☆ 医療被曝pdf
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Q: X線検査やCT検査はがんのリスクが高くなると聞いたのですが?
A: 最近は福島原発事故等の影響で放射線検査や治療を嫌がる患者さんが増えているよ
うです。
   放射線は現在、医療に欠かせないツールとしてX線写真、CTやPETなどの診断、X線や粒子線を用いた治療など幅広い分野で利用されています。確かに、少量であっても被ばくはしますので、無害とはいいきれません。しかし放射線検査や治療による、病気の早期発見、治療効果などの有益性もあります。
   今のところX線撮影やCT検査などの少量の放射線量が、がんのリスクを増加させるかどうかについては、まだ科学的に明らかにされていません。
(※ 中略)
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医療被曝の線量については国際的な規制値はありません。これは、線量が単に少なければいいというわけではなく、必要な検査結果や治療効果が得られなければならないからです。放射線検査による被ばくのリスクとともに、検査を受けないことで、病気の発見が遅れたり、治療のタイミングを逸したりするリスクもあります。被ばくという不利益早期発見・治療という利益をてんびんにかけ、医学的に検討することが必要です。


■ 9/24 医療被曝(朝日新聞より) 「★♪ブログはきままに♪★(2011.10.10)」より
(※ 前略)
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『被爆』という不利益と、病気の早期診断が出来る、治療方針が適切に立てられる、がんが治るなどといった利益を天秤にかけて医学的に検討し、『利益の方が大きければ、放射線検査や治療は正当化されます。』と小泉さん。原発事故後、被爆を懸念して、放射線検査や治療を嫌がる患者が増えているそうです。

日本放射線公衆安全学会の諸澄邦彦会長は『心配する気持ちはよく理解できます。ただ、被爆を恐れるあまり、治療のタイミングを逸したり、病気の発見が遅れたりするのは残念なこと。放射線治療や検査に不安や疑問があったら、納得できるまで診療放射線技師や放射線科医などに質問してください』と訴えています。


■ フクシマの放射線量規制値引上げを支持する 「地下生活者の手遊び(2011.5.31)」より
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放射線というものは、どんなに微量であっても、人体に悪い影響をあたえる。しかし一方では、これを使うことによって有利なこともあり、また使わざるを得ないということもある。
その例としてレントゲン検査を考えれば、それによって何らかの影響はあるかも知れないが、同時に結核を早く発見することもできるというプラスもある。そこで、有害さとひきかえに、有利さを得るバランスを考えて、【どこまで有害さをがまんするかの量】が、許容量というものである。
つまり許容量とは、利益と不利益とのバランスをはかる社会的な概念なのである。
岩波新書「安全性の考え方」*1武谷三男編 P123  引用者が適時改段

許容量(=規制値)とは社会的な概念

ここで重要なのは、放射線(に限らず、化学物質などへの暴露についてもいえるだろうが)の許容量とは社会的な概念であるということですにゃん*3。「許容量とは自然科学的な概念ではなく、社会的なものである」ということは、許容量のことを考えるにあたって、決してはずしてはならにゃーだろう。

許容量は社会的概念であるので、例えば原発で働く労働者や、病院のレントゲン技師などは許容量が一般人より大きめに設定されているわけですにゃ。放射線を取り扱う職業につくことで利益を得ているわけだから、がまんできる不利益の大きさもでかくなるということですにゃー。
というわけで
•職業被曝規制値50mSv/年 公衆被曝規制値1mSv/年
という現行法の設定になっているわけですにゃ(現行法では公衆被曝の規制値はないとコメ欄にて指摘をうけました。6/1 15:45ごろ追記)。
職業という利益と引換に、公衆被曝のにゃんと50倍の被曝が認められているわけですにゃー。
しかし、いくら利益と引換だからといって、何の条件もなしに50倍もの被曝が認められているわけではにゃーのだ
(※ 以下略)








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最終更新:2013年07月18日 16:49