っている。
その斬撃に襲われてグレーテルは突撃を中止した。
代わり槍が振るわれて、宝具贄殿遮那と武装錬金サンライトハートが切り結ぶ。
襲撃からはまだ僅かに三十秒。
力はやはりグレーテルが圧倒していた。
それでもアリサは耐え凌ぐ。
付け焼刃でも今のアリサは達人だ。
しかも最初から人外の達人の為に鍛えられた贄殿遮那を振るえる腕力も与えられている。
アリサの身長近い大太刀が鮮やかに舞い踊る。
人間を一薙ぎで粉砕する化物であっても、カレイドステッキの力があれば立ち向かえる。
斬撃が服を食み、刺突が髪を掠めても、致命傷だけは受けまいとする。
その殺陣にグレーテルは笑みすら浮かべ。
笑みは油断か、アリサの前に一瞬の隙が晒される。
(今だっ!)
殺人が良い悪いなど斬り合いの最中には考える暇も無い。
アリサは渾身の斬撃をグレーテルの胸部に叩き込み。
それでもアリサは耐え凌ぐ。
付け焼刃でも今のアリサは達人だ。
しかも最初から人外の達人の為に鍛えられた贄殿遮那を振るえる腕力も与えられている。
アリサの身長近い大太刀が鮮やかに舞い踊る。
人間を一薙ぎで粉砕する化物であっても、カレイドステッキの力があれば立ち向かえる。
斬撃が服を食み、刺突が髪を掠めても、致命傷だけは受けまいとする。
その殺陣にグレーテルは笑みすら浮かべ。
笑みは油断か、アリサの前に一瞬の隙が晒される。
(今だっ!)
殺人が良い悪いなど斬り合いの最中には考える暇も無い。
アリサは渾身の斬撃をグレーテルの胸部に叩き込み。
切れ味の悪い包丁で大型トラックのタイヤに斬りつければこんな感覚が返るだろうか。
「な……っ」
切れなかったわけではない。
確かに切れた。
リンクの付けたそれと交差する十字傷がグレーテルの胸元に走っている。
皮膚を切り裂き、何もかも違うのに変色していないことが奇妙に思えるほど真っ赤な血を噴き出している。
しかしその傷は、信じられないほどに浅かった。
「私は、殺せないわ」
果たしてグレーテルは恍惚とした笑みを浮かべて。
確信と信仰に満ちた笑顔で突撃槍を振りかざす。
そして、
「だってたくさん殺してきたんだもの。たくさん命を取り込んだんだもの」
破滅は振り下ろされた。
切れなかったわけではない。
確かに切れた。
リンクの付けたそれと交差する十字傷がグレーテルの胸元に走っている。
皮膚を切り裂き、何もかも違うのに変色していないことが奇妙に思えるほど真っ赤な血を噴き出している。
しかしその傷は、信じられないほどに浅かった。
「私は、殺せないわ」
果たしてグレーテルは恍惚とした笑みを浮かべて。
確信と信仰に満ちた笑顔で突撃槍を振りかざす。
そして、
「だってたくさん殺してきたんだもの。たくさん命を取り込んだんだもの」
破滅は振り下ろされた。
辛うじて贄殿遮那を間に挟み、それでも圧倒的な打撃が全身を駆け降りる。
腰が、膝が、体勢が崩れる。
ディバインシューターという叫びが響いた。
続く刺突が、突き立った。
アリサの右肩に深い傷が穿たれて、悲鳴と共に贄殿遮那を取り落とす。
「Never Die。そう、私たちはNever Dieなのよ」
更なる刺突が襲う二瞬前に、魔弾の一つがアリサの懐に飛び込んで一瞬静止して。
刺突が床を穿つのとアリサの体が跳ね飛ばされるのは同瞬だった。
なのはがアリサを受け止めて倒れこむ。
死んではいない、けれど。
腰が、膝が、体勢が崩れる。
ディバインシューターという叫びが響いた。
続く刺突が、突き立った。
アリサの右肩に深い傷が穿たれて、悲鳴と共に贄殿遮那を取り落とす。
「Never Die。そう、私たちはNever Dieなのよ」
更なる刺突が襲う二瞬前に、魔弾の一つがアリサの懐に飛び込んで一瞬静止して。
刺突が床を穿つのとアリサの体が跳ね飛ばされるのは同瞬だった。
なのはがアリサを受け止めて倒れこむ。
死んではいない、けれど。
グレーテルはコンクリート床に突き刺さった槍をあっさりと引き抜いた。
その視線が獲物の群れを品定めするように舐っていく。
その視線が獲物の群れを品定めするように舐っていく。
リンクは立ち上がり、再び剣を構えていた。
事実上、現在グレーテルに立ちはだかれる敵は彼だけだった。
事実上、現在グレーテルに立ちはだかれる敵は彼だけだった。
右肩から出血し粗い息を吐いて倒れているアリサは、既に戦力外だった。
出血量からして急ぎ治療しなければ命に関わるかもしれない。
奇妙なステッキがアリサさんと名を叫び、心配している様子だった。
出血量からして急ぎ治療しなければ命に関わるかもしれない。
奇妙なステッキがアリサさんと名を叫び、心配している様子だった。
遅れて起きてきたインデックスがアリサに駆け寄っている。
熱で消耗したその動きは遅く頼りなく、何の障害にもなりえない。
熱で消耗したその動きは遅く頼りなく、何の障害にもなりえない。
なのははアリサを抱き続けることもできず腕からこぼし、ただ呆然となっていた。
彼女は大凡無力だったのだから。
彼女は大凡無力だったのだから。
そう、高町なのははディバインシューターを放ちアリサを支援した。
グレーテルの攻撃を止めようとしたのだ。
放たれた魔力弾の数は三つに及ぶ。
しかし槍を狙った一つはグレーテルが振るう腕と交差しただけで砕け散った。
槍に直撃したもう一つが心臓を狙った槍の狙いを逸らし、
遅れた一つを使いアリサの救出したのは見事な芸当だったが、殆ど被害を与えられなかったのには変わりない。
なのはに殺意が無かった事など言い訳にもならない。
デバイス無しのディバインシューターはグレーテルを傷つけることすらできなかった。
グレーテルの攻撃を止めようとしたのだ。
放たれた魔力弾の数は三つに及ぶ。
しかし槍を狙った一つはグレーテルが振るう腕と交差しただけで砕け散った。
槍に直撃したもう一つが心臓を狙った槍の狙いを逸らし、
遅れた一つを使いアリサの救出したのは見事な芸当だったが、殆ど被害を与えられなかったのには変わりない。
なのはに殺意が無かった事など言い訳にもならない。
デバイス無しのディバインシューターはグレーテルを傷つけることすらできなかった。
ヴィクタースリー・セカンド。
その赤銅の肉体が恐るべき強度で攻撃を阻む。
高町なのはにデバイスやミニ八卦炉は無く、リンクに大人の体とマスターソードは無い。
襲撃から僅か一分足らず。
アリサは倒れ、グレーテルを斃しきるほど強力な武器は無い。
──完全に追い詰められていた。
その赤銅の肉体が恐るべき強度で攻撃を阻む。
高町なのはにデバイスやミニ八卦炉は無く、リンクに大人の体とマスターソードは無い。
襲撃から僅か一分足らず。
アリサは倒れ、グレーテルを斃しきるほど強力な武器は無い。
──完全に追い詰められていた。
(どうすればいい!?)
