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※注意事項
話が台本形式で進行します
原作に登場する殆どのキャラが同じクラスにいるなど原作無視設定があります
擬音が多量に使われます
微妙にオリキャラが登場します



プロローグ

  
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
谷口「くそっ、滅茶苦茶撃ってきやがる」
国木田「谷口の話だと確かに敵は攻撃中心の戦法みたいだね。喜緑さんの読み道理だ」
谷口「のんきに感心してる場合じゃねーだろ」
国木田「ああ、そうだったね」
橘「んん…!もうっ!二人とも喋ってる暇があったら戦ってください。ゲーム開始してまだ
そんなに時間がたってないのにもう全滅しちゃうなんて情けなさすぎです」
佐々木「まあまあ。橘さん、落ち着いて」
橘「この状況で落ち着けるわけないじゃないですか!」
キョン「はぁ…」
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
谷口「危ねっ!」
橘「ひぃ!」
キョン(たくっ、何でこんなことのになっちまったんだ?)
 


出し物決め

 
 

時を遡る事数時間前
喜緑「メイド喫茶12人、演劇12人、占い3人、無挙手3人」
朝倉「メイド喫茶と演劇が引き分けね。両方をするには文化祭までの期間が短いですし、この場合どうしましょう?」
岡部「そうだな…。もうすぐこの授業終わるから、休み時間挟んだ後帰りのHRで
メイド喫茶と演劇のどちらがいいか、もう一度挙手を募るというのでどうだ?」
朝倉「いいんじゃないでしょうか」チラッ
喜緑「そうですね」チラッ
 
キーン コーン カーン コーン
 
岡部「じゃあ、予鈴もなったのでLHRはこれまで」
 
 
 
朝倉「喜緑さんはメイド喫茶だっけ?」
喜緑「そう言う朝倉さんは演劇ですよね」
朝倉「……」ニコッ
喜緑「……」ニコッ
朝倉「のろまな穏健派のあなたには絶対負けないから」
喜緑「それはこちらの台詞です。短気馬鹿の急進派さん」
朝倉・喜緑「フフフフフ」
 
朝倉(こちらにはキョンくんがいるからまず間違いなく占いだった長門さんもこちらに来るはず。
無挙手の3人を確保できればこっちの勝ちね)
 
朝倉「涼宮さん、ちょっといい?」
ハルヒ「何よ」
朝倉「文化祭の出し物のことなんだけどね…」
ハルヒ「却下」
朝倉「あの…まだ途中なんだけど」
ハルヒ「どうせ演劇に挙手しろって言う気なんでしょ?お生憎様、あたしはSOS団の方で
忙しいの。クラスのことをしてる暇なんかないわ」
朝倉「そこを何とか、見返りだってちゃんと考えてあるから」
ハルヒ「……」ピクッ
朝倉「もし、涼宮さんが挙手してくれて出し物が演劇に決まったら…(どうだ?)」
ハルヒ「決まったら?」
朝倉「そうね…(食いついた!)」
ハルヒ「さっさと言いなさいよ」
朝倉「彼が普段絶対言わないあーんな事やこーんな事を劇中で涼宮さんへ言わせるってのはどうかしら?」
ハルヒ「……」ゴクリ
朝倉「好きなんでしょ?彼のこと」ぼそ
ハルヒ「なななななな何言ってんのよ!別にキョンの事なんか何とも思ってないんだから!!」
朝倉「あら、あたしはキョンくんなんて一言も言ってないわよ」
ハルヒ「ううっ…(しまった…)」
朝倉「どう?悪い話じゃないと思うけど?」
ハルヒ「………わかったわよ。協力すればいいんでしょ、協力すれば」
朝倉「ありがとう(一人目確保♪)」
 
朝倉(残るは未来人(男)と天蓋領域のインターフェースか…。まだ未来人の方が説得しやすそうね)
 
朝倉「あのー、パンジーくん」
藤原「………」
朝倉「パンジーくん?」
藤原「………」
 
ヒュッ
 
藤原「!!」
朝倉「無視しないでくれる?」ニコッ
藤原「お、脅しのつもりだろうが、あれが教室にいては何も出来まい。上が許可する訳ないからな」
朝倉「あら、別にその辺は情報操作でどうとでもできるけど、試してみる?」スッ
藤原「わ、わかった。話を聞くから、ナイフを仕舞え!」
朝倉「わかればよろしい」
藤原「で、何のようだ?」
朝倉「文化祭の出し物のことなんだけどね…」
藤原「ふん、文化祭だと?くだr…」
 
ヒュッ
 
朝倉「協力してくれないかしら?」
藤原「!!(首元にナイフが…)」
朝倉「演劇に挙手してくれるだけでいいの」
藤原「………イ、…イエス…マム…」
 
スッ
 
朝倉「フフッ、ありがとう(二人目確保♪)」
藤原「…ああ(し、死ぬかと思った…)」
朝倉(最後の無挙手者はかなり手ごわそうね、上手く説得できるかしら)
 
朝倉「九曜さん、ちょっといいかしら?」
九曜「―――」クルッ
朝倉(こっちを向いたってことは話を聞いてくれるって事よね…多分)
朝倉「文化祭の出し物のことなんだけどね…」
九曜「――ここは―――――とても――――時の流れが遅い」
朝倉「はい?」
九曜「―――温度が―――――退屈」
朝倉「??????」
九曜「――」
 
 
朝倉(だめだ、全然意思疎通ができない。どうしよう、もう休み時間も残り少ないし…)
九曜「――それ―――何?」
朝倉(それって?あたし何かもってたかしら?)ガサゴソ
九曜「――」じー
朝倉(あっ、ポケットにガムが入ってた。)
九曜「――」じー
朝倉「ひょっとしてこれのこと?」
九曜「――」コク
朝倉(これは使えるかも)
九曜「――それ―――何?」
朝倉「これはガムっていうお菓子よ。すっごく美味しいの」
九曜「―ガム?―――おいしい?」
朝倉「そうよ。よかったら一つどうぞ」
 
 
九曜「――」もくもく
朝倉「どう?」
九曜「―美味」
朝倉「もっと食べたい?」
九曜「――」コクコクコクコク
朝倉「あたしに協力してくれたら、もっとそのガムあげるんだけどなー」
九曜「!!」
朝倉(何かポーズをとってる。上に許可を求めてるのかしら)
九曜「何を――協力―すれば――――いいの?」
朝倉「協力といっても難しいことじゃないわ、ただ文化祭の出し物決めのとき演劇に挙手してくれればいいの」
九曜「―わかった」
朝倉「ありがとう、九曜さん(よし、何とか3人確保)」
 
キーン コーン カーン コーン
 
岡部「HRを始めるぞ」
朝倉「あ、もう休み時間終わっちゃった。じゃあね九曜さん」
九曜「――バイバイ」ふりふり
岡部「――――以上でHRの内容は終わりだが、最後にLHRで残っていた文化祭の出し物決めを
行なう。朝倉、喜緑、後は頼む」
朝倉・喜緑「はい」
 
朝倉「それでは、文化祭の出し物決めを行ないます」
喜緑「メイド喫茶と演劇、どちらをしたいか挙手してください」
朝倉(無挙手組3人を味方に引き入れたし、LHRの時にキョンくんは演劇に挙手してたから
占いに挙手してた長門さんもこっちに来るはず。この勝負もらったわ)
喜緑「メイド喫茶をしたい人」
朝倉(なっ!!)
喜緑「挙手の数をかぞえるので暫くそのままでいてください」
朝倉(LHRでは演劇に挙手していた彼がメイド喫茶のほうに挙手!?しかもその影響で
   同じく演劇に挙手していたはずの佐々木さん、橘さん、占いに挙手していた長門さんに
   中河くんまでもが向こう側に!?)チラッ
喜緑「2、3、4―(甘いですよ朝倉さん。)」ニコッ
朝倉(ぬかった!相手はこっちの人員を引き抜いていたのか!しかもキョンくんを
引き抜いたことで長門さんが、さらに長門さんを引き入れたことで中河くんも
引き入れて計5人も確保していたとは!)
喜緑「―6、7、8、―(物事は効率よくやらないと)」
朝倉(くぅー、してやられた。)
 
 
少し時間をまき戻してHR前の休み時間
喜緑「すこしお時間よろしいでしょうか?」
キョン「なんでしょう?」
喜緑「お話したいことがあるんです」
キョン「いいですよ」
喜緑「ここではなんなので場所を移しますね」
 
 
キョン「それで、話って何です?」
喜緑「実はですね、文化祭の出し物の件であなたの力をお借りしたいんです」
キョン「ええっと…確か喜緑さんはメイド喫茶希望でしたよね。」
喜緑「ええ、そうです」
キョン「申し訳ないですけど、俺は演劇希望なんで力にはなれません。悪いですが、他を
当たってくれませんか?(文化祭の出し物がメイド喫茶なんかになったらハルヒが
朝比奈さんとかに迷惑をかけまくるに決まってる。メイドは部室だけで十分だ)」
喜緑「そこを何とかできないでしょうか?どうしてもあなたの力が必要なんです」
キョン「そんなこと言われましても…(何で俺じゃないと駄目なんだ?)」
喜緑「もちろん、タダでとは言いません。」
キョン「いや、ですから…(ハルヒじゃあるまいしそんなのには釣られないぞ)」
喜緑「あなたが協力してくれて、文化祭の出し物がメイド喫茶になったあかつきには
   メイドにオプションでポニーテールをお付けしましょう。」
キョン「!!」ピクッ
喜緑「フフッ、統合思念体のデータにより、あなたがポニーテール萌えだということは把握済みです」
キョン(ギクッ)
喜緑「うちのクラスは美人が多いですし、目の保養に適していると思うのですが」二コッ
キョン(朝比奈さんや鶴屋さんに長門その他もろもろのポニーテールか…悪くないというか嬉しい…
っていかん、いかん。落ち着け、そして冷静になれ俺。演劇とメイド喫茶だったら台本を
ハルヒが書かない限りどう考えても演劇のほうが俺や朝比奈さん等の被害が少ない。
自分の欲望と皆の身の安全なら当然皆の身の安全を取るべきだろう…)ブツブツ
喜緑「それに、あなたが是非もう一度見たいと思われている光景もご覧になれますよ」
キョン「…それはひょっとしてハルヒの事を言ってるんですかね」
喜緑「ええ。もう1年ほど見ていないでしょ?」
キョン(最後に見たのが去年のクリスマス前だから、もうそんなに経つのか…)
キョン「今のハルヒのポニーテールも見たいとは思いますが出来れば、やはり髪は長いほうが…
   (って、何言ってんだ俺!)」
喜緑「心配にはおよびません。統合思念体の力を使えば涼宮さんの地毛を100%再現した
   ウィッグを創ることくらい簡単なことです。」
キョン(ロングポニーなハルヒか…。あいつ髪を伸ばす気無さそうだし、
これを逃したらもう見れないかもな。いや、しかし…)ブツブツ
喜緑「そうそう、統合思念体のデータによると、涼宮さんは今の髪型が気に入っているようですよ。
ひょっとすると、もう髪を伸ばすことは無いかもしれませんね。」
キョン(やっぱりか。だとするとこれはロングポニーなハルヒを拝める最後のチャンスってことに…
    いやまて、これが喜緑さんの策略じゃないという保障はない、彼女はああ言ってるが、
ひょっとしたらハルヒの奴が気まぐれで髪を伸ばす事だってあるかもしれないじゃないか。
でも見れるんだったらもう一度見たい…ハルヒのポニーテール…)
喜緑「どうでしょう?」
キョン「…………わかりました。俺でいいなら手を貸しましょう」
喜緑「ご協力感謝します」
キョン「メイド喫茶に挙手するだけでいいんですか?」
喜緑「ええ、それで結構です」
 
橘「……」ジー
橘(二人で出て行ったから怪しいと思ってつけてみたら二人で何やら怪しい談合ですか。
内容はよく聞き取れませんでしたがどうやら彼は文化祭の出し物の希望をメイド喫茶に
変えるみたいですね。こうしてはいられない早く佐々木さんにこのことを伝えなければ)
 
