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  ■ 壺 齋 閑 話 上記記事サイト主さんのブログ
■ ミルトン Milton :ウィリアム・ブレイク 「壺 齋 閑 話(2009.5.6)」より
ウィリアム・ブレイク William Blake の長編詩「ミルトン」から「エルサレム」

するとあの古代の人々の足が
イングランドの青い山々を歩いたのか?
主の聖なる羊がイングランドの
さわやかな牧場に見られたのか?


あの神々しい顔が我らの
曇りがかった丘に輝き出たのか?
エルサレムがこの土地の
暗い水車小屋の間に建てられたというのか?

我が黄金に燃え立つ弓をよこせ!
我が欲望の矢をよこせ!
我が槍をよこせ!雲よほどけろ!
我が炎の戦車をよこせ!

決して心の戦いをやめないぞ
我が剣をいたずらに眠らせておくこともしないそ
我々がエルサレムをイングランドの
緑豊かな地に再建するまでは




■ エルサレム Jerusalem 「無垢と経験の歌:ウィリアム・ブレイクの詩とイラスト」より
ウィリアム・ブレイクの詩「エルサレム」を読む。(壺齋散人訳)

  目覚めよ イングランド 目覚めよ!
  汝の妹エルサレムが呼んでいる!
  何故死の眠りにふけったまま
  彼女を城壁の外に立たしておくのか?

  丘や谷間には彼女の足音が響き
  汝の大地をやさしく踏みしめている
  汝の門はシオンへと通じている
  いまや歓喜と愛の時が来たのだ

  いまこそ時節はめぐりめぐって
  我らの心は喜びに浮き立つ
  ロンドンの家々が神の羊を
  イングランドの緑の園に迎えるのだ


エルサレムはブレイクにとって、現実の土地ではなく、天国のメタファーだった。だからエルサレムをイギリスの大地に迎え入れることは、この世が開放されることを意味している。


  • 私がはじめてブレイクの作品と接したのは、中学一年の時であった。彼の作品 Milton の序(Preface)にCharles Hubert Parry(1848~1918)が作曲した Jerusalem を聴いたのである。それは聖歌隊とオルガンによる演奏であった。当時12歳だった私は、曲自体の素晴らしさとともに、その詩の力強い言葉の響きと、求心力のようなものに強烈に惹かれた。以来私は、ブレイク作品が持つ一種独特の、神秘的かつ魂に直接訴えかけてくる「引力」に魅力を感じ続けてきたのである。ここでは、そうしたブレイクの魅力の源泉を探りたい。




■ ウィリアム・ブレイク『無心の歌・有心の歌』 「松岡正剛の千夜千冊(2003.3.28)」より
  • くっくっく、ウィリアム・ブレイクをキャンディなウィスキーボンボンにしてはいけない。ブレイクは“辛し明太子”なのである。
  • ウィリアム・ブレイクをたんなる神秘主義者に見たり、幻視者などと見てはいけない。ふっふっふ、ブレイクはたいそうな激辛なのである。そのうえで揶揄の天才であって、かつまた夜想者(夜陰の紛れ者)なのである。

  • もっとはっきりいえば、世界最初のキリスト教無神論者なのである。ぐっぐっぐ、ブレイクは三位一体を否定し、そのくせつねにイエスの内側に立ったのだ。ブレイクは歴史を錯誤する者なのだ。






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最終更新:2012年06月10日 21:17