日ハ異文化交流録 ◆FzApPu/cWM
鬱蒼と茂る森の中。
リンクは名簿とにらめっこをしていた。
繰り返し読み、見覚えのある名前を探す。
「知り合いはゼロ……か」
幸い、リンクが知っている者の名前はなかった。
この物騒な争い事に巻き込まれたのは自分だけのようだ。
安堵と共に、主催者である男への怒りが湧く。
リンクは名簿とにらめっこをしていた。
繰り返し読み、見覚えのある名前を探す。
「知り合いはゼロ……か」
幸い、リンクが知っている者の名前はなかった。
この物騒な争い事に巻き込まれたのは自分だけのようだ。
安堵と共に、主催者である男への怒りが湧く。
――子供ばかり集めて殺し合えだって? ……上等だ。こんなゲーム、壊してやろうか。
しかし手元にある唯一の武器は釣竿のみで、心許ない事この上ない。
それに釣り好きのリンクにしてみれば釣竿を武器として使うのは気が引ける。
針の代わりに紅白のカプセルボールが付いている変な釣竿だが、釣竿には変わりないのだ。
……だが、今は非常事態。変にこだわっている時ではない。
考えてみれば、釣り糸を巻きつけて動きを封じたり、先端で突いたり、叩きつけたりと
上手く使えば結構役立つかもしれない。
『どんな物でも有効利用』がリンクのポリシーだ。
それに釣り好きのリンクにしてみれば釣竿を武器として使うのは気が引ける。
針の代わりに紅白のカプセルボールが付いている変な釣竿だが、釣竿には変わりないのだ。
……だが、今は非常事態。変にこだわっている時ではない。
考えてみれば、釣り糸を巻きつけて動きを封じたり、先端で突いたり、叩きつけたりと
上手く使えば結構役立つかもしれない。
『どんな物でも有効利用』がリンクのポリシーだ。
竿の使い心地を確かめるため、実際に振ってみる事にした。
習うより慣れろ、考えるより動けである。
ただ、自分に当たったら嫌なのでボールの糸の付け根の辺りを竿と一緒に握っている。
習うより慣れろ、考えるより動けである。
ただ、自分に当たったら嫌なのでボールの糸の付け根の辺りを竿と一緒に握っている。
立ち上がり、木の幹を敵に見立て釣竿を振り回す。
上下左右に振る度に聞こえる、風を切る音が心地良い。
二分ほど振り回した後、バク転からの突きでフィニッシュ。
竿の先端には数枚の葉が突き刺さっていた。
……思ったよりも悪くないかも。
上下左右に振る度に聞こえる、風を切る音が心地良い。
二分ほど振り回した後、バク転からの突きでフィニッシュ。
竿の先端には数枚の葉が突き刺さっていた。
……思ったよりも悪くないかも。
ぱちぱちぱち。
不意に背後からの拍手がリンクの耳に届く。
次いではしゃいだような女の子の声。
「すごくカッコよかったのですよ!」
慌てて振り向くと、長い髪の女の子が拍手をしていた。その表情はパフォーマンスに興奮した子供のそれだ。
何だか自分が見世物になったように思えて少し気分が悪かった。
我ながら大人気ないと思ったが、そういえば自分もまだ子供だ。
ちょっとだけ警戒しながら女の子に答える。
「どーも…………君、誰?」
「古手梨花と言いますです。よろしくなのですよ」
ぺこりとお辞儀し、女の子はにぱっと笑った。
次いではしゃいだような女の子の声。
「すごくカッコよかったのですよ!」
慌てて振り向くと、長い髪の女の子が拍手をしていた。その表情はパフォーマンスに興奮した子供のそれだ。
何だか自分が見世物になったように思えて少し気分が悪かった。
我ながら大人気ないと思ったが、そういえば自分もまだ子供だ。
ちょっとだけ警戒しながら女の子に答える。
「どーも…………君、誰?」
「古手梨花と言いますです。よろしくなのですよ」
ぺこりとお辞儀し、女の子はにぱっと笑った。
梨花は一緒に行動してくれる人を探しているらしい。
リンクとしても同行者ができるのは嬉しかった。
それに、
「ボクと一緒に行きませんか?」
なんて(可愛い女の子に両手を握られ、潤んだ瞳で見つめられながら)言われたら断れるわけが無い。
二つ返事でOKした。
リンクとしても同行者ができるのは嬉しかった。
それに、
「ボクと一緒に行きませんか?」
なんて(可愛い女の子に両手を握られ、潤んだ瞳で見つめられながら)言われたら断れるわけが無い。
二つ返事でOKした。
森の外を目指して歩く間、梨花は元居た世界の事を実に楽しそうに話す。
故郷の雛見沢のこと。個性的な仲間のこと。その仲間と過ごした時間のこと。
第一印象こそ良くなかったが、喋り方が少し変なだけで普通の女の子だった。