橘「佐々木さーん!」
佐々木「どうしたの?橘さん。そんなに慌てて」
橘「キョ、キョンさんが文化祭の出し物の希望を演劇からメイド喫茶に変えたみたいなのです!」
佐々木「ええっと…それで?キョンの出し物に対する希望が変わったからと言って私には関係ないと思うんだけど…」
橘「文化祭は思春期の男女にとって重要なイベントの一つですから、これを上手く利用すれば
  普段の会話量等で遅れを取っている涼宮さんを出し抜くことも夢ではありません。」
佐々木「い、いや…別に私は…その…」
橘「そのためにもに彼に合わせて出し物の希望を変え、彼との接点を確保した方がいいのです」
佐々木「あの…、橘さん。私の話をk…」
橘「安心してください佐々木さん。もちろんあたしも文化祭終了まで全力でサポートしますから」
佐々木(一体何を安心しろと言うのだろう?はあ…、今の橘さんに何を言っても無駄か…。あきらめよ。)
佐々木「よ…よろしく」
橘「任せてください!不肖、この橘京子が佐々木さんのため、同士のため、そして世界のために
佐々木さんとキョンさんを見事くっつけさせてみせます!」
佐々木「はぁ…(気持ちは嬉しいんだけどな…)」
 
長門「…彼女等の好きにはさせない。私もメイド喫茶に…」
中河(長門さんはメイド喫茶にするのか。ならば俺も)
 
喜緑「フフッ(計画どうりにいきましたね)」
 
 
再び帰りのHR
喜緑「13、14、15(あれ?)」
朝倉(LHRでメイド喫茶に挙手していた朝比奈さんと鶴屋さんが挙手してない)
喜緑「…以上ですね(朝倉さんはあの二人にアプローチをかけていなかったのに何故?)
みくる(上からの指示で一回目にメイド喫茶、二回目に演劇に挙手するように言われましたけど
    何ででしょう?このままだとまた引き分けになって文化祭の出し物が決まりませんよね)
鶴屋(みくるのメイド喫茶も面白そうだけど、さっき偶々聞いちゃったハルにゃんとキョンくんの演劇はもっと面白そうにょろ)
朝倉(ラッキー。これならなんとか引き分けにはもっていけそう。勝てないのは悔しいけど
負けるよりはチャンスが残っている分だけましね)
朝倉「では、次。演劇をしたい人」
 
 
朝倉「―13、14、15(ふぅ、助かった)」
喜緑「また引き分けですね」
岡部(半数のクラスメイトの意見をないがしろにするのは気が引けるが、正直な所、両方をする余裕はない)
岡部「…さて、どうしたものか」
新川「ゲームの勝敗で出し物をきめるというのは如何でしょう?」
岡部・朝倉・喜緑「新川先生!」
キョン(ちょっとー、新川さん!?いきなり出てきて何言ってんですか!そんなこと言ったらあいつが…)チラッ
ハルヒ(何だか面白そうな展開になってきたわね!)キラキラ
キョン(やっぱりー!ハルヒの目が楽しそうなことを見つけたとき特有の輝き放ってやがる!)
朝倉「ゲームですか…無意味な論争をするよりよさそうですね」
喜緑「でも、出来るならクラス全員が参加できないと後でわだかまりが残るかもしれませんよ」
キョン(そうだ、どうにかゲームするのを止めてくれ。そんなことになれば無駄にやる気満々で
負けず嫌いなうちの団長様が何をしでかすかわかったものじゃない)
新川「それでは、出し物の希望で分かれた2チームが互いの陣地に旗を置き、それをあらゆる手段を
駆使して奪い合うというゲームなど如何でしょう?これならクラス全員が参加できますが」
キョン(如何でしょうもなにも明らかにやばいって。そんなのをハルヒにやらせたら…)
ハルヒ「質問!!」
新川「何でしょう?」
ハルヒ「あらゆる手段を駆使してって武器の使用とかもいいの?」
キョン(アホか!?そんなのダメに決まって…)
新川「もちろんOKでございます」
キョン(って、OKなの!?)
新川「ただし、わたくしたちが用意する特別なものだけですが」
ハルヒ「やったー」
キョン(わたくしたちってことはこれも機関の連中のハルヒに対する娯楽の提供の一つなのか?
    しかし、いくらなんでもやりすぎだろ。もういやな予感しかしない)
朝倉「あの、特殊な武器って?」
新川「わたくしの知り合いが開発しました特殊な麻酔銃です。着弾すると直ぐに眠気が生じ凡そ
5秒で眠ってしまいます。しかもこれは、特殊な弾丸を使用しているので体には一切傷が
付かず、服の上からでも効力を発揮するという優れものです。」
朝倉「へえ。効果時間は?」
新川「凡そ6時間程度でございます」
朝倉「だったら、危険性はないわね」
キョン(いや、いや!)
喜緑「暴力的なのはあまり感心しませんね」
キョン(よく言ってくださった。もう頼りになるのは喜緑さんあなただけです)
朝倉「あら?そんなこと言って、本当は勝つ自信が無いだけじゃないの?」
喜緑「………ピクッ
喜緑「ご冗談を」
朝倉「だったらやりましょうよ。折角の新川先生のご好意なんだから」
キョン(不味い。このままでは確実に新川さん発案の物騒なバトルゲームをすることになっちまう
どうにかしないと…じゃないとまた面倒なことに…)
ハルヒ「そうよ、そうよ。面白そうじゃない!」
キョン「ええい!お前は余計なこと言うな!(これ以上状況を不利にしてたまるか!)」
ハルヒ「ちょ、バカ。何すん…」
キョン「新川さん、いくらなんでもそのゲームはやり過ぎですよ。麻酔銃だとかあらゆる手段で
    旗を取り合うとか物騒すぎます。ほら、岡部先生も何とか言ってください」
ハルヒ「むが、むが。…むがが、むー(こら、キョン!手を離しなさい!)」
岡部「体を動かすことはいいことだし、別にクラスの皆が賛成すればやってもいいんじゃないか?」
キョン「えっ?」
岡部「どうだ?皆」
古泉「大変よろしいのではないでしょうか」
鶴屋「面白そうだし、あたしも大賛成さっ!」
森「いいと思います」
長門「賛成」
中河「長門さんが賛成なら俺も」
みくる「あ、わた…わたしも…(きっとこれがこの時間平面の必然なんですね)」
橘「あたしも賛成です(これを上手く利用できれば彼と佐々木さんとの距離をぐっと縮められるかも)」
キョン「ええっ!?」
 
 
朝倉「クラスの大半が賛成…これで文句無いわよね?喜緑さん」
喜緑「仕方ありませんね」
新川「決定ですな」
キョン「何てこった…」
ハルヒ「む、むぐぐ。むっが、むがっ、むー…むー(ちょっと!何時まで口をふさいでんのよ!)」
 
 
掃除時間
ハルヒ「夜中の学校でサバゲーか…ワクワクするわ!」
キョン「急に大声を出すな。おかげでごみをちりとりに掃きそこなったじゃないか。
…たく、ワクワクするのは勝手だが面倒ごとだけは起こすなよ」
ハルヒ「面倒ごとって何よ」
キョン「例えばエキサイトしすぎて対戦相手を半殺しにするとか、試合に負けそうになって
ムカついて世界を滅ぼそうとするとかそういうのだ」
ハルヒ「あんた、頭大丈夫?」
キョン(お前は知らないだろうが、お前がその気になれば麻酔弾を実弾に変えたり、ストレスで
世界を崩壊させるくらいわけないんだぜ。…最も、今のこいつがそんなことしないって
ことは俺やSOS団の連中なら自明なことでもあるが…まあ、それでも釘をさしておいて損はないだろう)
キョン「言ってみただけさ。俺の頭はいたって正常だ。安心しろ」
ハルヒ「くだらないこと言ってあたしの気分に水を差さないでよね」
キョン「へいへい」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「…ねえ」
キョン「な、何だ?(急に声のトーンを落としてどうしたんだ?)」
ハルヒ「あんたってさ、やっぱり…その…メイド萌えなわけ?」
キョン「はぁ?いきなり何言い出すだよ」
ハルヒ「あんた、クラスの出し物の希望を演劇からメイド喫茶に変えてたじゃない」
キョン(ハルヒのポニーテール見たさに変えたとは言えん。しかしこのまま黙ってると
俺がメイド萌えということにされてしまう。さて、どう答えたものか…)
 
佐々木「涼宮さん。こっちにもちりとりお願い」
 
キョン「佐々木が呼んでるぞ」
ハルヒ「わかってるわよ(ちぇ、邪魔が入っちゃった)」
ハルヒ「オッケー。今行く」
 
キョン(さてハルヒにどう言い訳したものか。事実と嘘を混ぜつつなんとか丸め込まないと…)
 
ハルヒ「よし、終わり」
佐々木「涼宮さんはこの後部活ですよね。ごみは私が捨てておくから先に行っていいですよ」
ハルヒ「そう。じゃあ、そうさせてもらうわね」
 
キョン(あっ、ハルヒが戻ってきた)
キョン「ハルヒ。さっきのことだが…」
ハルヒ「あっ、それはもういいわ」
キョン「はい?」
ハルヒ「どうせあんたのことだからくだらない理由でしょ。聞くだけ時間の無駄だわ」
キョン「だったら最初っから聞くなよ(言い訳の考え損じゃないか)」
ハルヒ(しょうがないじゃない。途中で返事を聞くのが怖くなっちゃったんだから)
ハルヒ「そんなことよりさっさと部室に行きましょ。みんなをあまり待たせるのもよくないわ。
ほら、さっさと箒を戻してきなさい」
キョン「はいはい(俺の扱いって理不尽だよな。まあ、いつものことだが)」
ハルヒ「返事は一回」
キョン「お前はお袋か」
ハルヒ「だ、誰があんたのお袋なのよ!!」ボカッ
キョン「いてっ。」
ハルヒ「いいから、さっさと行け!!」
キョン「…やれやれ」
 
 
PM11:45 3年8組教室
キョン「うぃーっす」
 
ガラガラ
 
橘「遅いです!」
キョン(何で教室に入ってそうそうに説教をくらわねばならんのだ)
キョン「…遅いって、ゲーム開始までまだ15分もあるだろ」
橘「15分しかないんです。いいですか、ゲームの内容の再確認、作戦の説明と暗記、武器の選択と
使用法の確認等々、ゲーム開始前にやるべきことは色々あるんです。つまり戦いはすでに始まっているんですよ。
キョン(そんなもんか?)
橘「他の人は30分前にはもう全員集合してくれたというのに…全く、あなたって人は…」
喜緑「まあまあ、橘さん。それくらいでいいじゃないですか」
橘「でも」
喜緑「このまま説教を続けていた15分なんてあっというまです。それよりも別のことに時間を使った方が有益ではないでしょうか?」
橘「そ、そうですね」
喜緑「わかってくれてなによりです。それでは、皆さんメールでの連絡で既にご存知でしょうが
念のためにルールの再確認から始めましょうか」
キョン「…ふぅ(助かった)」
喜緑「ルールはいたってシンプル。1年2組の教室にある相手の旗を取れば私たちの勝ち。
この3年8組にあるこちらの旗を取られれば私たちの負けになります」
 
 
佐々木「やあ、キョン。教室に入ったとたん説教とは、災難だったね」ぼそぼそ
キョン「ああ、全くだ。時間に遅れても無いのに遅刻だなんて言い出すのはハルヒだけで十分だっての」ぼそぼそ
佐々木「…………」ピクッ
キョン「どうした?」ぼそぼそ
佐々木「…いや、何でもない」ぼそぼそ
キョン「ならいいが」ぼそぼそ
 
喜緑「チームに支給されるは3種類の武器、マシンガン、ピストル、ライフルと予備の弾丸、そして目の保護用のゴーグルです」
 
キョン「なあ、長門」ぼそぼそ
長門「何?」ぼそぼそ
キョン「今回の件はやっぱり機関によるハルヒへのサプライズイベントなのか?」ぼそぼそ
長門「そう」ぼそぼそ
キョン「だよな(どう考えても展開がハルヒにとって都合が良すぎる)」ぼそぼそ
長門「補足すると今回の件は統合思念体の主流派も協力している」ぼそぼそ
キョン「協力ってまさか…」ぼそぼそ
長門「今回のゲームに使う道具一式の提供」ぼそぼそ
キョン「やっぱりか。…何でまた」ぼそぼそ
長門「進化の可能性の追求の一環」ぼそぼそ
キョン「こんなゲームで進化の可能性なんて見つかるのか?」ぼそぼそ
長門「わからない。ただ、このゲームによって新しい涼宮ハルヒのデータが得られる可能性がある」ぼそぼそ
キョン「…そうか」ぼそぼそ
 
