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…。
チュンチュン
…。
……ん…朝か…。
…。
…。
……うぉ!?
…。
目を覚ますと隣に長門さんが寝ていた。
…ああ、そうだった。
昨日の事を思い出す…あれからすぐに寝てしまったんでした。
…しかし…今のこの体勢は‥。
長門さんは僕に寄り添うように…密着して寝ていた。
スペースには余裕があるのですが…寒かったのでしょうか?
時計を見ると…6時前ですか。
いつもなら今からジョギングに行くのですが今動くと長門さんを起こしてしまうかもしれない。

…こんなに気持ち良さそうに寝てるのを起こすのは気が引ける。
…。
…可愛い寝顔ですね。
こうして見ると普通の女の子となんら変わりは無い。
…。
「……ん…古泉…一樹…。」
…。
起きましたか?
…。
「……シャミセンを‥。」
…。
シャミセン?…寝言ですか、ふふ、長門さんも寝言を言うんですね。
僕とシャミセン君の夢を見ているんですかね。
…。
「……ひくの?‥。」
…。
ひく?楽器のシャミセンですか。
僕は弾けませんよ。
…。
「……車で‥。」
…。
「はい!?」

…。
「…ん‥。」
…。
しまった!つい声が出てしまった。
長門さんは目を開けて僕を見た。
…。
「……おはよう。古泉一樹。」
「おはようございます。長門さん。」
…。
…。
…。
今2人で朝食をとっています…朝から素晴らしい食べっぷりですね。
…。
「古泉一樹。」
「なんですか?」
「朝食を作るついでに弁当も作った。」
…。
彼女はそう言って僕に差し出した。
…。
「お弁当ですか、ありがとうございます……すごい量ですね‥。」
「少し作りすぎた。」
…。

少しって…これは明らかに3人前はありそうな量ですが‥。
…。
…。
「……おや、もうこんな時間ですか!
…。
いつもよりも遅い時間になってしまいました。
「そろそろ出ましょう。」
「コクン。」
…。
…。
…。
2人でマンションから出た時……それは現れました‥。
…。
…。
「古泉?」
「え?……!?」
…。
谷口君が呆然とした顔で僕達を見ていた。
…。
「なんでお前ら…同じマンションから出てくるんだ?」
…。
まずい…。
…。
「谷口君…なぜここに?」
…。

待ち伏せか?
…。
「俺の家こっちの方なんだよ。」
…。
こっち?しかし今まで会った事が…そうか、僕はいつも早く家を出るので会う事が無かったのですね…まずいですね‥。
…。
「…で、何で一緒に出て来たんだ。」
「いや、長門さんも同じマンションなんですよ。偶然会ったもので…。」
…。
僕はとっさに嘘をつく…しかし‥。
…。
「あれ~、俺のデータでは長門の家はここじゃ無いはずだが?」
…。
…データってあなた‥。
…。
「嘘つくって事は……なるほどな。」
…。

谷口君は笑みを浮かべそう言った。
…。
「…いや…あの…その…。」
「分かってる分かってる。お前の汗が全てを語っている。
それじゃ!俺は急いで学校に行かないといけない用事が出来た。」
「ちょ!!」
「BigNewSだぜ。」
…。
言いふらす気か!?…こうなったら!
…。
バッ
…。
僕は走り出そうとする谷口君に飛びつき羽交い締めにした。
…。
「長門さん!」
…。
僕の呼びかけの意味を察したのか彼女は頷き…。
…。
ドスッ!!
…。
「う゛っ…」
…。
長門さんのボディブロウが谷口君の腹に突き刺さった。
…。
…。


…。
…。
「さて、気絶させたは良いですが…どうしましょうか?」
…。
僕は気絶した谷口君を物陰まで引きずり途方に暮れていた‥。
…。
「まかせて。」
…。
長門さん?
…。
「情報操作は得意。彼の該当の記憶を消去する。」
「出来ますか?」
…。
長門さんは大きく頷いた。
さすが長門さん、頼もしいです。
…。
「ではお願いします。」
…。
長門さんは谷口君の頭を掴み……え?

…。
…。
ガッ
…。
「……。」
…。
ガッ
…。
「…長門…さん?」
…。
ガッ
…。
「…死ぬ…。」
…。
ガッ
…。
「死んじゃいますって!!」
…。
長門さんは…谷口君の頭を塀に叩きつけていた。
…。

血まみれになった谷口君の頭を掴んだまま彼女は言った。
…。
「問題無い。」
「はい?」
「彼の生命活動を停止させるにはあと8回必要。該当の記憶を消去させるにはあと4回。」
「しかし…。」
「余裕。傷は消去終了後治すので問題ない。」
…。
問題ないのならば…しかしなぜこんな原始的な手段なのでしょうか‥。
…。
「…お願いします。」
…。
長門さんは頷き再開した。

ガッ…ガッ…ガキッ!!
…。
「あ…。」
…。
小さい言葉を発した後、長門さんの動きが止まった。
…。
「あ…って…何ですか?」
「力加減を間違えた。」
「間違えたって…。」
「問題ない。該当の記憶は消去された。」

「そうですか!」
…。
何事かと思いましたが…良かった。
…。
「そして…。」
「……そして?」
「彼の生命活動が停止するまでまだ20秒の余裕がある。」
「!?
無い無い無い無い!!早く傷を治して下さい!!」
「……慌てる必要は無い。まだ12秒の余裕が…。」
「どんどん減ってます!急いで!!」
…。
長門さんは谷口君の頭に手を当て…。
…。
「治療完了。」
…。
…セーフみたいですね。