つい最近まで魔物と戦い、死と隣り合わせの生活を送ってきたリンクには、
梨花の話はとても新鮮で面白かった。
故郷の雛見沢のこと。個性的な仲間のこと。その仲間と過ごした時間のこと。
第一印象こそ良くなかったが、喋り方が少し変なだけで普通の女の子だった。
つい最近まで魔物と戦い、死と隣り合わせの生活を送ってきたリンクには、
梨花の話はとても新鮮で面白かった。
「仲間とプールに行く約束をしたのです。ボクも、楽しみにしていました。
でも長い間……そう、とても長い間、約束を守る事が出来なかった。
ようやくプールに行けるようになったと喜んでいたら、今度はこんな世界に飛ばされた。
私が死んでしまったら、あの時の仲間の気持ちを、頑張りをすべて無駄にしてしまう。
……だから、ボクは生き延びて約束を果たさなければなりません」
そう語った梨花の顔は、悲壮感に満ちていた。
と思ったらまたにぱっと笑ってリンクに話しかける。
深刻な話は終わり、ということらしい。
でも長い間……そう、とても長い間、約束を守る事が出来なかった。
ようやくプールに行けるようになったと喜んでいたら、今度はこんな世界に飛ばされた。
私が死んでしまったら、あの時の仲間の気持ちを、頑張りをすべて無駄にしてしまう。
……だから、ボクは生き延びて約束を果たさなければなりません」
そう語った梨花の顔は、悲壮感に満ちていた。
と思ったらまたにぱっと笑ってリンクに話しかける。
深刻な話は終わり、ということらしい。
「さっきから気になってたのですが」
「ん? どうしたの?」
「…………」
「ん? どうしたの?」
「…………」
梨花は首をかしげ、その大きな目でリンクの体をしげしげと見つめた。
小動物のような可愛らしい仕草にどぎまぎしてしまう。
――オレの顔に何か付いてる?
照れ隠しにお決まりの文句を言おうとしたところで、梨花がゆっくり口を開いた。
小動物のような可愛らしい仕草にどぎまぎしてしまう。
――オレの顔に何か付いてる?
照れ隠しにお決まりの文句を言おうとしたところで、梨花がゆっくり口を開いた。
胸の奥底から湧き上がる好奇心を抑えられない子供のように。
「リンクは森の妖精さんなのですか?」
「…………違います」
「…………違います」
【E-4/森の外れ/1日目/朝】
【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】
[状態]:健康
[装備]:釣竿@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:梨花を守る
基本行動方針:ゲームを壊す
参戦時期:エンディング後
[備考]:性格は漫画版を参考にしました
【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】
[状態]:健康
[装備]:釣竿@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:梨花を守る
基本行動方針:ゲームを壊す
参戦時期:エンディング後
[備考]:性格は漫画版を参考にしました
【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×2(リンク、梨花両人確認済み)、基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:同行者を増やす
基本行動方針:生き延びて元の世界に帰る
参戦時期:祭囃し編後、賽殺し編前
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×2(リンク、梨花両人確認済み)、基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:同行者を増やす
基本行動方針:生き延びて元の世界に帰る
参戦時期:祭囃し編後、賽殺し編前
アイテム解説
【釣竿@ポケットモンスターSPECIAL】
イエロー・デ・トキワグローブが使用していたシンプルな釣竿。
釣り針の代わりにモンスターボールが付いている。
ポケモンを釣るための物なので魚を釣る事は出来ない。
【釣竿@ポケットモンスターSPECIAL】
イエロー・デ・トキワグローブが使用していたシンプルな釣竿。
釣り針の代わりにモンスターボールが付いている。
ポケモンを釣るための物なので魚を釣る事は出来ない。
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