-そはあらゆる大地に根差すもの-

-そは全獣の骨持つ竜と、万物の知恵を求めし人とを併せた叡智の鎧-

-そは太陽と風と水をともがらとする魔法の騎士-

-そのものの名は、樹竜号-

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●独自I=Dの設計

【開発コード:樹竜号(ジュリュウゴウ)】

設計コンセプト:レムーリアで活動可能、なおかつ高い詠唱能力を持たせるために、極限まで自然の力を利用することを設計思想に置いた。

 

想定活動領域:陸上および水上、水中。

基本デザイン:肉厚にして重心の安定した半竜人型の金属製骨格と、それに見合ったフォルムの特殊な複合装甲を使用。翼、頭部、尾、手足の部分的形状以外は基本的に人型である。何より特異的なのは、装甲を含め、そのパーツの大半が生きた樹で構成されていることだ。

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【特殊パーツ解説】

 

複合装甲「樹皇(ジュオウ)」:皇樹号の基本パーツ。魔法的に生きた樹によって構成された筋肉とも言うべきもの。金属製骨格に絡みつくようにして存在しており、関節部やコクピット周辺などの急所を、樹の肉に金属装甲を埋め込むような形でカバーしている。つまりこの機体は、浅い樹色の非滑らかな表面と、金属的な滑らかな平面・曲面の2パターンを上手に組み合わせて美的にも強力にデザイン成型可能なわけである。形状の美は魔力の強さと密接に結びつく。

琥珀型魔導レンズ:特殊な加工を施すことで魔法術式を内包した琥珀。大半が樹製である装甲と自然な形でつながっているため、強い魔力を穏やかに励起可能。また、レンズに入り込んできた光はこの術式に反射し、美しい囚われ人となる。種類は以下の3つ。

 1.流体制御型レンズ:風と水のような流体を制御。
 2.光熱制御型レンズ:太陽光を制御。
 3.形状統御型レンズ:複合装甲「樹皇」を制御し、機体の動きに伴う微小な変形に対応する。

金属製骨格:魔法術式を刻み込み、駆動系としている。半竜に模したことで、純粋な人型には宿らぬ、より強い力を魔的に秘めることに成功した。

立体連動型歯車魔法陣:コクピット周辺のみに、魔法術式によって駆動系を動かすために存在する、ごく単純な歯車機構。樹製の歯車に刻み込んだ魔法陣が立体的に連動し、精緻な機体コントロールを可能とするレベルの高等術式を多彩に成立させる。

理力球:樹製の基本パーツを動かすために、関節部に埋め込まれた大型の珠。人型の動きを取れる程度に装甲で覆っており、術式を彫り込んだ水晶製。

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【コクピット】

 

機体制御を主に担当する上段席と、詠唱制御を主に担当する下段席とに分かれている。

コンソールは水晶製。内部の明かりはヒカリゴケ。シートは全体の樹部分のコアとなる樹で出来ている。(装甲などは根で、ここが幹)

小さな枝葉があちこちから生えていたりも。

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【武装解説】

 

剣:両刃。刃が樹製、刀身部が金属製。大地に突き立てることで地脈と連動し、強い補助となる。その特性ゆえ、形状に反して刃物ではなく鈍器扱い。

盾:流体制御型レンズを中央に埋め込んだ、表面を樹に分厚く覆われた金属製の盾。物理的強度は低いが、翼と連動して詠唱による魔法障壁を作り出すための補助具として作用する。

翼:流体制御型レンズをそれぞれ5つずつ埋め込んだ竜の翼。これによって水中を移動し、あるいは盾と共に風の魔法障壁を生み出す。その見た目とは裏腹に、大気中から水分を集め、樹製の体を維持するという重要な役割を担っているため、残念ながら単独で飛翔するだけの能力は持たされていない。根の絡んで出来たような見た目をした、やはり樹製のもの。

足:流体制御型レンズを1つずつ足の甲に埋め込んである。翼と同じく、地中から水分を集めて機体を維持する機能を持っている。勿論水中では推進力の補助として用いられる。

肩:前後に露出するほど大きな光熱制御型レンズを埋め込んであり、これによって太陽光を収束、詠唱式の魔法レーザーを実現可能とした。普段は樹製の機体を維持するために、その光熱をエネルギーに変換して循環させている。

胸部中央および首裏:大型の形態制御型レンズが埋め込まれている。ことに金属装甲で覆われた胸部中央のものは大きく、機体制御の中核を担っている弱点である。一方首裏のものは人間とは異なり機能的な急所ではなく、両肩部のレンズと二等辺三角形を描いたり、翼のそれと連動したりして、光や風のブレス攻撃を可能とする、詠唱攻撃の要として働いている。

【詠唱一覧】

詠唱式太陽砲<コハク>:肩部ないし口蓋部より発射する、光熱レーザー。晴れの日や昼しか使えないという重大な欠点を持つが、物理的に太陽光を収束させてやることで歩兵による設定的強化が可能であるという点に置いて特質を持つ。

詠唱式震動砲<メイドウ>:口蓋部より発射する、空間震動式ブレス攻撃。流体制御によって震動を起こしているため、陸上のみならず水中でも発射可能。詠唱攻撃の主力となる。洞窟内のように構造的にもろいところで使うには危険。

詠唱式結界壁<ツムジ>:翼と盾によって形成される空間震動型の障壁。物理的耐久力が低い樹製という不利を補うために備えられた能力である。

詠唱式水流制御<キリュウ>:翼と足に設置された流体制御型レンズによる水中航行である。半竜型の骨格と装甲を採用したのは、水中機動における抵抗を減らすためでもあった。残念ながら機体制御とあわせて手一杯になってしまうため、攻撃に転化出来るほど強力ではない。

【その他特徴】

長所:樹なのでいい土といい空気があれば良く育つ。(育つといっても分裂したりはしないで、機体が休まるといった程度)

短所:機体のつくりが特殊なので生産や整備がやや困難。

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【ヴィジュアルイメージ】

竜の頭部、尾、そして翼を持った、金属の装甲を埋め込まれた樹製の短躯な巨人。
樹製といっても、もっとも成長しやすい根で構成されているため、表面とかはうねうね。

熱ブレス攻撃時には、熱に弱い機体から放熱するために尾が解放され、背骨に沿って一直線に白い蒸気を吹き上げる。

また、光を収束している状態では、金色の翼がさらに一対追加されたような、四翼の圧巻な姿となる。

口からのブレス攻撃時には四足で踏ん張り反動に耐える。


設計者:城華一郎@レンジャー連邦

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最終更新:2008年05月02日 21:23