 
PM11:50 1年2組教室
朝倉「ゲーム開始10分前になったので作戦の再確認をしたいと思います」
みくる「ちょ、ちょっと待ってくださーい」
朝倉「何かしら朝比奈さん」
みくる「涼宮さんがさっき出て行ったまま帰ってきてませーん」
朝倉「涼宮さんが?(そういえば1回目の作戦の説明を終えたらすぐに出て行っちゃったわね)」
みくる「はい。すぐに戻ってくるって言ってたんですど」
朝倉「まあ彼女は時間を守る人だから直ぐに戻ってくるでしょ。気にせず作戦の確認を始めましょう」
みくる「ええっ!?皆そろってないのに始めちゃうんですか?」
朝倉「大丈夫、大丈夫。30分前にも一度説明してるし、涼宮さんだもの本当に直ぐに帰ってくるわよ」
 
ガラガラガラ
 
ハルヒ「やっほー!!」
 
朝倉「ほらね」
みくる「あはは…」
 
鶴屋「おっ、ハルにゃん。おっかえりー!!」
ハルヒ「たっだいまー!!鶴屋さん」
 
パンッ
 
朝倉「再会のハイタッチをしてるところ悪いけど、そろそろ作戦の再確認を始めていいかしら?」
 
ハルヒ・鶴屋「どうぞ、どうぞ」
 
朝倉「ふぅ」
 
朝倉「それでは、ゲーム開始前に作戦の再確認をしたいと思います」
 
ハルヒ「再確認する必要があるほど難しい作戦でもないと思うんだけど」ぼそぼそ
鶴屋「そうだけど、やらないよりはやった方がよりベターさっ」ぼそぼそ
ハルヒ「そんなもんかしら?」ぼそぼそ
 
朝倉「作戦はいたってシンプル、教室前に数名の防衛班を残して他のメンバーは敵の旗がある
3年8組を2手に分けて左右から挟み撃ちで襲撃。以上!」
 
みくる「こ、こんな単純な戦法で大丈夫でしょうか?」ぼそぼそ
ハルヒ「さあ?まあ、あたしはチマチマせこいことやるより、これくらいわかりやすいほうが性にあってるけど」ぼそぼそ
鶴屋「何事もなせばなるっさ、みくる」ぼそぼそ
みくる「はぁ…(大丈夫かな?)」
 
朝倉「因みに防衛班は朝比奈さん、鶴屋さん、阪中さん、コンピ研部長、パンジーくん。
これで作戦の再確認は終わりだけど何か質問は?」
 
全員「……………」しーん
 
朝倉「よろしい。じゃあ、これにて作戦の再確認は終了。ゲームが始まるまで自由時間にします」
 
 
PM11:52 3年8組教室
喜緑「―――。以上でルールの再確認を終わります。質問はありますか?」
 
全員「……………」しーん
 
喜緑「それでは引き続き作戦の説明に移りたいと思います」
 
佐々木「宇宙人の喜緑さんが考えた作戦か…どんなものだと思う?」ぼそぼそ
キョン「わからん。聞いてればわかるだろ」ぼそぼそ
佐々木「そうだね」ぼそぼそ
 
喜緑「おそらく相手チームは攻撃重視の布陣で仕掛けてくるでしょう。そこでこちらは
防御に主体を置いた布陣でこのゲームに臨みたいと思います」
森「一つ質問してもいいでしょうか?」
喜緑「どうぞ」
森「相手が攻撃重視でくるとのよみはどのような根拠に基づいているのでしょう?」
喜緑「根拠ですか。そうですね…色々ありますが…、簡潔に言いますと相手方のリーダーの
朝倉さんの性格ですね。彼女、が短気と言いますか…そう、辛抱するのが苦手なんです。」
 
森(そういえば、涼宮さんに変化が起きないのに嫌気がさして彼を襲ったことがありましたね)
キョン(確かに。言われてみれば、ハルヒが変化を起こさないからって独断専行で俺を
殺そうとしたし、委員長っぽいキャラしてる割には意外と短気だよなあいつ)
 
喜緑「そんな彼女がチマチマした防御重視の戦法を取るのとは思えないでしょ?」
森「成る程。納得しました」
喜緑「納得していただいて何よりです。さて、作戦の説明を続けましょう」
喜緑「作戦の概要は次のようになります。私ほか数名の精鋭メンバーだけで敵陣地に攻め込み、
残りのメンバーはここ3年8組と、3年5組と4組の間にある中央階段、3年9組の
奥にある東階段の3箇所を分担して守もります。何名かには後で追加で説明することが
ありますが基本的には以上です。皆さん何か質問はありますか?」
 
全員「……………」しーん
 
喜緑「それでは続いて班の割り当てをおこないたいと思います」
 
 
PM11:54 1年2組教室
朝倉「くしゅん、…くしゅん。……くしゃみがでるなんて風邪でもひいたのかしら?」
藤原「思念体の端末が風邪なんてひくわけが無い。大方、誰かに貶されたんだろ。ご苦労なことだ」
朝倉「むっ、何でよ」
藤原「この時代には他人に貶されると2回くしゃみがでる…そんな下らん迷信があるんだ」
朝倉「ふーん」
藤原「そんなことより何で俺は呼び出されたんだ?何の用かは知らんがさっさと済ませて欲しいね」
朝倉「あっ、そうそう。パンジーくん」
藤原「…その呼び方はやめろ。不愉快だ」
朝倉「あら、名前なんてただの識別信号なんでしょ。だったら私があなたを呼んでるってわかればどう呼んでも問題ないんじゃない?」
藤原「くっ…」
朝倉「フフッ。それじゃ、話を戻すけど、あなたを呼んだのはちょっと釘を刺しとこうと思ったからなの」
藤原「釘?」
朝倉「そう、釘。私がいないのをいいことにあなたがゲームをサボらないようにね」
藤原「ふん。あんたも知ってのとうり先に行なわれた宇宙人、未来人、超能力者の会合で
このゲーム中は宇宙的、未来的、超能力的能力の使用は禁止と決まっている。もし、僕が
サボっていたとしてもあんたにはわかるまい」
朝倉「ご心配なく。進化の可能性の追求の一環とか何とかでこのゲームの内容は全て統合思念体が
記録することになってるの。だから、あなたが何をしてたかは後で記録を見れば一発でわかっちゃうわ」ニコッ
藤原「……………」ゴクリ
朝倉「というわけだから…」
 
ヒュッ
 
藤原(またしても首元にナイフが…)
朝倉「もし、サボったら……どうなるかわかるわよね?パンジーくん♪」
藤原「………イ、…イエス…マム…」
朝倉「よろしい」
 
スッ
 
藤原「……ふぅ(心臓に悪い)」
 
 
PM11:58 3年8組教室
キョン(ゲーム開始2分前か…。そうだ、長門達に釘を刺しとかないとな)
キョン「長門」
長門「何?」
キョン「ええっと、このゲームに関してなんだが…ゲーム中は宇宙人的能力を使用しないで欲しいんだ」
長門「問題ない。先に行なわれた宇宙人、未来人、超能力者の会合でゲーム中に宇宙的、未来的、
超能力的能力を使用は禁止することが決定された。こちらも、むこうもこの地球上の法則を
無視した能力は使用しない」
キョン「そうか(さすが長門、話が早くて助かる)」
 
橘「やりましたね、佐々木さん。彼と同じポジションになれました。」
佐々木「これも橘さんのおかげだよ、ありがとう。でも…大丈夫かな?私そんなに運動神経よくないのに中央階段の防衛なんて」
橘「途中まで攻撃班の長門さんと中河さんも一緒ですから大丈夫ですって」
佐々木「そうかな」
橘「ええ。それにこういうゲームの場合、運動神経が余りよくない方が得することもあるのです」
佐々木「得すること?」
橘「ドラマやアニメでよくあるでしょ、ピンチのヒロインを意中の相手が助けてくれる展開。
そんなのが体験できるかも。彼は女心には鈍感ですがやるときはやる人間みたいですから」
佐々木「成る程」
橘「…佐々木さん」
佐々木「何?」
橘「あたしは教室前の防衛班なので、このゲームに関してはあたしに出来るのはここまでです」
佐々木「…そうだね」
橘「何も出来ませんけど、佐々木さんと彼が上手くいくように祈ってます」
佐々木「橘さん…」
橘「なーんて、あたしがいたとしても彼を警戒させるだけで特に力添えできることもないんですけどね」
佐々木「くっくっく、そういえばキョンは橘さんたちに対して少なからず敵対心を抱いてたね」
橘「おかげで結構苦労してるんですよ。もう少しどうにかならないかしら?」
佐々木「橘さんは色々彼らにやってるからね。難しいんじゃない?」
橘「やっぱそうですかね」
 
キーン コーン カーン コーン
 
新川(放送)「ゲーム開始10秒前になりましたので試合開始のカウントダウンを始めたいと思います。10、9―」
佐々木「いよいよだね」
橘「ええ」
新川(放送)「―2、1、ゲームスタート!!」
 

AM0:00 3階廊下
 
ダッダッダッダッダ
 
谷口「ここから見る限り相手はいない。中央階段確保は大丈夫そうだな」
キョン「いくら相手がハルヒたちだといっても距離的にこっちの方が有利なんだあたりまえだろ」
谷口「それも、そうか」
メイド喫茶チームA・B「よし、中央階段確…」
長門「………来る」
谷口・キョン「なっ!?」
 
バッ
 
ハルヒ「もらった!!」スッ
キョン「ハルヒ!?(まずいやられる)」
長門「…させない」スッ
中河「くそ」ガシッ
キョン・谷口「おわっ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
メイド喫茶チームA・B「うわー」バタッ
ハルヒ「さすが有希たちね。2人しかやれなかったわ」
谷口「た、助かった」
キョン「サンキュー長門、中河」
長門「まだ敵の攻撃は終わっていない。次がくる」
中河「ここでやりあうのはまずい、一旦教室に…」
ハルヒ「逃がすか!」
長門「…させない」
 
AM0:01 2階廊下
 
ガガガガガガガガガガ
 
会長「開始早々派手にやっているな。ご苦労なこった」
会長(古泉たちが仕組んだゲームになんか興味ねえし、こっちの攻めは先に行った奴らに任せて俺はさぼらせてもらうとするか)
 
ガタッ
 
会長(音がしたのはそこの教室。味方は先に行ってるはず。…となれば……敵か)
会長「…………」
会長(このゲームにのるつもりは無いがこのまま放置してやられるのも癪だ)コソコソ
会長(やられる前にやってやる)
 
ガラガラ
 
会長(覚悟しろ)バッ
 
 
AM0:01 3階廊下
ハルヒ「さすが有希ね。キョンたちに逃げられちゃったわ」
長門「…そう」
ハルヒ「でも、全部がそっちの思い通りになると思ったら大間違いよ」チラッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門「…………」ヒョイ
古泉「お待たせしました」
ハルヒ「こっちのメンバーもそろったんだから」
 
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ(とは言ったものの、こんな狭い所だと味方の数が多くても動きにくいだけ。有希ほどの
相手だったらきっとそこにつけこんできてこっちの戦力を削ろうとするわよね。だったら…)
ハルヒ「えーっと、九曜だっけ?」
九曜「――」コクリ
ハルヒ「あんた確か有希並に万能だっだわよね。有希の相手をしてて欲しいんだけどいける?」
九曜「――」
 
―九曜の回想―
朝倉「このゲームで頑張ってくれたら後で美味しいものいっぱい食べさせてあげる」
九曜「!!」
―――――――
 
九曜「――」コクコクコクコク
ハルヒ「オッケー、じゃあよろしく。あたしはその隙に教室に逃げ込んだキョンたちを叩く!」バッ
長門「…行かせない」スッ
九曜「――」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門「…しまった(涼宮ハルヒに突破された)」
ハルヒ「ここは九曜が引き受けてくれるから皆で攻めるわよ!」
古泉「了解しました閣下」バッ
演劇チームA・B「わかった」バッ
長門「……させない」
九曜「―相手は――私」
長門「…くっ」
 
