信乃と別れ街中に向けて歩き出す
すると前からたけきの藩民の化野‘IMAP’忌々が歩いてきた
ちょっとした荷物を抱えている
「こんぱんだーです、化野さんお出かけですか?」
こんぱんだーはたけきの藩で浸透している挨拶である
略してぱんだーとされる事もある
「こんにちわ、ええ、ふらりと一人旅に」
「そうなんですかぁー、いいですねぇ、一人旅」
「ええ」
「あ、ちょっとお願いが・・・」
「なんですか?」
おもむろに懐から赤い褌を取り出す
「この褌となんか交換してください」
すると化野は動じもせずに石を拾うとこう言った
「ではこの道に落ちてた石ころと・・・」
「そ、そうですか・・・・ありがとうございます」
「それでは」
「はい、お気をつけて」
別れた後に
「取り敢えず、まずは洗濯かな・・・油処理にでも使うかなぁ・・・」
と聞こえたのは内緒だ



街中まで来るとたけきの藩民のこんこが茶屋でたけのこの天ぷらを食べていた
「こんぱんだーです、こんこさん」
「おう、こんぱんだー」
隣に座り石をさしだすボロマール
「これと、なんか交換してください」
「え?石ころと?」
「はい」
満面の笑みで応えるとどこから出したのかこんこは紙と筆を出し褌と書いた
「じゃ、これと」
「はいな、ありがとうございます」
ボロマールは褌掛け軸を手に入れた
「それでは」
「ほな、さいならー」
席を立ち茶屋を出ようとするボロマール
その時、いきなり厨房からたけのこの様な生物が飛び出してきた
「「たけのこー!?」」
ハモる二人
そして、こんこに噛み付くたけのこ?
「か、かみつ・・・・・(がぶっ) ぎゃぁー!!」
茶屋からすごい勢いで走り去るこんこ
「・・・・・・・・」
その後、代金を払ってからボロマールは茶屋を後にした



繁華街の方に歩いていくと威勢のいい声が聞こえてきた
「へい、らっしゃい、奥さん今日は威勢のいいたけのこ入ったよ」
「じ、二郎さん?」
そこにはたけきの藩民の二郎真君がなぜか野菜?を売っていた
「よう、ボロマールじゃないか」
「・・・・・・こんぱんだーです」
とまどうボロマール
その間にも売れる野菜?
「毎度あり。噛み付かないように絞めておきますね。威勢のよすぎるたけのこだぁ、こんだけ生きがいいんだ。うめぇぜ。お気をつけて!」
「・・・・・・さっきのはここのたけのこか」
「ん、なんか用でもあるのかい?」
試食用のたけのこ?の刺身を食べながら言う二郎
「あ、そうだ」
本題を思い出すボロマール
「この褌掛け軸となんか交換してください」
「ふ、褌か?あの士魂号フィギュアと交換しよう。だから褌野郎から更正してくれ・・・・」
といい店の前にある大人ほどの大きさのある人形を指差した
「ありがとうございます、しかし、更正はできない相談ですね」
満面の笑みのでそういうと、二郎はこう言った
「・・・・・そうか、あんま無茶すんじゃねぇぞ」
「はい、それじゃぁ」
別れを告げ士魂号フィギュアを担ぎ歩きだした



「ぱんだー、ボロマール」
通りを歩いていると後ろから声をかけられた
「こんぱんだーです、TAKAさん」
後ろを向くとたけきの藩民のTAKAがいた
道行く人(主に男性)からの視線がイタイ
「どうしたの?その士魂号」
「あ、これ知ってるんですか?」
背中に担いだ人形を地面に下ろす
「ええ、スピリットオブサムライ 士魂号でしょう」
「そうなんですかー、一つお願いがあるのですがよろしいでしょうか?」
「なんでしょう?」
人形を差し出しながら言った
「このフィギュアとなんか交換してください」
すると、TAKAは持っていた本を差し出し言った
「うーん・・・・・ワタクシのこの榊ガンパレ全セットの写本なんてどうでしょう?」
「はい、ありがとうございます、それではー」
「はい、また今度」
フィギュアを担ぎ歩き出すTAKA
「どこ行こうかなー」
別の方向に歩き出すボロマール



歩きながら物思いにふけっていると人とぶつかってしまった
それはたまたま遊びに来ていたよんた藩国民の雷羅 来だった
「あ、すいません、少し考え事をしていたもので」
「いやいや、うちも余所見をしてたしな」
謝り合う二人
「ここで会ったのも何かの縁、不躾なお願いではありますがこの榊ガンパレ全セットの写本と何かを交換していただけませんか?」
「 おお、なんか面白そうやな、そうやなぁ・・・・」
荷物の中から何かを探している雷羅
「よし、じゃあ、FVBからの特注品の燃料系よんた饅「ステディ オブ ブラック饅」一週間分と交換でどうや?まだうちの藩でも出回ってないレア物やで」
「ありがとうございます、では、よい旅を」
「はい、さようなら」
去っていくボロマール
「あ、そういや、サイボーグ以外は食べたらいかんって言い忘れとったw」
その後、雷羅は誰かの壮絶な叫び声を聞いた気がした



