何でこうなるんだ・・・?
「はん・・・ど・・・ぼぉ・・・るやろぅぅう・・・・・」
「岡部は最強クリーチャー扱いかよ!!」
「うわぁぁぁああ!!岡部の顔のタイラントうわぁぁぁあぁああ!!」
ハルヒ達の居る体育館に戻ろうとした俺達の目の前に現れたタイラント・・・もとい岡部。
そんな状態になってもハンドボールと呟くお前の信念は認めるがその爪では出来まい。
由良と成崎を守りつつ戦える俺達だけで必死に銃をぶっ放す。
長門でさえ少し苦悶の表情を浮かべているあたり、どうやら今回の岡部は相当ヤバい。
そして、ウザい。
「長門、古泉!倒すことを考えずに脚を狙って足止めだ!!」
「それしか無いようですね!」
俺達は一斉に脚へと集中砲火を浴びせた。
結果、岡部は呻き声を上げてその場にずっこけた。
そのついでに頭を近くの壁に思いっきりぶつけていた。
なんかすぐに立ち上がって追いかけてきそうな気がするんだが・・・。まぁ、良い。
「よし、逃げるぞ!!」
途中、多数のゾンビとたまに犬をぶっ殺しながら体育館へと向かう。


ながとぅーみー 第五話「NHK(人間捕食教会)にようこそ!」

都合良く落ちていた銃弾やコルトガバメント二挺を途中で拾って由良と成崎に持たせたりしながら命がけで体育館に到着する。
「これから、どうする?」
現状を説明し一同に確認を取る。
「厄介だね・・・」
国木田が呟く。
「どうしようかしら・・・ん~・・・困ったわね・・・」
ハルヒが一人考え込む。
「とりあえず、ここを動かずに居るのが今は一番ベストじゃね?」
谷口は楽観的に意見を述べる。
しかし、俺と古泉と長門はそれに対する結論を真っ先に見た。
「それは」
「無理」
「だな」
そして、同時に谷口の後ろに向かって銃をぶっ放した。
驚いてみんなそっちを向く。そこにはとても巨大な蛇が居た。
「う、うわぁ!?」
「やれやれ・・・みんな、体育館を出るぞ」
「合点!」
蛇に向かって三人で銃弾を浴びせながらステージ下から出る。
そして、そのまま走って体育館の外へと飛び出る。
後ろから巨大な蛇も付いてくる。
「くそ・・・アナコンダの何倍でかいんだか・・・!」
「動きが早いですね。ショットガンがあればいいんですけど・・・」
「ショットガンの構成の許可申請・・・許可が下りた」
古泉の近くにショットガンがどこからともなく現れる。
仕事が早いのは良い事だ。
「助かります」
古泉はそう言うや否やいつもニッコリと微笑むが為に細めている目を鋭く見開いた。
そして、ショットガンを撃つ。
拡散した銃弾は寸分違わず蛇の頭部へといくつも突き刺さっていく。貫通はしていないようだ。
「脳を潰すって訳か」
「お察しの通りです」
さっきのように鋭い目つきはしておらず古泉はいつものように微笑を浮かべていた。
「しかし・・・予想外に皮膚が硬いな」
「そして、分厚いようですね」
「長門、何か良い方法はあるか?」
「口が開いた瞬間を狙って撃つ」
あっさりと答えた。
「そりゃ近くから限定じゃないか?少し離れたら真下から脳に向かってぶっ放せないぞ?」
「結構博打ですね。外す事は出来ません」
「外したら丸呑みっつか、噛まれるっつか、傷を負うんじゃないか?」
「可能性は高い」
前を走るハルヒ達を確認すると俺達はそこで立ち止まった。
「じゃあ」
「やりましょうか」
「そう」
立ち止まった俺達に向かって蛇は突進してくる。
「口が開いたら」
「裏から脳に向かって」
「撃つ」
立ち止まって口を開けるのを待つ。そして、その顎門が開いた。
その瞬間、俺達は一斉掃射する。蛇の口から血が飛び散る。
蛇はピクリと大きく跳ねるとその場に崩れ落ちた。
「・・・倒した?」
「油断は禁物。でも、多分大丈夫」
「涼宮さん達を追いかけましょう」
俺達は急いでハルヒ達を追いかける事にした。

