よつばとちよ ◆JI0DYaB8oI
「でけー!なんだこれ、ジャンボよりでけーな!」
よつばが転送されてきたのは、B-7エリアのタワー近く。
よく分からない説明を聞いてから、ふと気がつくと、目の前にでかい鉄骨の塔が立っていたのだ。
「きっとくにがつくったにちがいない」
ここはジェダが作り出した空間だが、よつばにとっては『でかい立派なもの=国が作ったもの』である。
よつばはしばらくタワーを眺めていたが、何かに気づいたように周囲を見回す。
「……そうだ、とーちゃんは?」
とーちゃんとは、よつばの義理の父のことであるが…当然ロリショタばかりを集めたこのゲームには参加していない。
「とーちゃーん!どこだー!?」
叫びながらキョロキョロするよつば。
さらに、東京タワーの周りをぐるっと回ってとーちゃんの姿を探す。
「とーちゃーん!かくれんぼかー?」
叫びながら探し続けること10分、よつばは不安げな顔で立ち止まった。
「とーちゃん……いない」
よつばの脳裏に、お祭りの時の出来事が浮かぶ。
とーちゃんはあの時、「迷子になったら二度と会えない」と言っていた。
今はお祭りかどうか分からない。
でも、さっきまでは人がたくさんいて、わいわい盛り上がっている人たちがいた。
もしかしたらこれはお祭りなのかもしれない。
よつばが転送されてきたのは、B-7エリアのタワー近く。
よく分からない説明を聞いてから、ふと気がつくと、目の前にでかい鉄骨の塔が立っていたのだ。
「きっとくにがつくったにちがいない」
ここはジェダが作り出した空間だが、よつばにとっては『でかい立派なもの=国が作ったもの』である。
よつばはしばらくタワーを眺めていたが、何かに気づいたように周囲を見回す。
「……そうだ、とーちゃんは?」
とーちゃんとは、よつばの義理の父のことであるが…当然ロリショタばかりを集めたこのゲームには参加していない。
「とーちゃーん!どこだー!?」
叫びながらキョロキョロするよつば。
さらに、東京タワーの周りをぐるっと回ってとーちゃんの姿を探す。
「とーちゃーん!かくれんぼかー?」
叫びながら探し続けること10分、よつばは不安げな顔で立ち止まった。
「とーちゃん……いない」
よつばの脳裏に、お祭りの時の出来事が浮かぶ。
とーちゃんはあの時、「迷子になったら二度と会えない」と言っていた。
今はお祭りかどうか分からない。
でも、さっきまでは人がたくさんいて、わいわい盛り上がっている人たちがいた。
もしかしたらこれはお祭りなのかもしれない。
お祭りで迷子になった=もうとーちゃんに会えない
よつばの表情が曇っていく。
目元には涙が浮かび、身体はふるふると震えている。
「あーん!あーん!」
ついに泣き出してしまうよつば。
よつばにとってとーちゃんとは、それほど大切な存在なのだ。
しかし、今は少しの油断も許されないバトルロワイアルの真っ最中。
街中で大声を上げて泣いていては、私はここですと教えているようなものだ。
現に、よつばの背後から人影が…
目元には涙が浮かび、身体はふるふると震えている。
「あーん!あーん!」
ついに泣き出してしまうよつば。
よつばにとってとーちゃんとは、それほど大切な存在なのだ。
しかし、今は少しの油断も許されないバトルロワイアルの真っ最中。
街中で大声を上げて泣いていては、私はここですと教えているようなものだ。
現に、よつばの背後から人影が…
「どうしたんですかー!?」
幸いと言うべきか、よつばのもとへやってきたのは、制服を着た小学生くらいの少女だった。
見知らぬ少女の登場に、よつばは泣きながら警戒して一歩下が…ろうとしてこけてしまう。
「て、て、てきか?」
よつばには、少女の手に握られている赤く光る短剣が危険に思えた。
「…? あ、これですか? 声がしたから誰かが襲われてるのかと思って…すぐにしまいますね」
赤い短剣を鞘にしまうと、少女はよつばに向かって手を差し伸べた。
「はい、大丈夫ですか?」
「お? ……おー」
少女の手を取り、立ち上がるよつば。
少女の持つ優しげな雰囲気に、よつばの涙は止まっていた。
幸いと言うべきか、よつばのもとへやってきたのは、制服を着た小学生くらいの少女だった。
見知らぬ少女の登場に、よつばは泣きながら警戒して一歩下が…ろうとしてこけてしまう。
「て、て、てきか?」
よつばには、少女の手に握られている赤く光る短剣が危険に思えた。
「…? あ、これですか? 声がしたから誰かが襲われてるのかと思って…すぐにしまいますね」
赤い短剣を鞘にしまうと、少女はよつばに向かって手を差し伸べた。
「はい、大丈夫ですか?」
「お? ……おー」
少女の手を取り、立ち上がるよつば。
