高位東国人+理力使い+理力建築士+式神使い

 理力隊五月雨部隊(アイドレス名)

ゲームデータ

評価=体格1,筋力-1,耐久力2,外見2,敏捷3,器用5,感覚5,知識4(+2),幸運2

L:高位東国人={
 t:名称=高位東国人(人)
 t:要点=東洋風の服装,東洋風の人材,黒い髪,頭環
 t:周辺環境=和風の王宮
 t:評価=体格1,筋力1,耐久力0,外見0,敏捷2,器用2,感覚2,知識0,幸運0
 t:特殊={
  *高位東国人の人カテゴリ = 高位人アイドレスとして扱う。
  *高位東国人は根源力25000以下は着用できない。
  *高位東国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
 }
 →次のアイドレス:・鍛治師(職業)・侍(職業)・式神使い(職業)・藩王(職業4)

L:理力使い={
 t:名称=理力使い(職業)
 t:要点=長い杖
 t:周辺環境=魔法陣
 t:評価=体格0,筋力-1,耐久力-1,外見0,敏捷-1,器用1,感覚1,知識1,幸運0
 t:特殊={
  *理力使いの職業カテゴリ = 基本職業アイドレスとして扱う。
  *理力使いは詠唱戦行為ができ、この時、詠唱戦((知識+器用)÷2)の攻撃判定は評価+2され、燃料は必ず-1万tされる。
 }
 t:→次のアイドレス = 魔法使い(職業),幻影使い(職業),理力建築士(職業)

L:理力建築士={
 t:名称=理力建築士(職業)
 t:要点=建築図面,小さい杖
 t:周辺環境=浮かぶ巨大な石
 t:評価=体格0,筋力-1,耐久力-1,外見0,敏捷0,器用1,感覚1,知識2,幸運0
 t:特殊={
  *理力建築士の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *理力建築士は詠唱戦行為ができ、この時、詠唱戦((知識+器用)÷2)の攻撃判定は評価+2され、燃料は必ず-1万tされる。
  *理力建築士は陣地作成ができ、防御時、自分を含む3人までの仲間の戦闘判定を評価+2できる。この時、燃料2万tを必ず消費する。
 }
 t:→次のアイドレス = 星見司の塔(施設),宮殿(施設),ダム(施設),緑地化(イベント)

L:式神使い={
 t:名称=式神使い(職業)
 t:要点=式神,御札
 t:周辺環境=東京
 t:評価=体格0,筋力0,耐久力4,外見2,敏捷2,器用1,感覚1,知識1,幸運2
 t:特殊={
  *式神使いの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *式神使いは式神を召喚でき、これを使って闘える。式神はAR12として扱い、その能力は10であり、白兵、近距離、中距離、詠唱戦が出来る。召喚にはAR3を使い、(知識+幸運)/2で判定を行う。その難易は18である。
  *式神使いは防御判定で評価+3を得られる。この時、必ず燃料を1万t消費する。
 }
 t:→次のアイドレス = 玖珂光太郎(ACE),永野英太郎(ACE),神狩り(職業),魔道兵器(職業)

設定

イメージイラスト



設定文

建築士隊とは

 巫連盟には高い建築物はない。というのも、材質のほとんどが木で出来ているため強度的な問題からどうしても平屋造りの建物となってしまうのである。政庁などの国家拠点の一部では石垣やら漆喰やら木材以外を使って作っているが、それらはあくまで戦時下による防衛としての強化である。(もっとも使用量から考えればそれほど多くないため、防衛としての役割よりも強度の補助的な部分が大きいが)
 現在の建築技術ではどうしてもそれ以上のものは作れなかったのであるが、今回ある事件をきっかけに建築に関しての根本的な見直しが行われる事になった。わんわん帝国の諸国へ多数の留学生を派遣し、また軍事、国家重要施設に関しては参謀からの意見も取り入れるなどして、巫の新しい都市計画が始まることが政庁で決定されたのだ。その中心的役割を担っているのが理力建築士達である。

平時のお仕事

 理力建築士達の基本的な仕事は建物を造ることである。だが、大工の代わりの仕事だけが彼らの仕事ではなく、街の区分けや建築物の方向性なども行っており、巫連盟の都市開発計画部署と言っても良い。というのも、国土が戦場となった時に備えて、彼らの理力を用いて国が罠や結界を仕掛けたり、風水学や陰陽道を駆使して呪術が張り巡らされたりと、国土そのものを要塞として運用できるような計画が極秘裏に行われているのである。

