※ この保守ネタには、必ず元ネタが存在しています。


朝倉「これで準備万端よ、もうすぐ地上は地上は崩壊、わたしの主の願いの通りにね♪
長門「……朝倉涼子。あなたは一度自らの意思で判断し動いた。そして、その結果わたしはあなたを連結解除した」
朝倉「……そうね」
長門「しかし、今のあなたはただの操り主の言うままに動く人形に過ぎない。わたしはあなたのそんな落ちぶれた姿など見たくない」
朝倉「人形……か。まさかあなたに説教されるとはね。でも、表に対する裏、光に対する影、本体に対するバックアップ……正反対であるからこそその役割があると思うの」
長門「……そうか。わかった、ならばもう一度あなたの連結を解除させてもらう」
朝倉「来なさい。わたしの影を彩る存在――」
 
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ハルヒ(闇)「……そんな。認めない! こんな現実なんて認めない!」
古泉「これが事実です。あなたは僕たちの前に敗北した。言い訳のしようがないほどにね」
長門「あなたと涼宮ハルヒは無意識化で確かに連結している。だが、それゆえに涼宮ハルヒ自身にも影響を与え、彼女の意思を動かした。その結果がこれ」
キョン「(負の感情も人の動力源になる……そういうことか)」
ハルヒ「…………」
ハルヒ(闇)「バカ言わないで! あたしが――最初からこうなる予定だったって言うわけ!?」
長門「そう」
ハルヒ(闇)「――アハハハハハハハっ! なんていう矛盾なの? 本体を憎んでいた感情が、こんな結果を導くだけだったなんてね」
ハルヒ(闇)「でも、それはあたしはあなた本体そのものであるという事よ! それを忘れないことねっ!」
ハルヒ「わかっているわよそんなこと……」
ハルヒ(闇)「……!?」
ハルヒ「あんたの居場所はあたしの胸の中よ、だから目先にいると目障りなだけ。とっとと消えなさい……」
 
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みくる「これで終わりなんでしょうか……?」
キョン「いや……また後始末が残っている」
古泉「……まさか、あなたは……」
キョン「俺は「向こう側」の人間だ。「こちら側」と唯一つながっている出入り口のようなモンだな。このままだと俺のいた「向こう側」が「こちら側」に影響を及ぼす」
長門「それは事実。だけど」
キョン「いいんだ。だから、俺は帰らなきゃな。向こう側にさ」
ハルヒ「嫌よ! 絶対にイヤだし認めない、不許可! あんたがここにいなきゃ意味がないのよ!」
キョン「安心しろ、ハルヒ。「こちら側」にも俺がいる。ちょっと平和ボケでやる気がないけど、正真正銘の俺自身さ」
ハルヒ「違う! 今目の前であたしに話しているあんたはただ一人のあんたよ! 他の誰でもない!」
キョン「ありがとよ、でも帰るしかない……(唐突にハルヒに口づけする」
ハルヒ「…………っ!(同時に当て身を受けて気絶」
 
キョン「みんなハルヒを頼む」
みくる「……わかりました」
長門「…………」
古泉「あなたの想いは受け取りました」
キョン「「向こう側」にはもう俺のいる街しか存在していないけど、きっと楽しい日常にしてみせる。そうだな、まずはハルヒみたいな奴を探してSOS団でも作るか。こっちに負けないぐらい騒がしい連中を集めてな」
長門「あなたなら必ずできる……あなたならきっと」
キョン「……じゃ、さよならだ、みんな……」
 
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みくる「変えることのできない未来――そう運命って言えます」
ハルヒ「…………」
みくる「キョンくんが死ぬのは運命なんです。そうとしか言えないんです」
ハルヒ「……そう」
みくる「でも、イヤなんです。このままキョンくんが死ぬのをただじっと見ているだけなんてっ! でも運命に逆らう事なんて……!」
ハルヒ「――全く運命運命っていい加減聞き飽きたわよ、みくるちゃん」
みくる「……え?」
ハルヒ「聞きなさい。運命なんて、後出しの予言に過ぎないわ。何かが終わってその後でこう言えばいいのよ」
 
