隠密少女Ⅱ ◆IEYD9V7.46
一日の中で、最も日差しが強い時間帯。
島の北東には昭和の町並みを髣髴とさせられる商店街があり、その少し南には広大な草原が広がっていた。
何をするにも充分な広さを誇る草原は、子供たちの遊び場としてはこの上ない場所だと言えるだろう。
事実、青々とした草の絨毯の上を、縦横無尽に駆け回るものがそこにはいた。
島の北東には昭和の町並みを髣髴とさせられる商店街があり、その少し南には広大な草原が広がっていた。
何をするにも充分な広さを誇る草原は、子供たちの遊び場としてはこの上ない場所だと言えるだろう。
事実、青々とした草の絨毯の上を、縦横無尽に駆け回るものがそこにはいた。
蝶のように空を舞う赤いマントと戯れる、忍び装束を着た少年。
その少年の後を追い、先を行き、そして包み込むのは穏やかな風だ。
草原を吹き抜ける風はその存在を無理に主張しようとはせず、ただ自然にその空間に溶け込む。
静かな風をその身に受けて、ふわりとマントが上昇。刹那、少年の眼がキラリと光り、彼は静かに身を屈めた。
彼は今まさに、物事の波というものを理解しようとしている。上がったものはいずれ下がる、下がったものはいずれ上がる。
たゆたうマントを飽きることなく追い続けていた少年は、間もなくマントが落下し始めることを経験から悟った。
数瞬の後、風が弱まる。
それに呼応して、マントの高度が下がる。
予想の通りだ。
機は熟したとばかりに、再度少年の眼が獰猛な輝きを放つ。
限界まで身を屈め、力を溜め込み、顎を上向きにして上空のマントを威嚇するように睨みつけ……。
全身、両手両足のバネをフルに活かして、――跳ぶ!
その少年の後を追い、先を行き、そして包み込むのは穏やかな風だ。
草原を吹き抜ける風はその存在を無理に主張しようとはせず、ただ自然にその空間に溶け込む。
静かな風をその身に受けて、ふわりとマントが上昇。刹那、少年の眼がキラリと光り、彼は静かに身を屈めた。
彼は今まさに、物事の波というものを理解しようとしている。上がったものはいずれ下がる、下がったものはいずれ上がる。
たゆたうマントを飽きることなく追い続けていた少年は、間もなくマントが落下し始めることを経験から悟った。
数瞬の後、風が弱まる。
それに呼応して、マントの高度が下がる。
予想の通りだ。
機は熟したとばかりに、再度少年の眼が獰猛な輝きを放つ。
限界まで身を屈め、力を溜め込み、顎を上向きにして上空のマントを威嚇するように睨みつけ……。
全身、両手両足のバネをフルに活かして、――跳ぶ!
「ウニョラー!!」
日の光と、マントと、寸胴な体躯が一直線上に重なる。
パシっという爽快な音。
太陽を掴み取ろうとしたかのような大跳躍により、遂に大地を疾走する忍者は、変幻自在に空を行くマントを掴まえた。
長いようで短い滞空が終わり、太く、雄雄しい4脚が重々しく大地に着地。
そこで彼の動きは止まり、狩りの成果であるマントを口にくわえ、誇らしげに遠くを見つめ始める。
意思疎通などできなくとも、一目見れば分かるだろう。
『やったぞ、俺はこいつに勝ったんだ!』とばかりに自分の勝利を深くかみ締めていることが。
止まることを知らなかった少年は達成感に身を委ね、
パシっという爽快な音。
太陽を掴み取ろうとしたかのような大跳躍により、遂に大地を疾走する忍者は、変幻自在に空を行くマントを掴まえた。
長いようで短い滞空が終わり、太く、雄雄しい4脚が重々しく大地に着地。
そこで彼の動きは止まり、狩りの成果であるマントを口にくわえ、誇らしげに遠くを見つめ始める。
意思疎通などできなくとも、一目見れば分かるだろう。
『やったぞ、俺はこいつに勝ったんだ!』とばかりに自分の勝利を深くかみ締めていることが。
止まることを知らなかった少年は達成感に身を委ね、
――地面が爆ぜた。
「トッピロキー!?」
我に返った少年が慌てて西のほうへと逃げ出す。
彼の背後で起こった爆発の正体は、桜色の光の球。
獲物を食いそびれた光球は地面にボウリングの球ほどの穴を空け、ガラス細工のように砕け散っていた。
その光景を、苦虫を噛み潰したような表情で見つめるのは少女――ヴィクトリアだった。
彼の背後で起こった爆発の正体は、桜色の光の球。
獲物を食いそびれた光球は地面にボウリングの球ほどの穴を空け、ガラス細工のように砕け散っていた。
その光景を、苦虫を噛み潰したような表情で見つめるのは少女――ヴィクトリアだった。
(せっかくできた隙だったのに……弾体制御が重くなってきたわね……)
フランドールとの戦闘での消耗は相当大きなものだ。
魔法という未知の力を、ホムンクルスの強靭な体力と精神力を持って強引に使ったのだから、当然の結果と言える。
このような異世界の技術、本来ならば試行錯誤を繰り返してから実戦に用いたいところだが、
悠長なことを言っている場合ではない。
というのも、達磨の動きは見た目に反して、驚くほどの敏捷性を誇っているからだ。
それも、ホムンクルスであるヴィクトリアが捉えきれないほどに。
単純な速力で圧倒しても、それを上回る直感、野生の勘とでも言うべきものをあの達磨は持っている。
ヴィクトリアの立てた予測は悉く外され、結局素手で捉えることは叶わなかった。
自然に、無手が駄目なら道具を使うしかないという結論が導き出され、
ヴィクトリアは色々と気に入らない点がある魔法の杖を使うことを余儀なくされていた。
しかし、それにもそろそろ限界が見え始めている。
今しがた忍者の不意をついた魔法は、たった一発のディバインシューター。
一発しか放たなかったのは、作戦があったからではない。
それしか撃てなかったのである。
最早、複数の弾を制御することが不可能なほどに、彼女は疲労困憊だった。
アクセルシューターを撃つ余裕などないし、シャイニングケージシフトなどもってのほかだ。
時間が経てば経つほど、採れる戦略の幅はどんどん狭まる。
ならば、次に何を仕掛ければいい?