建築士達による都市計画

 まず手始めに取りかかったのが政庁の大改修である。現在の政庁は国府の中心としてよりも神社(神を祀る場)としての特徴が勝ちすぎているきらいがある。政教分離(は過言であろうが)をするために宮廷と拝殿を分離させる方向で新たな政庁を作ることになった。これまでは一つであった両者はそれぞれ、宮廷部分を大内裏とよび、拝殿部分を内裏と呼び分けるようになった。大内裏には政務の中心としての宮廷、内裏は王(神)の住まう場所としての王宮(主に姫巫女とそれに仕える者しか立ち入れない場)、とそれぞれを分断したのである。
 次に行われたのが、国防施設の建設である。これまでは城と言うのは名ばかりの木造二階建て砦しか作られておらず、前線の備蓄倉庫、兵の休憩所、その程度にしか使用できないほど貧相な物であった。この砦では籠城さえも出来ないと判断した国防組織は、巫北西部に連なる山の一角に巨大な山城を作り上げることにした。
 このような計画が可能となったところには理力建築士達の力によるところが大きい。建築のために獲得した理力術のおかげで、どんなに巨大な岩であっても軽々と浮かせることが出来るため、山頂へ石垣を運搬することが容易となり、また、山岳にある邪魔な大岩も軽々と破壊、移動ができるので、山それ自体を天然の要塞としつつも山中に二重三重の堀や壁、強固な城や二の丸を作りあげることに成功したのである。ちなみにその城は元の山、榛名山からの地名をとって榛名山城と呼ばれるようになる。
 最後に、現在進行形で行われているのが巫の都市部開発である。これまでの巫の都市部分は単純にいくつかの村を長方形の塀で囲っただけで国都としていたため、都心と言いつつも交通網は整備されておらず、各地区を繋ぐ大通りを除くと、ほとんどの小道が入り組んだ形で作られていた。これは市街戦になれば迷路として防衛の点からは役に立つという意見もあったが、逆に籠城しての戦闘になると物資運搬や民間人の避難の面で不都合が生じるとの意見も存在しており、大幅な見直しがされてこなかったのだが、今回の都市開発計画ではこれら意見を一掃し、いにしえの都を真似た碁盤目の都市建設計画が発表された。碁盤目都市としたのは国防上の理由もあるが、租税や戸籍管理、地域管理などの内政面における処理も現状の区分から多いに楽が出来るようになるとの考えからである。

建築士の装備

杖:理力隊になると全員に長い杖が支給される。これは理力が使える免状みたいなものとも捉えることができるもので、理力隊配属のおりに姫巫女の手によって手渡されるものである。それとは別に建築隊には短い杖が支給される。建築隊の杖が短いのは狭い建物の中でも容易に使用できるようにするためである。建物の中では長い杖を使っているとどうしても壁や天井に突っかかってしまうため、詠唱行為の妨げとなる。それを防ぐために考案されたのが短い杖、というわけである。杖自体は理力隊に支給されている長い杖と同様の能力を持っている。
御札:主に結界術に用いるために使われる。式神を召還するための御札も所持しているが、所有比率で言えば三対一くらいの差はある。戦場において彼らの札は、主に防衛用で使われることが多い。
捩りはちまき:理力隊は知的、というイメージを持たれやすいが、当然ながら体力バカと呼ばれる類の人種も存在している。彼らは理力を用いずに建物を建てる、さながら大工と言っても良い。そんな連中が所持しているのがこの捻りはちまきである。別に何か特殊な仕様があるわけではない。本当にただの捩りはちまきである。ただ見た目大工っぽい方がやる気が出るのだ、ということらしい。
(はちまき所有者は本当にごく一部の人間だけが個人の趣味で持っているものである)

