L:第2都市の建設 = {
 t:名称 = 第2都市の建設(イベント)
 t:要点 = 計画された,人口対策,新しい都市
 t:周辺環境 = 藩国
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *第2都市の建設のイベントカテゴリ = 藩国イベントとして扱う。
  *第2都市の建設によって人口4500万人までの増加に耐えられる土地を得た。
  *第2都市の建設によって経済効果(失業率低下、増収)を得られる。
 }
 t:→次のアイドレス = 貿易港(施設),造船所(施設),ベビーラッシュ(イベント),クーリンガンを祀る(イベント)





-ようこそ 碧波町(あおばちょう)へ-


                
                ☆ヒルザキツキミソウが咲いています。
                ☆灯台の下には広場があります


■計画時の神聖巫連盟の様子

 外貨獲得手段としては「建築」「観光」がメインになっているが、これは豊かな食料生産に支えられ安定して発展した結果とも言える。
 国内で採れた農産物は神仏などのお供えにしたり、行事などで国民に振舞われたりする他、医療用作物も栽培されるようになってきている。


■第二都市建設までの流れ

 古くはアウトウェイ住民の受け入れに始まり、数々の福祉政策の実施、藩都における都市計画の成功による人口の増加と、神聖巫連盟の人口は建国当時と比べて大分多くなっていた。
 そして現在、国民の生活空間は人口の増加に合わせて自然発生的に拡大していたものの、そのままの藩都の市域面積では国民を十分に抱えきれないということで、新しい都市として第二都市の建設が計画されることになった。


■第二都市 計画対象地の概要

 計画対象地には巫領の中から海岸部が選ばれた。それはこの計画が、増加した人口対策としての宅地造成だけでなく、拡大する国の産業育成という側面も併せ持っていたためである。外国から運ばれてきた物資を受け入れるための港、そして藩都や国内各所へと送るための陸路整備も必要だったため藩都北の海岸が選ばれた。
 第二都市計画対象地には元から碧波町(あおばちょう)という港町があったが、基本的にこの町をベースに計画は行われる。
 ここの地形は海岸近くまで山が迫っているところも多く平地はさほど多くないが、生活空間確保のために斜面部分にも計画対象地は広がっている。街の山側の地区から海を見れば、天気のいい日には海岸に広がる漁師町と、斜面を通る道と並んだ商人や武士の屋敷の異なる趣の町並みに加えてどこまでも広く碧い海を一望できる。
 海に近い地区に古くからある家は、潮風から家を守るために防風林を備えているのが一般的である。また海抜も低く水害対策のために屋敷林から蔵から全て石垣の上に建てられている。また同時に小さな船が用意されており、石垣を越える量の水が迫ってきた際には大切なものをもって家族で避難することが出来るように考えられている。

【気候】
 一年を通じて暑すぎず寒すぎずという快適な気温であり、
 北側の湾から街を抜けて山に向かう風は、日本海で水蒸気を含んでから背後の山にぶつかるため、夏場には湿気と夕立を冬には脛まで埋まる程度の雪をもたらす。これは農作物にも大きな影響を与えている。

【流通】
 食料輸出を外貨獲得の手段とし、必要な燃料を外国からの輸入に頼る巫では、流通の管理・効率化が重要であると考えられる。そのため外国との窓口となり、また国内での大規模輸送の要地となる海岸部に新たに都市が建設されることになったのである。


■都市計画概要

【計画】
 またこの計画は国内需要を増やす目的もあるので、実際の建設に携わる人間は国民のみとした。これはセプテントリオンの影響を排除するという側面も持つ。
 計画以前からあった家々のように土地にあった災害対策のなされた建物を多く、早く作ることは多くの資源と職人の手を必要とすることから、実際不可能であった。しかしそれでも新しい都市を作るということで多くの木材、石材が必要とされた。
 そのために大量の資材は、川の上流である南の山々から切り出されてきたものが使用された。石切の技術は資源採掘を行っていた旧アウトウェイ国民から提供され、木材については巫国民が伝えてきた技術が使われた。

【都市間道路の整備】
 計画をする際には、藩都と第二都市の間には複数の道路が用意された。これは,一つの道路への集中を防ぎ,事故をよぼうするためである。また災害などで道路の一部が通行できなくなってしまったとしても流通を停止させないためでもある。
 道路の建設の際には、路面の舗装だけでなく標識など交通に必要な設備も整備されている。あわせて道路の途中にはいたるところに旅行者向けの宿や茶屋などが立ち並ぶようになり,移動中も快適に過ごせるようになっている。