魔法という未知の力を、ホムンクルスの強靭な体力と精神力を持って強引に使ったのだから、当然の結果と言える。
このような異世界の技術、本来ならば試行錯誤を繰り返してから実戦に用いたいところだが、
悠長なことを言っている場合ではない。
というのも、達磨の動きは見た目に反して、驚くほどの敏捷性を誇っているからだ。
それも、ホムンクルスであるヴィクトリアが捉えきれないほどに。
単純な速力で圧倒しても、それを上回る直感、野生の勘とでも言うべきものをあの達磨は持っている。
ヴィクトリアの立てた予測は悉く外され、結局素手で捉えることは叶わなかった。
自然に、無手が駄目なら道具を使うしかないという結論が導き出され、
ヴィクトリアは色々と気に入らない点がある魔法の杖を使うことを余儀なくされていた。
しかし、それにもそろそろ限界が見え始めている。
今しがた忍者の不意をついた魔法は、たった一発のディバインシューター。
一発しか放たなかったのは、作戦があったからではない。
それしか撃てなかったのである。
最早、複数の弾を制御することが不可能なほどに、彼女は疲労困憊だった。
アクセルシューターを撃つ余裕などないし、シャイニングケージシフトなどもってのほかだ。
時間が経てば経つほど、採れる戦略の幅はどんどん狭まる。
ならば、次に何を仕掛ければいい?
……この状況がもう少し続いていれば、ヴィクトリアの焦りと苛立ちは限界を迎えていたことだろう。
あんな野生児にいいようにやられて、いつまでも穏やかでいられるはずがない。
そうならなかったのは誰にとっての幸運なのか、あるいは不幸なのか。
事態は変化を迎える。
あんな野生児にいいようにやられて、いつまでも穏やかでいられるはずがない。
そうならなかったのは誰にとっての幸運なのか、あるいは不幸なのか。
事態は変化を迎える。
作戦を練っていたヴィクトリアの耳に届いたのは盛大な水音だった。
何事かと音がした方向を見ると、そこには誰もいない。
奇妙に思ったのはほんの一瞬、答えはすぐに出た。
「……まさか、川に落ちたの?」
呆れと驚きを含んだ声が漏れる。
どうやら魔法による不意打ちは思いのほか効果があったらしく、
マントを掴まえたことで油断していた忍者は容易くパニックに陥り、運悪く川に転落してしまったようだ。
その川の岸は崖のように垂直に切り立ち、ここからでは忍者がどうなったのかを窺うことはできない。
(水面から岸までの高さは5mもないだろうから、あの達磨がどうにかなったとは思えないけど)
ヴィクトリアは面倒くさそうな表情を浮かべ、ゆっくりと岸へと歩き始める。
歩きながら、
(さっきの着水音……、何かがおかしかった)
異変を察知する。
何と表現すればいいのだろうか。
水の中に飛び込んだ音、というよりは固めのゼリーに張り付いた音と表現したほうが近いか。
ゴムマットを勢いよく地面に打ち付けた音といってもいい。
とにかく言えるのは、水面上で何か異質な現象が起こったであろうということだ。
(ジェダが用意した舞台……ただの水に見せかけて何らかの仕掛けを施すこともありえるわね)
警戒レベルを引き揚げたヴィクトリアは、川岸に立ち、注意深く水面を観察し始めた。
岸辺に立ってみて分かったが、川と言うよりは湖と表現したほうが適切だと思えるくらい、川幅は広い。
その広さに見合うほどの深さがあるのか、ヴィクトリアの視力を持ってしても川底は全く見えない。
(……見たところ、何の変哲もないただの水。なら、達磨はどこに――)
いた。
青空を反射させる水面上に、同じく青い忍び装束が保護色に隠れるようにプカリと浮かんでいる。
それもうつ伏せになった状態で、だ。
頭には戦利品であるヒラリマントが引っかかっていて、手足は大の字状に広げられている。
まるでスカイダイビング中の人間がとるような、見事な大の字だった。
その体勢のまま、忍者はピクリとも動かない。
水面に顔を付けたまま呼吸ができるはずがない、ならば意識を失ったか……と思ったが様子がおかしい。
いくら人間の身体が水に浮くように出来ているとはいえ、手足まで水中に殆ど沈んでいないのは妙だ。