少女の持つ優しげな雰囲気に、よつばの涙は止まっていた。
その少女は美浜ちよと名乗った。
10歳だそうなのでよつばより年上だ。
高校に行っているらしいが、よつばには高校がなんのことか分からなかった。
ちよはさっきの説明をキチンと聞いていたようで、よつばに話してくれた。
「――つまり、みんなで殺し合いをして、最後に残った人が優勝なんだって……」
「こ、ころしあいって…ころすのか?」
「は、はい。その…死なせるんです」
「死!?」
よつばは、ようやくこのゲームの趣旨をある程度理解したようだ。
ショックを受けて固まっている。
「しんだらとーちゃんにあえないな……」
再び泣きそうになるよつば。
ちよは慌ててよつばを励まそうとする。
「げ、元気出して!きっとなんとかなりますよ!」
「…なんとかって?」
「う……そう言われても、すぐには…」
実を言えばちよも不安なのだ。
自分より小さな子の手前、自分がしっかりしなくてはならないと思って冷静を装っているが、そこはまだ10歳。
同じ学校の友達もいないし、不安で不安で仕方がない。
なによりスプラッタな話は苦手だというのに、目の前であんなグロいシーンを見せつけられて、実際かなり参っていた。
それに天才と言われていても、始まったばかりでなんの手がかりもない現状では、すぐには対処法は見つからない。
「と、とにかく誰か探しましょう!他の人だって殺し合いなんてしたくないはずですよ」
「そ、そーだな…」
ちよはその場を何とかごまかすと、よつばの手を取って歩き始めた。
よつばはちよのことをまだ信用したわけではなかったが、とりあえず一人は心細いのでついていくことにした。
(まいごになったときはとーちゃんがさがしにきてくれた。だからこんどもきっとさがしにきてくれる)
それが叶わぬ思いとは気づかないよつばは、その思いを頼りに助けを待つのであった。
10歳だそうなのでよつばより年上だ。
高校に行っているらしいが、よつばには高校がなんのことか分からなかった。
ちよはさっきの説明をキチンと聞いていたようで、よつばに話してくれた。
「――つまり、みんなで殺し合いをして、最後に残った人が優勝なんだって……」
「こ、ころしあいって…ころすのか?」
「は、はい。その…死なせるんです」
「死!?」
よつばは、ようやくこのゲームの趣旨をある程度理解したようだ。
ショックを受けて固まっている。
「しんだらとーちゃんにあえないな……」
再び泣きそうになるよつば。
ちよは慌ててよつばを励まそうとする。
「げ、元気出して!きっとなんとかなりますよ!」
「…なんとかって?」
「う……そう言われても、すぐには…」
実を言えばちよも不安なのだ。
自分より小さな子の手前、自分がしっかりしなくてはならないと思って冷静を装っているが、そこはまだ10歳。
同じ学校の友達もいないし、不安で不安で仕方がない。
なによりスプラッタな話は苦手だというのに、目の前であんなグロいシーンを見せつけられて、実際かなり参っていた。
それに天才と言われていても、始まったばかりでなんの手がかりもない現状では、すぐには対処法は見つからない。
「と、とにかく誰か探しましょう!他の人だって殺し合いなんてしたくないはずですよ」
「そ、そーだな…」
ちよはその場を何とかごまかすと、よつばの手を取って歩き始めた。
よつばはちよのことをまだ信用したわけではなかったが、とりあえず一人は心細いのでついていくことにした。
(まいごになったときはとーちゃんがさがしにきてくれた。だからこんどもきっとさがしにきてくれる)
それが叶わぬ思いとは気づかないよつばは、その思いを頼りに助けを待つのであった。
「ところで、よつばちゃんの支給品はなんですか?」
「しきゅうひん? ……これ?」
よつばは自分が背負ったランドセルを見る。
どうやら本当に説明を理解してなかったらしく、中にいろいろなものが入ってることに気づいてないようだ。
「…そうじゃなくて、中に役に立つ道具が入ってるんです」
「へー、どれどれ?」
ランドセルを地面に置いて、中身をあさり始めるよつば。
食料品やら水やらコンパスやらが放り出されていく。
「あ、あ、それも大事なものですから、投げちゃダメですよー!」
「あった!なんだこれ!」
よつばが取り出したのは、六角形の金属の塊。
よく分からない模様と共に、『C』と刻まれている。
「なんでしょう…アクセサリーかな? あ、説明書きがありますよ」
「しきゅうひん? ……これ?」
よつばは自分が背負ったランドセルを見る。
どうやら本当に説明を理解してなかったらしく、中にいろいろなものが入ってることに気づいてないようだ。
「…そうじゃなくて、中に役に立つ道具が入ってるんです」