リンクは刹那の時間で疾く思考を巡らせる。
アリサの敗北を見て、リンクは一つ理解していた。
今のがさっきの自分だ。
リンクはグレーテルに斬撃を命中させた肌を切り裂いたが、グレーテルは意に介さず槍を振るったのだ。
その成果がグレーテルの胸元に付いた浅い十字傷と、アリサ達に助けられなければ確実に死んでいたリンクだ。
どこまでも一方的な蹂躙だった。
圧倒的な戦力差に歯噛みし、苦悩し、それでも。
リンクは刹那の時間で疾く思考を巡らせる。
アリサの敗北を見て、リンクは一つ理解していた。
今のがさっきの自分だ。
リンクはグレーテルに斬撃を命中させた肌を切り裂いたが、グレーテルは意に介さず槍を振るったのだ。
その成果がグレーテルの胸元に付いた浅い十字傷と、アリサ達に助けられなければ確実に死んでいたリンクだ。
どこまでも一方的な蹂躙だった。
圧倒的な戦力差に歯噛みし、苦悩し、それでも。
剣を握り対峙する。
仲間を置き去りにして逃げるなんて選択肢にすら浮かばない。
どうやって仲間を逃がすかなら考えた。
それにインデックス達を逃がせば、一応勝ち目は有ると言えなくもない。
(傷を負わせられない相手じゃないんだ、一対一なら少しずつでも削り取っていけばいいっ)
恐ろしく困難だが完全に不可能とも言えないはずだ。
仲間を置き去りにして逃げるなんて選択肢にすら浮かばない。
どうやって仲間を逃がすかなら考えた。
それにインデックス達を逃がせば、一応勝ち目は有ると言えなくもない。
(傷を負わせられない相手じゃないんだ、一対一なら少しずつでも削り取っていけばいいっ)
恐ろしく困難だが完全に不可能とも言えないはずだ。
だけどそもそもの前提となる、仲間を逃す手段が思いつかない。
アリサは深手を負ったし、インデックスは高熱で消耗している。
足止めをするにしたって、まともな傷を付けられない現状では難しい。
やろうと思えば横合いからの脆弱な攻撃など無視して逃げる者を襲えるのだから、どうしようもない。
アリサは深手を負ったし、インデックスは高熱で消耗している。
足止めをするにしたって、まともな傷を付けられない現状では難しい。
やろうと思えば横合いからの脆弱な攻撃など無視して逃げる者を襲えるのだから、どうしようもない。
(せめて一度。一度でいいからもっと深手を与えなきゃいけない)
そうすればグレーテルもリンクに背を向けられなくなる。
ゆっくりでも仲間が逃げる時間を稼げる。
問題は深手を与える手段だ。
腕に嵌っているリング、勇者の拳も考えてみたが、
緊張した状態から十分な威力を出す自信は無いし──リンクにはユーモアが足りない──攻撃の範囲も面だ。
当たりやすいのは良いけれど、一点は突けないし、相手の攻撃にも正面からぶつかってしまう。
ヴィクターと化し圧倒的破壊力を誇るグレーテルの突撃槍に正面から拮抗出来る者は、そうそう居ない。
剣の方が上手く立ち回れる。
だけど剣では硬すぎる。
(高い威力が無いなら……相手の弱いところを突いたら?)
リンクの視線が、グレーテルの胸元で止まった。
そうすればグレーテルもリンクに背を向けられなくなる。
ゆっくりでも仲間が逃げる時間を稼げる。
問題は深手を与える手段だ。
腕に嵌っているリング、勇者の拳も考えてみたが、
緊張した状態から十分な威力を出す自信は無いし──リンクにはユーモアが足りない──攻撃の範囲も面だ。
当たりやすいのは良いけれど、一点は突けないし、相手の攻撃にも正面からぶつかってしまう。
ヴィクターと化し圧倒的破壊力を誇るグレーテルの突撃槍に正面から拮抗出来る者は、そうそう居ない。
剣の方が上手く立ち回れる。
だけど剣では硬すぎる。
(高い威力が無いなら……相手の弱いところを突いたら?)
リンクの視線が、グレーテルの胸元で止まった。
アリサとリンクの剣戟が交差した、十字傷を刻まれた胸元だ。
十字傷分だけ皮膚が破れ肉が薄くなっている部位だ。
あの一点にもう一度刺突を打ちこめば?
上手くいけば瀕死の重傷に追い込めるほどの深手を与えられるのではないだろうか?
十字傷分だけ皮膚が破れ肉が薄くなっている部位だ。
あの一点にもう一度刺突を打ちこめば?