ハルヒ「全部運命だったってね!」
みくる「…………!!」
 
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朝倉「長門さん、あなたは情報統合思念体の意思から離れつつある。それは認めるわ」
長門「…………」
朝倉「でもね、あたしたちと同じような存在は他にもたくさんいることは知っているでしょ?」
長門「それは理解している」
朝倉「あなたの異常動作が唯一の例外だと思っている? ええ、きっとそう思っているわね。
   だって、長門さんと同じエラーを発症したインターフェースはみんなそう考えていたもの」
長門「……そうかもしれない」
朝倉「うふ、あはは。あなたと同じことを起こした事例は他にもあった。だけど、そうなった結果どういう末路をたどったか教えてあげる」
長門「…………」
朝倉「有機生命体の生なんてわたしたち情報統合思念体には意味のない物――それを知りなさい。
    不完全で何も解決できないエラー思考の迷宮に陥り、答えなどどこからも導き出せないと泣きなさい」
長門「…………」
朝倉「その袋小路から飛び出したのがわたしたち情報統合思念体。
    わたしはあなたのバックアップ。あなたが有機生命体として光を浴びたというなら、わたしはそこから生まれた影。
    わたしはあなたそのものなのよ」
長門「――わたしはもう二度と先の自分の背中を見ない。その先にある未来にもそこにある自分の犯した罪にも」
 
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運動会にて――
 
鶴屋「よーし、みんな集まるにょろよ! うちのチームは最後のリレーで一位を取らないと優勝はなくなったっさ。
   でも、さっきの騎馬戦でアンカーが捻挫しちゃったから、代わりにみくるに代役を詰めてもらうっさ」
みくる「……ええっ! で、でもあたし運動はちょっと……」
鶴屋「のんびりしている暇はないよっ! さあ早く5分で準備だっ、みくる!」
みくる「……ええっとその……」
鶴屋「…………」
みくる「…………」
鶴屋「……言ってみるっさ」
みくる「出たくないです……」
鶴屋「みくる」
みくる「…………」
鶴屋「怖いのはみんな同じだよ。でも、その時何をするかで違いが決まってくる」
みくる「…………」
鶴屋「考えて。出るかどうかは任せる」
 
喜緑「わたしも参加して良いでしょうか? 第一走者の方も負傷していると聞いていますので代理に」
鶴屋「準備はできているのかいっ?」
喜緑「はい」
鶴屋「じゃあ、お願いするっさ!」
みくる「…………」
 
鶴屋「さあ入場口へ行くよっ!」
みくる「…………」
鶴屋「(みくる……)」
みくる「……待って! あたしも行きます!」
鶴屋「……そうこなくっちゃね!」
 
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みくる(偽)「あなたがここに来る前の事を思い出してみればいいんじゃないですか?」
 
上司「本当に志願するのかね?」
みくる「はい」
上司「予測結果では君が涼宮ハルヒと接触すれば、それなりにひどい目に遭い、それに耐えなければならないことになっている」
みくる「……聞いています」
上司「それに君には別の夢があるんじゃなかったのかい? 平穏無事に――」
みくる「――それは関係ありません。失礼します」
 
みくる(偽)「マヌケですね。後悔ここに極まれり、と言ったところですか」
みくる「あたしは! 後悔なんてしていません!」
みくる(偽)「そうですか? 嘘は良くありませんね。あなたは本当は涼宮ハルヒを疎ましく思っているはず。彼女がいなければ、

      こんな過去に来てひどい目に遭わず、自分のやりたいことができたとね。
      良きマスコット的キャラクターを演じるのも付かれたのでは? あなたのSOS団への愛情はただの役割にすぎません」
みくる「断じて……違い……ます……」
長門 「単純な精神的揺さぶり。そのような戯れ言に動揺するべきではない」
みくる(偽)「理由はもう一つありますね。あなたはキョンくんに恋している」
キョン「……!?」
みくる「――それはっ!」
みくる(偽)「涼宮ハルヒの存在ゆえ、自分の気持ちを押し殺しているんですよね? でももうやめたらどうです?
     誰だって欲しいものはあるんですよ。それを手に入れようとすれば良いんです。 