<SIDE KUNIKIDA>


「待って。キョン達がまだ来てないみたいなんだ」
僕は後ろを振り向いて叫んだ。みんなの脚が止まる。
遠くから聞こえる銃声。あの蛇と戦っているらしい。
「大丈夫でしょうか・・・」
「大丈夫よ。長門さんが付いてるし」
「まぁ、そうですね」
喜緑さんと朝倉さんがそんな会話をしている。
長門さんっていうのはそんなに頼れるのだろうか。
見る限りでは華奢な読書家の女の子にしか見えないのだけれど。
いや、百聞は一見にしかずのように百見は一事実にしかずなのかもしれない。
見た目と事実は同一ではない。それこそ見た目は事実を抉り取る。
ならば、そう。同一だと考えるべきではない。
考えてみれば片手に一挺ずつ持っていたのはデザートイーグル。あんなものを振り回すなんておかしい。
と、なるとやはり頼れるのだろうか。ん~、しかし頼ろうにも怖い気がする。
少しして銃声が止み、後ろから三人が追いついた。
「ハルヒ、学校の外に出てみないか?」
キョンが追いついたそうそうに涼宮さんに提案する。
「学校の外?そうね・・・言われてみれば気になるわね」
「なら急ぎましょう。いつまでもここに居たら危険です」
と、その時校舎の壁の一部がぶっ飛んでそこから爬虫類のような両生類のような何かが現れた。
明らかに異形だね。
「長門」
「ん」
長門さんは僕と谷口に銃と銃弾と丸い何か―――多分手榴弾を渡してきた。何処で回収したんだろう。
「国木田、谷口。先に行っといてくれ。集合場所は・・・そうだな。駅前のナクドマルドで集合だ。いいな、ハルヒ?」
「解ったわ。必ず来なさいよ!」
結構この二人良いコンビだな。ん~、こうして見るとキョンが長門さんと何故付き合ったか解らない。
「もちろんだ!国木田、谷口。頼んだぞ」
「任せろ!!」
「大丈夫」
「由良と成崎は銃が使うの怖かったら生徒会長とかに渡しとけ」
キョンがそう言うや否や二人は同時に生徒会長に銃を手渡した。
「いまいち自身は無いが・・・まぁ、なるべく上手く使ってみるか」
「生徒会長、一挺私に渡しなさい」
「はいよ」
「じゃあ、ナクドマルドで!」
「OK!!」
僕達はナクドマルドに向かってなるべく急いで移動を開始した。
それからしばらくして銃声が鳴り響き始めた。
走り抜けていく町は殺伐としていて、物音一つしない。
車は道路を走っておらず、道端でひっくり返ってたり、焦げてたりしていた。
一体、何があったのだろうと思わずにいられない。思わずにいられるわけがないのだから。
しばらくしてナクドマルドまであと数分の所に差し掛かった時。
谷口が僕の肩を叩いた。
「悪い。トイレ行きたいから先に行っててくれないか?」
「ナクドマルドですれば良いじゃないか」
「いやぁ、じつはさ、我慢してたんだ。ずっとさ。だけどもう無理だぜ、マジ」
「仕方ないなぁ」
「ちょっと銃邪魔になるから持っててくれ」
「でも」
「大丈夫。ちょっとだけだから。危なくなったら小便しながら戻ってくるさ」
「それは勘弁して欲しいな」
谷口は笑いながらどこか人目の付かない場所へと走っていった。
僕はそれを見送ると涼宮さん達の後ろを付いていった。
それからしばらくしてだろう―――後方で爆発が起きたのは。

