俺の一日は一杯のコーヒーから始まる。少し酸味のきいたブラックが好みなのだが、寝起きの一杯にはたっぷり砂糖を入れるようにしている。
糖分をとらないと頭の回転が鈍ってしまうからな。甘めのアメリカンを飲み干してから、とびっきり濃いブラックを粛々とした気持ちでいただくのさ。
次に受け口に入っている新聞の一面に目を通し、携帯電話に履歴がないかを確認する。
「SOS」の履歴が目に入る。今日も誰か、俺に助けを求める依頼人がいるってことか。
しかしここで急いじゃいけない。待ち合わせのバーが開店するのは夕方からだ。


そして夕闇がやってきた。使い古した中折れ帽をかぶり、俺はアパートの階段を降りて行く。今日も雨か。やれやれ。
雑多なオフィス街を抜け、薄暗い路地のむこうにある雑居ビルに入る。俺はこの小汚い建築物の2階に用があるんだ。
光沢をなくしたバーの扉を押し開けると、ひやりとした空気が流れる。今日は除湿機をつけているのか。
俺は雨にぬれた傘をたたんで入り口の陶器の中に押し込んだ。陶器の中にはもう一本、赤い水玉模様のファンシーな傘が控えめに立てられていた。
こんなシケた店には似合わない明るい傘だ。バーテンの物じゃないな。依頼人か。
シケた店で悪かったですね。と言ってバーテンがカウンターの奥から現れ、水を差しだした。
耳ざといな。小姑みたいだ。そこはお愛想でごまかしてくれよ。

あのファンタジーな傘の持ち主らしい依頼人は、カウンター席の一番隅に居づらそうに座っていた。
見たところ年の頃は、十代半ばってところか。女性の年は見た目じゃ判断しづらいものだが、雰囲気からいって高校生くらいだ。
俺はその隣に、椅子2つ分の間を空けて座った。このくらいの年の女の子は過剰に異性に反応するんだ。空気を読まずにヘタに距離を縮めて、セクハラ扱いされるのはごめんだからな。
何かバーテンと話をしていた依頼人がおずおずと俺の隣の席に座ったのは、それからしばらくしてからだった。
「あなたが、探偵さん、ですか?」
そうだよ。ノーネクタイなんだ。サラリーマンには見えないだろ?
「私、阪中といいます。あの、お願いがあって、連絡させてもらったのね」
用もないのに探偵に連絡するような暇人もいないだろうし、そのへんは心得ているよ。
あまりからかわないであげてください、と仏頂面のバーテンに釘を刺された。
「谷口さん、お願いです。力をかしてください。実は、私の大事な……犬のルソーが行方不明になってしまったのね……」
犬? 犬って、ペットの飼い犬ってことかい?
「ペットっていうよりも、家族の一員っていう感じだけど」
なるほど。よく分かったよ。家族の一員であるペットが急に姿をくらませてしまったから、心配なんで探し出してくれと。そう俺に頼みたいということなんだね。
「そうなのね」
嬢ちゃん、知ってるかい。ペットっていうのは日本の法律上じゃ、飼い主の所有する器物として扱われるんだぜ。紛失物の捜査なら探偵より警察に届け出る方が適切だと思わない? 無料だし。
「でも、警察に届け出ても…なんていうか、他の仕事とかもいっぱいあって忙しそうだし。能動的には動いてくれそうにないっていうか……」
え、なに? 探偵は忙しそうじゃないっていうの? そりゃ確かに今は仕事もないしノーネクタイだけどさ。忙しい時は忙しいのよ? 分かってる?
「まあまあ、谷口さん。そういきり立たなくても。彼女にとってはペットの犬探しというよりも、家族の一人を捜してるような心境なんですよ。それに、ただの犬じゃないんですよ。ルソーは」
フィギュアスケートで4回半ひねりのアクセルが極められるとか?
「ルソーはトップブリーダー推奨ドッグフードのCMに出演以来、ドラマや映画撮影なんかに引っ張りダコの人気俳優犬なんですよ」
谷口さんの年収よりもずっと稼ぎがいいんですよ、とバーテンは言葉を締めくくった。なんて嫌味なんだ。お前さんの年収よりもずっと多いんだろ。他人のことが言えたクチか。
分かったよ。OK。やりましょう。ちょっといじわる言ってみたものの、元々断る理由もないしな。