沈まないように手足に力を入れなければ、あのように浮かぶことはできないだろう。
何事かと音がした方向を見ると、そこには誰もいない。
奇妙に思ったのはほんの一瞬、答えはすぐに出た。
「……まさか、川に落ちたの?」
呆れと驚きを含んだ声が漏れる。
どうやら魔法による不意打ちは思いのほか効果があったらしく、
マントを掴まえたことで油断していた忍者は容易くパニックに陥り、運悪く川に転落してしまったようだ。
その川の岸は崖のように垂直に切り立ち、ここからでは忍者がどうなったのかを窺うことはできない。
(水面から岸までの高さは5mもないだろうから、あの達磨がどうにかなったとは思えないけど)
ヴィクトリアは面倒くさそうな表情を浮かべ、ゆっくりと岸へと歩き始める。
歩きながら、
(さっきの着水音……、何かがおかしかった)
異変を察知する。
何と表現すればいいのだろうか。
水の中に飛び込んだ音、というよりは固めのゼリーに張り付いた音と表現したほうが近いか。
ゴムマットを勢いよく地面に打ち付けた音といってもいい。
とにかく言えるのは、水面上で何か異質な現象が起こったであろうということだ。
(ジェダが用意した舞台……ただの水に見せかけて何らかの仕掛けを施すこともありえるわね)
警戒レベルを引き揚げたヴィクトリアは、川岸に立ち、注意深く水面を観察し始めた。
岸辺に立ってみて分かったが、川と言うよりは湖と表現したほうが適切だと思えるくらい、川幅は広い。
その広さに見合うほどの深さがあるのか、ヴィクトリアの視力を持ってしても川底は全く見えない。
(……見たところ、何の変哲もないただの水。なら、達磨はどこに――)
いた。
青空を反射させる水面上に、同じく青い忍び装束が保護色に隠れるようにプカリと浮かんでいる。
それもうつ伏せになった状態で、だ。
頭には戦利品であるヒラリマントが引っかかっていて、手足は大の字状に広げられている。
まるでスカイダイビング中の人間がとるような、見事な大の字だった。
その体勢のまま、忍者はピクリとも動かない。
水面に顔を付けたまま呼吸ができるはずがない、ならば意識を失ったか……と思ったが様子がおかしい。
いくら人間の身体が水に浮くように出来ているとはいえ、手足まで水中に殆ど沈んでいないのは妙だ。
沈まないように手足に力を入れなければ、あのように浮かぶことはできないだろう。
(水面に膜でも張ってある……いや、極端に粘性が高い液体なのかしら?)
思考と推測が重なり始め、加速を続けていく。
そうしている間にも達磨はゆっくりと岸から離れていくというのに、彼女は焦るでもなくただ状況把握に努める。
これは、ヴィクトリアの性格をよく表している行動だと言える。
ひたすら隠れ、状況を見定め、確実に安全だと確認するまでは動かない。
ヴィクトリアは、この島に連れて来られてからも常にこの方針に基づいて、ことを起こしてきた。
現に、無造作に放り出されていたランドセルを見つけたときには、彼女は細心の注意を払い、
最後まで罠の可能性を疑っていたのだ。
生き残ることとは、相手との知恵比べである。
常に相手の考えの上を行き、最善の手を模索せねばならない。
だが。
――相手が最初から考えることを放棄している場合はどうなるか?
当然、論理的に組み立てられた予測など瞬く間に崩壊する。
先のランドセルに対する警戒が杞憂であったように。
そして、今ヴィクトリアが抱いていた疑問のように。
そうしている間にも達磨はゆっくりと岸から離れていくというのに、彼女は焦るでもなくただ状況把握に努める。
これは、ヴィクトリアの性格をよく表している行動だと言える。
ひたすら隠れ、状況を見定め、確実に安全だと確認するまでは動かない。
ヴィクトリアは、この島に連れて来られてからも常にこの方針に基づいて、ことを起こしてきた。
現に、無造作に放り出されていたランドセルを見つけたときには、彼女は細心の注意を払い、
最後まで罠の可能性を疑っていたのだ。
生き残ることとは、相手との知恵比べである。
常に相手の考えの上を行き、最善の手を模索せねばならない。
だが。
――相手が最初から考えることを放棄している場合はどうなるか?