AM0:02 2年7組教室
喜緑「あら、会長」
会長「き、喜緑くん!?」
喜緑「こんな所で合うなんて奇遇ですね」
会長「どうして君がここに」
喜緑「私、この度攻撃班になりまして」
会長「こちらの陣地を攻めに行こうとしたところ、こちらの攻撃班に見つかりそうになったのでここに隠れたというわけか」
喜緑「そうなんです」
会長「………」
喜緑「会長」
会長「何だね」
喜緑「私たちは敵同士ですよね」
会長「そうなるな」
喜緑「となると…やはり会長は私を撃たないといけないですよね」
会長(そういえば銃を構えっぱなしだったな)
会長「何を言っている。私が君を撃つわけ無いだろ。安心したまえ」スッ
喜緑「…会長」
会長(彼女を撃つ訳にもいかんがこのまま敵同士が同じ所にいるというのは不味い。ここは引くしかなさそうだな)
会長「このまま敵同士の二人が同じ所にいるのは不味い。私は何も見なかったことにしてここから立ち去らせてもらおう」クルッ
喜緑「…………」ぼそぼそ
会長「何か言ったかね?」
 
ガガガガガガガガガガ
 
会長「き…喜緑くん?」バタッ
 
AM0:03 3年5教室
キョン「おい。外で長門が戦ってるのにこんな所でじっとしてていいのかよ」
中河「落ち着けキョン。俺だって長門さん一人に戦わせるのは非常に辛い。しかし、狭くて
遮蔽物が無い廊下で大人数で戦うのは自殺行為だ。あそこにいても俺たちは長門さんの
足手まといにしかならん。だからと言って、そのまま自陣まで戻ってしまうと直ぐに
来るだろう敵の増援に自陣近くまで攻め込まれる危険性が高くなる」
佐々木「それよりは、交戦中の長門さんの隙を見て突破してきた敵がバックアタックを恐れて
こちらを先に攻めてきた所を迎え撃って撃破していく方がリスクが小さいというわけだね」
中河「そうだ」
キョン「………」
谷口「ドアに人影が」
中河「来たか…入ってきた所を集中攻撃するぞ」
 
ガラガラガラガラ
 
バッ
 
中河「今だ!」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「おい、入ってきたのはブレザーだけだぞ」
中河「しまった。こっちは囮だ」
 
ガラガラガラガラ
 
ハルヒ「ひっかかったわね!」バッ
 
 
キョン「くそ、反対側のドアから」
中河「攻撃が来るぞ、机で防げ!攻撃が途切れた瞬間に反撃だ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「攻撃が途切れた。今がチャンスだ」スッ
古泉「おっと、それはどうですかね」スッ
キョン「くそ、今度は古泉か」
佐々木「僕たちが涼宮さんに気を取られているうちに侵入してきたみたいだね」
谷口「やべぇ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
中河「落ち着け。敵の数が2人に増えたところでこっちは4人いる。こっちの方が有利だ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「確かに、数ならそっちの方が有利ね。でも、そんなに上手くいくかしら」スッ
キョン「ハルヒよ、過去の戦史をひもとけばわかるが基本的に戦争の勝敗は数で決まるんだぜ」スッ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「あたしたちが戦ってるのは今なの。過去のことなんて関係ないわ!」
キョン「過去の歴史から学ばないやつは思わぬ所で痛い目に逢うぞ」
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「ふん。あたしがあんたに痛い目に逢わされるなんてありえないわ」
キョン「言ったな!」
 
AM0:04 2年7組教室
会長「…な……ぜ………」ガクッ
喜緑「ごめんなさい会長。でも、わたしどうしてもメイド服が着てみたいんです」
会長「……………」
喜緑「…といっても、もう聞こえませんよね」
 
朝倉「敵意のない相手を後ろから撃つなんていい趣味してるわね、喜緑さん」
喜緑「あら、味方がやられるのを教室の外から面白そうに見てた人には言われたくないですね」
朝倉「別に面白そうに見てわけじゃないわ。ただ、彼がリタイアしてくれた方があなたとの勝負に
邪魔が入らなさそうだったからほうっておいただけよ」スッ
喜緑「まあ、そういうことにしておきましょう」スッ
朝倉「今日こそケリをつけるわよ、喜緑江美里」
喜緑「それはこちらの台詞です」
朝倉・喜緑「いざ、尋常に勝負!」
 
ガガガガガガガガガガ
 
バンッ
 
 
AM0:04 3年8組教室前
橘「ふぅ。机のバリケード設置完了なのです。これで敵が攻めてきたときに他の味方が援護に来るくらいまでの時間は稼げるはずです」
国木田「確かに。でも、出来ればここまで敵が来ることなくゲームが終わって欲しいな」
橘「それが理想的ですけど、多分無理ね。既に向こうで激しい撃ち合いしてるし、足おt…」
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「言ってる傍から来ましたね。反撃しますよ国木田さん」
国木田「わかった」
 
AM0:05 3年5組教室
 
ガガガガガガガガガガ
 
佐々木「数の差をものともしないなんてさすが涼宮さんたちと言ったところだね」
谷口「ほんと、あいつらは出鱈目だぜ」
キョン「感心してる場合か。こっちは押されてるんだぞ」
佐々木「おっと、そうだったね。ごめん、ごめん」
ハルヒ「隙あり!!」バッ
佐々木「あっ…」
キョン「佐々木!」ガシッ
佐々木「きゃっ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「大丈夫か?」
佐々木「…ああ、おかげさまで」
キョン「どうやら、間に合ったらしいな」
佐々木「!!」ハッ
佐々木(キョンは涼宮さんに撃たれそうになった私を助けるために自分の元へと引き寄せたわけだけど、
今のこの体勢って、よくよく考えてみるとキョンに抱きしめられる形になってる。
まさか橘さんが言っていた展開が現実になるなんて…幸せすぎてどうにかなりそう)ドキドキ
ハルヒ「…………(何時まで抱きしめてるつもり!?このエロキョン!!)」イラッ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
キョン「おわっ」
佐々木「きゃっ」
 
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
キョン(くそ、どうしたんだハルヒの奴。攻撃が急に激しく…)
ハルヒ「………(この状況でもまだ抱きついてるなんて…この、女の敵!!)スッ
キョン(まずい、やられる…)
中河「これ以上味方の数を減らされてたまるか」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「ちっ(また邪魔が入った)」バッ
キョン「悪いな中河、また助けられた」
中河「それはいいが、イチャつくならゲームが終わってからにしてくれ」
キョン「はぁ?何言ってる」
中河「それ、本気で言ってる……んだろうな…やっぱ。自分のしてることを客観的に見てみろ」
キョン「………(客観的?)」チラッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「!!」
 
バッ
 
キョン「す、すまん」
佐々木「い、いや。助けてくれてありがとう」
キョン・佐々木「…………」
 
谷口「お前らも戦え」
 
ガガガガガガガガガガ
 
佐々木「そうだね」スッ
キョン「おっと、そうだった」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
古泉「おっと」ヒョイ
キョン「覚悟しろ古泉」
 
ガガガガガガガガガガ
 
古泉「おや、相手に僕を指名しますか。やはりゲームとは言え涼宮さんを撃つのは気が進みませんか?」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「ばっ、何を言ってる。そんなわけあるか。さっき普通に撃ち合ってただろ」
古泉「おや、そういえばそうでしたね」
キョン「何だそのわかってますよ的な顔は。言っておくが、俺がハルヒじゃなくてお前を攻撃する
ことにしたのはだな、ハルヒよりお前の方が弱そうだからであってだ…」
古泉「はいはい。わかってますよ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「絶対わかってないだろ」
AM0:06 2年7組教室
喜緑「フフッ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉「…………」ひょい
喜緑「近接戦闘では連射力が高いマシンガンの方がライフルより有利ですわ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉「それはどうかしら」ブンッ
 
カンッ
 
喜緑「おや」
朝倉「長い銃身には色々使い道があるのよ」
喜緑「ライフルの銃身で弾丸を打ち落とすなんて随分と出鱈目で乱暴な使い方ですね。
まあ、あなたらしいといえばあなたらしいですが」
朝倉「覚悟しなさい!」
 
 
AM0:06 1年2組前
みくる「あ、あちらこちらで銃声がしてます」
阪中「そうだね」
鶴屋「いよいよゲームが本格的に始まったってかんじだね」
 
 
AM0:06 1階中央階段
森「…そろそろしかけますか」
 
AM0:07 1年2組前
阪中「やっぱりここにも敵がきちゃうのかな」
鶴屋「余程こっちが圧勝しない限りそうなるだろうね」
みくる「ひぇぇぇ」
鶴屋「あっはっはっは。そんときはあっしがどうにかするから安心しなみくる」
みくる「そ、そうですね」
鶴屋「そうっさ」
 
キュピーン
 
鶴屋(この圧倒的なプレッシャーは…)
鶴屋「皆気をつけるっさ!」
みくる・阪中・コンピ研部長「えっ?」
 
バンッ
 
阪中「のねっ……」バタッ
みくる「さ、阪中さん」
鶴屋「遅かった」
藤原「中央階段の方からの狙撃か」ダッ
鶴屋「みくるとコンピ研の部長は教室の中で待機してて」
みくる「鶴屋さんは?」
鶴屋「あたしはパンジーくんと一緒に相手を追うから。部長、みくるのことよろしく」
コンピ研部長「わかった」
鶴屋「そいじゃあ行ってくるさっ」ダッ
みくる「気をつけてくださいね鶴屋さん」
鶴屋「うん」
 
AM0:08 3階中央階段
九曜「―――」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門「…っ(九曜周防の戦闘能力がこちらの予測値よりも高い…)」
九曜「美味しいもの――いっぱい――美味しいもの――いっぱい―」
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門(人間の能力内で認知できる情報を元に現状を分析すると私が行なっている戦闘、3年5組内で
行なわれている戦闘、3年6組、8組間で行なわれている戦闘この3つ全てこちら側が劣勢。現状を打開するには…)バッ
 
 
AM0:08 1階中央階段
鶴屋「パンジーくん、どうだった?」
藤原「ダメだ逃げられた」
鶴屋「そっか」
藤原「だが、相手…森園生に発信機をつけることに成功した」
鶴屋「じゃあ、教室で待機してるコンピ研の部長に頼めばパソコンで位置を割出せるんだね」
藤原「ああ」
鶴屋「やるねパンジーくん」
藤原「ふん。世辞を言ってる暇があったらさっさと部長に電話をしたらどうだ」
鶴屋「おっと、そうだね」
藤原(何もせずに森園生に逃げられていたら後で朝倉涼子にどんな目にあわされていたか…助かった)
 
AM0:09 3年5組教室
佐々木「涼宮さんも古泉くんも凄く強いね。数では2倍勝っているこちらを圧倒するなんて」
キョン「確かに。こっちに中河以外運動神経いい奴がいないってのもあるがそれを差し引いても
ハルヒと古泉の奴すごすぎだな。前から知っていたことではあるが改めて実感したぜ」
 
ガガガガガガガガガガ
 
谷口「くそ、涼宮と愉快な仲間たちにかかわるとほんとろくなことにならねえな」
中河(このままだとこちらの戦力が削られていくのも時間の問題かもしれないな…)
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「キョンや谷口にしては結構頑張るじゃない。でも、ここでそんなに時間を使うわけには
いかないのよね。そろそろ終わらせるわよ古泉くん」
古泉「了解しました閣下」
キョン「来る」
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ・キョン「えっ?」
長門「………」バッ
キョン「長門」
ハルヒ「有希」
古泉「おや」
キョン「援護に来てくれたのか」
長門「違う」
キョン「はい?」
長門「こちらに逃げてきたが正解」
九曜「―逃がさない」バッ
キョン「九曜」
谷口「この」
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門「聞いて」
キョン「何だ」
長門「今、こちらのチームは劣勢。このまま戦闘を続行するとこちらの旗が敵に奪われる可能性が高い」
キョン「マジか」
長門「マジ。そして現状を打開するために今ここに人員の再配置を実行したい。許可を」
キョン「許可か。皆はどうだ?」
佐々木「いいと思うよ。このまま戦っても事態が好転するとは思えないし」
谷口「別にいいぜ」
中河「俺が長門さんの提案にノーと言うわけ無いだろ」
キョン「…よし。頼む長門」
長門「了解。再配置の案を提言する」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
長門「―以上。私と彼で敵をできるだけひきつけるから」
キョン「その隙に俺と谷口と佐々木は8組にいる国木田たちに加勢して旗の防衛か」
長門「そう」
キョン「いくら長門でもこのメンツで3対2は辛いだろ。大丈夫か?」
長門「問題ない。短期決着は無理でも持久戦に持ち込めば何とかなる。それより旗の方が問題」
キョン「…わかったよ」
長門「私が涼宮ハルヒに攻撃を仕掛けるからその隙に移動して」
キョン「了解」
 