SS<建築士設立の経緯>


 夜も遅い巫連盟、その政庁近くの一角に、今もまだ明かりの灯った店がある。みたらし団子茶房<巫>、政府役人御用達の店である。深夜、というより早朝まで空いているのが人気の秘密であるとかないとか。今日も、丑三つ刻を回ったというのに店内にはまだ二人の客がいる。巫連盟摂政七比良鸚哥と政府役人のみぽりんである。
「摂政さまー、お腹すいたですう〜」
「しょうがないですねぇ。あ、すいません団子の五品盛りを追加で」
 店内に唯一残っている店員に鸚哥が声をかけると、彼女は二人のもとにやって来て申し訳なさそうに頭を下げた。
「すいません、もう材料がなくなってまして、お茶しか出せないんですが……」
「Σ、はうっ!」
 その一言で、目に涙を溜めたみぽりんは鸚哥を睨むように見つめる。
「あの……、何か?」
「お腹すいたですう!」
「材料がもうないんですよ?」
「みぽりんのお腹もからっぽですよお」
 しばらく見つめ合う二人……。
「わかりましたよ。何か持ってくるので、しばらく待ってて下さい……」

 しばらくして鸚哥が<巫>に戻ってきた。細かく切り分けられた鶏肉と小さな四角い缶を手にしている。
「摂政さま、何作ってくれるですか?」
「ここにある調理器具だと焼き鳥がいいかと思いましてね。串もあるし炭火もあるし、きっとおいしい焼き鳥ができるでしょう」
「わーい、鶏さんですう♪」
「あの、すいません……火はもう落としちゃってるんですが……」
「あー、ご心配なく。そんなこともあろうかと着火剤も持ってきてますから」鸚哥は手にした缶を持ち上げて言った。「がそりんと言う他国の燃料だそうですよ。よく燃えるんだそうです。一から炭に火をいれるよりはこれで一気に火をつけてしまいましょう」
「ほえ〜、摂政さまはすごいモノをお持ちですね〜」
「では、みぽりんは鶏に串を刺しておいて下さい。その間に火をつけておきますんで」
 そう言って鸚哥は厨房の方へと向かっていく。
 さて、とは言ったものの、「がそりん」を使うのは初めてのことである。この液体がもえるんだから、炭にかけてやればいいのか? 
 鸚哥は缶の蓋を空けて炭の上にたっぷりと注ぐ。それを囲炉裏の脇に置き、そしてマッチを擦ってその中に投げ入れた。
 これで炭にも簡単に火がつくはず……。

 夜も遅いというのに政庁にはまだ明かりが灯っている。参謀室の片隅で、有馬信乃はあーでもない、こうでもない、と自国の軍事戦略に付いて頭を捻っていた。この国の職業アイドレスは極端に偏りすぎているのである。そのため戦場が違えば戦術も大きく変更させなくてはならない。そこが目下の悩みどころなのである。
 ちょうど疲労と睡魔の狭間でうつらうつらと船を漕いでいたそのとき、政庁の外すぐ近くから、戦場でもめったに聞かないほど大きな爆発音が聞こえてきた。
「な、なんだ!? 敵襲か!?」
 信乃が頭を上げたとほぼ同時に、参謀室の扉が開き、顔を真っ青にした理力式神隊の一人が現れた。
「た、大変です! 巫が、あ、いえ、団子屋<巫>が突然爆発しました!」