当然、論理的に組み立てられた予測など瞬く間に崩壊する。
先のランドセルに対する警戒が杞憂であったように。
そして、今ヴィクトリアが抱いていた疑問のように。
「キロキローッ!? ト、トッピロキーッ!?」
突然の奇声により、ヴィクトリアは我に返る。
忍者の意識が戻ったらしい。
目覚めた忍者は背筋運動のように上体を必死で逸らし、酸素を求めている。
同時に手足を我武者羅に振り回したため、激しい水しぶきが撒き散らされた。
無数のガラス球が、止め処なく打ち上げられる。
(やっぱり、普通の水? ……だとしたら、残る要因は)
そこでヴィクトリアは、先ほど感じた水上の違和感の正体に気が付いた。
気が付いて、本当に疲れたとばかりに肩を落とす。
“あの達磨は、極端に水に浮きやすいんだ、そういう生き物なんだ。”
そう結論付けて、ヴィクトリアは彼女らしくもなく思考を停止させた。
今までずっと、あの忍び装束にペースを乱されてきたのだから、無理もないことだった。
あの忍者のせいで、いったい何回空回りしたのだろうか。
忍者の意識が戻ったらしい。
目覚めた忍者は背筋運動のように上体を必死で逸らし、酸素を求めている。
同時に手足を我武者羅に振り回したため、激しい水しぶきが撒き散らされた。
無数のガラス球が、止め処なく打ち上げられる。
(やっぱり、普通の水? ……だとしたら、残る要因は)
そこでヴィクトリアは、先ほど感じた水上の違和感の正体に気が付いた。
気が付いて、本当に疲れたとばかりに肩を落とす。
“あの達磨は、極端に水に浮きやすいんだ、そういう生き物なんだ。”
そう結論付けて、ヴィクトリアは彼女らしくもなく思考を停止させた。
今までずっと、あの忍び装束にペースを乱されてきたのだから、無理もないことだった。
あの忍者のせいで、いったい何回空回りしたのだろうか。
「本当に、どこまでも馬鹿にしてくれるわね……」
言葉にした瞬間、ヴィクトリアの中のスイッチが押された。
止まらない。
沸騰する怒りに身を任せてしまうことが、堪らなく爽快だ。
滾る感情を胸に、ヴィクトリアは水上の仇敵を視線で射抜く。
そうとも知らずに、忍者のほうは自分のことで手一杯な様子だ。
彼にとって水中とは未知の領域であったようで、陸上にいたとき以上に取り乱し、やかましいほどに手足を水面に叩きつけている。
普通の人間ならば、その様を滑稽だと笑い飛ばしていたかもしれない。
善良な人間ならば、哀れに思い手を差し伸べていたかもしれない。
だが、ヴィクトリアは“普通”でも“善良”でもない。
しっかりと視界の中央に忍者を捉え、冷たく睨むと同時に、瞳にうっすらと暗いものが灯る。
止まらない。
沸騰する怒りに身を任せてしまうことが、堪らなく爽快だ。
滾る感情を胸に、ヴィクトリアは水上の仇敵を視線で射抜く。
そうとも知らずに、忍者のほうは自分のことで手一杯な様子だ。
彼にとって水中とは未知の領域であったようで、陸上にいたとき以上に取り乱し、やかましいほどに手足を水面に叩きつけている。
普通の人間ならば、その様を滑稽だと笑い飛ばしていたかもしれない。
善良な人間ならば、哀れに思い手を差し伸べていたかもしれない。
だが、ヴィクトリアは“普通”でも“善良”でもない。
しっかりと視界の中央に忍者を捉え、冷たく睨むと同時に、瞳にうっすらと暗いものが灯る。
「レイジングハート」
『……Buster mode. Drive ignition』
『……Buster mode. Drive ignition』
丸みを帯びていた杖の先端が、二対の鋭利な突起状に変化し長距離砲撃モードへと移行。
肉達磨を川に落とすことを意図していたわけではないが、好都合と言える。
いかに予測困難な動きをするといっても、所詮は陸上の生物、水中で同様の動きをこなせるはずがない。
ヴィクトリアはそう推測し、実際、忍者の跳ねるような動きは完全になりをひそめていた。
墓穴を掘った達磨を見やり、薄い笑いが漏れる。
緩やかな水の流れを予測し、ばたつく手足の動きによる僅かな位置の誤差を考慮。
右手で杖の先のグリップを軽く握り、水上で無様にもがく達磨に照準を合わせる。
肉達磨を川に落とすことを意図していたわけではないが、好都合と言える。
いかに予測困難な動きをするといっても、所詮は陸上の生物、水中で同様の動きをこなせるはずがない。
ヴィクトリアはそう推測し、実際、忍者の跳ねるような動きは完全になりをひそめていた。
墓穴を掘った達磨を見やり、薄い笑いが漏れる。
緩やかな水の流れを予測し、ばたつく手足の動きによる僅かな位置の誤差を考慮。
右手で杖の先のグリップを軽く握り、水上で無様にもがく達磨に照準を合わせる。
「モッチョレー!」
達磨の放つ獣の叫びが、そしてバシャバシャと響き渡る水音がいちいち癇に障る。
あぁ、頭が可哀想な子だったんだな、などという余裕は既に微塵も残っていない。
代わりにあるのは達磨に対する冷ややかな激情だ。
何が忍ぶ者だ、笑わせるな。血まみれの戦場で、馬鹿みたいにわめく人間がどうなるのか身を持って知れ。
そう、心の中で幾つかの悪態を吐き、最後にこう思う。
あぁ、頭が可哀想な子だったんだな、などという余裕は既に微塵も残っていない。
代わりにあるのは達磨に対する冷ややかな激情だ。
何が忍ぶ者だ、笑わせるな。血まみれの戦場で、馬鹿みたいにわめく人間がどうなるのか身を持って知れ。