     あんな消えてしまえばいいような女のためにこれ以上まだ何かを譲るつもりですか?」
長門 「朝比奈みくるの挙動がおかしい。ここは無理にでも止めるべき」
キョン「いや……俺は朝比奈さんを信じるよ」
長門 「…………」
みくる「キョンくん。教えてあげます。この人の言っていることは――」
キョン(偽)「!?」
みくる「半分当たりで半分ハズレです! 一つミスを犯しましたね? あなたは涼宮さんの存在まで否定しました。目障りです。消えてください」
 
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マラソン大会にて――

みくる「……っ! ……うっ!」
鶴屋「みくるっ! もうみくるの足が限界だよっ! 一旦止まってっ!」
みくる「でも……諦められませんっ、走らないとっ……」
鶴屋「みくるっ……みくるっ……」
みくる「…………」
鶴屋「――もういいよ」
 
みくる「……鶴屋さん、どうしたんですか?」
鶴屋「みくるの足を冷やす氷を持ってきたよ」
みくる「あ、ありがとうございます……」
鶴屋「……あー、これだともう最下位は確実だねっ」
みくる「……ごめんなさい。ひっく……鶴屋さんまで巻き込んじゃって」
鶴屋「手は尽くしたし、ここまでがんばってきたじゃないっさ」
みくる「……でも、どこかで先生たちの助けが欲しかったです」
鶴屋「今日は暑いからね。熱射病の人も出ているんじゃないかなっ? そっちにかかりっきりなのかもしれないよっ」
みくる「そうですね……」
鶴屋「よしな、みくる。考えちゃダメだよっ」
みくる「でもあたしが怪我をして鶴屋さんを巻き込んだのは事実です! そもそも谷口さんが途中でナンパなんかしてこなければこんな……」
鶴屋「あーだったらなんて意味ないよ。一位になる人、最下位になる人、怪我する人――競争なんだから出て当然っさ」
みくる「……そう……ですね……」
鶴屋「みくる、今日はここまで良く来たと思うよ。だから、次はゴールすることを考えよう――ね?」
みくる「は、はいっ……!」
鶴屋「さて、そろそろ――行こうか」
 
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――見合い相手に拉致された鶴屋さんを救出しにいくみくる。しかし、あっという間に大勢の護衛に取り囲まれてしまう。

   森さんが助けに来てくれるが、人数差で押され負傷してしまい、劣勢な状態に陥る。
 
森さん「朝比奈みくるさん。あなたの意地、貫き等して通してださい」
みくる「はい! はじめからそのつもりです! 鶴屋さんをこんなことする悪い人に渡しません! 絶対にです!」
 
ハルヒ「(護衛数名を吹っ飛ばして)絶対か……よく言い切ったじゃない、みくるちゃん!」
みくる「涼宮さん!」
ハルヒ「あとあたしの名誉顧問を拉致したチンピラ! よくもやってくれたわね! ただじゃ済まないんだから!」
 
長門「(護衛の半数を衝撃波で吹き飛ばし)あなたの心の叫び、しかと受け取った」
古泉「(火球で護衛を履き払い)朝比奈さん、あなたの啖呵、しかと聞き取りましたよ」
キョン「(森さんをかばうように抱きかかえ)朝比奈さん、鶴屋さんを助けに来てくれたんですね」
みくる「長門さん! 古泉くん! キョンくんも!」
 
ハルヒ「よっしゃ! お金持ちがなんぼのモンよ! SOS団の恐ろしさ、存分にこいつらに見せつけてやろうじゃない!」
キョン「朝比奈さん! 後は任せて身を隠してください!」
みくる「いえ、鶴屋さんはあたしが迎えに行きます! 迎えに行かないといけないんです」
ハルヒ「…………」
みくる「鶴屋さんはずっとあたしの前に立って歩いてくれました。あたしなんかと一緒にいると、

