(ニ)

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─メガ、イタイ─

─ココハ?─

─ ボクハ?─




『警告。警告。実験体が脱走した模様。繰り返す。実験体が・・・』

アラートとともにマッドサイエンティストDr.フライヤーの怒声が響く。

「この馬鹿者どもが!!!一刻も早く探しだし、捕獲せよ!No.23にはまだ『教育』が済んどらんのだ!えぇい!とっとと行けい!!」


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「なんで君はそんな考えしか出来ないかなー!?石?頭が石で出来てるの?」
「何だと!」

ここは爆愛戦隊レンレンジャーの秘密基地兼研究所兼博士宅兼隊員溜まり場である。今日は言条アスミ(バクアイグリーン)と絵斗イヅル(バクアイブラック)の喧嘩の声が鳴り響き、部屋の隅には村雲ケンパチ(バクアイレッド)が正座をしていて、それを卯ノ花ミハネ(バクアイピンク)が睨み付けていて、それらの様子を西薙エン(バクアイブルー)と星藍博士が優雅にお茶を啜りながら眺めていた。
泣きながら帰ってきた卯ノ花を見て言条がキレる。村雲は卯ノ花を泣かせたのと任務中に女体を触っていた罰で強制的に反省のポーズを取らされる。事の次第を説明すると今度は絵斗に対して説教を始めて、それが喧嘩の原因となった。

「我が剣と技は飾りじゃない!正義を成し、悪を斬るためにあるのだ!」
「斬ってもいいけど殺しちゃ駄目!」
「不殺など我が流派には無い!」
「じゃあ作りなさいよ!」「簡単に言うな!」
「兎に角駄目なものは駄目!君が殺そうとした人がもしかしたら将来私の・・・(ゴニョゴョ」
「何だ?はっきり言うがよい」
「うるさーい!駄目なものは駄目なの!」

遠くの方から「そうだー殺しは駄目だー」っと小さな村雲。そしてキッと卯ノ花に睨まれる。

ばーん!と扉を開ける絵斗。振り向き様に、

「悪は死なねば治らぬ!それに、今さら生き方は変えられぬ・・・」
「この分からず屋!」

ばたんっと勢いよく扉は閉められて絵斗は出て行ってしまった。言条は追いかけようとするが、扉の前で躊躇ってしまっている。頭を掻いて地団駄を踏み始めた。

「リーダー」

今まで静観していた星藍博士が西薙に目配せして頼んむ。

「わかってるよ。
アスミさん、ここは任せてくれないか?」
「エンさん・・・。うん。」

西薙は静かに部屋を出て行った。シーンと静まり返る部屋。

「な、なぁ。もういいか?」
「ダメ」

村雲の反省のポーズは




(空馬)

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最終更新:2010年04月25日 16:51