音の周波数成分が、狭い周波数範囲ごとに別々に処理されていると仮定すると、多くの精神物理学的なデータが統一的に説明できる。この、一つ一つの周波数範囲の処理単位のことを臨界帯域という。臨界帯域の周波数幅は、中心周波数の関数として表され、500[Hz]以下に対しては常に約100[Hz]となり、 500[Hz]以上に対しては中心周波数の5分の1程度となる。純音成分に、同時マスキングを最も及ぼしやすいのは、その純音成分を中心とする臨界帯域に含まれる他の成分である。複合音や雑音の音の大きさの知覚に関しては、臨界帯域ごとに、音エネルギーが音の大きさ(ソーン値)に変換され、全ての臨界帯域にわたって音の大きさが加算されると考えれば、かなり良い近似が得られる。ひとつの臨界帯域は蝸牛の基底膜における一ミリの長さに対応している。




雑音が純音をマスクする場合、純音の周波数を中心とした特定の狭い大域内の成分だけがマスキングに貢献する。この大域を探すには、マスクされる純音の周波数を中心とした、きわめて狭い大域の雑音によるマスキングを求め、つぎに大域をじょじょに広げていくと、ある大域以上に広げてもマスキングが変化しない大域はばがでる。これが臨界帯域幅。
周波数分析のバンド幅に相当する帯域を臨界帯域といい、この臨界帯域ごとにマスキング効果を持つと考えることができます

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最終更新:2007年01月24日 19:22