上手くいけば瀕死の重傷に追い込めるほどの深手を与えられるのではないだろうか?
(だけど、そんなこと出来るのか!?)
確かにリンクもアリサもグレーテルに一撃を命中させていた。
グレーテルの方も自らの強度を理解したのか、アリサに対しては威力を測りわざと隙を作った節がある。
それでも当てられるのは、どこかに当たれば良いという攻撃だ。
動いている相手の一点を正確に狙うのとは話が違う。
しかも全体重をぶつける必殺の突きでなければ話にならないだろう。
自殺覚悟で突撃しても成功するかわからなかった。
確かにリンクもアリサもグレーテルに一撃を命中させていた。
グレーテルの方も自らの強度を理解したのか、アリサに対しては威力を測りわざと隙を作った節がある。
それでも当てられるのは、どこかに当たれば良いという攻撃だ。
動いている相手の一点を正確に狙うのとは話が違う。
しかも全体重をぶつける必殺の突きでなければ話にならないだろう。
自殺覚悟で突撃しても成功するかわからなかった。
(せめて動きを止められれば)
さっきもなのはの攻撃は槍先を狙い撃てた。
アリサにトドメを刺そうとした瞬間、遠距離からの攻撃は不意打ちの狙撃にも等しかったのだ。
だから当たった。
何らかの手段で動きを止めることさえ出来れば当てられる。
(そういえば、なのはは?)
リンクは脇目でなのはを見て……息を呑んだ。
さっきもなのはの攻撃は槍先を狙い撃てた。
アリサにトドメを刺そうとした瞬間、遠距離からの攻撃は不意打ちの狙撃にも等しかったのだ。
だから当たった。
何らかの手段で動きを止めることさえ出来れば当てられる。
(そういえば、なのはは?)
リンクは脇目でなのはを見て……息を呑んだ。
◇
「…………ごめんなさい…………」
高町なのはは呆然となっていた。
襲来したグレーテルを見て、思い出していた。
それが誰であるかを。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
自分が殺した一人の少年の事を思い出していた。
襲来したグレーテルを見て、思い出していた。
それが誰であるかを。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
自分が殺した一人の少年の事を思い出していた。
学校で遭遇した災厄の化身。
江戸川コナンを犠牲にしてまでして殺した少年。
髪の色も肌の色も違うし、少年でなく少女だけれど、決して見間違える事はない。
忘れられるはずもない。
彼と江戸川コナンは、高町なのはが初めて命を奪った相手なのだから。
江戸川コナンを犠牲にしてまでして殺した少年。
髪の色も肌の色も違うし、少年でなく少女だけれど、決して見間違える事はない。
忘れられるはずもない。
彼と江戸川コナンは、高町なのはが初めて命を奪った相手なのだから。
友人であるヴィータの腕を焼いたのが地獄の始まりだった。
だけどもう一つ始まりが有るとすれば、自らの意思で三つの命を奪った学校の惨劇だろう。
ヘンゼルを殺すためにコナンを殺し、それでも救えない二人の片割れを助ける為に一人を切り捨てた地獄。
だけどもう一つ始まりが有るとすれば、自らの意思で三つの命を奪った学校の惨劇だろう。
ヘンゼルを殺すためにコナンを殺し、それでも救えない二人の片割れを助ける為に一人を切り捨てた地獄。
なのはは彼らの名前さえ知らない。
ただ、理解はしていたのだ。
わるい人だから殺していいわけじゃないし、そもそもわるい人でもなく、
ただ狂っていただけなのだと理解していたのだ。
それでも殺した少年だから、その死は高町なのはが背負わなければいけない死だった。
ただ、理解はしていたのだ。
わるい人だから殺していいわけじゃないし、そもそもわるい人でもなく、
ただ狂っていただけなのだと理解していたのだ。
それでも殺した少年だから、その死は高町なのはが背負わなければいけない死だった。
プロテクションで銃撃を防いだ時、その存在に気がついた。
アリサが殺されそうになって咄嗟にディバインシューターを放つことさえ戸惑いがあった。
例えどんな怪物であろうとも、高町なのはは彼女に対して罪を背負っている。
アリサが殺されそうになって咄嗟にディバインシューターを放つことさえ戸惑いがあった。
例えどんな怪物であろうとも、高町なのはは彼女に対して罪を背負っている。
「さっきは撃ってしまってごめんなさい。
あなたを……ううん、お兄さんを殺してごめんなさい。
こんな言葉に意味を感じない人だって知っています。
あなた達がどういう人間なのかを知っています。
ずっと、生きることと殺すことが同じところに居たからそうなったことを知っています。
たぶん、わたしのことも仇じゃなくて獲物でしかないってことを知っています。
でも」
あなたを……ううん、お兄さんを殺してごめんなさい。
こんな言葉に意味を感じない人だって知っています。
あなた達がどういう人間なのかを知っています。
ずっと、生きることと殺すことが同じところに居たからそうなったことを知っています。
たぶん、わたしのことも仇じゃなくて獲物でしかないってことを知っています。
でも」
今のなのはにはどうすれば良いのか判らなかった。
こんな時、少し前のなのはなら殺そうとしていた。
あるいは打ち倒し、戦う力を奪おうとしていた。
なのははそれを、否定した。
こんな時、少し前のなのはなら殺そうとしていた。
あるいは打ち倒し、戦う力を奪おうとしていた。
なのははそれを、否定した。
その時点で、なのはの中には何の指針も残ってはいなかった。
アリサ達への友情はとても深いものだった。
インデックスもリンクもカレイドルビーも大切に思っていた。
本来の高町なのはらしく生きたいと思っていた。
生きて果たすべき目的は取り戻していた。
インデックスもリンクもカレイドルビーも大切に思っていた。
本来の高町なのはらしく生きたいと思っていた。
生きて果たすべき目的は取り戻していた。
だけどそれでも、目的とするところへどう向かえば良いかがわからない。