そう、心の中で幾つかの悪態を吐き、最後にこう思う。
――消えてしまえ。
杖に力が収束。
魔法の発動を示す陣が杖を取り巻くように現れる。
それなりの距離があるが、外すわけにはいかない。
確認と、そして別れの意味を込めて忍者の姿を睨み――、
魔法の発動を示す陣が杖を取り巻くように現れる。
それなりの距離があるが、外すわけにはいかない。
確認と、そして別れの意味を込めて忍者の姿を睨み――、
……バシャバシャ……トッピロキー。
「……ッ」
と、そこで何を思ったのか、彼女は舌打を一つしながら静かに構えをとく。
遠ざかる鳴き声と水音、そして流れていく達磨が絶え間なく上げ続ける水しぶき。
それらを注視していたヴィクトリアは、自分の迂闊さに気がつき、
何をやっているんだと心の中で戒めた。
川に石を投げ込めば音がする、それが大きな石であれば当然音も大きくなる。
ヴィクトリアが見落としていたこととは、子供でも分かる簡単なことだった。
だが、そのような単純な法則は、ここでは大きな意味を持つ。
ヴィクトリアが今投げ込もうとしていたものは、石などという生易しいものではない。
直撃すれば人を殺傷することも可能な、強大な魔力の塊だ。
忍者がいる水上にディバインバスターを撃ち込めば大量の水が吹き上がり、
それに伴う轟音がどれほどの範囲にまで聴こえてしまうのか計りきれない。
視覚的にも聴覚的にも目立つことになってしまうのは、
隠れ潜むことを旨とするヴィクトリアにとって、あまりにもリスクが大きすぎる。
僅かな間逡巡したヴィクトリアは、再び舌打ちをしながら流される忍者を見やる。
……どうも、ここに来てから調子が悪い。
自分らしくないミスや見落とすことが多すぎる。
無意識のうちに、未知の状況への恐怖を抱いているのか、
あるいは新しい玩具を手に入れて年甲斐もなく浮かれてしまっていたのか。
何にしろ私もまだまだ子供なのね、と軽く自嘲し、
と、そこで何を思ったのか、彼女は舌打を一つしながら静かに構えをとく。
遠ざかる鳴き声と水音、そして流れていく達磨が絶え間なく上げ続ける水しぶき。
それらを注視していたヴィクトリアは、自分の迂闊さに気がつき、
何をやっているんだと心の中で戒めた。
川に石を投げ込めば音がする、それが大きな石であれば当然音も大きくなる。
ヴィクトリアが見落としていたこととは、子供でも分かる簡単なことだった。
だが、そのような単純な法則は、ここでは大きな意味を持つ。
ヴィクトリアが今投げ込もうとしていたものは、石などという生易しいものではない。
直撃すれば人を殺傷することも可能な、強大な魔力の塊だ。
忍者がいる水上にディバインバスターを撃ち込めば大量の水が吹き上がり、
それに伴う轟音がどれほどの範囲にまで聴こえてしまうのか計りきれない。
視覚的にも聴覚的にも目立つことになってしまうのは、
隠れ潜むことを旨とするヴィクトリアにとって、あまりにもリスクが大きすぎる。
僅かな間逡巡したヴィクトリアは、再び舌打ちをしながら流される忍者を見やる。
……どうも、ここに来てから調子が悪い。
自分らしくないミスや見落とすことが多すぎる。
無意識のうちに、未知の状況への恐怖を抱いているのか、
あるいは新しい玩具を手に入れて年甲斐もなく浮かれてしまっていたのか。
何にしろ私もまだまだ子供なのね、と軽く自嘲し、
「……深追いは禁物ね」
無感情にそう呟く。
その呟きは誰でもない、自身に向けたものだ。
言葉にすることで、自分は冷静だという認識を全身にゆっくりと丁寧に染み渡らせる。
……ようやく、落ち着いてきた。
肉達磨を食料にできず、ヒラリマントも餌として与えてしまったが、腹を立てても仕方がない。
目障りで耳障りな忍者を追い払えただけでも良しとしよう、と考える。
その呟きは誰でもない、自身に向けたものだ。
言葉にすることで、自分は冷静だという認識を全身にゆっくりと丁寧に染み渡らせる。
……ようやく、落ち着いてきた。
肉達磨を食料にできず、ヒラリマントも餌として与えてしまったが、腹を立てても仕方がない。
目障りで耳障りな忍者を追い払えただけでも良しとしよう、と考える。
もしもあの達磨が普通の思考の持ち主であれば、こうも簡単に見逃すことはしなかった。
他の参加者と出会った際に、ヴィクトリアの情報が漏れてしまう可能性があるからだ。
今の彼女はバリアジャケット・ルリヲヘッドフォームのおかげで顔まで完全に隠れている。
フランドールを始末した今、ヴィクトリアの素顔とその力を知るものはあの少年をおいて他にはいないが、
奇声を上げている野蛮な忍者が、他者にこちらの情報を伝えられるとは到底思えない。
そもそも、溺れているようにも見えるあの達磨が生きて岸に辿りつくかも定かではない、
放っておいても野垂れ死にするのが関の山だろう。
未練も興味も完全に失せたヴィクトリアは、踵を返しどこか休む場所を探そうと歩き始める。
歩きながら、刻々と体力を削っていくバリアジャケットを解除しようとして……堪える。
安心するのはどこか家屋にでも身を潜めてから、だ。
他の参加者と出会った際に、ヴィクトリアの情報が漏れてしまう可能性があるからだ。
今の彼女はバリアジャケット・ルリヲヘッドフォームのおかげで顔まで完全に隠れている。
フランドールを始末した今、ヴィクトリアの素顔とその力を知るものはあの少年をおいて他にはいないが、
