● 『黒いアテナ』批判に答える(上) 「藤原書店」より
 ・この商品は2012年06月22日(金)に入荷予定です。



■ 「黒いアテナ」(一時期話題になったけど多分読むのは時間の無駄…) 「現在位置を確認します。(2008.10.13)」より
  • エジプト語からの借用語がある周辺地域の言語はすべてエジプト起源です。逆にエジプト語にギリシャ語からの借用があることは無視です。「mottainai」や「TUNAMI」を世界中に広めて数千年経てば、この著者が「日本は世界中の文明に影響を与えた」ことにしてくれます。あるいはマンガやアニメが普及している地域は、それらの物資を証拠に「思想的に支配された植民地であった、日本は世界中に広がる大帝国を持っていた」くらい誇張してくれるかもしれません。何てクレイジー。

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■ ボルグ+新エルサレム=イルミナティ 「虚空と君のあいだに(2009.7.20)」より
  • まあ、「黒いアテナ」の、マーチン・バナールはユダヤ人です。

理論を一言で言うと、「ギリシア文明はシュメールとエジプト文明の影響下にうけて出来上がった」という話ですが。

シュメール、エジプト、ギリシア思想の3つは同起源とも言えますので、これも実は帰一教に近いものなんですよね。
とくにシュメール(海洋民族 → ハザール人と仲がいい)が、エジプトの影響をうけてギリシア文化を構築して、白人文化になった、という理論はアシュケナジーや印欧族崇拝は耐えられないという意味が、過去記事を読めばわかると思います。

まあ、
本来のセム系ユダヤ含む思想 = 白人っぽい物を崇拝(セム系含む)
セム系などの有色人種を否定 = 純粋白人崇拝主義(アーリア主義)=アシュケナジーユダヤ。 

これぐらいの違いしかないんですけどね。
ただ、ユダヤ人は全て、自称ユダヤ人なわけで、どっちの思想かで、全然違う意味になりますからね。

それでも、本来のイルミナティは黒人を許容してるほうです。(セム系ユダヤのほう)
この違いが、世界一の差別主義国家であるアメリカ黒人大統領(ハーフだけど)を誕生させたわけですから。


  • 「黒いアテナ」という本は白人優位的な歴史観を根本的にひっくり返すものですが、とうぜん欧米でも話題になり聖書以来のもっとも論議された本と言う人もいる。ギリシア・ローマ文明を白人古来の文明とすることで白人の優位性を証明しようとしたのでしょうが、本当のアテナは「白いアテナ」ではなく「黒いアテナ」であった可能性が高いようだ。

ギリシャ語における語彙もセム語やエジプト語の語彙が半数もあるということは中東やアフリカの影響を証明するもので、もともと古代ギリシアはエジプト王国の植民地だったのだろう。それが西欧の白人優位主義とキリスト教とが結びついた結果、ギリシヤ・ローマとオリエントとは遮断されてしまったのだ。キリスト教がなかった頃はギリシア・ローマとオリエントとは一緒だった。それがイスラム教の登場でますます断絶は強くなり「黒いアテナ」は「白いアテナ」に改竄されたのだ。

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■ 黒いアテナ -- 古典文明のアフロ・アジア的ルーツ 「柄谷行人(2006.1.29)」より
  • ただ、ギリシャの文化や思想が、地中海=アフリカ=アジア的な世界の交通なしにありえないという見方は、本書が出る前から常識になっていた。しかし、神話や言語の起源などを丹念に分析しながら自説を展開した本書がもたらした衝撃は大きかった。「黒いアテナ」という表題のせいもある。本書を推す小田実によれば「クレオパトラは黒かったか」という週刊誌記事が出たり、論争も起こり、以後、〈アーリア・モデル〉を無邪気に唱えることはできなくなった。その意味で「ギリシャの奇跡」を自己の所有物とする西洋中心主義に対する本書の挑戦は成功したといってよい。

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■ ついに帰ってきた〈黒いアテナ〉───その思想史的地殻変動 「地下大学(2011.4.24)」より
  • この著者は、そうした「革命」の思想史の一端として「現代思想」なる奇妙な名を冠された哲学者たちの仕事を読み継ごうとしている。だからラカンの破綻を、ルジャンドルの疎隔を、フーコーの蹉跌を大胆に語ることになるのでしょう。ドゥルーズ/ガタリが歩んだ屈曲の理路もその視野に入ってくる。そうである以上、読み解きの視野はフランスや西欧世界に留まるものではない。まさにこの点に、この帝都の最も猥雑なる街のひとつでそれと知らずにアジア諸民族の混濁の中で生きた、たった半径1キロの視野しかない私のような人間がゆっくりと反応したのです。

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■ M.バナール 『黒いアテナ 古典文明のアフロ・アジア的ルーツ Ⅱ 考古学と文書にみる証拠』 「アヴェスターにはこう書いている?(2006.5.6)」より
  • 枢軸時代」説の隠れた意図はギリシアの事例で露呈する。「枢軸時代」説は、ギリシア人が、したがってヨーロッパ人が、文明世界の始まりにいたという説である。(p.104)


これはなかなか興味深い指摘である。枢軸時代説はアーリア・モデルに立脚しているというわけである。これには基本的に賛成できそうである。

ただ、枢軸時代説を世界システム論的な視点から読みかえれば、その時代に「大陸規模の世界システム」が存在していたことを示すことができると思われ、その意味では発見的なモデルとしても利用可能だと思われる。実際、本書を読む前の私にとっての枢軸時代説はそうしたものであった。

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■ 『捏造される歴史』(ロナルド・H・フリッツェ) 「馬場秀和ブログ(2012.2.16)」より
  • 例えば黒人カルト教団「ネーション・オブ・イスラム」が、その教義に大衆文化、特にSFを取り込んでいること、そしてその神話に「日本人」も取り込まれていることです。

 「日本人はネーション・オブ・イスラムの味方であり、力を合わせて邪悪な白人と闘うはずであった。(中略)アフリカン・アメリカンの社会の片隅にうごめくいくつもの集団は、実際に日本人を崇拝したのである」(単行本p.254)

 狂信的カルト教団が「近いうちに日本から“巨大な円盤”が飛び立ち、白人を皆殺しにしてくれる」と信じて祈っている、というのです。ううむ。ときどき「日本人は世界中から尊敬されている」と言い張る方がいらっしゃいますが、こういうことなんでしょうか。







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最終更新:2012年06月20日 21:01