当然の話だ。
当然の話だ。
だってなのはは、一人でもたくさんの人を救おうとしてたくさんの人を殺してしまったのだから。
誰かをたすけようと思って行動しても、誰かを殺してしまうかもしれない。
誰かをまもろうと思って行動しても、誰かを殺してしまうかもしれない。
誰かに生きてほしいと想って行動しても、誰かの命を奪ってしまうかもしれない。
なのはには最早、自らの判断の一切を信じることができない。
誰かをたすけようと思って行動しても、誰かを殺してしまうかもしれない。
誰かをまもろうと思って行動しても、誰かを殺してしまうかもしれない。
誰かに生きてほしいと想って行動しても、誰かの命を奪ってしまうかもしれない。
なのはには最早、自らの判断の一切を信じることができない。
だからなのはは仲間にすがった。
『はやてに、謝ろう。コナンに、アイに謝りに行こう。
君はコナン達に一度も謝っていない。死んだ人たちに謝っていない』
君はコナン達に一度も謝っていない。死んだ人たちに謝っていない』
なのはの脳裏に反響したのはリンクの言葉だ。
なのははリンク達に依存することで殺し合いを否定したのだ。
それによって、どんな人間でも殺すのはいけないことだと信じられた。
その結論がこの行動だった。
なのははリンク達に依存することで殺し合いを否定したのだ。
それによって、どんな人間でも殺すのはいけないことだと信じられた。
その結論がこの行動だった。
相手が狂った殺人鬼であることなんて、今のなのはにとっては判断材料にもならない。
なのはは目の前の相手に自分の言葉が通じるはずなんてないと、知識として知っている。
でもそんな知識に依存した末があの暴走だったのだ。
もう、なのははそんな末路を辿りたくはなかった。
理性ではなく感情に従いたかった。
リンクの言葉を信じたかった。
それが依存という歪なカタチでも、いつかほんとうのカタチを取り戻せると信じたかった。
なのはは目の前の相手に自分の言葉が通じるはずなんてないと、知識として知っている。
でもそんな知識に依存した末があの暴走だったのだ。
もう、なのははそんな末路を辿りたくはなかった。
理性ではなく感情に従いたかった。
リンクの言葉を信じたかった。
それが依存という歪なカタチでも、いつかほんとうのカタチを取り戻せると信じたかった。
「ごめんなさい。
でもおねがいです。みんなを殺さないで」
でもおねがいです。みんなを殺さないで」
進む道を変えるために罪の意識を薄めてしまったこの心で、それでもあやまろう。
入れる中身の足りない薄っぺらな言葉でも、謝罪という行為は正しく必要なことだから。
彼女の家族を殺害したのだろうこの体で、それでもわたしの友達を殺さないでとおねがいしよう。
どれだけちぐはぐで筋の通らない行為でも、それが今のわたしだから。
自分らしく生きたいという歪な理由で、それでも話し合いをしよう。
この想いがどれほど身勝手で醜いとしても、戦わず話し合う行為は正しいはずだから。
入れる中身の足りない薄っぺらな言葉でも、謝罪という行為は正しく必要なことだから。
彼女の家族を殺害したのだろうこの体で、それでもわたしの友達を殺さないでとおねがいしよう。
どれだけちぐはぐで筋の通らない行為でも、それが今のわたしだから。
自分らしく生きたいという歪な理由で、それでも話し合いをしよう。
この想いがどれほど身勝手で醜いとしても、戦わず話し合う行為は正しいはずだから。
一歩一歩にその想いを篭めて、ゆっくりと歩み寄る。
今度こそ話し合いを試みるために。
それがきっと正しい行動なのだと信じて──ううん、信じるために。
今度こそ話し合いを試みるために。
それがきっと正しい行動なのだと信じて──ううん、信じるために。
高町なのはは自らの意思で、高町なのはであろうとし続けていた。
その行為を前にしたグレーテルは驚きの表情と、次いで楽しげな表情を浮かべて。
なのははそれでも祈り続けて。
なのははそれでも祈り続けて。
「あなた達にとってこんな話は笑い話なんだと思います。
それでも、おはなしを」
それでも、おはなしを」
突撃槍が振るわれた。
高町なのはは叩きつけられように床に倒れた。
襲撃から八十五秒。
グレーテルが嘲嗤う。
高町なのはの愚かさと無謀を嘲う。
「ねえ、東の方の国に踊り食いっていうものがあるそうよ」
リンクには理解できない。
邪悪に過ぎてあまりに装飾的な言葉を、断片からは理解できない。
グレーテルはその可憐な唇から愉しげに続きを綴る。
「海産物を生きたままお刺身にしたり、殻を剥いて食べるそうよ。とっても美味しいそうね。
学校でも素敵な勇者さまでやってみたけど、この子も最後まで今の話を続けられるのかしら?」
「な……おまえ、まさかっ!?」
グレーテルが嘲嗤う。
高町なのはの愚かさと無謀を嘲う。
「ねえ、東の方の国に踊り食いっていうものがあるそうよ」
リンクには理解できない。
邪悪に過ぎてあまりに装飾的な言葉を、断片からは理解できない。
グレーテルはその可憐な唇から愉しげに続きを綴る。
「海産物を生きたままお刺身にしたり、殻を剥いて食べるそうよ。とっても美味しいそうね。
学校でも素敵な勇者さまでやってみたけど、この子も最後まで今の話を続けられるのかしら?」
「な……おまえ、まさかっ!?」
突撃槍が振りかざされた。
九十五秒。
九十五秒。
そして、五秒間が始まる。
「くそっ」
リンクは仕方無しに距離を詰める。
それを予想していたグレーテルが向き直る。
結局リンクは十字傷の一点を貫く狙う術が見いだせない。
それでも一縷の望みに賭けて挑もうとして。
九十六秒。
リンクは仕方無しに距離を詰める。
それを予想していたグレーテルが向き直る。
結局リンクは十字傷の一点を貫く狙う術が見いだせない。
それでも一縷の望みに賭けて挑もうとして。
九十六秒。
「っ!?」
グレーテルの動きが鈍る。
殴り倒されたはずの高町なのはが倒れこむように這いずってグレーテルの腰にしがみついていた。
微かに聞こえるもうやめてというか細い言葉。
九十七秒。