子煩悩な学歴重視お受験パパママの期待を一身にうけて育ってしまった子供は、その期待という名のプレッシャーに押しつぶされて非行に走るかヒネたガキに成長してしまうという、言ってみればロクでもない悲劇が一般論的に語られているわけだが。果たしてそんな、複雑な心のストレスというものは、犬にもあるものなんだろうか。
あるんじゃないかと俺は思うね。残念ながら犬科の動物に親しい友人がいないので確信は抱けないが、飼い犬はご主人様のご機嫌をうかがうもんだ。
その期待に応えようと、やりたくものない仕事をさせられて多忙の毎日。飼い主との2人きりの楽しいお散歩タイムも、50mごとに熱狂的なファンから声をかけられてキャーキャーピーピーと小鳥のように騒がれて、心の安まるヒマもない。家に帰ったら帰ったで食事からトイレまでびっしりとスケジュール化された分刻みの生活。
もうイヤだ、たとえ空っ腹を抱えることになっても、全てのシガラミを投げ捨てて普通で自由な犬らしい生き様を得たい。ルソーがそう思って家出したとしてもまったく不思議ではないし、むしろそれが自然な流れなんじゃないだろうか。
まあ俺の勝手な想像だが。

阪中のルソー捜索依頼を受けて3日が過ぎた。俺は地道に街の中を歩きながらルソーを捜している。聞いた話によればルソーは阪中との雨の日の散歩中、川縁の土手を歩いている時に突然いなくなってしまったという。周囲に人の姿はなかったから、誘拐されたわけではないだろうとのこと。
自分が目を離したすきに好奇心で散歩コースからはずれ、そのまま迷子になってしまったんだろう、というのが阪中の言だ。
犬に限らず若いうちは好奇心旺盛なのが生き物だ。ルソーが美形の雌犬をみつけてホイホイついて行ってしまったとしても、それは誰にも責められないことなんだ。
ルソーが迷子になったのは、阪中が俺に依頼をもってくる4日前。そしてその依頼を請けて今日で3日目。ルソーが蒸発してからきっかり1週間が過ぎたわけだ。
この間、ルソーがどっかでたくましく野良犬をやっててくれたなら御の字だが、意地汚いやつに拾われてペットショップに売り飛ばされていないとも限らない。最悪の事態が起こってしまっている可能性もなきにしもあらず、だ。

阪中はルソーのいなくなった土手を何度か探しているという話だったので、俺はルソーの写真を見ながらその周辺の地域を歩き回っていた。
阪中は阪中でその間なにもしていなかったわけではなく、一人でルソーを見かけたら一報くれるようにというポスターやビラを作って配っていたようだった。これは人間の勝手な考えかもしれないが、飼い主にそこまでしてもらえる犬ってのは幸せ者だと思うよ。

今日も空は黒々とした雲が詰まった雨模様だ。梅雨の時期というのは気分が悪くなるね。
黒い蝙蝠傘を片手に堤防を歩いていると、後ろから声をかけられた。女性の声だった。道でも訊きたいのかい?


朝倉「このへんの道なら知ってるから、わざわざお仕事中の探偵さんに訊くまでもないわ」
谷口「朝倉さんじゃないか。久しぶりだな」
朝倉「このビラを配ってるのあなた?」
谷口「一応俺の名前も連名で入っているが、メインはその阪中って子だ。大事な犬が行方不明なんだと」
朝倉「ふ~ん。この犬がいなくなったのってひょっとして、このへんなの?」
谷口「いや。確かにこの川辺の土手でいなくなったんだが、その犬が消えたのはもっと上流だ」
朝倉「やっぱり。じゃあ、たぶんあの犬がそうだったんだわ…」
谷口「ルソーがどこにいるか知ってるのか!?」
朝倉「ええ。そこの橋に人が集まってるでしょ?」
谷口「ああ」
朝倉「その橋の下よ」