 まるで真昼のように明るい団子茶房<巫>。炎は天を焦がすが如く高々と舞い上がっている。周囲には野次馬が集まり、火消し、救急隊などが全力を持って救助活動にあたっていた。
 そこへやって来たのは信乃が率いる理力式神隊である。
「現状はどうなっている?」信乃が身分を明かし、一人の火消しに問う。
「はい、店内にいた客と店員の三名は無事救出しました。あとは火を消せば終わりです。それと、救出した方はあちらにおられるんですが……」火消しの声はそこを境に突然小さくなった。「客はどうも訳ありな方のようでして」
 すっと視線を奥に向けた火消し。信乃はそれをなぞって視線を送った。
「せ、いや、七さんっ! それに、みぽりんさんも」
 危うくいつもの癖で職名で呼んでしまいそうになったところを、とっさに切り替えて鸚哥を、そしてその隣に座っていたみぽりんを呼ぶ。
「あ、あぁ……、信乃さん……」
 黒くすすけた顔の鸚哥が信乃に近寄ってくる。信乃は摂政とみぽりんの手を引っ張って人ごみから離れたところへ連れて行った。
「摂政さま、何がありました?」
 鸚哥はきょろきょろと周囲を見渡して声を潜める。
「じつはですね、炭に火をつけるためにがそりんというものを使ったんですが、突然がそりんから大きな火柱があがったんです」
「ほんとにすごかったですよ! なので危ないと思ったみぽりんが摂政さまを厨房から助け出したら、突然爆発したんですう!」
「ええ、みぽりんがいなかったらほんとに危なかったですね。これはもしや誰かの陰謀でしょうか?」
「ええ〜! 摂政さま、誰かに狙われてるですかぁ!」
「かもしれません。あんな大きな火柱があがったり突然爆発したり、あんな危ないものが燃料として使われるわけがない。きっと誰かが中身をすり替えて……」
鸚哥とみぽりんは真剣な顔つきでああだこうだと推論を並べ立てる。
「摂政さま、一つお伺いしますが。ガソリンの缶の蓋を開けっ放しにして、炭火のすぐ傍においていたりしませんでしたか?」
そんな二人と違って冷めた顔で二人を見ているのは、信乃である。
「え? ええ、たぶん」
 信乃は目を細めて摂政を見つめる。
「ガソリンというのは沸点が低く蒸発しやすいものなんです。それを火の側に置いたままにしておいたから、あっという間に蒸発してガソリンが厨房に充満し、引火して爆発した、というわけです。誰も摂政さまを狙っちゃいません」
「……」
「……」
 鸚哥とみぽりんは無言のまま顔を見合わせていた。
「ど、どうしましょう……」
「お二人のお給料で立て直し、ですね」
「そ、そうだ! 国庫から費用を捻出とか」
「職権乱用です」
「あう……」
「はう……」

 団子屋火災から約数刻。朝も早くから信乃は理力式神隊に緊急召集をかけ、みたらし団子屋の再建を始めた。火は前日のうちに消火され、今そこにあるのは陰のように黒い団子屋の柱が数本立っているだけである。
「どこから手をつけましょうか?」
 信乃の隣で小柄な少女、りっかが尋ねる。彼女もまた理力式神隊の一員であり、朝から呼び出されたくちだ。
「式神に廃材の撤去をさせましょう。その間に敷地周辺に災害対策の結界張りと、建物の基礎結界術を同時進行で行います。りっかさんはこちらの方から手をつけて下さい」
「了解です」
 信乃は手にした建築図面を指差して指示を行う。この図面は火災が鎮火するとほぼ同時にミツキを叩き起こして書かせた、新しい団子屋の設計図である。これまでの平屋造りから、二階建ての個室付きという豪勢な建物になっていた。ただ、建築図面ではこれまでよりも総床面積は広くなっているものの、建物自体の面積は四畳ほど小さくなっている。
 理力の刃で木材を切断し、式神が空を飛んで枠組みを組み立てていく。作業は予想以上に進行速度が早く、その日の夕方にもなろうかという頃には、基礎部分はほぼ出来上がりと言っても良いほどであった。
「あっというまですねぇ〜」
 朝仕事をはじめたときと同じように、信乃とりっかは並んでいた。二人は出来上がった骨組みを見上げている。
「そうですね。式神がいると色々と楽でしたから」
「信乃さん、この能力って戦場で活かせたりしないですかね?」
「どういうことです?」
「ほら、うちの隊は装甲が弱いじゃないですか。だから陣地を作成したり防壁を建てたりとかして防御に使えないかなぁって……」
「あ〜、なるほど」
 信乃は骨組みの団子屋に近寄って、柱をおもいっきり押してみる。
「うん、強度はそれなりにあるようだし、もう少し本格的に建築の勉強をしたら陣地作成や前線の砦なんかも作れるようになるかもしれないですね。ちょっと考えてみましょうか」

こうして、理力式神隊の一部の人間は建築学を学んで、理力建築士という新たな称号を獲得するようになった。

おまけ、後日談

 みたらし団子茶房<巫>。その敷地内に四畳ほどの大きさの屋台がある。その名も焼き鳥屋「六」。今日も夜な夜な威勢の良い店主と看板娘の可愛い声が団子屋を訪れる人の足を止めて客引きを行っていた。
「へいらっしゃい! うちの鶏は取れ立てさばき立て、新鮮だよ!」
「世界中の珍鳥が食べられるですよ〜!」

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