グレーテルの動きが鈍る。
殴り倒されたはずの高町なのはが倒れこむように這いずってグレーテルの腰にしがみついていた。
微かに聞こえるもうやめてというか細い言葉。
九十七秒。
「そのまま抑えてて!!」
リンクはそれを、高町なのはがグレーテルを抑えたのだと思い込む。
素養が、あったのだ。
なのはは迫真の演技で自らの本心を隠したのかもしれない人物だった。
だったらやはりこの行動も、グレーテルを油断させて嵌めたのかもしれないと思ったのだ。
(どっちにせよこれで狙えるもう少し抑えてくれればあの傷口をコキリの剣で──)
九十八秒。
リンクはそれを、高町なのはがグレーテルを抑えたのだと思い込む。
素養が、あったのだ。
なのはは迫真の演技で自らの本心を隠したのかもしれない人物だった。
だったらやはりこの行動も、グレーテルを油断させて嵌めたのかもしれないと思ったのだ。
(どっちにせよこれで狙えるもう少し抑えてくれればあの傷口をコキリの剣で──)
九十八秒。
「ぁ……」
高町なのはは何故か急速に薄れゆく意識の中でリンクの姿を見つめる。
剣を構えグレーテルに突撃する姿を見てまるで氷の刺が刺さったみたいな冷たい悲しみとかすかな失望が
胸に広がるのを感じてでもそれがどうしてかわからなくて意識が見る見るうちに暗く──。
九十九秒。
高町なのはは何故か急速に薄れゆく意識の中でリンクの姿を見つめる。
剣を構えグレーテルに突撃する姿を見てまるで氷の刺が刺さったみたいな冷たい悲しみとかすかな失望が
胸に広がるのを感じてでもそれがどうしてかわからなくて意識が見る見るうちに暗く──。
九十九秒。
なのはが今度こそ崩れ落ちる。
開放されるグレーテルを見てリンクの心中に一瞬焦りが走る。
高町なのはを信じたのは失敗だったのか?
すぐにそれを否定する。
彼我の距離はほんの僅か、動きを止められていたグレーテルが回避するには間に合わない。
だから間に合うはずだ。
貫けるはずだ。
開放されるグレーテルを見てリンクの心中に一瞬焦りが走る。
高町なのはを信じたのは失敗だったのか?
すぐにそれを否定する。
彼我の距離はほんの僅か、動きを止められていたグレーテルが回避するには間に合わない。
だから間に合うはずだ。
貫けるはずだ。
果たしてリンクの刃はグレーテルの胸に届いた。
狙いたがわず正確に一点へと鋭い突きを叩き込む。
その動きは完璧でグレーテルの行動はそれに一瞬間に合わなくて。
狙いたがわず正確に一点へと鋭い突きを叩き込む。
その動きは完璧でグレーテルの行動はそれに一瞬間に合わなくて。
襲撃から百秒が経過した。
ザッという音がした。
グレーテルが壁に開けた穴を抜け、人影が一つ飛び込んできたのだ。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
自称最強の悪の魔法使い。
リンク達を護るため、他の悪を討つために、魔女たちに同盟を示唆しながら四散させた張本人。
つい先ほどヴィクターと化す前のグレーテルと戦い撃退した、夜に生きる吸血鬼である。
彼女は変貌したグレーテルが工場の方角に向かうのを見て、それを追ってここに来たのだ。
しかしグレーテルがヴィクターの飛行能力を使いこなし始めた挙句にサンライトハートで加速したため、
彼女の飛行能力では若干の遅れが生じ、出発の時間差も含めて百秒の遅れが生じた。
たったの百秒だ。
例えば廊下など見晴らしの良い場所に出ず適当な部屋に隠れて、迎撃に出るのではなく待ち伏せれば過ぎ去る程度の時間。
救援の見込みなど薄いのだからそんな可能性は低かったが、一つ違えば何事も無く間に合ったほどの時間。
それだけの時差で彼女は戦場に辿り着き。
その光景を視た。
グレーテルが壁に開けた穴を抜け、人影が一つ飛び込んできたのだ。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
自称最強の悪の魔法使い。
リンク達を護るため、他の悪を討つために、魔女たちに同盟を示唆しながら四散させた張本人。
つい先ほどヴィクターと化す前のグレーテルと戦い撃退した、夜に生きる吸血鬼である。
彼女は変貌したグレーテルが工場の方角に向かうのを見て、それを追ってここに来たのだ。
しかしグレーテルがヴィクターの飛行能力を使いこなし始めた挙句にサンライトハートで加速したため、
彼女の飛行能力では若干の遅れが生じ、出発の時間差も含めて百秒の遅れが生じた。
たったの百秒だ。
例えば廊下など見晴らしの良い場所に出ず適当な部屋に隠れて、迎撃に出るのではなく待ち伏せれば過ぎ去る程度の時間。
救援の見込みなど薄いのだからそんな可能性は低かったが、一つ違えば何事も無く間に合ったほどの時間。
それだけの時差で彼女は戦場に辿り着き。
その光景を視た。
リンクの剣は確かに狙いたがわず一点を貫いた。
グレーテルが傷を負っていたその場所を。
そこからならリンクの刺突はグレーテルの肉を深く穿ち、上手くすれば致命傷に至る程の傷になっていたかもしれない。
グレーテルが傷を負っていたその場所を。
そこからならリンクの刺突はグレーテルの肉を深く穿ち、上手くすれば致命傷に至る程の傷になっていたかもしれない。
その切っ先が、ほんの少し肉に埋まっただけで止まっていた。
リンクは幾つか気づくべきだった。
何よりも高町なのはが冷静な判断で戦術的行動を取っていたわけではない事に気づくべきだった。
この状況における高町なのはは何処までも無力な少女でしかなかった。
その行動に作戦を見てはいけなかったのだ。
何よりも高町なのはが冷静な判断で戦術的行動を取っていたわけではない事に気づくべきだった。
この状況における高町なのはは何処までも無力な少女でしかなかった。
その行動に作戦を見てはいけなかったのだ。
高町なのはがグレーテルにしがみついたのは動きを抑えるためではない。
だから、その力は動きを妨げるにはあまりにも弱かった。
回避行動を妨げる事が出来ても、攻撃の邪魔まではできない程に。
だから、その力は動きを妨げるにはあまりにも弱かった。
