加藤嘉一〔Wikipedia〕
静岡県の農家の家庭に長男として生まれる。
山梨学院大学附属高校卒業後、中国へ留学。北京大学を卒業し、学士号取得。北京大学国際関係学院大学院修士課程修了。過去、慶應義塾大学SFC研究所訪問研究者、フェニックステレビコメンテーター[1]、『フィナンシャル・タイムズ』中国版コラムニストを務め、現在、察哈尓学会研究員などを務める。
米ハーバード大学行政大学院・ケネディスクールのRajawali Foundation Institute for Asiaに、留学(2012年8月~2013年6月)していた。




■★ 加藤嘉一氏が語る、「祖国に原爆を投下した米国を好きになったことはない、中国の反日感情は理解できる」―中国メディア 「新華経済(2014.1.14)」より
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中国紙・中国青年報(電子版)は「加藤嘉一:自分は米国を好きになったことはない、中国の対日感情を理解できる」と題した記事で、“中国で最も有名な日本人”である国際コラムニスト、加藤嘉一氏のコラム記事を紹介した。

それによると、加藤氏は「祖国・日本に原爆を投下した米国」に対し、「好きになったことはないし、受け入れたこともない。感謝したこともない」と語る。「国際関係史を学ぶうちに、当時の国際情勢の中で日本が唯一の原爆被害国になった背景や、トルーマンが核兵器を使用して日本を壊滅させ、戦争を終結しようとした動機を知った」とした上で、「いまだに『被爆国』という言葉を聞くと、理性を保つことができなくなる」と打ち明けた。

そのため、「中国人がなぜ日本や日本人に反感や怒りを覚えるのか理解できる。それは自分が米国に対して反感を覚えるのと同じ。抑えきれない感情であり、その理由を論証するのは難しい」と加藤氏。これと同時に、「日本人が中国人から『歴史を反省しろ』と言われて困惑するのも分かる。絶対多数の日本人にとっては、先の戦争で『米国に負けた』のであり、中国に負けたのではないからだ」との見解を示した。


■ 日本メディアに叩かれた加藤嘉一君への2通目の手紙 「Newsweek(2012.12.17)」より
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今週のコラムニスト:李小牧 〔12月12日号掲載〕

 親愛なる加藤嘉一君へ──。

 中国でコラムニストとして活動し、「中国で一番有名な日本人」とも呼ばれる君に、このコラム上で「手紙」を書いたのは昨年6月。人生の先輩として、また一人の中国人として、君が日本人の耳に届かないのをいいことに、中国で日本の悪口を言っていると批判しました。

 その後、君は私に直接「今後は李さんの貴重な意見を参考にしたい」というメールを送ってくれました。ただ、残念ながら私の苦言は君の心に届かなかったようです。

 先日、週刊文春が「『中国で一番有名な日本人』の経歴詐称を告発する」という記事を大々的に掲載しました。加藤君が中国メディアで「東大に合格したが、それを蹴ってあえて北京大学に入学した」と語っていたのは周知の事実。この記事は、それが真っ赤な嘘だということを、君の出身高校への取材で暴いています。君をよく知っている私のところにも取材が来て、コメントが掲載されました。

 私が確認した範囲では、雑誌が発売された日の朝、加藤君は自分のホームページ上で「東大に合格・入学した事実はない」と謝罪しました。誠実な態度に見えますが、その言葉は本心からではない、と疑われるような行動を、君はこの直後に取っています。

 中国での言論活動で嘘をついていたのですから、本来なら真っ先に説明すべきは中国の読者です。なのに君が中国向けにマイクロブログの新浪微博(シンランウェイボー)で謝ったのは、同じ日の夜でした。中国語の得意な君が翻訳に半日かかるはずはありません。雑誌の内容に対する中国側の反応を見て、もし頬かむりできそうなら謝らずに済ませようと思っていた──違うでしょうか。

■加藤君を利用したのは誰か?

 こんな例には事欠きません。昨年私がこのコラムで批判した後も、君は私を裏切るような行動を取りましたね。

 今年6月、東京都内の大学で開かれた日中関係のシンポジウムに加藤君と私が招かれましたが、なぜか君は事務局にこっそり電話して「李さんを外して出演者を僕一人にしてほしい」と要求しました。私に会うのが気まずかったのか、あるいはギャラを独り占めしたかったのかは分かりません。ただ妙な行動を取れば、在日24年の私のネットワークに引っ掛かるということがなぜ分からなかったのでしょうか。

 加藤君がこんなふうになってしまった責任の大半は、わが中国にあると私は考えています。日本の高校を出たばかりの18歳が北京大学で共産党の作った教科書を読む──。君が中国でコラムニストとして語ってきた内容は、要は人民日報の社説そのものです。中国メディア、そして背後にいる中国政府は、自分たちの主張を代弁してくれる便利な日本人として君を利用してきたのです。大した経験もない20代の若者にすぎない君を。

 今年秋に君がハーバード大学に研究員として赴任する際、中国で開かれた君の送別会にメディア関係者はほとんど来なかった、と聞きます。君は「使い捨て」にされたのです。今の加藤君に残っているのは、自分の目的達成のために平気で人に嘘をつく中国人の悪い習慣だけ、というのはあまりに悲し過ぎます。

 聞くところによれば、加藤君は中国とアメリカで学んだ後、日本で政治家になることを目指しているそうですね。経歴を大げさに言ったぐらいで騒ぎ過ぎ、と思うかもしれませんが、嘘が許されるのは中国の政治家ぐらいです。

 とはいえ、加藤君が中国でも臆せず日本人として情報発信してきたことは正当に評価されるべきでしょう。正すべき部分を正し、晴れて日本に帰ってきたときには、わが新宿・湖南菜館で大歓迎することを約束します。君が政治家を目指して議員に立候補しても、残念ながら外国人の私に投票権はありませんが(笑)。

李小牧(リー・シャム)

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COLUMNIST PROFILE

Lee Xiaomu 李小牧(リー・シャム)

1960年中国湖南省生まれ。バレエダンサー、文芸紙記者、貿易会社員などを経て88年にデザインを学ぶ私費留学生として来日。歌舞伎町に魅せられ、「歌舞伎町案内人」として活動し始める。作家、レストラン『湖南菜館』プロデューサーとしても活躍。蔡成平との共著『最強の中国メディア 微博(ウェイボー)の衝撃』(阪急コミュニケーションズ刊)が2012年11月末に発売された。 leexiaomu.com
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最終更新:2014年01月14日 20:03