なんてことだ。灯台下暗しってやつだろうか。いや、全然違うな。
朝倉涼子に教えてもらった通り、坂中の愛しのウェストハイランドホワイトテリアはその橋の下にいた。下といってもピンキリだな。正確には、橋の下を流れる川の中州だ。
長雨の影響でごうごうと激しく流れる川の水に怯えながら、一匹のウェストハイランドホワイトテリアが堆積した土の浮島の真ん中でふるえている。
ああ、と俺は嘆息をもらした。そりゃないぜ、阪中よ。
いくら雨の日だからって、一緒に散歩してる飼い犬が土手から川に落ちたら誰だって気づくだろう? いや、気づいてやれよ。
一瞬にしてこの1週間の間、天才犬ルソーがいかなる生活を送ってきたのかが脳内にフラッシュバックした。ように感じた。
ルソーは1週間前、飼い主の阪中と散歩してる途中にあやまって川に転落してしまったのだろう。そして、阪中はそれに気づかず、ルソーとはぐれてしまったと思った。それがケチのつき始めだ。
飼い主はまさか自分の犬が川に落ちたとは思いもよらなかったから、蒸発してしまったんだと信じ込み、さんざん心配した挙句、わざわざ探偵まで雇って捜索に乗り出したのだ。
一方ルソーはというと、下流まで水に流され、やっとこさ助かったかと思ったらそこは川の中州の上。しかも橋の真下だから誰も気づかない。梅雨の関係で増水した川の流れは想像以上に速く、とてもじゃないが泳いで帰れる状態じゃない。
ルソーは孤独に一週間あそこで耐えたんだ。見てみろよ、足元に空き缶や小魚の骨が落ちてるぜ。人気絶頂温室育ちのお坊ちゃんが、1週間ひとりで風雨にさらされてホームレスしたんだ。その心境たるや想像を絶するものがあるね。
しかも雨は降り続き、川の水嵩は上り調子。命の危機も身近に感じられる7日間だったことだろう。
俺があっけにとられていると、ビラ配りの途中の阪中がやってきた。呆れた調子で俺がその顛末を語ってやると、阪中はたちまち顔面蒼白になってビラを放り出し、橋のたもとへ駆け出した。


阪中「ルソー、ルソ───!」
谷口「見ろよ。ルソーのやつ、イスカンダルにたどり着いた戦艦ヤマトの乗組員みたいな顔してこっち見てるぜ」
阪中「ごめん……ごめんよ、ルソー……。私がもっとしっかりしてれば………!」
谷口「しっかりというか、注意してればというか」
朝倉「事情はよく分からないけど、あの子がかわいそうだし、救助を呼ぼうと思うんだけど。こういう時ってどこに連絡すればいいのかしら。消防署? 警察? 保健所? それとも役場の環境保全課かしら」

消防署が一番それっぽいよな、と思った時。雨音にまぎれて、遠くの方から妙に心をあやしく掻き立てるサイレンがショートスパンで聞こえてきた。
………ヤバくね?

谷口「まさか…あれって…?」
朝倉「堰を外して、たまった水を放水するサイレンじゃなかったかしら。たしか」
谷口「まずい、このままだと鉄砲水がくる! ウェストハイランドホワイトテリアの10匹や20匹、余裕で吹っ飛ばされるぞ!」
阪中「そんな! ルソー、ルソー!?」
朝倉「レスキューが来るまで間に合わないんじゃない!?」
谷口「見捨てるわけにはいかないが、時間がない。救助の手段もない」
阪中「今すぐ助けに行くからね!」
谷口「おい、待て阪中! この川の水深を知ってるのか? 増水してない状態でも1mはあるんだぞ? アンドレ・ザ・ジャイアントだって中州までたどり着けないぜ!?」
阪中「じゃあどうすればいいの!?」