奇声を上げている野蛮な忍者が、他者にこちらの情報を伝えられるとは到底思えない。
そもそも、溺れているようにも見えるあの達磨が生きて岸に辿りつくかも定かではない、
放っておいても野垂れ死にするのが関の山だろう。
未練も興味も完全に失せたヴィクトリアは、踵を返しどこか休む場所を探そうと歩き始める。
歩きながら、刻々と体力を削っていくバリアジャケットを解除しようとして……堪える。
安心するのはどこか家屋にでも身を潜めてから、だ。
* * *
ヴィクトリアが辿りついたのは、商店街の外れにポツリと建っている2階建ての質素な民宿だった。
入り口には戸がなく、その代わりにすだれが垂れているという、防犯のことなど全く考えられていない作り。
そのことを不可解に思いつつ中に入ってみても、やはりヴィクトリアの知るところのホテルや民宿などとは雰囲気が大きく異なっていた。
まず印象深いのは、一階のほぼ全体が吹き抜けになっていて、その一角には畳が敷かれているスペースが大きくとられていること。
他に目に付くものは、受付と思われる粗末な敷居、その奥の厨房。2階に上がるための階段が一つ。
そして更衣室、シャワー室と書かれている扉だ。
どうやら、ここは海の家と簡易の民宿の両方を兼ねているらしい。
無論、ヴィクトリアは知識の上でしか知らなかったことだが。
内装はボロボロで、木造の作りを支えるくすんだ柱には多くの傷が刻まれ、
階段を上ればミシミシと今にも抜けそうな音が立つ。
風通しはいいのに埃っぽくて気に入らない空間だ、という文句をしまいこみ、
ヴィクトリアは2階にある個室のうちの一つに入り、長い息を吐きながら座り込む。
そのまま外を眺めたヴィクトリアは、思わず薄い笑みを浮かべる。
視界に広がるのは、歪な太陽をユラユラと映し出す湖、そしてそよ風に揺れる青々とした草原。
これが、ヴィクトリアがここへ来た最たる理由だった。
とは言っても、当然、彼女は景色を楽しみに来たわけではない。
この部屋からなら、窓を通して西側と南側の様子を容易に監視できるのである。
他の参加者を見つけた際に、相手が誰であろうと先手をとることは重要だ。
先の忍者のような価値のない弱者であれば身を潜めてやり過ごす、
聡明な強者であればこちらの弱みを見せず、常に有利になるように立ち回らなければならない。
これらの見極めを慎重かつ迅速に行うには、広範囲を見渡せる拠点が必要だった。
ヴィクトリアが今いる民宿は、拠点などという仰々しいものからはかけ離れていたが、
それでも最低限の目的を果たすのには充分な場所であった。
入り口には戸がなく、その代わりにすだれが垂れているという、防犯のことなど全く考えられていない作り。
そのことを不可解に思いつつ中に入ってみても、やはりヴィクトリアの知るところのホテルや民宿などとは雰囲気が大きく異なっていた。
まず印象深いのは、一階のほぼ全体が吹き抜けになっていて、その一角には畳が敷かれているスペースが大きくとられていること。
他に目に付くものは、受付と思われる粗末な敷居、その奥の厨房。2階に上がるための階段が一つ。
そして更衣室、シャワー室と書かれている扉だ。
どうやら、ここは海の家と簡易の民宿の両方を兼ねているらしい。
無論、ヴィクトリアは知識の上でしか知らなかったことだが。
内装はボロボロで、木造の作りを支えるくすんだ柱には多くの傷が刻まれ、
階段を上ればミシミシと今にも抜けそうな音が立つ。
風通しはいいのに埃っぽくて気に入らない空間だ、という文句をしまいこみ、
ヴィクトリアは2階にある個室のうちの一つに入り、長い息を吐きながら座り込む。
そのまま外を眺めたヴィクトリアは、思わず薄い笑みを浮かべる。
視界に広がるのは、歪な太陽をユラユラと映し出す湖、そしてそよ風に揺れる青々とした草原。
これが、ヴィクトリアがここへ来た最たる理由だった。
とは言っても、当然、彼女は景色を楽しみに来たわけではない。
この部屋からなら、窓を通して西側と南側の様子を容易に監視できるのである。
他の参加者を見つけた際に、相手が誰であろうと先手をとることは重要だ。
先の忍者のような価値のない弱者であれば身を潜めてやり過ごす、
聡明な強者であればこちらの弱みを見せず、常に有利になるように立ち回らなければならない。
これらの見極めを慎重かつ迅速に行うには、広範囲を見渡せる拠点が必要だった。
ヴィクトリアが今いる民宿は、拠点などという仰々しいものからはかけ離れていたが、
それでも最低限の目的を果たすのには充分な場所であった。
「バリアジャケット解除」
『……All right』
『……All right』
全身に纏っていた堅固な防護服が姿を消し、元の制服姿へと戻る。
適正がないヴィクトリアにとって、バリアジャケットは防護服であると同時に枷でもあった。
枷と言っても、重かったり、動きを制限したりするものではない。
むしろジャケット自体の質量は見た目と一致しないほど軽い。
それに加えて、どういう仕組みなのかあらゆる衝撃や空気抵抗を緩和し、
更に顔全体が隠れるため、隠密行動にまで使えると言う大盤振る舞いさがある。
そんな防護服の唯一にして最大の欠点が魔力の消費だ。
ジャケットを展開するだけで、特殊な疲労感がゆるゆると蓄積されていく。
限界がはいつ来るのか? そのときを迎えたらどうなってしまうのか?