回避行動を妨げる事が出来ても、攻撃の邪魔まではできない程に。
そして今の高町なのはは人間的な感情に素直になった代償として、冷徹なまでの理性的判断力と観察眼を失っていた。
だから高町なのはは気づいていなかったし、
なのはの行動を信じられるかどうかという言ってみれば
戦闘とは無関係な方向に思考が逸れてしまったリンクも気づいていなかった。
背後で、アリサを安全な場所に運ぼうとしたインデックスがいつの間にか二人して倒れている事と、その理由。
それが何をもたらすのかに。
だから高町なのはは気づいていなかったし、
なのはの行動を信じられるかどうかという言ってみれば
戦闘とは無関係な方向に思考が逸れてしまったリンクも気づいていなかった。
背後で、アリサを安全な場所に運ぼうとしたインデックスがいつの間にか二人して倒れている事と、その理由。
それが何をもたらすのかに。
高町なのははヴィクターと化しているグレーテルにしがみつき、密着した。
高町なのはの意識を奪った最終的な要因は、ヴィクター化によるエネルギードレインである。
ヴィクターと化した者はそのエネルギーで武装錬金を振るい。
高町なのはの意識を奪った最終的な要因は、ヴィクター化によるエネルギードレインである。
ヴィクターと化した者はそのエネルギーで武装錬金を振るい。
あるいは自らの肉体を再生する。
僅かに血が滲む程度の掠り傷など、ほんの数瞬なのはが密着していた分で十分だったのだ。
リンクの剣が届く前に再生は完了し、赤銅色の皮膚はリンクの剣を受け止め貫通力の殆どを奪い去った。
そしてさっきまでの様に、攻撃に頓着せず振るわれたグレーテルの突撃槍が。
リンクの剣が届く前に再生は完了し、赤銅色の皮膚はリンクの剣を受け止め貫通力の殆どを奪い去った。
そしてさっきまでの様に、攻撃に頓着せず振るわれたグレーテルの突撃槍が。
リンクの頭部を粉砕していた。
紅い液体と赤い塊と白くて硬い欠片と白くて柔らかい欠片と灰色の塊と白く小さな球体と細い金糸の生えた肌色が
リンクの頭部だった場所から四散して壁にへばりつき少女達を赤く紅く染めていた。
リンクの頭部だった場所から四散して壁にへばりつき少女達を赤く紅く染めていた。
それが一つの結末だった。
「そういう、事か」
エヴァは呟く。
悲壮と共に。
怨嗟と共に。
哀哭と共に。
悲壮と共に。
怨嗟と共に。
哀哭と共に。
「やはりそういうものか」
絶望と共に。
苦痛と共に。
悲嘆と共に。
苦痛と共に。
悲嘆と共に。
「やはり正義とは、勇者とは、そんなものか」
正義の勇者の敗北を、続けざまに知った。
その儚さと、無力さとを識った。
その儚さと、無力さとを識った。
確かめ、実証されるところを観せられた。
何が悪の中ボスだろう。
全てが今この瞬間だけは、どうでもよくなっていた。
だから正直に、胸の奥から溢れくる感情に身を委ねていた。
全てが今この瞬間だけは、どうでもよくなっていた。
だから正直に、胸の奥から溢れくる感情に身を委ねていた。
「良いさ。貴様は私が殺してやる」
グレーテルに向けて氷のように凝固した憤怒を、叫んだ。
◇
インデックスはそれを見ていた。
倒れ伏し、息苦しいほどに消耗しながら。
喘ぎ、悶えながら見ていた。
倒れ伏し、息苦しいほどに消耗しながら。
喘ぎ、悶えながら見ていた。
(ダメだよ、エヴァ……)
そして恐怖していた。
襲撃者の持っている能力と、この状況がもたらす最悪の組み合わせに。
襲撃者の持っている能力と、この状況がもたらす最悪の組み合わせに。
インデックスは戦いに巻き込まれないよう、なのはの腕から零れたアリサを仮眠室に引きずり込もうとしていた。
呻き声を上げていたが、出血で一時的に意識が飛んでいたのか抵抗は無かった。
その途中で急激な脱力感に襲われ倒れてしまったのだ。
戦況を観察し続けて、やがてその原因を理解した。
しがみつきすぐに倒れたなのはと、グレーテルの胸の傷を見て。
呻き声を上げていたが、出血で一時的に意識が飛んでいたのか抵抗は無かった。
その途中で急激な脱力感に襲われ倒れてしまったのだ。
戦況を観察し続けて、やがてその原因を理解した。
しがみつきすぐに倒れたなのはと、グレーテルの胸の傷を見て。
グレーテルは周囲から生命力を吸い上げて自らの傷を再生していた。
即ち、エナジードレインだ。
その生命力は戦う力にも使われているのだろう。
グレーテルはそこに居るだけで周囲の者達を衰弱させ、力を増し続けていた。
即ち、エナジードレインだ。
その生命力は戦う力にも使われているのだろう。
グレーテルはそこに居るだけで周囲の者達を衰弱させ、力を増し続けていた。
とはいえ、本来は至近距離でなければこうも即効性を持つ力ではなかった。
健康な者ならこの距離でやられはしなかったはずだ。
だがインデックスは高熱と貧血で消耗していた。
微弱なエナジードレインに耐える体力すら残っていなかったのである。
深手を負ったアリサも似たようなものだろう。
エナジードレインを直接受けて倒れたなのはに至っては言うまでもない。
健康な者ならこの距離でやられはしなかったはずだ。
だがインデックスは高熱と貧血で消耗していた。
微弱なエナジードレインに耐える体力すら残っていなかったのである。
深手を負ったアリサも似たようなものだろう。
エナジードレインを直接受けて倒れたなのはに至っては言うまでもない。
インデックスもアリサもなのはもまともに行動出来ず、しかしまだ生きている。
それこそが最悪だった。
それこそが最悪だった。
(私たちの事は見捨てなきゃいけないんだよ……)
それは裏を返せば、生命力のまだある、無力な存在が転がっているという事だ。
インデックスはグレーテルが周囲から力を吸い上げている現象に気づき、その“最悪”に気がついた。
インデックスはグレーテルが周囲から力を吸い上げている現象に気づき、その“最悪”に気がついた。
この戦場で戦う限りグレーテルは力を増し続け、回復を続けるのだ。
(いくらエヴァでも、ここじゃ勝てないんだよ……!)