長門「………」バッ
ハルヒ「一人で突っ込んで来るなんていくら有希でもちょっと無理が過ぎるんじゃない?古泉くん、九曜一斉攻撃よ」
古泉「了解。いきますよ」
九曜「―――」コクリ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
キョン「今だ。佐々木、谷口」バッ
谷口「おう」バッ
佐々木「うん」バッ
ハルヒ「しまった。有希は囮!?」
古泉「行かせません」スッ
長門「させない」
中河「やらせるか」
 
ガガガガガガガガガガ
 
古泉「おやおや」
ハルヒ「くやしー。キョンたちに逃げられた」
 
ブブブブブ
 
ハルヒ「誰よこんなときに」ピッ
ハルヒ「みくるちゃん?何よこんなときに。……えっ!?」
 
AM0:09 1階中央階段
鶴屋「ありがと。そいじゃ、向こうに動きがあったらまた連絡して」ピッ
藤原「相手の居場所はわかったか?」
鶴屋「うん。2年4組にいるって」
藤原「そうか」
鶴屋(あの人のことだから発信機に気付いている可能性もあるし気をつけないと…)
藤原「何をぼーっとしている。行くぞ」
鶴屋「あ、ごめんごめん」
 
 
藤原「ここか」
鶴屋「相手は森さんだし罠かもしれないから気をつけて。…行くよ」
藤原「ああ」
 
ガラガラガラガラ
 
鶴屋・藤原「………」スッ
鶴屋「あれ?」
藤原「誰もいないだと……」
鶴屋「コンピ研の部長から連絡はきてないから、発信機に気付いてこの部屋に置いていったか…」
藤原「それとも森園生がまだこの部屋のどこかに隠れているかだな」
鶴屋「あたしはもう一度コンピ研に電話してみるからパンジーくんは森さんが隠れてないか探してみて」ピッ
藤原「…了解だ」
鶴屋「あ、もしもし部長。実はさ―」
 
 
藤原(教卓の下…にはいない。後隠れられそうなのはロッカーくらいか)
鶴屋「えっ!?それは本当かい部長?……そうなんだ。でも、あそこはいくらなんでも…」
 
 
キュピーン
 
鶴屋(またこのプレッシャー…ということは…)
鶴屋「ごめん部長電話切るっさ」ピッ
鶴屋「パンジーくんをつけて。敵はまd―」
 
バンッ
 
藤原「な……」バタッ
森「少し忠告するのが遅かったですね」
鶴屋「…みたいだね。それにしても驚いたよ。まさか窓の外に隠れてたなんて。普通ならやらないよね」
森「そうかもしれませんね」ニコッ
鶴屋(前々からすごい人だとは思ってたけど、さすがだね。こりゃ、ちこっとまずいかな)
 
 
AM0:11 3階廊下
谷口「早く8組まで戻ろうぜ」
キョン「そうだな」
佐々木「ま、待って」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「佐々木、一気に突っ切るぞ」スッ
佐々木「ちょ、キョン(あわわ、キョンが私の手首を握って…じゃなくてこのまま戻るより敵を挟み撃ちにした方が…)
谷口「行くぞ!!」
 
ガガガガガガガガガガ
 
AM0:11 3年8組前
橘「国木田さんアレをみてください」
国木田「あっ、キョンたちだ。援護に来てくれたのかな」
橘「彼らと協力して敵を挟み撃ちにすればこの状況をどうにかできそうですね」
国木田「そうだね」
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「…て、彼らが敵がいる6組を素通り!?」
国木田「こっちに来るみたいだね」
橘「ちょっと、一体何を考えてるんですか。こっちに5人固まるより3、2で挟み撃ちにした方がいいに決まってるじゃないですか」
国木田「普通に考えればそうだけど。先頭を走ってるのが谷口だからね」
橘「理性的な敵軍は愚昧な友軍より賞賛に値すると言いますが、本当に愚昧な友軍は使えませんね」
国木田「まあまあ。谷口も馬鹿なりに頑張っているんだからそんなこと言ったら可哀想だよ」
橘「…そうですね(あなたの言ってることも結構酷いと思うんですけど。本当に友達?)」
国木田「谷口たちが来るよ。援護してあげよ」スッ
橘「そうですね。どうせ今更引き返せと言っても間に合いませんし、せめて全員無事にこっちに
来てもらって守備で活躍してもらいましょう」スッ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
国木田「谷口、キョン、佐々木さんお帰り」
キョン「ふう。何とか無事に戻ってこれた」
佐々木「そ、そうだね(キョンの手、暖かかったな)」
谷口「俺たちが戻ってきたからこっちはもう大丈夫だぜ」
橘「はぁ…(だといいんですけどね)」
橘「とりあえず、そちらの経緯を教えてください」
谷口「わかった」
 
AM0:12 2年4組
森「さて、次はあなたの番ですよ」ダッ
鶴屋「悪いけどそう簡単にはやられないっさ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
森「マシンガンですか。確かに連射能力に優れたマシンガンは接近戦において有用です。しかし」ひょい
鶴屋(早い…)
森「当たらなければどうということはありません」ブンッ
鶴屋「…あっ……(足払い…まずい今体勢崩したら)」
森(受身を取るつもりでしょうがさせませんよ)ブンッ
鶴屋「うにゃ」バタッ
森「マウントポジションを取られたら回避のしようも無いでしょう」スッ
鶴屋「………(ダメだ、やられる。みくる…ごめん)」
 
 
AM0:13 3年8組前
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
谷口「くそ。ここで5人固まってても狙い撃ちにされるだけじゃねえか」
佐々木「こうなると思ったからあのとき『待って』と言ったんだけどね」
橘「佐々木さんの忠告を聞こうとしなかったあなたのせいなのです」
国木田「まあまあ」
キョン「はぁ、これからどうなるんだろうな?……やれやれ」
 
AM0:13 2年4組
森「これで終わりです」
 
ガガガガガガガガガガ
 
森「!!」バッ
鶴屋「えっ?」
森「もう少しのところで邪魔が入ってしまいましたね」
古泉「邪魔をしてすいませんね森さん」
鶴屋「一樹くん!?」
古泉「ですがこちらとしては彼女が倒されてしまうと少々困るのですよ」
鶴屋「どうしてここに?」
古泉「涼宮さんの指示です。先ほど、鶴屋さんが危ないかもしれないと朝比奈さんから彼女に
電話がかかってきましてね。僕が援護に行くよう仰せつかりました」
鶴屋「そうなんだ。おかげで助かったよ、ありがとっ!」
古泉「お言葉光栄ですが礼を言うのはまだ早いのではないでしょうか?まだ、危機を脱したわけではありませんし」
鶴屋「おっと、そうだね」
森(鶴屋嬢と古泉が相手ですかこれなら少しは楽しめそうですね)
森「話は終わりましたか?」
鶴屋「もち!」
森「そうですか。それでは第2ラウンドといきますよ!」バッ
鶴屋「望むところさっ!」バッ
 
 
AM0:14 3年5組
 
ガガガガガガガガガガ
 
中河(理由はよくわからんが古泉がどこかに言ってくれたおかげでこっちの戦況は少しマシになったな)
 
ガガガガガガガガガガ
 
中河(と言っても涼宮も周防もかなりの身体能力だから油断できないか…)
 
 
AM0:15 2年7組
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉(さすがに強いわね喜緑江美里。でも、あれだけ撃ちまくってたらそろそろ弾切れになるはず…)
喜緑「どうかしましたか朝倉さん?さっきから防戦一方のようですが」
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉(弾の補充の際には誰でも若干の隙ができる。そこで一気に方を付ける)
 
ガガガガガガガガガガ カチ
 
喜緑「…弾切れですか」
朝倉(今だ!!)バッ
喜緑(まずい)
 
 
喜緑(早く弾を補充しないと)スッ
朝倉「弾の補充なんてさせないわよ」
 
バンッ
 
喜緑「…くっ(予備の弾丸がはじかれてしまいました)」
朝倉「隙あり」ブンッ
喜緑「…あ…」
 
バタン
 
喜緑(マウントポジションを取られてしまいましたか)
朝倉「こうすれば身動きが取れない…チェックメイトね」
喜緑「………」
朝倉「さよなら」
 
バンッ
 
喜緑「………」ガクッ
朝倉「意外とあっけなかったわね。…さて前線の味方と合流しましょうか」
 
 
AM0:16 2階中央階段
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉(おっ。やってる、やってる。みたところまだ東階段を突破できてないみたいね)
 
 
演劇チームC「遅かったな朝倉」
朝倉「ちょっとね。それで状況は?」
演劇チームC「見たまんまだ。ここ東階段でメイド喫茶チームと交戦中。今までにここの戦闘で
リタイアしたのはこちらと向こうで一人ずつ」
朝倉「オッケー、大体把握したわ。それじゃ、ここもさっさと片付けちゃいましょ」バッ
演劇チームD「おい、朝倉いくらなんでも一人で突っ込むのは…」
朝倉「覚悟しなさい」スッ
 
バンッ
 
 
AM0:16 3年8組前
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
佐々木「向こうもこちらも迂闊には攻め込めない…完全に硬直状態だね」
キョン「そうだな」
国木田「でもこの状態も何時までもつかな」
谷口「どういうことだ?」
国木田「言ったままの意味だよ。現状は涼宮さんや朝倉さんみたいなずばぬけて凄い人たちが
攻めてきてないからなんとか防げてるけど、彼女たちが攻めてきたらこっちも
東階段の方も今よりずっと辛くなるだろうね」
橘「まあ、こちらにも彼女たちに対抗できるくらい凄い人がいますし、必ずしも涼宮さんたちが
ここにたどり着けるとは限りませんが。でも、最悪の場合を考えると今のうちに敵の数を少しでも減らしておきたいですね。」
佐々木「だけど、敵がいる6組まで結構離れてるから難しいね。ここからの射撃では当たりづらい。
接近して攻撃しようにも6組にたどり着くまでに迎撃される可能性がある。
橘「せめて、バリケードがもう少し前にあれば5組の教室内を通って6組に接近できるんですけどね。はぁ、こんなことになるならもっと前にバリケードを張ればよかったのです」
 
 
谷口「橘」
橘「何です。こんなときに」
谷口「バリケードを今より前に張れればこの状況はマシになるんだな?」
橘「まあ、少なくとも今より悪くなることはないと思いますけど」
谷口「なら俺がやってやる」
橘「机を担いで移動してる最中は無防備で撃たれ放題になりますからかなり危険ですよ」
谷口「なあに、ここから6組の扉のところまでなんて大した距離じゃない。問題ないぜ」
橘「そう…ですね。じゃあ悪いけど頼めますか?」
谷口「任せとけ(これでさっきのミスを帳消しにしてやるぜ)」
キョン「………」
谷口「次に敵の攻撃が止んだときに出るから皆援護してくれ」
国木田「わかった」
キョン「ああ」
佐々木「了解」
橘「了解です」
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
谷口「攻撃が途切れた今だ」バッ
橘「皆さん谷口さんを援護です」スッ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
谷口(これくらい進めばいいだろ。さて机を置くか)
キョン(まずい、敵の反撃が)
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
 
トン
 
国木田「敵の反撃があったけどなんとか無事に机を置けたね」
キョン「みたいだな。しかし、敵に反撃されたときはひやひやしたぜ」
橘「やるじゃないですか谷口さん」
谷口「ま、まあな」
橘「少しは見直しましたよ」
 
バタッ
 
キョン・国木田「谷口?」
谷口「皆…いい喫茶店にしてくれよ」ガクッ
橘「谷口さん…」
国木田「どうやらさっきの反撃のときに撃たれたみたいだね」
キョン「………」
 
バンッ
 
国木田「…っ」バタッ
キョン「国木田!」
橘「後ろから攻撃!?」
佐々木「東階段を突破されたってことだね」
橘「あたしは6組にいる敵がこないよう抑えますから佐々木さんは9組側の敵をお願いします」スッ
佐々木「わかった」スッ
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
 
キョン「9組側の方が敵が多そうだ。俺もそっちにつく」
佐々木「いや、それよりもキョンは長門さんたちに連絡を取ってくれ。この状況は多分3人じゃ対処しきれない」
キョン「だが、長門と中河もハルヒたちと交戦中だぞ」
佐々木「そうだけど現在僕たちが位置を把握している味方で一番近いのは彼女たちだ」
橘「長門さんたちには酷ですが、このまま何も対策を採らなければ旗を取られてしまい
ゲーム終了です。それよりは少しでも可能性のある方にかけた方がいいと思いませんか?」
キョン「……わかったよ(毎度毎度長門には迷惑かけっぱなしだな)」ピッ
 