    鶴屋さんまで鈍いとか想われてしまうかも知れないのに。
    あたしはただその後ろを歩くだけ。でも涼宮さんたちと一緒にいて沢山のことを学びました。

    目先のことから逃げ出さず絶対に立ち向かう強さ。それがSOS団!」 
ハルヒ「…………」
みくる「あたし、鶴屋さん――いえ、みなさんと釣り合うような人間になりたい……意地は通します!」
キョン「……ははっ、今日の朝比奈さん、凄く格好良いですよ!」
ハルヒ「ふんっ――その言葉忘れないでよっ!(近くの護衛を殴り飛ばす)」
ハルヒ「(特攻隊長と書かれた腕章をみくるに投げ)行きなさい……!」
みくる「(腕章を着け)はい!」
 
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キョンとハルヒは大学時に結婚し、幸せに生きてきていた。
しかし、歳を取るにつれハルヒは自らの能力のためか徐々に衰退、子供も埋めず働くこともできなくなり、

キョンはその介護と仕事の両立に追われくたびれてしまっていた。
そんなある日、キョンはハルヒの能力を使い、自らの理想とする世界――閉鎖空間を作り上げ閉じこもってしまった。
 
キョン「おーい! こっちにジュースを持ってきてくれ! 酒も一緒にな!」
みくる「キョンくんのみすぎですよぉ~」
古泉「いいではありませんか。これくらい」
長門「(コクコク)」
ハルヒ「はーい、いっぱい持ってきたわよー! そっちから順にじゃんじゃん飲んでいってね!」
キョン「全くいつまで経っても元気だな――おいっ!?」
 
 突如苦しみ倒れ込むハルヒを抱えるキョン。だが、そのハルヒの顔は病気で弱々しいものに変わっていた。
ハルヒ「大丈夫……ちょっと動悸がしただけだから……」
キョン「…………!?」
ハルヒ「仕事大変そうだけど……いつ家に戻ってこれる……?」
 
