涼宮ハルヒのVOC 第一話
 
 
「初音ミクよ!」
ハルヒは自慢げに答えた。
 
 
「そのはつねみくってのは何なんだ?」気になったので聞いてみた。
するとハルヒはしかめっ面をして
「初音ミク!! 何よ!知らないの!?」といってきた。
 
「ああ。まったく分からん。何をするものなんだ?」
俺の質問を無視してハルヒが、
「みんなは?」と聞いた。
 
朝比奈さんは少し考えて「えぇと・・・わからないです。」
長門は10秒ほど黙ってから「・・・・知らない。」
スマイルを絶やさないエスパー野郎は「不調法ながら、僕もわかりませんねぇ。」
 
5秒ほどの沈黙。
 
ハルヒは肩をすくめて
「みんな遅れてるわねぇ!だめよ!そんなんじゃ!SOS団は常に時代の先を行かなきゃいけないの!」
と紙袋から箱を取り出し机において見せた。
 
 
箱には「初音ミク」と書いてあり、緑色の髪の毛の女の子がいた。
興味津々に見入る俺たち。長門もさっきから文庫本を閉じ、こちらに顔を向けている。
 
「これは・・・何かのソフトですか?」と古泉。
するとハルヒが「そのとおりよ!冴えてるわね古泉君!」
 
「このVOCALOID・・・って何だ?」
「それはヴォーカル・アンドロイド、VOCALOIDでヴォーカロイド!こんなのもわかんないの!?」
なんか俺と古泉で対応が激しく違うんだが・・気にしないことにした。
 
 
「・・・」長門はただ見ている。
頼むからなんかしゃべってくれよ・・出番無くなっちまうぞ?
「・・・ユニーク」
「・・・それだけ?」
「それだけ」
だめだこりゃ。
 
 
 
「髪の毛の色は鶴屋さんみたいですね。かわいいです。」
と朝比奈さん。
いえいえ、あなたも十分にお美しいですよ。
 
もちろん口には出さないぞ?
 
痺れを切らしたハルヒが説明しだした。
「要するにこれは音と言葉を設定して歌ったり喋ったりしてくれる夢のソフトよ!」
 
俺はその説明書を限りなく噛み砕いて液状化させたような説明でやっと理解した。
そして聞いてみた。
 
「それで何をするんだ?ハルヒ。」
 
すると、それが当然とでも言うかのような平然とした顔で
「そんなもの考えてないわ!」
 
ため息をついて肩をすくめてみた。
 
「まず買うの!それからかんがえるの!あぁ~~!SOS団員がまた増えたわねぇ~!この子は大切に育てていくのよ!そうすれば心が通い合っていくに違いないわ!」
 
 
その後、わざわざコンピ研を隣から呼び出して
「インストールとかセットアップがめんどくさいからやれ!」
と命令し、すべての準備をコンピ研にやらせた。
 
最初はコンピ研も拒否していたが、「しゃ・し・ん!」ハルヒの」一声でおとなしくなってしまった。哀れ。
 
 
 
結局、全工程が終了したころにはもう外が暗くなり始めていた。
「早速はじめてみるわ!」とハルヒが言ったところで長門が文庫本を閉じて立ち上がった。
 
「・・しょうがないわねぇ・また明日って事で!じゃあ解散!」
 
こうして俺は帰路についた。
 
部室で聞いたハルヒのせりふに一抹の不安を抱きながら。
 
 
 
 
夜中の部室。
 
プツン! ジーー
「ア゛…  ヴ・・ い゛」
 
プツン!
 
 
 
 

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