 
AM0:18 3年5組
 
ブブブブブ
 
長門「………」ピッ
キョン『交戦中にすまん』
長門「…いい」
キョン『8組が敵チームに挟み撃ちにされてるんだ。俺たちも応戦してるけどそう長くもちそうにない。
無理なことを言っているのは承知してるがこっちの援護に来てほしいんだ』
長門「…そう」
キョン『頼めるか?』
長門「肯定。確約は出来ないが可能な限りやってみる」
キョン『毎度のことながら悪いな長門。じゃあ頼む』
長門「………」ピッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
中河「さっきの電話はキョンからですよね長門さん。向こうに何かあったんですか?」
長門「………」コクリ
 
 
ハルヒ(さっき有希が電話で何を話してたのかはわかんないけどあの様子だと有希たちが何かしらの行動をおこしそうね。気をつけないと)スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
中河「俺が二人の気を引き付けるからその隙にキョンたちの所へ行ってください」ぼそぼそ
長門「………」コクリ
中河「じゃあ、行きますよ」バッ
ハルヒ(でかいのが一人で突っ込んできた。普通なら狙い目だけど…)
中河「くらえ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「そんな単調な攻撃に当たるわけないでしょ」ヒョイ
ハルヒ(こっちは囮でおそらく有希がこの隙にこの部屋を抜け出そうとするはず)チラッ
長門「………」バッ
ハルヒ(やっぱり)
ハルヒ「同じ手に2度も引っ掛からないわよ。九曜!」スッ
九曜「―――」コクリ
中河(こちらの行動が涼宮に読まれている。やはり2度も同じ手を使ったのはまずかったか。くそ、間に合え)バッ
長門「………」
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「また、こいつに邪魔されちゃった。これで3度目ね。たく、有希に逃げられちゃったじゃない」
中河「ま、間にあっ……た」バタッ
 
 
ハルヒ「有希を追いかけましょ、九曜」
九曜「―迂闊」バタッ
ハルヒ「九曜?」
九曜「―跳――弾」ガクッ
ハルヒ「跳弾?何言ってんの?てか、何時の間にうたれたのよ」
九曜「―――」
ハルヒ「と言っても、もう寝ちゃったみたいだし何聞いても無駄か」
 
カラン
 
ハルヒ「ん?さっきまでこんな所に弾なんて転がってたかしら?」
ハルヒ「………」
ハルヒ「おっと、いけない。さっさと有希を追いかけなくちゃ」
 
 
AM0:19 3年8組前
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「まずいな」
佐々木「朝倉さんを先頭に敵がどんどんこっちに迫ってきてる」
橘「こっちもです」
 
朝倉「結構頑張ってるわね向こうの守備も。でも、これで終わりよ」スッ
 
長門「させない」
 
ガガガガガガガガガガ
 
演劇チームE・F「うわー」バタッ
 
キョン「長門」
佐々木・橘「長門さん」
長門「………」
キョン「サンキュー、助かったぜ」
長門「まだ、終わっていない向こうにも敵がいる」バッ
 
朝倉(あっという間にこっちの攻撃陣2人を倒しちゃうなんてさすが長門さんね)
朝倉「長門さんがくるわよ、皆気をつけ…」
長門「…遅い」
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉「なんの」ヒョイ
演劇チームC・D「うわー」バタッ
 
佐々木「凄いね長門さん。あっという間に4人も」
キョン「だな。おかげで、後は朝倉をどうにかできれば危機を脱せそうだ」
橘「そう簡単にはいきそうにないですね」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「今度は涼宮さんがこっちに向かってきてます」
佐々木「まだ、挟み撃ちの状況は終わってないってことだね」
橘「そうです」
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「ハルヒのやつ長門を追ってきたんだろうな。たく、一難去ってまた一難。また厄介なことになってきた」
 
 
佐々木「敵は2人でこちらは4人。2人1組で敵にあたるか、それとも片方を一気に攻めるか。どうする?」
橘「……そうですね」
橘(涼宮さんが1人でこっちに来たということと先ほど谷口さんから聞いた話を考慮にいれると
他に5組で戦っていた古泉さん、九曜さん、中川さんの3人が既にリタイアしてしまった
可能性が高い。ということは残りの攻撃班がこの場にいる涼宮さんと朝倉さんの2人だけの
可能性が高い。そして、敵は攻撃に人員の多くを割いた攻撃重視の布陣で守りは薄い…)
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「二人とも少し耳を貸してください」
キョン・佐々木「?」
 
 
AM0:19 2年4組
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
古泉「………(相変わらず凄まじい強さですね森さん)」
鶴屋「………(二人がかりで攻撃してるのにかすりもしないっさ)
森「どうしました?もう終わりですか?」
鶴屋「まだまだっさ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
鶴屋(と言ってみたもののまずいな。こっちはかなり撃ってるのに対して向こうは
殆ど撃ってない。このまま戦い続けたら先に弾切れになるのは確実にこっち。
そんでもって弾の補充をさせてくれるほど森さんは甘くない…)
 
 
古泉「………」スッ
 
ガガガガガガガガガガ カチ
 
古泉「…しまった(早く弾を補充しないと)」
森「弾の補充なんてさせませんよ」スッ
鶴屋「邪魔はさせないさっ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ カチ
 
森「その程度の攻撃では私を止めることはできませんよ」ヒョイ
 
バンッ
 
古泉「…っ(予備の弾がはじかれた)」
鶴屋(まずいね。こっちも弾切れになっちゃったさ)」
森「おや、お二人とも弾切れですか。それではもう戦うことはできないそうにありませんね」
古泉「森さんが相手だとそうなりますね」
森「チェックメイトです。これ以上抵抗しても無駄ですよ。大人しく降参してください」
古泉「そうですね…これ以上抵抗しても精々倒されるのが少し遅くなるだけでしょうしここら辺が潮時ですかね」チラッ
鶴屋「そうだね。悔しいけどここは潔く負けを認めた方が良さそう」コクリ
森(古泉の表情を見たところ台詞とは裏腹にまだ諦めていないようですね)
森「そうして頂けると助かります」
森(古泉のブレザーに若干の膨らみがある、おそらくブレザーの裏に武器を忍ばせているのでしょう。
  降参すると見せかけて相手を油断させ隙を突いて隠していた武器で攻撃する…姑息では
ありますが確かに有効な作戦です。しかし、残念ですが手の内が読めてしまえば通用しませんよ)
古泉「もう抵抗はしません。どうぞご自由に僕たちを撃ってください」二コッ
森「では、遠慮なく」スッ
鶴屋「なーんてね。そんなこと言うと思ったら大間違いっさ!」バッ
 
 
森(やはり、自分に注意を引き付けるために彼女が先に動きましたか。ですがその手には乗りませんよ)
古泉「………」スッ
森(まずは、古泉から倒させてもらいます)
 
バンッ
 
古泉「…っ」バタッ
鶴屋「一樹くん!」
森(これだけの時間では彼女は弾の再装填もままならないはず、これで終わりです)クルッ
 
バンッ
 
 
AM0:20 3年8組前
橘「―以上です。いいですか?」
佐々木「オッケーだよ、橘さん」
キョン「お前の指示に従うのは癪だが勝つためなら仕方がないか(これもポニテのためだ)」
橘「それじゃあ行きますよ!」バッ
 
ハルヒ(ええっと、橘だっけ?一人で突っ込んでくるなんていい度胸してるじゃない。返り討ちにしてやるわ)スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「悪いですけどあたしはあなたの相手をするつもりなんてないのです」ヒョイ
ハルヒ「なんですって」
 
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 
 
ハルヒ「援護射撃!?たく、鬱陶しいわね」
橘「さよならなのでーす」
ハルヒ(ほんとにあたしとやりあわず素通りして言った!?ということはあいつ、こっちの陣地
攻めに行く気?まずいわ、今こちらの陣地にはみくるちゃんとコンピ研部長しかいない。
攻め込まれたらあっという間に陥落決定じゃない)
ハルヒ「こら、待ちなさい!!」バッ
橘「へへーんだ。待てと言われて待つ馬鹿なんているわけないじゃないですか(よし、かかった)」
 
キョン「どうやらハルヒは橘の挑発に乗ったみたいだな」
佐々木「そうだね。後はこの隙に守りの薄い敵陣地を僕たちで攻め落とせればゲームセットだ」
キョン「はたしてそう上手くいくかね」
佐々木「橘さんのよみだと敵陣地には殆ど人が残ってないはずだから何とかなるよ多分」
キョン「だといいがな」
佐々木「本当に橘さんは信用されてないね」
キョン「当たり前だ。朝比奈さんを誘拐した奴なんて信用できるわけないだろ」
佐々木「くくっ、そう言うと思ったよ。実に君らしい答えだ」
キョン「なんだそりゃ」
佐々木「おっと、今は話し込んでる場合じゃない。涼宮さんとも十分な距離がとれたしそろそろ行こうか」
キョン「…そうだな(はぐらかされた気るがする)」
 
 
AM0:20 2年4組
鶴屋「へへ、油断したね」
森「まさか、先に倒された未来人の武器で攻撃してくるとは…予想外でした」バタッ
鶴屋「…と言ってもこっちもバッチリ撃たれちゃったたからおあいこかな…」
 
バタッ
 
鶴屋「ごめん…みく…」ガクッ
 
 
AM0:21 3階廊下
ハルヒ「この!待ちなさい!!」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「鬼さんこちらー手のなるほうへー」
ハルヒ「誰が鬼ですって!」
橘(涼宮さんの運動神経だと追いつかれるのも時間の問題ですね。ここは…)バッ
ハルヒ「待て!」
 
ガラガラガラガラ
 
ハルヒ「チャーンス、教室に逃げ込んだ。袋の鼠だわ」
 
ハルヒ「いただき!」バッ
ハルヒ「…あれ?誰もいない?」
 
ガラガラガラガラ
 
ハルヒ「しまった」
ハルヒ(嵌められた。あたしをここに閉じ込めるためにわざと教室に入ったのねあいつ。
というこはあいつは囮で他の誰か―おそらくキョンと佐々木さん―にこちらの
陣地を攻撃させる気ね。直ぐに自陣に戻らないとまずいけど迂闊に外に出たら
その瞬間に橘に撃たれるのがオチね……)
 
橘「上手くいきましたね、これで涼宮さんはこの教室から出ることができないはず。後はあの二人が
上手くやってくれればゲームセットですね」
橘(さてと、佐々木さんにこのことを報告しましょうか)ピッ
 
 
AM0:23 1階西階段
佐々木「―そうなんだ。連絡ありがと。じゃあ、また後ほど」ピッ
キョン「誰からだ?」
佐々木「橘さんからだよ。涼宮さんの足止めに成功したって」
キョン「そうか。じゃあ、今度は俺たちが頑張る番てことになるんだろうな…やっぱり」
佐々木「そうだね。今も敵を引きとどめてくれている橘さんや長門さん、そして皆のためにも頑張らないと」
 
 
AM0:23 1年2組
みくる「ほにゃ?」
コンピ研部長「どうかした?」
みくる「いや、あの…何だか西階段の方から物音がしたような気が」
コンピ研部長「そうかい?僕には聞こえなかったけど」
みくる「だったら気のせいですね、きっと。多分、緊張しすぎてありもしない音が聞こえただけなんですよ」
コンピ研部長「………」
みくる「部長さん?」
コンピ研部長「念のために外の様子を見てくる。直ぐに戻ってくるから君はここにいてくれ」
みくる「あっ…はい」
 
 
AM0:23 3階廊下
橘「佐々木さんへの報告完了」ピッ
 
橘(後は涼宮さんがこの教室から出ように見張り続けるだけですか。と言っても彼女も
馬鹿じゃないですし、下手に出ようとしたら撃たれる状況で迂闊に行動するわけない
でしょうからあたしのすることってここでゲームが終わるまでずっと立ってるだけ
なんですよね。退屈極まりないのです)
橘(早くゲーム終わらないかな)
 
 
 
ガラガラガラガラ
 
橘「!!」ビクッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
橘「…なっ」バタッ
ハルヒ「残念だったわね」
橘「…なん……で」ガクッ
ハルヒ「教室から出るときに通るのはドアだけとは限らないのよ。よーく覚えておきなさい」
橘「………」
ハルヒ「あらら、もう聞こえてないわね」
ハルヒ(まさかあたしが窓からパイプを伝って隣の教室に移動していたとは夢にも思わなかったでしょうね)
ハルヒ「こんなこともあろうかとゲーム開始前に3年8組以外の教室の窓を片っ端から開けておいてよかったわ」
 
