谷口「ブログなんてのはノリノリの時なら1日に何度でも書けるけど、ヘナチンの時は1ヶ月でも2ヶ月でも更新とまっちゃうよね」

 

谷口「赤外線のようにやさしくあなたを包み込む包容力の持ち主と名高き谷口です」

 

鶴屋「いいからそこに、座りなさい」
谷口「はい、おおせのままに。今日は鶴屋さまの方からご指名いただき、ありがとうございます。勝負パンツでやって参りました」


谷口「どんなパンツかと言うと、ノーパンです。ええ、そうです。ノーパンです。お察しの通り、穿いておりません」

鶴屋「キミがノーパン健康法に取り組んでいようが飲尿健康法に精を出していようがどうでもいいにょろ」


鶴屋「それよりも。今日なんで私に呼ばれたか分かってるのかい?」
谷口「さて。何故でございましょう。新しい下着を買ったからドレスアップ後の姿を品評してくれ、とかでござんしょうか」

 

谷口「おいどんならいつでもOKです! さあ、どんな肌着でも結構です! どんと見せてくださいませ!」

谷口「さあ! カムヒアー!」

鶴屋「私の下着姿を見るよりも、自分の脳みそを開いて見てみたらどうかな?」

 

 

鶴屋「そんなことよりも。なんで私に呼ばれたのか皆目わかっていないようにょろね」
谷口「げひひwwwありがとうございやすwwww」
鶴屋「ほめてないにょろ」

 

鶴屋「あれほど厳命しておいたのに、依然、私メインの甘いSSが増えないようじゃない。どういうこと?」
谷口「どういうことといわれましても。俺もコンニャクとかカップラーメンとかいろいろ試して頑張っているんですが、そのへんはどうも難しくてですね」
鶴屋「言い訳は聞きたくないにょろ」

 

鶴屋「でもまあ、いきなり私メインのSSを爆発的に増やせったって無理があるだろうから様子を見ていたのに。なにこれ?」
鶴屋「あんた最近ちょっち調子にのってない? ねえ? 下衆谷口って愛称で小さなお友達から大きなお友達まで親しまれてない?」
谷口「そんなことないッスよ。鶴屋さまよりも目立つなんて、そんなそんな。滅相も無い。えへ、えへへへ」

 

鶴屋「なんて反抗的な目つき! こいつめ、こいつめ! びしびし!」

谷口「うふふん! 僕のお尻にピッチングマシーンから放たれた野球ボール(硬式)140km/hがクリンヒット!!」

 

谷口「こここんな仕打ちをされたからには、はあはあはあ、野球少年になって甲子園を目指すしか他に道は……はあはあはあ!」

 

鶴屋「わかったかい、このノーパン者め。私よりも目立ったりするからこんなデッドボールに見舞われるんだよ」
谷口「わ、わかりました……はあはあはあ。何か大切な物を失った代わりに、もっと大切な何かを手に……いや、尻に入れたかのような満足感がヒップを満たす……」
鶴屋「いいからさっさと私の知名度をもっともっとめがっさ高めておくんだよ! 分かったにょろか?」
谷口「わ、分かったでござる………ひひーん」

 

 

谷口「ところで、さっきから何を食べているんですか? なにかこう、太くて硬い、黒ずんだ棒をなめなめしておられるようですが」
谷口「はあはあはあ! まさかそれはははあああああああん!!??」

鶴屋「鰹節だよ。なんかあんたが言うとイヤラしく聞こえるからヤダな……」
谷口「へあは! 鰹節とな!?」


谷口「かかか、かつおぶしと美女がこんなにもマッチしていたなんて……いい! ビジュアル的に!」

谷口「鶴屋さま、それでいきましょう! 鰹節×鶴屋で世間を風靡しましょう!」


谷口「かか、限りのないドリームとパッションと夢と情熱を感じさせられます! いける、いけますよ! 晩ごはん3杯は!」
谷口「ちょ、ちょっといいスか、鶴屋さま。鰹節をちゅぱちゅぱ召し上がっておられる現場をカメラで2,3枚撮らせていただいても宜しいでしょうか」
鶴屋「おいノーパン野郎。ちょっと尻を出せ」