<SIDE TANIGUCHI>

「こうでもしないと、あいつらを守れないからな」
俺は手に持っている手榴弾を片手に後ろから迫っているゾンビの集団の前に立っていた。
誰一人気付いていないというのは正直驚く事だったが、おかげで助かった。
ゾンビの集団をもっとも効率よくぶっ飛ばす方法というのは集団の真ん中で爆発させる事だ。
集団の先頭で爆発を起こしても爆風の範囲は手榴弾を中心に半分の180度しか及ばない。
しかし、集団の真ん中で爆発を起こせば爆風の範囲は周囲360度に及ぶ。
真ん中に投げ込むという手もあるが、万が一弾かれればチャンスを逃す事になる。
せっかくの手榴弾なんだから、ある程度巻き込む数は多い方が良い。
いきなり死に役に徹する自分に嫌気が差す。でも、良いさ。
そこに俺は忘れ物をしている。だから取りに行くだけだ。
俺の忘れ物。それは、誰かの為に何かをするという事。
「WAWAWA忘れ物~♪」
思えば最近自分の事しか考えてなかったもんな。
女をナンパしまくって、自分の思いを人に伝えるだけで意見を聞いた覚えがない。
何をいきなり思い出してしまったんだろう。そうすればこんな事しなくて済んだのに。
でも、これで良いんだ。自分が死んでも、他人が少しでも助かるなら。
ピン、と手榴弾の栓を引っこ抜く。
そして、ゾンビの集団へと身を低くして突っ込む。
キョン。国木田。涼宮。その他諸々。
俺は、お前等全員を死んでも忘れない。
あぁ、そうだ。
「涼宮・・・俺は、お前が好きだったよ」
ゾンビの手が俺に纏わり付く感触がする。
ふと、カッと閃光が煌いて自分の体がぶっ飛ぶのを感じた。
意識が一気に失せていく。
みん―な――さ――よ―――う――――な―――――――

<SIDE KUNIKIDA>

「な、何!?」
涼宮さんが少しだけ混乱して叫ぶ。
遠くて粉塵が上がっている。何があったのか。
「谷口・・・」
その手榴弾が谷口の物だという事を僕は何となく理解した。
「・・・大丈夫だよね。先に行ってくれって事は、後から来るって事だもんね・・・」
よくよく考えれば逃げ出していきなり死ぬなんて常識的にありえない。
そうだ。パニック映画だって映画の世界で数時間は逃げ回っているじゃないか。
しかし、不安が払拭出来ない。
僕はむしろこのまま帰ってこないと確信さえしていた。

<SIDE KYON>

「あれは・・・爆風!?」
学校で緑色の両生類っぽい爬虫類のような化け物を退治し、急いでナクドマルドで向かっていた俺達は空に舞う粉塵を見た。
爆音と共に舞い上がったそれは音とその様子で結構近くで上がった物だと解る。
急いで俺達はその場所へと向かった。
そして、その場所を見て俺達は絶句した。
多量のゾンビ達の死骸が転がっていた。
どれもこれも焦げて、中には燃えている死体も居た。
「・・・」
その中にあった、北高の男子制服。それを拾い上げて裏の名前を書く欄を見る。
谷口。
そう書いてあった。
「嘘、だろ・・・」
「まだ解りませんよ」
後ろから見てきた古泉がそう言って俺の肩をポンと叩く。
「あぁ・・・そうだな」
俺達は気を取り直してナクドマルドへと向かう。
谷口の制服を手に握りながら。

その頃、学校からあいつがこちらに向かって突き進んでいた。
「はん・・・どぉ・・・ぼぅ・・・ル・・・シヨう・・・・・」

《!WARNING!》次回予告《!WARNING!》
自爆した谷口は一体どうなったのか。死んだのか。あぁ、きっとそうだな。
ナクドマルドに逃げ込んだ俺達はそこで一回作戦を練る事にした。
そんな最中にやはりというか、なんというか最強のクリーチャー岡部タイラントが現れる。
いつになったら世界が戻るのか解らないそんな中で俺達は生き延びるために頑張る。
意味もなく岡部が最強の世界。プリンとアナルの狭間を彷徨う物語は意味無く突き進む。
次回、ながとぅーみー第六話「逃げてるぜベイベー★★」
「ロケットランチャー導入!!」


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