 
AM0:24 1年2組教室
 
ガガガガガガガガガガ
 
みくる「ひゃう」ビクッ
みくる(部長さん大丈夫でしょうか…)
 
タッタッタッタ
 
みくる(足音が二つ…と言う事は部長さんは…)
 
 
AM0:24 1階廊下
佐々木「さっきの銃声で敵の増援が誰も駆けつけないことから考えると敵の現状は3通りの解釈が
できるね。一つ、敵の陣地にはもう人が残っていない。二つ、陣地に人は残っているが
まともに戦闘のできる人員がいない。三つ、戦闘のできる人員が残っているがあえて
何もせず、自陣に誘い込んで僕たちをそこで撃破しようとしている」
キョン「できれば一つの目の解釈の通りになって欲しいね」
佐々木「確かにね。でも、実際の所どうなのかはわからないからね油断しないことにこしたことはないよ」
キョン「そうだな。じゃあ、俺は手前の扉から行くから佐々木は時間差で奥の扉から行ってくれ」
佐々木「わかった」
 
 
キョン(扉を開けたとたん蜂の巣ってことにはならないでくれよ)
 
ガラガラガラガラ
 
みくる「キ、キョンくん」スッ
キョン「朝比奈さん(見たところこの教室に残ってるのは彼女だけか)
みくる「う、動かないでください。動くと、その…撃ちます」プルプル
 
ガラガラガラガラ
 
みくる「ひゃっ」ビクッ
佐々木「そうはいかないよ」スッ
キョン「銃をおろしてください朝比奈さん。たとえゲームでもあなたを撃ちたくはない」
みくる「い、いやです。皆が頑張ってるのに私だけ何もせずただ降参するなんてしたくありません」
佐々木「涼宮さんは橘さんが、朝倉さんは長門さんが足止めしています。待っても味方は
来ません、時間を稼いだ所で何の意味もありませんよ」
みくる「それでも、やれることはやりたいんです」
 
 
佐々木「どうするキョン?」
キョン「…そうだな(できれば朝比奈さんを撃ちたくないな)」
佐々木「!!」ビクッ
キョン「どうした?」
佐々木「キョン、危ない!」バッ
キョン「はい?」
 
ドン
 
キョン「なっ…(窓際にハルヒ!?)」
 
ガガガガガガガガガガ
 
佐々木「…っ」バタッ
ハルヒ「あら、邪魔がはいっちゃったわね」
みくる「涼宮さん!」
キョン「ハルヒ!(ハルヒがここに来たってことは橘の奴はやられちまったのか)」
ハルヒ「まあ、いいわ。どうせ順序が逆になっただけだし」
キョン「てか、お前どこから入ってきてんだ」
ハルヒ「どこからって、窓からよ。あんたも見たでしょ」
キョン「そんなことはわかってる。俺が言いたいのはだな…そのお前の行為が反則じゃないのかってことだ」
ハルヒ「反則ですって?何間の抜けたこと言ってんの。このゲームはあらゆる手段を
駆使していいって新川さんが言ってたじゃない」
キョン「そりゃ言ってたが、普通、室内競技で外に出ることを想定するわけないし、窓は出入り口じゃないだろ」
ハルヒ「ふん。そんなものの考えしかできないからあんたは何時までたってもヒラ団員なのよ。
いいこと?物事ってのは臨機応変に考えないとダメなの」
キョン「…あのなあ(お前の考え方は臨機応変とは言わんと思うぞ)」
 
 
ハルヒ「みくるちゃん」
みくる「な、何ですか?」
ハルヒ「時間稼ぎご苦労さん。後はあたしが引き受けるわ」
みくる「はい」
ハルヒ「と言うわけで覚悟しなさい、キョン!」ビシッ
キョン「そう簡単にやられてたまるか」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「そんな弾、いくら撃ってもあたりゃしないわ」ヒョイ
キョン「ちっ」
ハルヒ「うりゃ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン「おわっ」
ハルヒ「もういっちょ」
 
カチ カチ
 
ハルヒ「あれ?」
キョン(しめた弾切れだ)
ハルヒ「…だったら!」バッ
キョン「喰らえ!」
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「こうするまでよ!」
キョン(ハルヒの奴距離をつめてきてどうするつもりだ?)
 
 
ハルヒ「うりゃー」
キョン「うわっ(足払い!?)」
 
バタッ
 
キョン「いってー」
ハルヒ「そんでもって!」
キョン(馬乗り)
みくる「あわわ(だ、大胆です)」
ハルヒ「マウントポジションを取られたら何もできないでしょ」
キョン「…くっ」スッ
ハルヒ「おっと、撃とうとしても無駄よ。手で押さえつけちゃえば終わりなんだから。無駄な抵抗はやめなさい」
キョン「………」
ハルヒ「みくるちゃん。予備の弾丸も使い切っちゃったからあなたの武器貸して」
みくる「あっ、はーい」
 
みくる「どうぞ」
ハルヒ「ありがと」
キョン(絶体絶命か!?)
ハルヒ「これで終わりよ」スッ
キョン(…いや、せっかくここまで事を運んだんだ、すんなり諦めるのも勿体無いな。頑張ってくれた
他のメンバーに申し訳がたたないし、もう一度ハルヒのポニテも見てみたい。もう少し粘ってみるか)
キョン「終わらされてたまるか!」
ハルヒ「え?」
キョン(とりあえず今の馬乗り状態をどうにかしないとな。くすぐってハルヒの力を抜けさせるってのはどうだ?)
 
 
 
こちょ こちょ こちょ こちょ
 
ハルヒ「きゃはははは…ちょ、キョ…ンっ…何す…あはははは」
キョン(ハルヒの力が緩んだ。こいつはいけるかも)
 
こちょ こちょ こちょ こちょ
 
ハルヒ「あははは、ダメ、はははは…脇は…弱…きゃははははは」
キョン(ハルヒのやつ完全に脱力状態だ、今なら楽に抜け出せそうだな)スッ
ハルヒ「きゃははっ……しまった」
キョン「勝負はまだ終わってないぜ」スッ
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ「…っ」ヒョイ
 
 
AM0:28 3階廊下
 
ガガガガガガガガガガ
 
朝倉(やっぱり強いわね長門さん。これだと喜緑江美里のときよりも戦いが長引くかも)
朝倉「………」スッ
 
バンッ
 
長門「………」ヒョイ
朝倉(キョン君と佐々木さんがこっちの陣地を攻め落とすのが先かそれともあたしが長門さんを倒すのが先か…)
 
 
AM0:29 1年2組教室
キョン「この」
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ(今日のキョンはやけにやる気があるわね。いつものキョンだったら、他の皆に合わせる
程度にはゲームに参加するでしょうけどここまで積極的にならないはずなのに)
キョン(何とかマウントポジションからは脱したが、スペック的には俺の方が圧倒的に不利だ。
    ハルヒを倒すなんて贅沢言わないからせめて旗を取れるだけの時間稼ぎができればいいんだが…)
 
ガガガガガガガガガガ
 
ハルヒ(キョンのやつ、そんなにみくるちゃんや有希たちたちのメイド姿をみたいのかしら)
 
ガガガガガガガガガガ
 
キョン(何かハルヒの気を逸らす方法はないのか!?)
 
―あんたってさ、やっぱり…その…メイド萌えなわけ?―
―あんた、クラスの出し物の希望を演劇からメイド喫茶に変えてたじゃない―
 
キョン(これならいけるかもしれん。結構撃ったからこっちの残り残弾は少ない。一か八かやってみるか)
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「な、何よ?」ビクッ
キョン「お前、何で俺がクラスの出し物の希望を演劇からメイド喫茶に変えたのか気になってただろ」
ハルヒ「そりゃあ…全く気になっていなかった…と言えば嘘になるかもしれないけど……それが
どうしたのよ。今はゲーム中なんだからそいうことは後にしなさい」
キョン「俺は今話したい気分なんだ。後になったら気が変わって話したくなくなるかもしれん」
ハルヒ「むっ…」
 
ハルヒ「………(キョンが演劇からメイド喫茶に変えた理由は聞きたいけど、このタイミングで話を
切り出すなんて明らかに罠っぽい。迂闊にのるのはまずい…でも、知りたい……)」ゴクッ
キョン(どうだ?)
ハルヒ「…言いたいんだったら好きにしなさい」
キョン(よし、かかった)
ハルヒ「ただし、話が終わったら直ぐに叩きのめすから覚悟しときなさいよ」
キョン「へいへい(後は俺の話術だけが頼りか…はたして上手くいくかね)
ハルヒ「さっさと言いなさい。時間がもったいないじゃない」
キョン「そう急かすなよ。……ハルヒ。俺、実はポニーテール萌えなんだ」
ハルヒ「はぁ?」
みくる「ふえ?」
キョン「何時だったかのお前のポニーテールはそりゃもう反則なまでに似合ってたぞ」
ハルヒ「馬鹿じゃないの?(メイド喫茶と全然関係ないじゃない)」
 
 
AM0:32 3階廊下
朝倉(残りの弾は後3発か…弾切れになったら確実にこっちの負けね。だったら…)バッ
 
バンッ
 
長門「………」ヒョイ
朝倉(続けて着地地点に)
 
バンッ
 
長門「…っ」よろ
朝倉(よし、長門さんがバランスを崩したこの隙に…)バッ
長門(……まずい)
 
 
朝倉(長門さんの銃を弾き落としてしまえばあたしの勝ち)
 
パシッ
 
長門「…っ」
 
カタン
 
朝倉「さすがに長門さんでも武器がないとこのゲームでは無力ね」スッ
長門「………」
朝倉「これで終わr…」
 
キーン コーン カーン コーン
 
新川(放送)「皆様にゲーム終了のお知らせをします」
朝倉「へ?」
 
 
AM0:34 1年2組教室
キョン「…ふぅ」
ハルヒ(////////////)プシュー
みくる(ま、まさかキョン君があんな殺し文句を持ってたなんて…)
 
 
AM0:34 3階廊下
朝倉「あーあ、負けちゃったか」
喜緑「残念でしたね、朝倉さん」
朝倉「喜緑さん?何でここに?あなたは麻酔銃の効果で寝てたはず」
喜緑「ゲームの後片付けがありますからね。統合思念体に起こされたんですよ」
朝倉「ふーん」
 
朝倉「…はぁ」
喜緑「どうしたんです?溜息なんてついて」
朝倉「いや、あなたとの勝負には勝ったのにゲームには負けたから嬉しさ半減と言うか何と言うか」
喜緑「何だ、そんなことですか」
朝倉「そんなことって。あなたはいいわよね、自分はやられたのに仲間のおかげでチームが勝利して
棚からぼた餅的に文化祭の出し物が希望通りになったんだから」ムカッ
喜緑「そうですね」ニコッ
朝倉(皮肉を笑顔で返されると何か腹立つわね)イラッ
喜緑「こちらとしても手間をかけてこのゲームのシミュレートを行なったかいがあって嬉しいかぎりですわ」
朝倉(えっ?)
喜緑「味方の配置パターンを決めるのは特に大変でした。少し配置を換えるだけで大きく結果が変わってしまって…」
朝倉「ちょっと待って」
喜緑「はい?」
朝倉「シミュレートってもしかして統合思念体のデータベースを使用したんじゃないでしょうね?」
喜緑「ええ、使いましたけど。それが?」
朝倉「それが?じゃないわよ。宇宙人的能力の使用はルール違反じゃない。ねえ、長門さん」
長門「問題ない」
朝倉「え?」
長門「先の規則は正しくはゲーム中における宇宙人的の能力の使用を禁じている。ゲーム中以外のことは規定されていないなかった」
朝倉「…と言うことは」
喜緑「つまり、ゲーム開始前に統合思念体のデータベースを基にゲームのシミュレートを行なうのは
ルール違反じゃないってことです。ちゃんとルールは細かい所まで読みましょうね短気馬鹿な急進派端末の朝倉涼子さん」ニコリ
朝倉「うっ…」
喜緑「さあ、後片付けに参りましょうか」
長門「………」コクリ
朝倉「…わかったわよ(こいつ、穏健派じゃなくて陰険派の間違いじゃないの?)くすん
喜緑「ふふっ」
 


