ぽーん ぽーん ◆RW6PC/GPu.氏
「はぅ~……どうしよう」
ランドセルを置き、さくらは道路に座り込む。
御腹いーっぱいにエビフライを食べて……布団に入ってそれで目が醒めたらさっきの場所にいて。
それで「タマシイのセンテイ」をやるから殺し合えって言われてこのランドセルを渡されて。
放り出された場所は、廃ビルが立ち並ぶ海の見える道路。
こんな風にボーっとしてる間にもこの場所では殺し合いが繰り広げられている。
鍵もカードも無い状況……さてどうする?
「とにかく……小狼くんに会わなきゃ、二人で力を合わせれば――」
そこで一呼吸置き、顔を叩いてからハッキリと言った。
「絶対、大丈夫。こんな場所抜け出せるよ」
それは、無敵の呪文。
どんなときだって、この言葉に勇気を貰い。この言葉で、乗り越えてきた。
ここでも、その力は衰えてはいない筈。
「……そうだ、私のランドセルには何が入ってるんだろう?」
置いていたランドセルの中からはいっている物を出してみる。
ランドセルを置き、さくらは道路に座り込む。
御腹いーっぱいにエビフライを食べて……布団に入ってそれで目が醒めたらさっきの場所にいて。
それで「タマシイのセンテイ」をやるから殺し合えって言われてこのランドセルを渡されて。
放り出された場所は、廃ビルが立ち並ぶ海の見える道路。
こんな風にボーっとしてる間にもこの場所では殺し合いが繰り広げられている。
鍵もカードも無い状況……さてどうする?
「とにかく……小狼くんに会わなきゃ、二人で力を合わせれば――」
そこで一呼吸置き、顔を叩いてからハッキリと言った。
「絶対、大丈夫。こんな場所抜け出せるよ」
それは、無敵の呪文。
どんなときだって、この言葉に勇気を貰い。この言葉で、乗り越えてきた。
ここでも、その力は衰えてはいない筈。
「……そうだ、私のランドセルには何が入ってるんだろう?」
置いていたランドセルの中からはいっている物を出してみる。
まず出てきたのは自分の背丈ぐらいありそうな少し輝く大きな剣。
ランドセルから出してみたはいいもののとても重くて振り回せそうには無い。
最後に出てきたのは手袋、これといった特徴は無かったが付いて来た解説書によると「ある程度の重い物が持ち上げられる」らしい。
試しに填めて見るが、これといって力が湧いてくる実感も無い。
さっき持ち上げることすら出来なかった剣を持ち上げてみると……。
「あ……か、軽い!」
持ち上げられなかったさっきとは違い、少し振り回せるぐらいまで力が上がっている。
縦にも横にも振り回す事ができるようになった、これで戦える。
そして――――人を殺すこともできる。
首を横に素早く振り、嫌なイメージを払拭する。
人を殺すことだけは真っ平御免だ、他人の血を浴びてまで生きたいとも思わない。
最後に出て来たのはポテトチップスの袋……だったのだが、妙に膨らんでいるし中からシャバシャバという音まで聞こえる。
中に入っているのがポテトチップスではないということだけは分かる。
開けるか開けまいか、その場で十数分考え込む。
ランドセルから出してみたはいいもののとても重くて振り回せそうには無い。
最後に出てきたのは手袋、これといった特徴は無かったが付いて来た解説書によると「ある程度の重い物が持ち上げられる」らしい。
試しに填めて見るが、これといって力が湧いてくる実感も無い。
さっき持ち上げることすら出来なかった剣を持ち上げてみると……。
「あ……か、軽い!」
持ち上げられなかったさっきとは違い、少し振り回せるぐらいまで力が上がっている。
縦にも横にも振り回す事ができるようになった、これで戦える。
そして――――人を殺すこともできる。
首を横に素早く振り、嫌なイメージを払拭する。
人を殺すことだけは真っ平御免だ、他人の血を浴びてまで生きたいとも思わない。
最後に出て来たのはポテトチップスの袋……だったのだが、妙に膨らんでいるし中からシャバシャバという音まで聞こえる。
中に入っているのがポテトチップスではないということだけは分かる。
開けるか開けまいか、その場で十数分考え込む。
「迷ってても、仕方ないよね」
そう言って、僅かに重いポテトチップスの袋を持ち上げる。
カッターや鋏は無いので仕方なく手を使って開けるが……。
「う~~~~ん、かったいなぁ……」
手で開けるときの唯一の欠点、開け難いこと。
袋の上のほうを持ち何回かに分けてひっぱるさくら。
そう言って、僅かに重いポテトチップスの袋を持ち上げる。
カッターや鋏は無いので仕方なく手を使って開けるが……。