「へー、どれどれ?」
ランドセルを地面に置いて、中身をあさり始めるよつば。
食料品やら水やらコンパスやらが放り出されていく。
「あ、あ、それも大事なものですから、投げちゃダメですよー!」
「あった!なんだこれ!」
よつばが取り出したのは、六角形の金属の塊。
よく分からない模様と共に、『C』と刻まれている。
「なんでしょう…アクセサリーかな? あ、説明書きがありますよ」
説明書きによると、これは核鉄(かくがね)といい、「武装錬金」と叫ぶことで発動する特殊なアイテムらしい。
シリアルナンバー100、名前はシルバースキン。メタルジャケットの武装錬金。
帽子、手袋、コート、スラックス、ブーツと全身を覆う服でできており、防御力に優れた完全防御型のアイテムである。
シリアルナンバー100、名前はシルバースキン。メタルジャケットの武装錬金。
帽子、手袋、コート、スラックス、ブーツと全身を覆う服でできており、防御力に優れた完全防御型のアイテムである。
と、ちよがここまで読んだところでよつばが核鉄を持って構えた。
「ぶそうれんきん!」
シャキーン!
よつば、完全武装。
「……」
「かっけー!」
「…そうですね」
「ぶそうれんきん!」
シャキーン!
よつば、完全武装。
「……」
「かっけー!」
「…そうですね」
【B-7/タワー近く/1日目/朝】
【小岩井よつば@よつばと!】
[状態]:かなり不安 (シルバースキン発動による)若干の疲労
[装備]:核鉄(シルバースキン)@武装錬金
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:ちよと行動を共にする(まだ信用はしてない)
第二行動方針:とーちゃんが来てくれるのを待つ
基本行動方針:とーちゃんに会いたい
※…シルバースキンの説明を中途半端にしか見てないため、リバースの方は知りません。
【小岩井よつば@よつばと!】
[状態]:かなり不安 (シルバースキン発動による)若干の疲労
[装備]:核鉄(シルバースキン)@武装錬金
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:ちよと行動を共にする(まだ信用はしてない)
第二行動方針:とーちゃんが来てくれるのを待つ
基本行動方針:とーちゃんに会いたい
※…シルバースキンの説明を中途半端にしか見てないため、リバースの方は知りません。
【美浜ちよ@あずまんが大王】
[状態]:我慢してるけどかなり不安
[装備]:サラマンデルの短剣@ベルセルク
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:よつばを守りながら行動を共にする
第二行動方針:誰か頼れる人を探す
基本行動方針:無事に帰りたい
[状態]:我慢してるけどかなり不安
[装備]:サラマンデルの短剣@ベルセルク
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:よつばを守りながら行動を共にする
第二行動方針:誰か頼れる人を探す
基本行動方針:無事に帰りたい
アイテム解説
【核鉄(シルバースキン)@武装錬金】
防御型の武装錬金。武器はついてない。
非常に防御力が高く、生半可な攻撃では打ち破ることはできない(が、制限があるため原作ほどではない)。
原作ではABC兵器もシャットアウトするらしい。
バラバラに展開し、裏返して相手に着せることでシルバースキン・リバースとなり、拘束服の効果を持つようになる。
注:核鉄は議論の結果、本ロワのオリジナル要素で『誰が持っても原作の各能力に固定』となっています。
【核鉄(シルバースキン)@武装錬金】
防御型の武装錬金。武器はついてない。
非常に防御力が高く、生半可な攻撃では打ち破ることはできない(が、制限があるため原作ほどではない)。
原作ではABC兵器もシャットアウトするらしい。
バラバラに展開し、裏返して相手に着せることでシルバースキン・リバースとなり、拘束服の効果を持つようになる。
注:核鉄は議論の結果、本ロワのオリジナル要素で『誰が持っても原作の各能力に固定』となっています。
【サラマンデルの短剣@ベルセルク】
火の元素霊サラマンデルの加護を授かった魔法の呪物。
刃はかなり短いが、触れたものを燃やすことができる。鞘は燃えないようだ。
火の元素霊サラマンデルの加護を授かった魔法の呪物。
刃はかなり短いが、触れたものを燃やすことができる。鞘は燃えないようだ。
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