エピローグ

 

翌朝 SOS団部室
長門「………」カチャカチャ
古泉「おはようございます長門さん。作業の進み具合はどうですか?」
長門「統合思念体が記録した先のゲームの映像を私のノートパソコンで閲覧可能にした」
古泉「後は見るだけですね」
長門「………」コクリ
古泉「それでは早速ですが映像の確認をしましょうか」
長門「………」コクリ
 
 
 
 
みくる(映像)「涼宮さん!」
キョン(映像)「ハルヒ!」
古泉「涼宮さんが自陣に戻ってきましたね。そろそろ終盤ですか」
長門「おそらく」
 
キョン(映像)「いってー」
ハルヒ(映像)「そんでもって!」
みくる(映像)「あわわ」
古泉「おやおや。随分と大胆な行動に出られましたね涼宮さん」
長門「女性が男性に跨る…見ようによってはとても危ない光景…」
 
キョン(映像)「何時だったかのお前のポニーテールはそりゃもう反則なまでに似合ってたぞ」
ハルヒ(映像)「馬鹿じゃないの?」
古泉「いきなり自分の好みを打ち明けてどうする気なんでしょう彼は?」
長門「わからない」
古泉「ですよね。まあ、続きを見ればわかるでしょう」
長門「そう」
 
 
キョン(映像)「…ふぅ」
古泉「これで終わりですよね」
長門「そう」
古泉「それにしても涼宮さん顔真っ赤でしたね。まさか、彼があんな殺し文句を持っていたとは」
長門「…キョンデレ恐るべし」
 
 
2年5組教室
喜緑「ふふ♪」
会長「今日はやけに機嫌がいいな喜緑くん」
喜緑「ええ。先に行なったゲームで私たちのチームが勝利してクラスの出し物がメイド喫茶に
決まったのが嬉しくって」ニコッ
会長「そうか(そういえばゲームで俺が撃ったときにメイド服を着たいとか言っていた気がする。
   この喜びようから察するに余程着たかったんだろう)
喜緑「会長」
会長「何だね(何故急に表情を曇らせる?」
喜緑「ごめんなさい」
会長「?(そして何故謝る?)」
喜緑「いくら何でもありのゲームとはいえ会長にだまし討ち紛いの事をして本当に申し訳ありませんでした」
会長(ああ、あの事か)
会長「そのことは別に気にしていない。だから、君も別に気にする必要はない」
喜緑「でも」
会長(喜緑君は生真面目だからこれぐらいのことでは納得しないか。仕方がない)
会長「そんなに悪いと思っているんだったら、思う存分文化祭の出し物を楽しみたまえ」
喜緑「え?」
会長「そんな申し訳なさそうな顔をされるより笑顔でいてくれる方がこちらとしては助かる」
喜緑「………」
会長「………」
喜緑「…わかりました」ニコッ
 
藤原(ゲーム時に油断してあっさりやられてしまった。これが朝倉に知れたら一体どんなめにあわされるやら…)ガクガク ブルブル
九曜「どう―した―の?」
藤原「!!!!」ビクッ
九曜「どう―した―の?」
藤原(何だ九曜か)
藤原「ふん、別にどうもしていない」
九曜「――嘘」
藤原「な、何を根拠に」
九曜「―足が―震えている」
藤原(しまった僕のしたことが)
藤原「いや、これは違う。決して震えているわけじゃなくてだな…」
朝倉「おはよう」
藤原「!!!!」ビクッ
九曜「―おはよう」
藤原(朝倉の声が妙に優しいのが逆に怪しい。今度は一体何をする気だ?)
朝倉「あら、顔色が優れないみたいだけど大丈夫?パンジーくん」
藤原「だ、大丈夫だ」
朝倉「ふーん。ならいいけど」
藤原「………」ドキドキ
朝倉「そうそう、先のゲームの事なんだけど…」
藤原「!!」ビクッ
朝倉「二人とも頑張ってくれたみたいね。お疲れ様」
藤原「へ?」
朝倉「九曜さんには約束通り後で美味しいものいっぱい食べさせてあげるから期待しててね」
九曜「――――」コクコクコクコク
藤原(どうやらお咎めはないらしい。助かった)
 
 
2階男子トイレ
キョン「はぁ…」
キョン(ゲームの最後のときに何であんなことをハルヒに言っちまったかな、俺)
キョン「はぁ…」
キョン(そりゃ、時間帯が深夜でテンションが若干上がってたような気がするし、あのときに
    思いついたハルヒの興味をひけそうな話の種があれしかなかったてのもある。だが、
    そうだとしても、出し物を変えた理由をでっち上げて話せばよかっただけで、いきなり
ハルヒに自分の好みを暴露したり、聞き様によってはアレっぽく聞こえそうなことを
言っちまったりする必要なかったよな)ぶつぶつ
 
ガチャ
 
キョン(やばい、誰か入ってきた)
古泉「おや、奇遇ですね」
キョン(何だ古泉か)
キョン「同じクラスの男子がここで会ったとしても奇遇とは言わんだろ」
古泉「そうかもしれませんね」ニヤニヤ
キョン「人の顔を見てにやけるな、気色悪い」
古泉「おっと、これは失礼」ニヤニヤ
キョン(とか言いつつもにやけ面をやめる気はなしかよ。何かスゲー不快だぞ)
キョン「教室にいなかったみたいだが、何してたんだ?」
古泉「野暮用を片付けていた、とでも思っておいてください」
キョン「野暮用?」
 
―今回の件は統合思念体の主流派も協力している―
―進化の可能性の追求の一環―
 
キョン(今回ゲームは機関と情報統合思念体によるイベントだ。統合思念体が進化の可能性の追求の
一環で今回のゲームを記録している可能性がある。そんでもって、今後の参考にするとか
何とかで機関の一員である古泉がそれを見た可能性はゼロじゃないよな…)
 
キョン「おい、古泉」
古泉「何でしょう?」
キョン「まさかお前あの事を知ってるんじゃないだろうな」
古泉「あの事とは?」ニヤニヤ
キョン「その顔、絶対知ってるだろ」
古泉「はて?何のことやらさっぱりです」ニヤニヤ
キョン「嘘つけ!」ブンッ
古泉「おっと。いきなり暴力を振るうのは感心しませんね」ヒョイ
キョン「問答無用!お前の記憶からあのことを消してやるー!!」
 
 
2年5組教室
ハルヒ「………」ぽけー
ハルヒ(はっ、いけない。また、ゲーム終盤のキョンの台詞を思い出してて意識が飛んでたわ…)
ハルヒ(////////////)プシュー
ハルヒ(お、落ち着くよ、あたし。どうせアレはあいつがゲームに勝つために適当なこと言っただけ
なの。あいつがあんなことを本気で言う奴じゃないって、ちょっと考えればわかるじゃない)
ハルヒ「…はぁ」
ハルヒ(…わかってるはずなのに…何でこんなに浮かれちゃうのよ…)ドキドキ
ハルヒ「変なこと言うんじゃないわよバカキョン」ぼそ
鶴屋「朝から溜息吐いてるなんてらしくないね。何かあったのかい?」
阪中「よかったら相談にのるのね」
ハルヒ「鶴屋さんに阪中。…べ、別に何でもないわ、気にしないで」
阪中「何だか嘘っぽいのね」
ハルヒ「そ、そんなことないわよ」
鶴屋「ははーん。さてはキョン君がらみか」
ハルヒ「なっ…」
 
橘・佐々木「!!」ピクッ
 
 
阪中「それ、本当なのね?」キラキラ
ハルヒ「何言ってんのよ。そ、そんなわけないでしょ」
鶴屋「その反応は図星だね」
阪中「へー」
ハルヒ「ち、ちが…」
橘「面白そうな話をしてますね」
佐々木「よかったら私たちもその話に加わってもいいですか?」
ハルヒ「佐々木さんに橘(何でこんなに人が集まってくるのよ)」
ハルヒ「いや、だからね。本当に何もないの。だからあなたたちに話せることなんて何もないんだってば」
佐々木「知ってる?涼宮さん。人が嘘を吐くときって話し相手から目を逸らすことが多いんだって」
阪中「そういえば涼宮さん、さっきからあたしたちの目を見てないのね」
ハルヒ「それは…その…(誰でもいいから助けて)」
長門「…涼宮ハルヒ」
ハルヒ(ラッキー)
ハルヒ「どうしたの有希?」
長門「映画の件で相談がある」
ハルヒ(よく言ってくれたわ有希。これでこの場から離れられるかも)
ハルヒ「わかったわ。それじゃあ皆…」
橘「おっと、長門さんを出汁にして逃げる気でしょうけど、そんなことさせませんよ」ガシッ
ハルヒ(ちっ、やっぱりダメか)
橘「申し訳ありませんが長門さん、ちょっと今取り込み中なんでまた後で…」
長門「…涼宮ハルヒの様子が普段と異なる原因はゲーム最中に彼に告白されたから」
ハルヒ「ちょ、ちょっと!(何て事言うのよ。というか何で知ってるのよ?……さては
有希にあのことを喋ったわね、みくるちゃん!!)」
 
みくる「ほにゃ!?(何だか誰かに濡れ衣を着せられたような気が…)」ビクッ
 
鶴屋「おー、それはそれは」
阪中「よかったね、涼宮さん」
 
 
佐々木・橘「それは本当かい(ですか)!?」
ハルヒ「!!!」ビクッ
ハルヒ「いや、…その…(た、確かにキョンはあたしに自分の趣味を告白したし…
その…深よみすればそれっぽく取れなくはない事を言ってたけど…)」
長門「…本当。これで用件は済んだはず、涼宮ハルヒと話をさせて欲しい」
ハルヒ「あのねえ…」
ハルヒ(…あ、あるはずの無いどす黒いオーラと野次馬めいたオーラを感じるわ。へー、あたしが
    捜し求めていた不思議って意外と身近にあったのね…じゃない!とりあえずここは…)
ハルヒ「あっ!!校庭でヨツメジカが欠伸しながらツキノワグマと社交ダンス踊ってる!!」ビシッ
佐々木・橘「はぁ?」
阪中「のね?」
鶴屋「あはは、何それ?」
ハルヒ(三十六計逃げるにしかず)ダッ
阪中「あっ」
鶴屋「ありゃ」
佐々木「しまった、逃げられた」
橘「こらー!待ちなさーい!」
長門「…待って。私の話がまだ…」
 
 
2階廊下
キョン「はぁ…はぁ……あんだけやったのに何で一発も当たらないんだよ…」
古泉「僕とあなたとではくぐってきた修羅場の数が違うからではないでしょうか?」二コッ
キョン「くそ…物凄く腹が立つが…疲れてて突っ込む気力もおこらん」
 
ダッダッダッダッダ
 
古泉「おや、涼宮さんがこちらへ走ってきてますね」
キョン「ハルヒの奴どうしたんだ?」
 
 
ハルヒ「キョン、何であんたがここにいるのよ」
キョン「何でって、用を足した帰りだからだ」
ハルヒ「たく、間の悪い奴ね」
キョン(えらいものの言われようだな。まあ、慣れているが)
 
ダッダッダッダッダ
 
ハルヒ「げっ」
キョン「今度は長門と佐々木と橘か。ハルヒ、ひょっとしてお前あの三人に追われてるのか?」
ハルヒ「ちょっと、来なさい(もし、キョンがあいつらに捕まったら、変な事言って余計に事態を
悪化させかねない…だったら連れて行ったほうがいいわよね)」ガシッ
キョン「な、何で俺まで?」
ハルヒ「もとをただせば全部あんたのせいなんだから、つべこべ言わずさっさと付いて来る!」ダッ
キョン「はい?(俺が一体何をしたって言うんだ?)」
 
ズルズル
 
古泉「お達者で」
 
ハルヒ「ほら、あんたも引きずられてないで走りなさい!」
キョン「…はいはい(言われんでも走るさ。引きずられ続けるのは勘弁して欲しいからな)ダッ
ハルヒ「もっと早く走る。こんなんじゃ追いつかれるわよ。ほら全力疾走!!」
キョン(たく、注文の多い奴だ。正直な所さっきの古泉との一件で体力を使っちまってて、走るのが
辛いんだが…とは言え、追っ手から逃げ切らないと俺は解放されないんだろうな…)
キョン「わかったよ」
ハルヒ「わかればよろしい!そんじゃ、とばしていくわよ!!」
キョン「…やれやれ」
 
 
終わり
  

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