ヴィクトリアは得体の知れないものにじわじわと力を食われていく感覚を憶え、
こんなものを常時身に着けている人間の気が知れないと吐き捨てた。
適正がないヴィクトリアにとって、バリアジャケットは防護服であると同時に枷でもあった。
枷と言っても、重かったり、動きを制限したりするものではない。
むしろジャケット自体の質量は見た目と一致しないほど軽い。
それに加えて、どういう仕組みなのかあらゆる衝撃や空気抵抗を緩和し、
更に顔全体が隠れるため、隠密行動にまで使えると言う大盤振る舞いさがある。
そんな防護服の唯一にして最大の欠点が魔力の消費だ。
ジャケットを展開するだけで、特殊な疲労感がゆるゆると蓄積されていく。
限界がはいつ来るのか? そのときを迎えたらどうなってしまうのか?
ヴィクトリアは得体の知れないものにじわじわと力を食われていく感覚を憶え、
こんなものを常時身に着けている人間の気が知れないと吐き捨てた。
ともあれ、久しぶりにまともに休めるのだから、と彼女は気持ちを切り替える。
島に来てからずっと張り詰めていた緊張の糸が切れ、手足を大きく伸ばす。
心地よい伸びのおかげで僅かに気が晴れたヴィクトリアは、
ふと、杖から宝石へと姿を変えたレイジングハートを見やる。
あれから、必要最低限の音声応答しか返ってこない。
機械のくせに分かりやすい性格――根に持つタイプであるらしい。
まぁ、黙ってくれているならありがたい。
むしろ、いざと言うときに余計なことを口走らないように、
黙れとでも命令してしまうのもいいかもしれない。
こちらには、最初から仲良くするつもりなんてさらさらないのだ。
……だから、今から言うのはただの独り言だ。
島に来てからずっと張り詰めていた緊張の糸が切れ、手足を大きく伸ばす。
心地よい伸びのおかげで僅かに気が晴れたヴィクトリアは、
ふと、杖から宝石へと姿を変えたレイジングハートを見やる。
あれから、必要最低限の音声応答しか返ってこない。
機械のくせに分かりやすい性格――根に持つタイプであるらしい。
まぁ、黙ってくれているならありがたい。
むしろ、いざと言うときに余計なことを口走らないように、
黙れとでも命令してしまうのもいいかもしれない。
こちらには、最初から仲良くするつもりなんてさらさらないのだ。
……だから、今から言うのはただの独り言だ。
「現在位置、島の北東。
……考えてみたら、わざわざこんな辺境まで来る参加者なんているのかしら?
人探しなら中央部に目立つ建物がいくらでもあるし。
となると、もし誰か来たとして、それは他人に会いたくないと考える臆病者か。
それとも何らかの意図を持ち、自分の脚でしっかりと歩く強者か……。どちらかしらね?」
……考えてみたら、わざわざこんな辺境まで来る参加者なんているのかしら?