 それをみたキョンは一目散に店から逃げ出す。
キョン「なぜだ! なんですがりついてくるんだよ……! お前になにもしてやれなかったのに……!」
 
~~~~~~
長門(子)「大丈夫、お父さん」
みくる(子)「怪我していない?」
キョン「あ、ああ、大丈夫だ。このくらい何とも――」
 
 キョンのそばには7~8歳まで幼くなった長門とみくるの姿がある。二人はキョンをお父さんと呼んだ。
長門(子)「無理しなくても良かったんだよ?」
みくる(子)「お祭り。お仕事忙しかったんじゃないの?」
キョン「それとこれとは話が別さ」
 
 突如上空に多数の花火が撃ち上げられた。キョンは思い出す。
キョン「そうだ。俺は娘が欲しかったんだ。長門や朝比奈さんみたいな子供が欲しかった。おかしいか? 俺の言っていること」
ハルヒ「ううん、そんなことないわよ」
 
 キョンの隣には結婚したばかりぐらいのハルヒの姿があった。キョンの脳裏に今までのことがフラッシュバックしていく。
 ――1つの花火が鳴り響く。
ハルヒ「(妊娠して大きくなったお腹をさすりながら)この子はきっと女の子ね。あたしが言うんだから間違いない」
 ――2つの花火が鳴り響く。
ハルヒ「(病室で泣きじゃくりながら)ごめんなさい……赤ちゃん、生めなくてごめんなさい……!」
キョン「(憔悴しきって)現実を……受け入れようぜ。俺はハルヒがそばにいてくれればそれで良いさ……」
 ――3つの花火が鳴り響く。
キョン「(出勤途中に自分のマンションの部屋を見て手を振る)」
ハルヒ「いってらっしゃ~い」
 ――4つの花火が鳴り響く。
 
ハルヒ「(弱り切った身体を支えながら)あたしさえいなければ……こんな苦しい生活なんかにならないのに……」
キョン「二度とそんなことを言うなよ」
ハルヒ「え……?」
キョン「お前は逃げようとしているだけだ。その場しのぎの救いなどまやかしに過ぎん。どんなに辛くても目を背けずに一緒に乗り越えていくんだ」
ハルヒ「キョン……!」
 
 フラッシュバックが終わった後、キョンの目の前にはやつれたハルヒの姿があった。弱々しいものの、100Wの笑顔をキョンへ向けている。
ハルヒ「ありがとう……」
キョン「……ハルヒ……」
ハルヒ「あたし、もうすぐ死ぬわ」
キョン「…………っ!?」
ハルヒ「その前にお別れが言いたかったのよ。あたしがよく知っているあんたに」
キョン「ま……て。待ってくれ。わかっている、よくわかっているんだ……」
ハルヒ「(姿が次第に消えていき)あたし、あんたと一緒にいられて幸せだったよ……」
キョン「ハルヒ!」
 
 ――キョンの頭の中に、心拍停止の音、医師たちの焦りとあきらめの声が流れる――

長門(子)「お父さん?」
みくる(子)「どうしたの?」
 
 キョンはゆっくりと二人へ振り返り、
キョン「誰がお父さんだって? ごめんな、俺には子供はいなかったんだよ。長門、朝比奈さん」
 
 ――上空を無数の花火が覆い尽くす。
 
キョン「ああ、わかっているんだよ。最初からわかっていたんだ。この世界が俺の妄想からできた嘘っぱちの世界ってことぐらいな!」
 
 キョンが近くに落ちていたバットを振るうと、まるで映画のセットが壊れたかのように空間が崩壊する。

 次にそこから見えたSOS団の部室に入り、団長席にバットを振り下ろす。
キョン「全部嘘なんだよ……こんなものは! どいつもこいつもふざけやがって!」
 
長門(子)「やめて、ここはあなたの世界」
みくる(子)「そうです! ここはキョンくんの世界なんです。それがなくなっちゃっても良いんですか!?」
 
 キョンは二人にバットを振りかざし、
キョン「俺の妄想ごときがごちゃごちゃ説教するんじゃねえよ! 俺の居場所なんざハルヒがいなくなった時点でどこにもねえんだ!」
 
 ひときわ大きくバットを振り上げ、地面に思いっきり叩きつけ、閉鎖空間を完全に崩壊させる。
 
キョン「その居場所がないって現実こそが、今の俺の本当の居場所なんだ!」
 
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野球大会に出場したSOS団。ついに決勝戦までたどり着く。
全員、緊張の色が強くなる中、ハルヒが決意を口にする――
 
ハルヒ:
 周りを見てみなさい。
 あたしたちのチームには、可愛い少女もいれば、マヌケ面の男もいるし、ニコニコ優男、無口、ナンパバカ、ハイテンション、ショタ、小学生までいる。
 だけどみな今は同じチーム――SOS団よ。
 この中の何人かは、今までの試合でエラーを出したり、ミスをしていたかも知れない。
 だけど、今から始まる試合は今までのミスなんて関係ない!
 あたしたちはもうすぐ決戦の死地へと向かうわ。
