その日の活動もごくごく普通だった。
ハルヒが何処からかパクってきた大量の漫画本を読んでた以外はな。
だが、俺はすぐに後悔することになる。異変はすでに起こっていたことを。

活動を終え、家に帰って夕飯食ったらあとは寝るだけだ。
一日の終わりに入る風呂は最高だね。
服を脱いで浴室に入って、まず俺はシャワーを浴びる。
「あー・・・」
疲れが流れ落ちるようだ。ほら、なんか黒いのが頭から落ちてるし。
「は?」
いやいやいやいや、黒いのって何だよ俺。
いつもより妙に重い頭を摩ると、絡み付いてきたのは髪の毛だった。
「った」
引っ張ってると痛いって事は生えてるって事だ。
おいおいたった数秒で髪の毛が伸びるはずないだろと思いながら、
ふと視界に違和感を感じて自分の体を見た。
「・・・なにこれ」
おっぱいがあった。マイサンはいなかった。
「なんじゃこりゃああああああああ!」
ジーパンが似合う刑事の台詞のように絶叫する俺。
な、なんで俺が女になってるんだ?
よしとりあえず落ち着いて素数を数えるんだ。
1・2・3・5・・・
「って落ち着けるかー!」
何1人漫才なんて寂しいことをやってるんだ。
とにかく水でも被って落ち着こうじゃないか。
「うお、冷たっ」
暖かい春とはいえ冷水は流石にきついな。
でもお陰で目が覚めたぜ。
「お?」
再び自分の体を見ると、見られたブツがあった。
ははは、なんだ夢だったのか。
全く自分が女になるなんて幻を見るとは、俺も溜まってるのかね。
はぁいらん汗かいた。風呂に浸かって疲れをとるとしよう。
ざぱーん。ぼいーん。
「・・・」
あれ、なんでまた俺の胸が膨らんでんの?
まさかハルヒが昼間読んでた漫画っつーのは。
俺は嫌な予感をびしびしと感じながら浴槽から出てシャワーを手に取る。
どうか思い過ごしでありますように思い過ごしでありますように!
はい、コールドON。
「うん、あるな」
お帰り、マイサン。次、ホットON。
「うん、ないな」
こんにちは、おっぱい。
「・・・・・・」
だああああやっぱりぃい!
誰だハルヒにら○ま1/2なんて見せた奴は!
しかも何で俺なんだ。 古泉にしとけよそこは。
「取り敢えず、水浴びて出るか」
あんまり長いと妹が痺れを切らして突撃してくるからな。
兄が姉にもなるなんて知ったらどんな顔になるか想像もつかん。
さっさと着替えて長門に連絡するか。毎回頼ってすまんな、長門。
明日は土曜日だが珍しく探索はないし、ついでに図書館にでも誘ってみるか。

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最終更新:2020年08月16日 02:17