■緑と青の基本計画

 都市整備に伴い、用地確保・建設資源確保のために多くの緑地が失われることが事前に予想されていた。そのため、伐採に際しては慎重に場所の選定が行われ、また開発が行われた部分については植生に合わせて植樹が行われ、急激な環境変化を起こさないように配慮がなされた。これは開発を目的とする都市計画の中でも、自然環境の保全や災害の防止にも注意が払われていたことの現れである。

 また環境についての対策は緑地だけではなく、緑地海岸部・河口付近の開発を行うことで、岸付近の海流の変化、河川からの流入量・成分の変化が予想された。そしてそれに伴う近海の海中環境の変化により海産物への影響が懸念された。
 河口付近に計画された新都市部の特徴として、大きく張り巡らされた水路が挙げられる。水路は都市内での物流を支えると同時に、都市内にきれいな水を循環させることで都市を美しく保つ働きがあった。

【周辺環境への影響評価】
 建設に必要な木材の切り出しも川上の山で行われているが、山岳部の環境破壊は望ましくないため大規模伐採・採掘が行われないように規制と監視が行われた。木を切った分だけ苗木を植え、林業への支援も同時に行われた。
 豊かな山が豊かな海を作るという考えのもと、第二都市に暮らす漁業関係者による山の自然保護の活動も奨励されている。


■施設

【外交窓口としての顔】
 港は他藩国からの人、物資の窓口となるため、関税機能が必要となった。また要人が宿泊することになった際に困らないようにと立派な宿も作られた。

【治安維持】
 第二都市の各所には物見櫓と詰め所が対になって作られる。詰め所には犬士などが配置され、治安維持に効果を発揮する。また櫓に登ることで周囲を見渡すことができ、火災発生時には迅速な対応ができるようになっている。

【ランドマーク】
 海に出た船が港に帰るために大切な灯台も、当然造られた。高い櫓が組まれ、そのてっぺんでは常に光を絶やさない大きな大きな炎が海を照らしていた。
 その足元には広場が作られ、海を眺め潮風を感じられるスポットとして人気である。
 第二都市では農業博覧会会場として広場が提供されている。各藩国の屋台のベースとなる建物は、博覧会終了後には地元の商店に転用される予定であり、格安で国が貸し出すことになっている。


■文化・技術への影響

【食文化】
 元から住んでいた漁師が船上で作っていた漁師料理に加え、藩国各地から集まってきた労働者の故郷の味も様々に寄せ集まり、食事に関しては非常にレベルの高い町となった。新鮮な海の幸を使ったものが特に美味である。
 各種鮮魚をすり身から生まれる練り物が名産である。



【水処理技術】
 アウトウェイ国民の藩都への流入に伴う人口増加の際に問題となった水環境の問題は、この第二都市でも起こりうる可能性があったこと、また港であることからも細心の注意が払われた。
 迷宮の発生などの事実から、地下は危険であり上下水道も地表に作るべきであるという意見も出たが、開渠構造にしてしまうと飲み水が汚染されたり大雨の際に下水があふれて衛生環境が悪化したりするなどの問題が発生することが考えられたので、上下水道の配管は地下に埋設された。
 そして安全な水を届けるために水道橋や浄水場の技術が活かされている。各家庭や商店、工場から河川に直接汚れた水が入らないようにフィルターを設置して川と海を守るようにもなっている。また河川では市民による清掃活動も行われる。

【人口増加と葬祭場】
 人口増加に伴い、死体の埋葬場所の問題も付随いてくることが予想されたので、国営の葬祭場が用意された。
火葬を望む国民用には海岸から南へ下った丘の上に焼き場と墓地が作られた。丘の上から昇る煙は高く高く、残された家族は空を見上げ故人との別れをすることになる。


■結界と宗教

 第二都市は政庁のある藩都と違い、広大な平地に恵まれておらず八卦を利用するような結界を作ることは困難であった。また計画に携わる人員だけではクーリンガンを防げるような結界を作るには知識も技術も足りなかった。
 とはいえ、町ごとに神々を祀るという姿勢がなくなったわけではない。苦難に立ち向かう力を手にするまでの間の護りと力を得てもなお流されるであろう涙が少しでも減るようにと願いを込めて。


文:藻女、ある、雹

絵:みぽりん

編集:みぽりん



最終更新:2009年10月17日 23:57