☆ 資料として
 ・財政難の旧ソ連諸国は、原発をやめたくてもやめられない懐事情がある。原発は、やはり、コストが抑えられるだけでなく、国際的要因を受けることもなく(ウクライナ・ロシアのガス紛争に象徴されるように、旧ソ連では政治問題にエネルギーカードが切られることが少なくない)、きわめて安定的な電力源となっているからである
★ アルメニアのメツァモール原発 「ず's WiLiKi」より
 ・ヨーロッパ各地で放射性ヨウ素検出 については、メタモール原発とは関係なさそうです。


★ 稼働期限の延長決定、アルメニアの「危険」原発 「msn.産経ニュース(2012.4.20)」より / 魚拓

インタファクス通信によると、アルメニア政府は19日、地震が多発する立地や老朽化のため「世界一危険」と指摘されている同国西部のメツァモール原発2号機の稼働期限延長を決めた。何年間延長されるのかは今回の政府決定には示されていない。

 同原発2号機の稼働期限はこれまで、耐用年数が切れる2016年とされてきた。来年5月までに稼働期限延長の計画が策定されるという。同原発はソ連時代に建設され、1号機が1976年、2号機が80年に稼働を開始。チェルノブイリ原発と同様に原子炉格納容器がない。88年にアルメニア北部で起きた地震の際に職員が避難したため、原子炉が過熱の危機に直面したとされている。

 地震後に原発は停止されたが、政府は深刻なエネルギー不足解消のため2号機の稼働を95年に再開。同機が国内電力の40%を賄っている。(共同)



 ・アルメニアのメツァモール原発は、事故後修復工事を開始。しかし隣国であり敵対国のトルコは閉鎖を要請しているという流れです。放射能漏れに関してはトルコの報道では「基準値超」、アルメニアは「基準値以下」としています。政治的な対立が、閉鎖要請になっているのではないかと僕は思っています。


アルメニア政府は、日本とアルメニアの状況はまったく異なる上に(とくにアルメニア政府は、福島第一原発の事故の主要因は地震ではなく津波であると強調している感がある)、メツァモール原発の冷却システムは日本のものより優れていると主張している。同国のティグラン・サルキシャン首相も、福島の事故はアルメニアの原発計画を妨げないとして、新原発の建設計画も予定通り進めていくことを公言している。

アルメニアはこれまで再生可能エネルギー開発などにも取り組んできたが、すべて失敗しており、やはりメツァモール原発を存続させながら、新規の原発建設をより早く終わらせるというシナリオ以外はとりえない状況だ。






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最終更新:2012年04月20日 20:44