 そこでは皆が互いの身を守り合わなければならない。
 運動神経の優劣なんて関係ないし、性格の違いも関係ない。
 グラウンドは隔絶された場所、だから家を離れる気分になるかもしれない。
 だけどそれは違う。試合の間は、グラウンドが自分の家になるのよ。
 あたしたちは何を成すのか。
 戦場に赴き、強力な相手に対して戦いを挑む。
 絶対の勝利を約束することはできない!
 だけど、これはみんなとの約束。
 戦場に降りるとき、まず最初に降りるのはあたしであり、最後に立ち去るのもあたしよ!
 どんな辛い結果が待っていたとしても、決して諦めず、ともに全力を尽くして、みんな一緒に胸を張って帰ろう!
 
 ――行くわよ、みんな!
 
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長門「…………っ!」
朝倉A「あら、もう終わり? 不甲斐ないわね」
朝倉B「情報統合思念体からの独立を望むあなたの力はその程度なの?」
長門「なぜそのことを知っている」
朝倉C「あたしたちはあなたのことなた何でもお見通しよ……あはは、インターフェースなのに有機生命体の生を望むというの?」
朝倉B「人形に過ぎないあなたが見続けてきた夢を捨てることができないのかな♪」
朝倉A「未練ね……エラーの蓄積したインターフェースに用はないわ。さよなら、情報統合思念体の意識の深層に回帰なさい」
 
キョン「待ちな……」
朝倉ABC「…………!?」
古泉「僕たちは……今血管が切れる寸前なんですよ……どこかへ行けとは言いません。とっとと来てください……!」
朝倉C「あははは! 有機生命体の虫けらごときが何をいうの?」
朝倉B「虫は虫らくしいつまでも鳴いていなさい……クスクス」
 
朝倉A「あは、夢を叶えるなんて笑止千万だわ♪ 虫けらは虫らしく土に帰るのが道理なのよ♪」
みくる「この人たち……どうして涼宮さんの言葉を知っているんですか!?」
キョン「……ったな……ハルヒの思いを笑ったなぁ!!」
 
何か熱い展開保守(前後のシチュエーションはお好きなように想像して)
 
 
朝倉D「哀れね。何も知らなかった哀れな道化さんがきたわ♪」
朝倉E「今更、涼宮さんがそんなに大事になったの?」
朝倉F「きれいな花はいつか枯れるものよ♪ そんな儚いものとあなたの夢を天秤にかけるつもり?」
キョン「ハルヒは、花は花でもかけがえのない花だ……お前らが連れ去ったハルヒ、返してもらうぞ!」
 
朝倉E「あはははは! それで全てに気が付いたつもり? 愚かな道化さんね♪」
キョン「どういう意味だ!? 俺は全部気が付いた! 今までハルヒを苦しめていたこと、俺が何をしてきたことも!」
朝倉D「愚かだわ♪ なら、そのかけがえのない花と一緒に枯れ果てなさい!」
 
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 不気味なほど静まりかえったショッピングモール。ただ、時折破壊されたフロアの残骸から落ちるがれきの音が耳に届き、僕の集中力を拡散させた。
「やれやれ……今回は今まで以上に手に負えないな。サイズは小さいかわりにやたらと俊敏だし」
「神人は創造主の影響を強く受けるんだ。何か壊すよりも走り廻りたい心境なんだろう」
 僕のそばで銃を構える多丸兄弟の会話。そう、僕たちは今閉鎖空間の中にいる。もちろん神人のためだ。
「小型タイプが複数出現……今までには無いタイプね。やっかいだわ」
 その通りですな、と答える新川さんと森さんの会話が、壁に包まれたショッピングモールの壁に乱反射していく。二人は前方で警戒に当たっている。
 二人の言ったとおり、今回の神人は複数出現し、さらにサイズが小さく発見が困難だった。他の超能力者同志も広範囲に展開して神人を追撃している。
 そんなわけで僕一人では手に負えず、今回は森さんたちにも協力してもらっているのだ。もちろん、みんなプロだから十分に信用できる。
 そんな中、ようやく神人を発見したのはアメリカ式巨大ショッピングモール内だった。外側からはわからないが、内部を移動し商品を破壊し尽くしている。
 一階で見つけ三階まで追跡したが、そこですっかり姿を見失ってしまった。今では姿どころか、その動きの痕跡すら感じられない。ただ破壊されたフロアが広がるだけで。
 ――がたんっ。 前方のフロアで今までとは違う不自然な音が聞こえた。森さんが、気をつけてと手を挙げつつ、そちらへ僕たちを前進させる――が、
「うわあっ!」
 轟音とともに、裕さんの姿が吹っ飛んだ。見れば、すぐ右手側のモールの壁をぶち破り神人が出現したのだ。強烈な一撃を受け、裕さんは反対側の壁に叩きつけられる。