この消耗では警告を叫ぶことさえ難しい。
だからインデックスは祈る。
戦況が不利になれば、エヴァが苦渋の選択で自分たちを見捨ててくれる事を。
せめて一人でも生き延びてくれることを。
だからインデックスは祈る。
戦況が不利になれば、エヴァが苦渋の選択で自分たちを見捨ててくれる事を。
せめて一人でも生き延びてくれることを。
悪夢は百秒で訪れた。
【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ 死亡】
【A-3/工場/2日目/早朝】
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、ヴィクター化、血塗れ、胸に小さな傷。
喪われた心臓の代わりに核鉄(サンライトハート)が埋め込まれている。
[装備]:サンライトハート@武装錬金
ソードカトラス×2(1+12/15)(銀10/15)@BLACK LAGOON、ソードカトラス専用ホルダー
[道具]:基本支給品一式、塩酸の瓶×1本、毒ガスボトル×1個、ボロボロの傘
ソードカトラスの予備弾倉×3(各15発、一つだけ12発)、バット、
蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、救急箱、エルルゥの薬箱の中身@うたわれるもの
(カプマゥの煎薬(残数3)、ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2))、100円ライター
スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア、クロウカード『光』『剣』@CCさくら、
コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん、
[服装]:いつも通りの喪服のような黒い服。胸の中央に大きな穴が空き、更に大きく十字に切られている。雨に濡れて湿っている。
[思考]:うふふ……あははは……
第一行動方針:エヴァと周囲の連中を殺す?
第二行動方針:千秋との再会を楽しみにする。千秋が「完全に闇に堕ちた」姿を見届けたい。
第三行動方針:機会があればまた紫穂と会いたい。2人きりで楽しく殺し合いたい。
基本行動方針:効率よく「遊ぶ」。優勝後はジェダに「世界のルール」を適用する(=殺す)。
[備考]:シルバースキンの弱点(同じ場所をほぼ同時に攻撃されると防ぎきれない)に勘付きました。
「殺した分だけ命を増やせる」ことを確信しました。ただし痛みはあるので自ら傷つこうとはしません。
銀の銃弾は微妙に規格が違う為、動作不良を起こす危険が有ります。使用者も理解しています。
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、ヴィクター化、血塗れ、胸に小さな傷。
喪われた心臓の代わりに核鉄(サンライトハート)が埋め込まれている。
[装備]:サンライトハート@武装錬金
ソードカトラス×2(1+12/15)(銀10/15)@BLACK LAGOON、ソードカトラス専用ホルダー
[道具]:基本支給品一式、塩酸の瓶×1本、毒ガスボトル×1個、ボロボロの傘
ソードカトラスの予備弾倉×3(各15発、一つだけ12発)、バット、
蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、救急箱、エルルゥの薬箱の中身@うたわれるもの
(カプマゥの煎薬(残数3)、ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2))、100円ライター
スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア、クロウカード『光』『剣』@CCさくら、
コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん、
[服装]:いつも通りの喪服のような黒い服。胸の中央に大きな穴が空き、更に大きく十字に切られている。雨に濡れて湿っている。
[思考]:うふふ……あははは……
第一行動方針:エヴァと周囲の連中を殺す?
第二行動方針:千秋との再会を楽しみにする。千秋が「完全に闇に堕ちた」姿を見届けたい。
第三行動方針:機会があればまた紫穂と会いたい。2人きりで楽しく殺し合いたい。
基本行動方針:効率よく「遊ぶ」。優勝後はジェダに「世界のルール」を適用する(=殺す)。
[備考]:シルバースキンの弱点(同じ場所をほぼ同時に攻撃されると防ぎきれない)に勘付きました。
「殺した分だけ命を増やせる」ことを確信しました。ただし痛みはあるので自ら傷つこうとはしません。
銀の銃弾は微妙に規格が違う為、動作不良を起こす危険が有ります。使用者も理解しています。
【エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル@魔法先生ネギま! 】
[状態]:全身に痛み、左腕が殆ど動かない、魔力消費(中)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、手足の無いチャチャゼロ(半永眠)@魔法先生ネギま!
[思考]:殺してやる、殺してやるさ
第一行動方針:グレーテルを殺す
第二行動方針:リリスと遭遇することがあったら、リリスを倒し身柄を押さえ、情報を得る。
第三行動方針:ジェダの居場所に至る道を突き止め、露払いをする。
第四行動方針:ジェダを倒そうと挑む者たちの前に立ち塞がり、討たれる。
基本行動方針:ジェダ打倒のために暗躍。ただし仲間は作らない。誇り高き悪として、正義の前に散る。
[備考]:梨花の血を大量に吸いました。雛見沢症候群、及び女王感染者との関連は不明です。
ジェダ打倒を目指している者として、ニアの名前をグリーンから聞いています。
パタリロを魔族だと思っています。名前は知りません
紫穂の『能力』が、触れることで発動することを見抜きました。詳細までは把握していません。
雲に隠れていても満月による補正は有るようです。
[状態]:全身に痛み、左腕が殆ど動かない、魔力消費(中)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、手足の無いチャチャゼロ(半永眠)@魔法先生ネギま!
