(部室)
 
ガチャ
 
キョン「あれ、ハルヒ、お前しかいないのか」
 
ハルヒ「そうよ、みんな用事があるんですって」
 
キョン「ふーん」
 
ハルヒ「ふーん、で済む問題じゃないのよ?」
 
キョン「どうした? えらく不機嫌だな」
 
ハルヒ「当り前じゃない! SOS団の活動は何よりも最優先すべきものなのよ!」
 
キョン「それは個人個人の事情があるんだから仕方ないんじゃないのか?」
 
ハルヒ「仕方なく無いわよ、大体アンタはこのSOS団のt」ゴリッ
 
ハルヒ「ぁ、ぅ」バタ
 
キョン「お、おい大丈夫か」
 
ハルヒ「いだい……」
 
 
 
ハルヒ「うー……」ウルウル
 
キョン「大丈b」
 
ハルヒ「んなわけないでしょ! 無茶苦茶痛いわよ!」ポロポロ
 
キョン「小指を思い切り打ったな……痛そうな音もしたもんな」
 
ハルヒ「アンタの想像以上の痛さよ……」
 
キョン「とりあえず保健室行ったほうがいいかもしれん」
 
ハルヒ「……」コク
 
キョン「歩けそうに……ないか。じゃ、乗ってくか」
 
ハルヒ「な、何でアンタにおんぶされなきゃいけないのよ」
 
キョン「この時間は人が少ないから誰も見てないだろう。痛くて歩けないなら無理しない方がいいしな」
 
 
 
(保健室前)
 
ハルヒ「……」
 
キョン「……」
 
ハルヒ「『誰も見てない』とか言ったわよね……」
 
キョン「ああ、確かに言ったな」
 
ハルヒ「思いっっきり部活帰りの集団とすれ違ったじゃないの!」ギリギリ
 
キョン「く首を絞めるな……苦しい……!」
 
ハルヒ「明らかにニヤニヤしながら見られたじゃないのよ」
 
キョン「怪我の方が最優先だ、ちょっとした羞恥なんか捨てちまえ」
 
ハルヒ「団長に恥ずかしい思いをさせたんだから、この罪は重いわよ。覚悟しておきなさいよ!」
 
キョン「はいはい」
 
 
(治療後)
 
ハルヒ「まさかね……」
 
キョン「ああ、思ったよりひどかったな」
 
ハルヒ「爪が割れてたって……、そりゃ痛いに決まってるわよ!!」
 
キョン「何に怒ってるんだ」
 
ハルヒ「自分の運の悪さに対してよ! ただ痛いだけで済むと思ってたのに……」
 
キョン「まあ、こうなった以上は早く治るようにするしかないな」
 
ハルヒ「はあ、お風呂どうやって入ろうかしら」
 
キョン「ビニール袋で覆ったらどうだ? 子供のころはよくそうして入ったが」
 
ハルヒ「ふーん、まあ、参考にさせてもらうわ」
 
キョン「なんだかんだいって、また背負ってるんだが。恥ずかしくないのか?」
 
ハルヒ「仕方ないでしょ、歩くと痛いんだから!」
 
キョン「ん? 抱っこの方がよかったか? ……gぐるじぃ……」
 
ハルヒ「次そんなこと言ったら本気で絞めるからね!!」
 
 
(下校途中、自転車二人乗り)
 
キョン「……」
 
ハルヒ「……」
 
キョン「寝てるのか?」
 
ハルヒ「そんなわけないでしょ」
 
キョン「そうか」
 
ハルヒ「……」
 
キョン「……」
 
ハルヒ「あ、ここでいいわよ」
 
キョン「そうか? もうちょっと近くまで行ってもいいが」キキッ
 
ハルヒ「これくらい大丈夫よ、じゃあね」ピョンピョン
 
キョン「ああ、お大事にな」
 
キョン「……」
 
キョン「今日は寒いな……」
 
キョン「……背中があったかいな」
 
 
(翌朝、教室)
 
ハルヒ「おはよ」
 
キョン「おう。小指どうなったか?」
 
ハルヒ「一晩で治るわけないでしょ。しばらくはこんな調子よ」
 
キョン「包帯ぐるぐる巻きだな」
 
ハルヒ「仕方ないでしょ、指先に包帯巻くのって結構難しいのよ。お陰で上履き履けないし……はあ」
 
キョン「じゃあしばらくは片足で跳ねなきゃならないんだな」
 
ハルヒ「アンタが杖になってもらうわよ」
 
キョン「いきなり何を言うんだお前は」
 
ハルヒ「分かんないの? アンタがあたしの杖になるのよ」
 
キョン「はあ、とりあえず支えてやればいいんだな?」
 
ハルヒ「そ、そうよ! 分かったならさっさと実行しなさいよ!」
 
 
(移動中)
 
キョン「移動速度が遅くなるが、仕方ないな」
 
ハルヒ「ちょっと、早いわよ! こけたらどうすんのよ!」ピョンピョン
 
キョン「ああ、すまんすまん」
 
ハルヒ「全く、アンタは団長に対する敬意がまだまだ足りn」ツルッ
 
ハルヒ「!!」
 
キョン「ハルヒ!?」ガシッ
 
ハルヒ「……」
 
キョン「……セーフか」
 
ハルヒ「アウトよアウトー! アンタが速く歩くから転びそうになったんじゃないの!」
 
キョン「転んでないんだからまだいいじゃないか」
 
ハルヒ「心臓が縮みあがったじゃないの! 転びそうになった時点でアウトなのよ! もっと優しくしたらどうなのよ!」
 
国木田「二人とも遅刻するよー」
 
谷口「ったく、あいつら朝から見せつけてくれるなー……。俺も負けてられねえ! あのバカポーが嫉妬するような子を見つけてやる!」
 
国木田「そ、そう……。まあ頑張って……」

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