 そばにいた圭一さんは持っていた自動小銃を神人に向けて撃ち始めた。これで倒せるわけがないが、牽制にはなる。
 だが、神人は全く動じることなく天井に腕を突き刺し、そこを崩壊させた。隕石群のように落下するがれきに圭一さんはあわてて神人から距離を取る。
 森さんと新川さんも牽制を始める。神人は動きを弱めるどころか、だだをこねる子供のように腕を振り回しながら、こっちに迫ってきた。
「古泉! 片づけられないの!?」
「これでは近づけません! 一瞬だけでも良いので、神人の動きを止められれば!」
 その僕の答えに、森さんは新川さんの肩を叩き、
「あたしが隙を作る! 新川! 古泉を援護して!」
 新川さんがわかりましたという前に、森さんは神人とは明後日の方向へ走り出した。代わりに新川さんが僕の前に立ち、手に持った自動小銃で神人の牽制を始めた。
 神人は窓ガラスをつかんでは投げつけてくるなど、凶悪な攻撃をこちらに向けてくる。僕たちは防戦一方だった。そのとき――
 ショッピングモール内にエンジン音が鳴り響く。見れば、階段を大型のバイクで上ってきた森さんの姿が。そして、そのまま神人に向けて猛然と走り出した。
 すぐに神人の腕が走るバイクに叩きつけられる――だが、その上にはすでに森さんはいない。一歩手前で飛び降り、バイクの加速そのままにモールの床を滑って神人の足下にせまった。
「こなくそぉぉぉぉぉっ!」
 たまに出る森さん節がこだまし、ちょうど神人の股下を通る瞬間を狙って、神人の顔面に手にしていたグレネードランチャを発射した。小規模な爆発が神人の身をのけぞらせる。チャンスだ!
 僕は一気に自らの超能力をフルに発動させ、神人にせまった。そして、そいつの動きが再び始まる前に胴体の部分を輪切りにするように叩き切る。
 神人はまるで急速に加熱させられたアイスクリームのようにどろどろと溶けて消えていった。神人の消滅に僕ら一同は安堵の表情を浮かべた。
「……怪我はありませんか?」
 僕は神人に渾身の一撃を与え床に座り込んだまま森さんに手を差しのばすと、彼女は少女のような笑みでグッジョブ!と親指を立てた――

 

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みくる(黒)「ようこそあたしの世界へ。良くこの時間平面の狭間までたどり着けましたね。驚愕に値しますよ」
古泉「……あなたは誰なんですか……?」
みくる(黒)「ふふっ、見ての通り朝比奈みくるです」
キョン「嘘だ! 朝比奈さんは俺たちのそばにずっといたんだ!」
みくる「そうです! あたしはここにいます!」
みくる(黒)「酷い物言いですね。あたしを望んだのは、そこにいる朝比奈みくる自身ですよ?」
みくる「何を……言っているんですか!?」
みくる(黒)「あなたは何もできない自分を憎み、また自分を不甲斐なく見る周囲を憎んでいました。心の中に理想の自分を抱きながら……」
キョン「……妄言だ。ふざけたことを言ってんじゃねえ」
みくる(黒)「だからあたしが来たんです。朝比奈みくるが望む自らの役割を果たし、自分の中の願望を満たすために――ね」
みくる「う、嘘です……あたしはこんな惨状を望んでなんていません……ずっとみんなが幸せでいてくれればいいと……」
みくる(黒)「いつまで自分を欺くつもりです? あなたはただ周囲に懺悔したいがために、ここまでの事態に陥れたんじゃないですか」
みくる「違います!嘘です! あたしは……あたしはっ……!?」
みくる(黒)「無力な自分への断罪、そして自分を認めない周囲へのアピール……全てあなたが望んだことです! もっと喜びなさい、矛盾してますよ!」
キョン「て、てめえ……」
古泉「……温厚を務めている自分でもさすがに頭に血が上りますね、これは……!」
長門「誰かをここまで憎いと思ったのは初めて。許さない、絶対に」
みくる(黒)「矛盾ですね。どんなことでも許せる優しい心が朝比奈みくるが望んだことでもあるんですよ?」
みくる「…………っ」
みくる(黒)「この世界はあたしの思うがままです。あなたたちなど消そうと思えば指一つ動かすだけでできます。それでも挑むというのですか? それも矛盾ですね」
キョン「……負けることなんていちいち考えていたら、理想の自分も願い事もつかめねえよ」
 
みくる(黒)「いいでしょう。望まれて生まれた立場の務めとして、あなたたちの相手をしてあげます。持てる全てを持ってあなたたちの理想とやらをつかんで見せなさい」
みくる「……あたしの理想は自分自身で叶えます!」
キョン「俺たちにできるのは誰にも邪魔をさせないことだけだ!」
 
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最終更新:2007年11月08日 21:59