腹をおさえながらもボロマールはカレーのいい匂いに誘われて炊き出しの場所に来ていた
そこにはカレーを貰おうと長い列が出来ていた
しかし、一つの鍋の前にはまったくと言っていいほど人がいなかった
不審に思ったボロマールはその鍋の前まで来てみた
「いらっしゃい、あら、ボロマールじゃない」
そこにはエプロン装備のたけきの藩国藩王たけきのこの姿があった
「藩王様どうしたんですか?」
「亡命させてもらってる身だからね、炊き出しでも手伝おうと思って、二郎達とかもどこかで手伝ってるはずだけどね」
「あ、そうなんですかぁ」
「カレー食べていく?なぜか化野とかこんことかしか食べてってくれないのよね」
この時点で原因は分かっていたが断れなかった・・・
「では、このSB餅一週間分と交換してください」
「あら、ならこの鍋丸々あげるわよ、もう一つ鍋あるし」
「・・・・・・・・・ありがとうございます」
「とりあえず一食分、食べやすいようにお皿に盛ってあげるわね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとうございます」
ボロマールはたけきの藩民なら誰でも知っているたけきのこカレーを食べた
SB餅と一緒でサイボーグ専用のたけきのこカレーを
一口食べるごとに広がるオイルの風味、噛み砕けない機械の部品・・・・ 
「(一日に二回もサイボーグ用の食べ物を食べるとはな・・・・)」
藩王を傷つけないように平然としていたが藩王から見えない所でついに倒れた



目を覚ますと病院のベットの上に寝かされていた
「気がつきましたか?」
声のする方を見ると、神聖巫連盟摂政の七比良 鸚哥がたっていた
「ビックリしましたよ、町を歩いていたら鍋を持ってボロマさんが倒れているじゃないですか、あわてて病院まで運んできたんですよ」
謝るボロマール
「どうも、ご迷惑をおかけしました」
「あんなところで倒れてどうしたんですか?」
「少しカレーを食べ過ぎまして…」
「カレーですか、あの鍋の中身もカレーでしたね」
七比良の指した方向を向くとさっき藩王様からもらった鍋がおいてあった
「中身もちゃんと無事ですよ」
「・・・・・・・・そうですか、ところで、七比良さんはカレーはお好きですか?」
どちらかというと、ボロマールはカレーを早く交換したかった
「はい、好きですよ」
「では、このたけきのこカレーとなにか交換してもらえませんか?」
「はぁ、またですか、いいですけど、何かあったかな・・・・」
懐をさぐり、一枚の写真を取り出す
「じゃ、この藻女様秘蔵写真と交換で」
「ありがとうございます、ちなみにたけきのこカレーは石油・廃材入り。サイボーグ以外には死の食物ですから取り扱いには注意してください」
「ふむ、そうか・・・・、そしたら今度、うちの藩にボロマさんが来たら食べさせてみるか・・・」
「Σなぜにですか!?」
「え、駄目?」
「え、駄目とかじゃなくて・・・・ 死にますから」
「そうか・・・じゃあ、どこかの藩王に食べさせてなにかあったら、たけきの藩の仕業と言う事に・・・」
ボロマールは土下座した
「喜んでたべさせてもらいに行きます」
「フフフ」



七比良と別れ、ボロマールはカレーをあの人に渡したのは失敗だったかもしれないと思いながら病院の廊下を歩いていた
「あ、ボロマールさん、もう体は大丈夫なんですかー?」
前からたけきの藩国民の竹戸 初が白衣姿で歩いてきた
どこから聞きつけたのか竹戸は心配しているようだった
「ありがとうございます、もう、大丈夫のようです」
「それはよかったです」
「そういえば、なんで白衣なんですか?」
竹戸は白衣の端をつまんでみせた
「これですか、今、この病院のお手伝いをさせてもらってるので借りたんですよ、除菌した服じゃないといけないから」
「なるほど、ご苦労様です」
どうやらいろいろな場所でたけきの藩民は手伝いをしているようだ
「竹戸さん、お願いがあるんですが・・・」
「はい、なんでしょう」
懐から藻女様秘蔵写真をとりだす
「はい、いいですけど・・・、この人は誰なんですか?」
「神聖巫連明の藩王様です」
なぜ、そんな人の写真を持っているのかと不思議な顔をしながらも袋を差し出す竹戸
「この中には僕が旅をする時に持っていく物がいくつか入ってるのでそれでいいですか?」
袋の中にはペットボトル(中身は水)、チョコレート菓子、ポケットティッシュが入っていた
「はいな、ありがとうございます」
「いえ、では僕は手伝いに戻るのでこれで失礼します」
「がんばってください」
会釈を交わし二人はその場を立ち去った