…。
「さて、では谷口君は…とりあえずそこらへんに放置して学校に行きましょう。」
「コクン…急げば間に合う。」
…。
…。
僕達は学校へ向かった…何とか間に合いました。
良かった。
…。
…。
…。
…。
~放課後文芸部室~
…。
…。
いつもの様に皆集まり思い思いの行動をしています。
僕は彼と将棋の対局中です。
…。
「やるな…古泉。」
「今日こそは勝たせていただきますよ。」
…。
対局は中盤、このまま行けば勝てるかも…あ、そうでした…。
…。

「今日、谷口君は来てましたか?」
「……ん?谷口?ああ、遅刻したがちゃんと来たぞ。」
「そうですか。」
「谷口がどうかしたのか?」
「いえ、別に。」
…。
…問題ないみたいですね。
…。
「しかしあいつの遅刻の言い訳には笑わせてもらったぜ。」
…。
え!?
…。
「登校途中に三途の川に行ってたとか言うんだぜ。」
「三途の川…ですか?」
「ああ、三途の川を渡りきる寸前に引き戻されて目が覚めたら路上に倒れていたってな。
言い訳するにしてもそれは無いだろう。」
「…そうですね。」

「ん?顔色が悪いぞ古泉。」
「気のせいですよ‥。」
…。
…。
その後対局は進み…まずいですね…動揺したせいか調子が悪くなってきました。
そして僕は長考に入った。
…何としても今日は勝ちたい。
長門さんを見ると本から目を離し、僕達の対局を見守っていた。
「頑張って」と言ってくれた長門さんの為にも…勝ちたい。
考えろ…考えるんだ古泉一樹……。
…。
……!?…見えた!
勝利への道が見えました!
僕は手持ちの角をその場所に……へ?
…。
…。
ビシッ!!!
…。
…。
乾いた音が部室に響いた……。

…。
…長門さん…。
…。
「古泉。」
「はい‥。」
「長く考えて派手に打ったが…何故ここだ?」
…。
僕が角を置いた場所…彼の歩の前だった。
…。
「悪いな、頂くぞ。」
…。
彼は当然の様に僕の角を取った…終わった。
…。
…。
結局その後彼に僕の王を取られたのは言うまでもないでしょう‥。
…。
ちなみにあの打ち方…涼宮さんに『稲妻打ち』と命名されました。
世界が違ってもセンスは同じなんですね。
…。
…。
…。
「…申し訳ない。」
「…長門さん。」
…。

帰り道、長門さんから謝罪を受けた。
…。
「あのままではあなたが負けると判断した。だから…。」
「あの世界の真似をした…って訳ですね。」
…。
前回の不思議探索で彼女と行った別世界の話です。
…。
「そう。」
「…やっぱり適当に置いたんですか?」
「そう…超適当。」
「……怒られますよ。」
「…多分大丈夫。」
…。
僕が代わりに謝っておきます…あの世界の創造主さん…申し訳ありませんでした。
…。
「まぁ、別に何かを賭けていた訳では無いので良いですよ。次回頑張ります。」

「お詫びに今日も私が夕食を作る。」
「何にしましょうか?」
「カレー。」
…。
だと思いました。
…。
…。
…。
~自宅~
…。
…。
…。
「古泉一樹。」
「はい?」
「美味しい?」
「最高です。」
…。
長門さんお手製のカレー、レトルトかと思ったらしっかりと最初から…カレー粉から作ってくれました。
そこらのカレー屋には負けない味です。
…しかし…。
…。

「お代わりは?」
「いえ…もう満腹です。」
…。
カレータワーが出てきた時にはさすがに驚きました。
…。
…。
…。
その後入浴し、今2人でこたつに入りテレビを見ています。
…。
「長門さん。」
「なに?」
「部屋の修繕の方ですがあとどれくらい掛かりそうですか?」
「…おそらく日曜日には‥。」
「あさってですね。」
「古泉一樹。」
「私…迷惑?」
…。
長門さんは僕を見つめて小さい声で言った。
…。
「まさか、全然迷惑だなんて思っていませんよ。」

「本当に?」
「はい、だから気にしないで下さい。」
「……ありがとう古泉一樹。」
「いえいえ。」
…。
長門さんは僕が迷惑がっているのでは?と不安なのですね。
正直楽しいです。
あさってにはこの生活も終わりですか…。
なんだか少し寂しいですね。
…。
あ、そうだ。
…。
「長門さん、あのダンボールですけど…長門さんが入って来たのは片付けてよいですか?」
「…駄目。」

「…なぜですか?」
「ダンボールは良い。」
「…良いって。」
「あなたも入れば分かる。」
…。
本気で言ってますね。
…。
「長門さん。」
「なに?」
「新川さんもダンボールに関してはうるさいんですよ。」
「そう?」
「ええ、多分話しが弾むと思います。」
…。
新川さん、ダンボール友の会に仲間が増えましたよ…。
…。
「さて、明日は不思議探索ですし今日は早めに寝ましょう。」
「コクン。」
「…やっぱり今日も‥。」
「私が寝る場所はベッドかダンボール箱の中…どちらか。」
「…ベッドにどうぞ。」
…。
僕達はベッドに入った。
…。
「お休みなさい、長門さん。」
「お休み、古泉一樹。」

…。
「長門さん?」
「なに?」
「この体勢は…。」
…。
朝目覚めた時と同じ体勢になっている。
「こうするとあったかい。」
「…そうですか。」
…。
…。
理性…持つかな…。
…。
…。
…。


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