「う~~~~ん、かったいなぁ……」
手で開けるときの唯一の欠点、開け難いこと。
袋の上のほうを持ち何回かに分けてひっぱるさくら。
一回目で諦めていれば、中身を知らずに居られたのに。
「あとちょっと…………よしっ!」
最後の精一杯の力を込める。
ぱんっ、と破裂音に似た音を発し。ポテトチップスの袋は二つに裂けた。
その勢いで中から飛び散ってきたのは赤い液体を反射的に手で塞ぐ。
殆どは身体に飛び散り服を大きく朱色に染めた。
傍に置いていた聖剣にも血の斑点が飛び散り。
防げなかった分の血が顔にべっとりとひっつく。
手を元に戻し、ゆっくりと転がっている中身を見た。
同時に、妙な臭いにも気がついた。だが、遅かった。
最後の精一杯の力を込める。
ぱんっ、と破裂音に似た音を発し。ポテトチップスの袋は二つに裂けた。
その勢いで中から飛び散ってきたのは赤い液体を反射的に手で塞ぐ。
殆どは身体に飛び散り服を大きく朱色に染めた。
傍に置いていた聖剣にも血の斑点が飛び散り。
防げなかった分の血が顔にべっとりとひっつく。
手を元に戻し、ゆっくりと転がっている中身を見た。
同時に、妙な臭いにも気がついた。だが、遅かった。
「……あ、あ……きゃああああああ!!」
目を開いた先には、名も知らない女性の首が。
その眼は同行が開いており。焦点も合っていなかったが、不思議とさくらのほうを向いていた。
首は自分が殺してそこに置いたかのように血溜まりの真中に居た。
目を開いた先には、名も知らない女性の首が。
その眼は同行が開いており。焦点も合っていなかったが、不思議とさくらのほうを向いていた。
首は自分が殺してそこに置いたかのように血溜まりの真中に居た。
二つに裂けたポテチの袋を放り出し、さくらは気がつけば走り出していた。
今とにかく思うことは、愛する人、小狼の無事。手遅れになる前に会いたい、会いたい、会いたい。
今とにかく思うことは、愛する人、小狼の無事。手遅れになる前に会いたい、会いたい、会いたい。
血溜まりの中の首は走り去るさくらの行く方向をずっと見つめていた。
いや、さくらを見ていた訳ではなかったのかもしれない、何か別の――――――。
いや、さくらを見ていた訳ではなかったのかもしれない、何か別の――――――。
首が笑ったような気がして、一度だけ振り向いた。
視界に映った首は笑っては居なかったが、顔という仮面の裏で笑っている気がした。
視界に映った首は笑っては居なかったが、顔という仮面の裏で笑っている気がした。
【H-7/海岸沿いの道路/一日目/朝】
【木之本桜@カードキャプターさくら】
[状態]:血塗れ、パニック
[装備]:パワフルグラブ@ゼルダの伝説、ラグナロク@FINAL FANTASY4
[道具]:支給品一式。
[思考・状況]
基本行動方針:小狼と合流する、襲われたら撃退する(不殺?)
第一行動方針:……首。
第二行動方針:協力してくれそうな人を探す。
[状態]:血塗れ、パニック
[装備]:パワフルグラブ@ゼルダの伝説、ラグナロク@FINAL FANTASY4
[道具]:支給品一式。
[思考・状況]
基本行動方針:小狼と合流する、襲われたら撃退する(不殺?)
第一行動方針:……首。
第二行動方針:協力してくれそうな人を探す。
※神谷薫の偽遺体(首のみ)、それを包んでいたポテチの袋はH-7に放置してあります。
- 【神谷薫の偽遺体@るろうに剣心】
非常に良く出来た薫そっくりの遺体、本物の人間同様腐る。
外見だけでは分からないが解体してみると人形だという事がわかる。
首の断面が見えているので冷静なキャラなら……?
外見だけでは分からないが解体してみると人形だという事がわかる。
首の断面が見えているので冷静なキャラなら……?
- 【パワフルグラブ@ゼルダの伝説】
ある程度重いものを持ち上げられるようになるグローブ。
原作では確か大岩程度までOKだったはず。
ただ、物を持つ(持ち上げる)という点に関してのみの強化なので殴ったり胡桃を握りつぶしたりは出来ません。
(原作でも、手に入れても剣の攻撃力はあがりません)
原作では確か大岩程度までOKだったはず。
ただ、物を持つ(持ち上げる)という点に関してのみの強化なので殴ったり胡桃を握りつぶしたりは出来ません。
(原作でも、手に入れても剣の攻撃力はあがりません)
- 【ラグナロク@FINAL FANTASY4】
最強クラスの聖剣、原作ではダークバハムートが守護している。
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