阪中「あ! あんなところにいい物が! あれを使えばきっと中州まで行けるはずなのね!」
谷口「橋の下にブラ下がった工事用のロープ……って、あんなんで何するつもりだ? まさかお前、ターザンにでもなるつもりか?」
阪中「振り子の要領でぶさがって中州までいって、ルソーを助けてからみんなに橋の上まで引き上げてもらうの。完璧な作戦なのね!」
谷口「おいおいそりゃ、お前さんの作戦がクリティカルヒットばりに100%完遂した場合の理想論だろ」
阪中「人間の祖先は猿だったのよ。猿ならこんなこと、朝飯前にできるはずなのね!」
谷口「お前はかつて猿だった人間じゃなくて、人間から生まれた人間だろ。こんな場所からあんな小さな中州までピンポイントで行けるわけ…
阪中「たああぁぁぁなのね!」

阪中「どうする!? アイ●ル!」
谷口「と、跳びやがった! って、その不吉な掛け声は!?」


阪中は本気だった。一歩間違えば自分の身が危ないということも分かっている上で、ただ愛犬のことだけを考えて、躊躇なく跳んだ。
正直いって俺は最初、阪中は困っておろおろして、なのねなのね言いながら指をくわえてただただ事の成り行きを見守るだけだと思っていた。
それがいけないと言うわけじゃない。それが普通だし、それが一番安全なんだ。
ルソーの1週間を想って責任を感じたから、自ら救助にむかったというだけじゃないだろう。もちろんそれもあるだろうが、それでも危険を冒してまで跳んだのは、きっと阪中が口先だけではなく本当にルソーを自分の大事な家族の一人だと思っているからだろう。
やるじゃん。

振り子のように勢いよく弧を描きながら宙を舞った阪中の身体は、ルソーの待つ中州を1mほど飛び越え、悠々と着水した。
ばしゃばしゃと水面であばれる阪中の姿はどんどん小さくなり、流されて流されて、やがて米粒ほどの大きさになったところで舗装岸にひっかかり数人の野次馬に助け上げられていた。
……まあ、予想はしていたが。

朝倉「しかたないわね。さあ、谷口さん。出番よ!」
谷口「は?」

なんか知らないが、野次馬たちが集団で俺を見ている。衆目の中心にさらされる俺。なにこの衆人姦視?
期待に満ちた目で俺にロープの端を手渡そうとする朝倉涼子。え、なに? 次は俺が跳ぶっていう流れになってるの?
やおら湧き上がる谷口コール。
たっにぐち! たっにぐち! たっにぐち!
おいおいおい、待てよ。なんで皆して俺をかつごうとしてるの!? ちょ、なんで朝倉さんが音頭とってるの!?
行けっての!? マジで!? ここで行かなきゃ男がすたるって雰囲気やめてくんない!? やん、うふふ! 押すなってば!
アッー!


俺の世界が反転した。急激なGと風圧が俺の全身をたたく。雨粒が親の仇かというくらい肌にぶち当たってくる。
バンジージャンプなんて高尚な物じゃないが、今にも鉄砲水がくるんじゃないかと思うと股の間の袋がギュっと縮む思いだぜ。
もう帰りたいという思いが俺の脳裏を横切った瞬間、目の前に死を目前にした小動物の顔がうつった。

ルソー『おじちゃんが、僕をたすけてくれるの?』

ああ、助けてやるさ。だからお兄ちゃんって言いな。まあ、あれは俺の感じた勝手なイメージだが。

ロープを握っていた手を離すと俺の身体が勢いよく川にダイブする。しかし俺は必死に手を伸ばし、中洲の土をにぎりしめる。
やったぜ。おいワン公。正義の味方が救いに参上してやったぞ。よかったな、俺が保健所の尖兵じゃなくて。
やめろ、おい。嬉しいのは分かるが目をなめるな、目を!