人探しなら中央部に目立つ建物がいくらでもあるし。
となると、もし誰か来たとして、それは他人に会いたくないと考える臆病者か。
それとも何らかの意図を持ち、自分の脚でしっかりと歩く強者か……。どちらかしらね?」
答える声は何もない。
その場に響くのは涼やかな水のせせらぎ。そして柔らかく、淑やかさを感じさせる微風だけ。
ジリジリと大地を照らしていた太陽は力尽きたように傾き始め、世界は間もなく朱に染まる。
ジリジリと大地を照らしていた太陽は力尽きたように傾き始め、世界は間もなく朱に染まる。
ヴィクトリアの望んだ静寂は、今しばらく続く。
【G-1/民宿2階/1日目/午後】
【ヴィクトリア=パワード@武装錬金】
[状態]:慣れない魔法の連発により、精神的に相当の消耗。かなり限界に近い状態。
[服装]:制服の妙なの羽織った姿。(バリアジャケット展開時の外見は『ルリヲヘッド』そのもの)
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(スタンバイモード)@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5発)
[道具]:アイテムリスト、天空の剣@ドラゴンクエストⅤ、基本支給品×2(食料のみは1人分)、
首輪×2、i-Pod@現実?、詳細名簿(ただし損傷して情報が一部欠損)
[思考]:ゆっくり休みたい。
第一行動方針:ひとまず、放送まで休憩。
第ニ行動方針:参加者を見かけたら慎重に観察し、場合によっては接触。
第三行動方針:首輪を外す。主催者の目的について考える。
第四行動方針:“信用できてなおかつ有能な”仲間を捜す。 ホムンクルスのイリヤに興味。
基本行動方針:様子見をメインに、しかしチャンスの時には危険も冒す
参戦時期:母を看取った後
[備考]:能力制限により再生能力及び運動能力は低下、左胸の章印を破壊されたら武器を問わずに死亡。
いわゆる「ジョーカー」の存在を疑っています。
詳細名簿が損傷する前に、『01:明石薫~46:ニケ』の顔写真とプロフィールにざっと目を通しました。
ヴィクトリアは、レイジングハートから使い方の解説をまともに教えて貰えていません。
【ヴィクトリア=パワード@武装錬金】
[状態]:慣れない魔法の連発により、精神的に相当の消耗。かなり限界に近い状態。
[服装]:制服の妙なの羽織った姿。(バリアジャケット展開時の外見は『ルリヲヘッド』そのもの)
[装備]:レイジングハート・エクセリオン(スタンバイモード)@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5発)
[道具]:アイテムリスト、天空の剣@ドラゴンクエストⅤ、基本支給品×2(食料のみは1人分)、
首輪×2、i-Pod@現実?、詳細名簿(ただし損傷して情報が一部欠損)
[思考]:ゆっくり休みたい。
第一行動方針:ひとまず、放送まで休憩。
第ニ行動方針:参加者を見かけたら慎重に観察し、場合によっては接触。
第三行動方針:首輪を外す。主催者の目的について考える。
第四行動方針:“信用できてなおかつ有能な”仲間を捜す。 ホムンクルスのイリヤに興味。
基本行動方針:様子見をメインに、しかしチャンスの時には危険も冒す
参戦時期:母を看取った後
[備考]:能力制限により再生能力及び運動能力は低下、左胸の章印を破壊されたら武器を問わずに死亡。
いわゆる「ジョーカー」の存在を疑っています。
詳細名簿が損傷する前に、『01:明石薫~46:ニケ』の顔写真とプロフィールにざっと目を通しました。
ヴィクトリアは、レイジングハートから使い方の解説をまともに教えて貰えていません。
[備考]:
レイジングハートは、ヴィクトリアに非協力的です。ヴィクトリアのことを憎んですらいます。
デバイスの性質上、下された命令には逆らえませんが、その命令の範疇で可能な限りの抵抗を試みます。
レイジングハートは、ヴィクトリアの持ち物や情報をほとんど把握していません。
(特に、アイテムリストの存在を知らないため、自分をどうやって使ったのかが大きな謎になっています)
レイジングハートは、ヴィクトリアに非協力的です。ヴィクトリアのことを憎んですらいます。
デバイスの性質上、下された命令には逆らえませんが、その命令の範疇で可能な限りの抵抗を試みます。
レイジングハートは、ヴィクトリアの持ち物や情報をほとんど把握していません。
(特に、アイテムリストの存在を知らないため、自分をどうやって使ったのかが大きな謎になっています)
[備考]:
支給品の1つ、「詳細名簿」の縁を魔法の弾が掠め、大きく削られるように損傷しました。
そのため、残された情報は一部欠けたモノになっています。
具体的に誰のどんな情報が失われ、どんな情報が残っているかは、後の書き手さんに委ねます。
支給品の1つ、「詳細名簿」の縁を魔法の弾が掠め、大きく削られるように損傷しました。
そのため、残された情報は一部欠けたモノになっています。
具体的に誰のどんな情報が失われ、どんな情報が残っているかは、後の書き手さんに委ねます。
【G-2/湖/1日目/午後】
【福富しんべヱ@落第忍者乱太郎】
[状態]:凶暴化。体のあちこちに軽い傷。体力消費(大)
[装備]:なし
[道具]:ヒラリマント(チョンマゲに纏わりつくように引っかかっている)
[思考]:ウニョラー
[備考]:
凶暴化は数時間経つか、呪いを解く効果のある魔法や道具で治ります。
ただし一旦治った後、何かのきっかけでフラッシュバックのように再発した例も報告されています。
[備考]:
体力消費が激しいため、いつ気絶してもおかしくない状態です。
意識があるうちは奇声や水しぶきをあげ続けるので結構目立ちます。
【福富しんべヱ@落第忍者乱太郎】
[状態]:凶暴化。体のあちこちに軽い傷。体力消費(大)
[装備]:なし
[道具]:ヒラリマント(チョンマゲに纏わりつくように引っかかっている)
[思考]:ウニョラー
[備考]:
凶暴化は数時間経つか、呪いを解く効果のある魔法や道具で治ります。
ただし一旦治った後、何かのきっかけでフラッシュバックのように再発した例も報告されています。
[備考]:
体力消費が激しいため、いつ気絶してもおかしくない状態です。
意識があるうちは奇声や水しぶきをあげ続けるので結構目立ちます。
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