 


~~~~~

 


ハルヒ「あれ? おかしいわね」
キョン「どうかしたのか?」
ハルヒ「今朝部室に寄ったときに冷蔵庫に高知県に住んでる親戚からもらった鰹節をいれといたんだけど、無くなってる」

みくる「今日は私と長門さんが最初に部室にきましたけど、冷蔵庫にはありませんでしたよ」
長門「………昼休み中にも、無かった」

 

ハルヒ「もう! どういうことよ! 誰かが勝手にうちの冷蔵庫を開けて鰹節をとって行ったっていうこと……」
ハルヒ「……はっ、まさか……」
古泉「ははは……。そんなことをしそうな人は、約1名しか思い浮かびませんね」

 

 ばたん

 

みくる「あ、あやややや、谷口さん……そんなに勢いよく扉を開けなくても」
古泉「やれやれ。噂をすれば、ですか」

ハルヒ「ちょっと谷口! あんたでしょう、冷蔵庫にいれておいた私の鰹節をとったのは!」

 

谷口「俺がお前の鰹節をとった!? バカ野郎! とったのは俺じゃない! しかし半分は俺と言っても差し支えない状況なのだが、うばば、助けてくれお願いします」
ハルヒ「な、なによいきなり。入ってくるなりワケの分からないこと言って」
キョン「ハルヒの鰹節をとったのはお前じゃないのか?」


谷口「そう! 涼宮の鰹節を冷蔵庫からとりだして持ち帰ったのは俺じゃない!」

谷口「俺じゃないが俺も一枚かんでるというか、かまされているというか……」
谷口「それはともかく、犯人は鶴屋さんだ!」

 

ハルヒ「鶴屋さんが!? もう、しょうがない人ね。欲しいなら欲しいって言えば分けてあげるのに」
キョン「鰹節を見たら、急に食べたくなってたまらなくなったんじゃないか?」
みくる「もう、鶴屋さんも困った人ですね。うふふ」
古泉「あはははは」

 

谷口「馬鹿野郎ども! 言っただろう、助けてくれと。今はそんなにほのぼの和んでる場合じゃねえんだよ! 磯野家の食卓かよお前らは!」
キョン「なんだよ、いきなり来たくせに。何を助けてくれっていうんだよ」

 

谷口「まあ聞いてくれよジャップども。いいか、手短に俺の身にふりかかったアクシデントを紹介するぜ」
谷口「今日俺は鶴屋さんに野暮用で呼ばれて、wktkしてご用伺いに行ったんだが、そこでちょっと粗相をしでかしてしまったんだ」

谷口「あ、粗相といってもsmallをもらしてしまったとか、bigをもらしてしまったとかじゃないよ。誤解しないでね紳士淑女の皆さん」
キョン「誤解しないから。いいから話を続けろよ」
ハルヒ「……いえ、こいつならやりかねないわ」

 

谷口「詳細を語るほどじゃない程度のちょっとした粗相をしでかしてしまってな。しかし鶴屋さんは何故か怒った」
谷口「憤怒した鶴屋さん、その時ぺろぺろしてた鰹節を怒りにまかせて俺のアナルに移植してしまったんだ」


みくる「移植って……きゃあ! やだ!」
ハルヒ「なあ!?」
キョン「きったねえ!」
長門「………お食事中のみなさま、すいません」

 

谷口「いやあ。俺もね、そんなところに入れたって鰹節の木は育ちませんし、そもそも芽吹きすらしませんよとお止めしたんだけど」


キョン「ちょ! お前、助けてくれって、まさか……!」

谷口「うん。そうなんだ。たぶんキミたちが今、頭の中で想像している通りのお願いなんだ」

谷口「イチモツが抜けなくなっちったんだよ! お願いベストフレンズ、抜いておくれえ!」
谷口「うろろろ~ん!」

 

ハルヒ「キョン! 古泉くん! その汚物を0.1秒でここから放り出して!!」

 

 

~~~~~

 


 どんどん

 

谷口「お願いでゲス! お願いするでゲス! ここを開けてほしいでゲス!!」

 

 どんどん

 

ハルヒ「うるさいうるさい! 二度と私の視界に入ってくるな!!」

 

 どんどん

 

谷口「お願いでゲス! 見捨てないでおくれヤス! へるぷみー、ぷりーずへるぷゲス!!」
谷口「このままじゃ俺は排便もできず、黒い物体がどんどん体内に蓄積していって、最終的に風船みたいにパン!って破裂しちゃう!」

谷口「お願いでゲス! そんなスカトロ死だけは勘弁でゲス! どうかどうか、この哀れで短小な谷口めをお救いください!!」


谷口「死因が鰹節なんて、鑑識の人も絶対に困っちゃうよ!?」

 

 どんどん

 

ハルヒ「もう、キョン、古泉くん! あれを何とかしてよ!」
キョン「無茶言うなよ。俺だってイヤだよ」
古泉「病院へつれて行ってあげてはどうですか?」
キョン「だったらお前が行けよ」
古泉「そうしてあげたいのはやまやまなのですが、残念ながら、これからバイトなのですよ」


 どんどんどん

 

谷口「あっあっあっ! きちゃう!」


谷口「なにかきちゃう!!」

 