[思考]:殺してやる、殺してやるさ
第一行動方針:グレーテルを殺す
第二行動方針:リリスと遭遇することがあったら、リリスを倒し身柄を押さえ、情報を得る。
第三行動方針:ジェダの居場所に至る道を突き止め、露払いをする。
第四行動方針:ジェダを倒そうと挑む者たちの前に立ち塞がり、討たれる。
基本行動方針:ジェダ打倒のために暗躍。ただし仲間は作らない。誇り高き悪として、正義の前に散る。
[備考]:梨花の血を大量に吸いました。雛見沢症候群、及び女王感染者との関連は不明です。
ジェダ打倒を目指している者として、ニアの名前をグリーンから聞いています。
パタリロを魔族だと思っています。名前は知りません
紫穂の『能力』が、触れることで発動することを見抜きました。詳細までは把握していません。
雲に隠れていても満月による補正は有るようです。
【インデックス@とある魔術の禁書目録】
[状態]:高熱&貧血&エナジードレインによる消耗で行動不能、全身に軽度の凍傷、
背中に大きな裂傷跡と火傷、足裏に擦過傷(共に応急手当て済み)
[装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストⅤ
[道具]:支給品一式(食料-1日分、時計破損)、ビュティの首輪、鉄製の斧@ひぐらしのなく頃に(?)
[服装]:私立聖祥大付属小学校の制服の下に水の羽衣。背中と足にシルクの包帯。
[思考]:逃げて、エヴァ……!
第一行動方針:どうにか、したい
第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する。
第三行動方針:ニケ達と合流する。
第四行動方針:紫穂の行方の手掛かりを探す。エヴァの説得も諦めていない。名前しか知らないヤムィヤムィが少し気になる。
第五行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。
基本行動方針:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。
[備考]:拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。
インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。
深夜12時の臨時放送を、完全に聞き逃しました。
[状態]:高熱&貧血&エナジードレインによる消耗で行動不能、全身に軽度の凍傷、
背中に大きな裂傷跡と火傷、足裏に擦過傷(共に応急手当て済み)
[装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストⅤ
[道具]:支給品一式(食料-1日分、時計破損)、ビュティの首輪、鉄製の斧@ひぐらしのなく頃に(?)
[服装]:私立聖祥大付属小学校の制服の下に水の羽衣。背中と足にシルクの包帯。
[思考]:逃げて、エヴァ……!
第一行動方針:どうにか、したい
第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する。
第三行動方針:ニケ達と合流する。
第四行動方針:紫穂の行方の手掛かりを探す。エヴァの説得も諦めていない。名前しか知らないヤムィヤムィが少し気になる。
第五行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。
基本行動方針:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。
[備考]:拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。
インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。
深夜12時の臨時放送を、完全に聞き逃しました。
【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:全身に軽い火傷(右腕と顔は無事)、左腕出血(軽度打撲)、背中出血(深い切り傷)、以上応急処置済み。
精神負担中、足と両手に軽度の凍傷、右肩に深い刺し傷、腹部打撲、出血と軽度エナジードレインで行動不能?
[装備]:カレイドステッキ@Fate/stay night
[道具]:なし
[服装]:パジャマ。変身を解いたらショーツ一枚。
[思考]:??????
第一行動方針:この状況をどうにかしたい。
第二行動方針:リンク、インデックスと情報交換する。
基本行動方針:はやての遺志を継いで、なんとかする。(なのはと一緒に)ゲームからの脱出。
[備考]:深夜12時の臨時放送を、完全に聞き逃しました。
カレイドルビーは臨時放送を聞いています。
贄殿遮那@灼眼のシャナはグレーテルの足元に転がっています。
[状態]:全身に軽い火傷(右腕と顔は無事)、左腕出血(軽度打撲)、背中出血(深い切り傷)、以上応急処置済み。
精神負担中、足と両手に軽度の凍傷、右肩に深い刺し傷、腹部打撲、出血と軽度エナジードレインで行動不能?
[装備]:カレイドステッキ@Fate/stay night
[道具]:なし
[服装]:パジャマ。変身を解いたらショーツ一枚。
[思考]:??????
第一行動方針:この状況をどうにかしたい。
第二行動方針:リンク、インデックスと情報交換する。
基本行動方針:はやての遺志を継いで、なんとかする。(なのはと一緒に)ゲームからの脱出。
[備考]:深夜12時の臨時放送を、完全に聞き逃しました。
カレイドルビーは臨時放送を聞いています。
贄殿遮那@灼眼のシャナはグレーテルの足元に転がっています。
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:魔力消費(中)、両手首に浅い傷、背中に軽度の凍傷(治療済み)、頬骨と肋骨一本にヒビ、
胴部打撲、密着エナジードレインにより昏倒
[装備]:なし
[道具]:なし
[服装]:シーツでできた服
[思考]:………………。
第一行動方針:これまでに殺した人たちに謝る……
基本行動方針:自らの罪を償う。自身の想いに素直になる。それから……
[備考]:深夜12時の臨時放送を完全に聞き逃しました。
[状態]:魔力消費(中)、両手首に浅い傷、背中に軽度の凍傷(治療済み)、頬骨と肋骨一本にヒビ、
胴部打撲、密着エナジードレインにより昏倒
[装備]:なし
[道具]:なし
[服装]:シーツでできた服
[思考]:………………。
第一行動方針:これまでに殺した人たちに謝る……
基本行動方針:自らの罪を償う。自身の想いに素直になる。それから……
[備考]:深夜12時の臨時放送を完全に聞き逃しました。
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≪274:目撃者と追跡者 | グレーテルの登場SSを読む | |
エヴァの登場SSを読む | ||
≪265:高町なのはの過ごした一日 | 高町なのはの登場SSを読む | |
≪254:ワスレナグサ | アリサ・バニングスの登場SSを読む |