町をぶらぶらしていると、ちょうどたけきの藩民の忍潮井レイラインが店から出てきた
「レイラインさん、こんぱんだーです」
「あ、ボロマ様こんぱんだーですー」
少し照れくさそうにする、ボロマール
様づけはおろか、敬称をつけることも敬語も使う事も使われる事も苦手であった
「えーと、お買い物ですか?」
「えぇ、ちょっと盆栽を買いに」
「どんなのなんですか?」
買ったばかりの盆栽をとりだすレイライン
「これです、縁起の樹・万両といって古くから縁起の良い樹として親しまれているんですよー」
「おおう、この赤と緑のコントラストが素敵ですねぇ」
「ふふっ」
「あ、そうだ なにかこの旅の道具セットと交換してもらえませんか?」
「かまいませんよ、じゃぁ、この万両の盆栽と交換しましょー」
「・・・・・・・えっ?買ったばかりの盆栽とですか?」
「はい、元々寄贈用に購入しましたしね」
少し、考えるが他の人から交換してもらったものも大事なものだったかもしれないと思案し、交換してもらうことにする
「そうですか・・・・、では、ありがたく頂戴いたします」
そして、ボロマールは礼を言った後、レイラインと別れた



町外れのただっぴろい空き地に来て煙草を吸おうとして火を出そうとしているとどこかから鳴き声が聞こえてきた
鳴き声はだんだんと大きくなり、それが複数のものだと判別できるようになっていた
「「「「「わん、わん、にゃー、にゃー、みぃぎゃー!!」」」」」
気づいたときには遅かった
後ろには猫と犬の軍勢がすぐそこまでせまっていた
津波のように押し寄せる犬、猫、犬、猫、犬、猫、猫、犬、犬・・・・・・・
「ちょ・・・・待て、コラァァァァァァァァ!!!!」
荒波にさらわれるかのごとくボロマールは猫と犬の軍勢に押しつぶされた
その瞬間、盆栽を遠くにやり、猫と犬の魔の手が届かぬところにおく
蹂躙され地面にうつ伏せになっていると、そこにたけきの藩国民のひわみがあらわれた
「だいじょうぶですか?」
「・・・・・なんとか」
そいえばひわみさんの所には60匹の猫がいたなぁと思いながら、盆栽の無事を確かめる
どうやら盆栽は大丈夫のようだ
「ところで、ひわみさん、なんで犬までいたんですか?」
体についたほこりを取りながらたずねる
「え?ああ、なんか皆お手伝いをしているから、私も何か手伝おうと思いましてね」
「なるほど」
「それで、犬の散歩を引き受けてみたんだけれど、どうせなら家の猫達も連れて行こうと」
「そ、そうですか・・・・」
犬だけでもすごい数なのに、どうせならで60匹の猫まで散歩させるとは、この男(ひと)できるなと思いつつ、踏んづけられて折れた煙草を拾い上げる
「あー、お忙しいところ申し訳ありませんが、この万両の盆栽と何か交換してもらえませんか?」
「うーん」
すると、ひわみはどこから出したのか様々な猫グッズを出すと
「猫マグカップとか猫ストラップとかもいいけど、この可愛い猫のぬいぐるみとかもいいですよね、どれがいいですか?」
「そうですねー、ぬいぐるみもかわいいんですが、他の方とも交換するんでマグカップでお願いします」
そうして、マグカップと盆栽を交換した
「それじゃ、私は散歩がまだ残っているのでこれで」
「はい、ごくろうさまです」


日も沈みかけたころ町中に戻り、ご飯でも食べようかとうろうろしていると、居酒屋から聞き覚えのある声が聞こえてきた
居酒屋に入るとそこにはたけきの藩国民の月光ほろほろがいた
「いらっしゃいませー、ってボロマじゃねぇか、どぉしたんでぇ一人で飲み屋に来るとは珍しい」
「そうですね、でも、それよりも月光さんがシラフで飲み屋にいるほうが珍しいですよ」
「違いねぇ」
「月光さんもお手伝いですか?」
「おう、どうせならいつも世話になってる親父さんを手伝ってやろうと思ってな」
「へー、じゃぁ、注文いいですかー」
「おぅ、何飲むんだ?」
「そうですねー、シシャモと枝豆とお茶ください」
「飲み屋なのに、酒は飲まねぇーのか?」
「ちょっと、まだ、用事があるんで酔うわけにはいかないんですよねー」
しばらく喋りながら夕食をとっていると、店が込み始めてきた
「そうそう、今、物々交換してるんで、このマグカップとなんか交換してくださいな」
「ん、いいぜ、店に置いとくかそのマグカップ、いい酒が入ったんだ、裏に置いておくからそいつと交換だ」
「はーい、ありがとうございますー、それではー」
「おう、じゃあな」
居酒屋を出て裏に回ると高級酒と書かれた酒樽が一個
「ふぁ、酒樽ですかー、ワイルドだなぁ、ありがたく頂戴しますねー」

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最終更新:2007年05月27日 23:16