頭上の欄干から大勢の人の歓声が聞こえた。メジャーリーガーが闘病生活をおくる少年のためにホームランを打ったんじゃなきゃ、間違いなくあの喜声は俺の果断に対するリワードだ。
土手の上からも拍手が巻き起こる。やめろよ。照れるじゃないか。
俺は橋の上から降りてきたロープに足をかけた。蜘蛛の糸によじのぼるのはカンダタだが、俺にはそんな体力など残っていない。皆に引き上げてもらってるところだ。落っことすなよ。俺は英雄なんぜ。
俺とルソーが橋の上でたいそうな歓待を受けたところで、ビリビリと空気を振動させながら猛烈な勢いの鉄砲水が橋の下を、しぶきを上げながら通り過ぎた。
間一髪ってやつだ。

阪中「谷口さん、ありがとうございました」
谷口「いや、なに。大したことはないさ。俺はキミみたいな困った人を助けるために光の国からやってきたウルトラマンなんだ」
阪中「それでも、とても嬉しい。本当はね、もうダメなんじゃないかって、諦めてたの。さっき」
谷口「その割には、えらく勢いよく跳んでったな」
阪中「もうダメだと思ったからこそだよ」
谷口「よく分からないな」
阪中「もう二度とルソーと散歩することができなくなってしまうって思った。でもそう思いたくなかったから跳んだのね」
谷口「無茶しやがる。まったく、最近の若い連中はすぐに先走ったことするから怖いんだ」

谷口「じゃあな。俺は帰るぜ。仕事は終わったんだ。お前さんも早く帰って、そいつと仲良く風呂にでも入りな。泥だらけだぜ」
阪中「あの、本当に、ありがとう! ルソーも、きっとそう言ってるよ」
谷口「いいさ。俺も犬は好きなんだ。アパートはペット禁止だけどな」
阪中「ヒマな時にでも、遊びにきてよ。私もルソーも待ってるのね」
谷口「ヒマができるかどうか分からないが、覚えておくよ」


  ~完~




  <次回予告>

谷口「少女と犬の大切な絆を守りぬいた谷口探偵は、訪れたつかの間の休息を満喫していた」
阪中「谷口さんには感謝しているのね。お礼にトップブリーダー推奨のドッグフードをあげるのね!」
谷口「そんな谷口の元に、ひとりの少女が現れる。ショートヘアーの無口な少女は、ただ一言谷口に告げた。『………私をかくまって…』」
阪中「トップブリーダーが推薦するだけあって、けっこうおいしいのね」 ボリボリ
谷口「谷口の部屋で黙々と本を読みながら暮らす謎の少女。いつしかそれは日常の風景となりつつあった。しかしその平穏は突如としてやぶられる」
阪中「なんでなのね?」 ボリボリ
谷口「天から降り注ぐひとすじの白い光。少女は買い物袋を谷口にそっと手渡し、小さく呟く。『………もう、お別れ。これ以上、あなたに迷惑をかけるわけにはいかない』」
阪中「迷惑かけてたのね?」 ボリボリ

谷口「薄暗い夕暮れ空に、光の筋とともに昇っていく少女。なんてこった。彼女は現代にまいおりたかぐや姫だったのか」
阪中「かぐや姫って本当にいるのね?」 ボリボリ
谷口「訳もわからず呆然とする谷口の前に、ある日一人の女性が現れる。そして谷口の知らなかった事実を語っていく」
阪中「あ、もうなくなっちゃった。もっと食べたいのね」
谷口「俺と共に数日間すごしていた少女の名前は、長門有希。なんと宇宙の7割を支配する情報統合思念体という宇宙人のボスの娘なのだという。とんだ竹取物語だぜ」
阪中「宇宙人が出てくるのね? すごいスケールなのね!」 ボリボリ
谷口「俺に全てを語った宇宙人は言った。長門は情報統合思念体の跡を継ぐ最有力候補だったが、他の数名の候補者がそれを妬み、長門を亡き者にしおうとしているらしい」
阪中「こわいのね、相続権争いなのね!」 ボリボリ
谷口「情報統合思念体? 宇宙の7割を支配を支配する権力者? しらね。あいつは俺と同じ釜の飯をくった大飯食らいの、ただのシャイな女の子なんだ。突然すぎるサヨナラも唐突すぎるSFXも知ったことかよ」


谷口「次回、宇宙探偵、谷口! ~泥沼化の果てに~」

谷口「長門、俺がすぐに助けてやるからな!」
阪中「谷口さん、がんばるのね!」 ボリボリ
谷口「だからポップコーン食うなって」


|