谷口「来ちゃいけないものが! いや、やめて、来ないでぇ! あっち行ってよ! エッチスケッチワンタッチ!」

 

谷口「お風呂にはいってアッチッチ!!」

 


~~~~~

 


キョン「あの、先生……なんて言うか、すいませんでした。その……変なことを頼んでしまって」
医者「いえ。珍しいケースですが……長いこと医者をやっていればこういうこともありますので」

 

医者「………」
キョン「………」

 

キョン「で、鰹節は抜けましたか?」
医者「ええ。緊急オペの結果、なんとか抜けました。鰹節については心配いりません。物も、こちらで処分しておきます」
キョン「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

谷口「ありがとう、勇者キョン。キミのおかげで壊滅の危機に陥っていた谷口ワールドは魔王の支配から解き放たれ、元の平和なスラム街に戻ることができました。めでたしめでたし」
キョン「……そうか。よかったな」
谷口「I want you」
キョン「I need you」

 

キョン「なあ、お前もさ、そろそろガツンと言った方がいいぞ。鶴屋さんに。いくらなんでも今回のことは酷すぎると思うぞ」
谷口「う~ん、そうかな」
キョン「一歩間違えれば大惨事だったじゃないか。SOS団も俺も大迷惑だったし」


谷口「……実は、俺も今回のことで一言、鶴屋さんに言っておきたいと思ったこともあるし。そうするか」

 


~~~~~

 


キョン「というわけで、鶴屋さんに来てもらったんだ」
鶴屋「ごめんね、みんな。うちの谷口が迷惑をかけたようで」
みくる「謝る先が違うような……」

 

谷口「鶴屋さん! 一言あなたに言っておきたいことがあるのです! 真面目な話です!」
鶴屋「う、うん……」

 

谷口「俺は今まで、あなたから意に沿わぬと、ムチでぶたれたりロウソクで攻められたりしてきました」
鶴屋「………」


谷口「俺は思うところがあっても、今まであえて何も言いませんでした。ただあえいでいただけでした」

谷口「しかし今回あなたに、どうしても言いたいことがあります! 聞いてください」
鶴屋「うん……」

 

ハルヒ「あの谷口が鶴屋さんに真っ正面から意見してるわ」
古泉「よほど今回の件がこたえたんでしょうね」

 

 

谷口「俺は今回、鶴屋さまの知名度がイマイチ上がっていないという理由で、アナルに鰹節を差し込まれました」
鶴屋「………」
谷口「俺の脳内に、さまざまな記憶がよぎりました」

 

谷口「昔、近所の公園で友達と野球をして遊んだ思い出」
谷口「初めて小学校の隣のクラスの女の子の縦笛を盗み出した時の思い出」
谷口「水泳の授業で着替える時、間違ったふりしてわざと女子更衣室に入って帰りの会で総スカンに遭った思い出」

 

谷口「1本の鰹節が俺の体内に入ってくる瞬間に、たくさんの思い出が走馬灯のように俺の目の前を走って、そして消えていきました」
谷口「そんな過去の記憶を見ているうちに、俺、思ったんです」

 

谷口「俺、ぜったい将来は乾物屋になろうって!」

 

谷口「そして、鰹節をはじめ多くの硬くて野太い棒状の干物を作っていこうって!」

 

鶴屋「…………ああ……そう」

 

 

谷口「お願いです鶴屋さん! そんな俺の乾物屋のイメージキャラクターになってください!」
谷口「当店のマスコットキャラは、あなたしかいないんでゲス!」

 

谷口「もうイメージも決まってるんです! 鶴屋さんが悩ましげな表情で鰹節を舐め回しながら、上目遣いで見上げているポスターを店頭に掲示するんです!」
谷口「絶対に売れます! はやります! これ以上の鰹節は世界中のどこを探したってありえない!」
谷口「キャッチコピーは、『カツオブシはあるかい?』 これで決まりッス!!」

 

鶴屋「………おい」
谷口「はい!!」

 

鶴屋「とりあえず、一発殴っといてやる。来い」
谷口「………はい」

 

 ばたん

 


~~~~~

 


みくる「……行っちゃいましたね」
キョン「………結局なんだったんだ……」
ハルヒ「まあ、いいんじゃない? ああいうヤツんだし」


長門「………かつおぶし。おいしいんだろうか……」

 

 


  私が求めるものは何?
  硬くて黒光りする棒状の物かもしれない。

 

  私が求めるものは何?
  代金がなくても信用で物を売ってくれるツケかもしれない。

 

  私が求めるものはたったひとつ。
  得るのはツケか、それともケツ(尻)か。

 

                  ───Taniguti.Gesuman

 

 


 ~おしまい~

 

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最終更新:2020年03月11日 00:34