587 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/17(水) 04:34:57ID:nE2ESruP
番外編【理論を実際に習得する(身体能力として身につける)ための考え方】

トルシエ監督が、今の日本代表に「考えて走るサッカー」を教えていますよね。
全力で走ると同時に、頭でも考えなければいけないわけですね。
それを教えるのは、人間にはそれが可能、だからですよね。
「空を飛べば勝てる!だから飛ぶ練習を」なんて無茶を言わないのは、
それが人間に不可能だからです(当たり前ですが)。

会話の話に戻ります。実際の会話の現場は、サッカーの試合と同様、
リアルタイムで事は進んでいきます。じっくり考える時間などなく、数秒です。
話の展開も誰も予測できません。いきなり対応していく、つまり瞬間瞬間に
アドリブでやっていくしかないわけです。

トークスキルが身に付いている状態、というのは、そのような条件下で
無意識に、条件反射的に、いろんなスキルを発揮できる、という状態だと思います。

理論を理解するのは、机の上でです。考える時間はいくらでもあります。
でも、それを無意識に落とし込むためには
いったい、どうやって身につければいいのだろうか?

このように途方に暮れるわけですよね。僕がそうでしたから。。

これを、解決する考えが、
番外編【理論を実際に習得する(身体能力として身につける)ための考え方】
です。

597 名前:マジレスさん[] 投稿日:2007/01/17(水)20:49:03ID:WN7P663o
572ですけど、今日実践してみて誉めるっていうのは手堅い方法だと思った。
基本になるというのがわかる気がする。

想像だが、
トナカイレッスンレベル2以降で自虐的に「自分を落とす」っていうテクが出てくると思う。謙譲語みたいに。
いつも自虐的な会話してると「暗い奴」って思われるが、
普段から良く他人を誉めていれば、逆に相手に親近感を持ってもらえると思う。

今日やってみたけど、当然、会話ベタなんで誉めゼリフがトンチンカンになったりした。
でも「誉めてますよ~」っていう気持ちは伝わるみたいで、相手は悪い気してなかった。
どうやら「ボケ」かましてると思われたみたい。笑ってたよ。

我々のような元々マイナス思考で自虐的な人種であっても、
普段から他人を誉めておけば、自虐話になっても暗くならない。
また、誉め方が上手くても下手でも、どっちに転んでも損はない。
おいしいやり方だと思った。


608 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木) 03:19:55ID:eNR7Sg8l
トナカイです。今自宅に帰って来ました。今日はいろいろ忙しかったです。

また、トルシエではなく、オシムでしたね(笑)
夜中に目が覚めて書いていたのですが、やはり寝ぼけていたのかもしれないっす(笑)

597さん
実践してみてくれて、とても嬉しいです。
ほんとに、その通りです。どっちに転んでもおいしいから、基本なんですよね。


それでは、続きを書きます。
499~501、532~534、554~556、558~559、562、564、566、568~570
582~583、585~587 をふまえて、続きとして読んでください。


609 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)03:35:51ID:eNR7Sg8l
番外編【理論を実際に習得する(身体能力として身につける)ための考え方】についてです。

僕はこれから、レベル2、3、と、いろいろ技術を書いて行く予定ですが、
それらの技術が増えれば増えるほど、頭は混乱して行きます。
当たり前の話ですよね。トークの現場でいろんなたくさんのことを同時に考えられはしませんから。
ですから、僕が書く「理論」を理解していても、それは「身に付いている」こととは全く違います。
よって、理論を理解しただけでは、極端に言えば「何の役にも立ちません」。
無意識の領域に落とし込まなければ、何の役にも立ちません。

そこで、この
番外編【理論を実際に習得する(身体能力として身につける)ための考え方】が
非常に大切になってきます。

これを飛ばすと、いくらここでいろんな技術を書いていっても、
どれも身につけられない可能性が高いかもしれません。結局意味がないことになってしまいます。
ですから、番外編ですが、とてもとても大切です。

ここからが本題です。たとえ話です。
今僕は、飲食の仕事をやっているんですが、これに例えると、非常に理解しやすいです。
レストランやカフェ等、飲食業界で働いた事がある人は、より想像しやすいと思います。

レストランやカフェで働くと、まず初めに「皿洗い」をやらされます。
(皿洗いから入らない所もあるでしょうが、そのへんは今のテーマとは関係ないです)
で、仕事場に着くと、皿洗いばかり、毎日やります。一日、5時間とか8時間とか。

お店の忙しさは、時間帯によって全然違います。
お客が一杯居る時は忙しく、洗わなければいけないお皿の量もグッと増えます。
皿洗いをする人は、それを素早くさばかなければなりません。



611 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)03:52:10ID:eNR7Sg8l
初めは、ただ単に、ウェイターが運んで来る皿を順番に洗います。
しかし、忙しくなると、それでは効率がわるいので、より効率のいい洗い方を考えるよになります。

例えば、ウェイターが
水のグラス4つ、スパゲティの皿2つ、ティーカップ4つ、を運んで来たとします。

まず、汚れの頑固なのは、スパゲティの皿ですので、それを水につけます。
水のグラス4つは、そもそも水しか入ってなかったのだからそんなに汚れていないので
そのまま洗浄機にかけるお皿立てに入れます。そしてティーカップ4つを洗剤で洗います。
その間に、はじめに水につけたスパゲティの汚れも、落ち始めています。
ティーカップを洗浄機にかけるお皿立てに入れた後、スパゲティの皿を洗剤で洗います。

(これは例なので、本当にこれが一番良いかどうかは関係ないです)

まあ、こんなことは難しくもなんともないですよね。バイトのコでも1日もすれば
コツをつかんで、自分なりに効率のいい洗い方を見つけ出して行きます。

ここで言いたいのは、この「皿洗い」という一連の流れは、
考え方によっては、トークと凄く似ているってことです。

まず、リアルタイムです。そして、アドリブが必要です。
ウェイターは、次に、どんな食器を運んでくるか分かりません。
コップ5、大皿4、中皿2、かも知れないし、コップ8、ジョッキ1、鉄板3かもしれません。
店の忙しさによっても、それらの食器をさばかなければいけない(洗わなければいけない)制限時間が違います。




612 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木) 04:02:47ID:eNR7Sg8l
ウェイターが運んで来たら、
その瞬間に、「どういう手順で洗うか?」と自分で考えます。
それを、1日5時間とか8時間とかやるわけです。

初めのうちは、皿洗い以外の事に意識をまわすことはできません。
皿洗いに集中することが精一杯で、今、お店におけるお客さんの入り具合にも
意識を向けられないし、レジの混雑加減にも、どんなオーダーが入ったかにも、意識を向けられません。
ただただ、皿洗いだけで、精一杯です。しかし、皿洗いの技術だけは、上がって行きます。
どんどん、効率良く洗えるようになって行きます。ウェイターが運んで来た瞬間、
アドリブで、どう洗うかを判断して、さばくようになります。

そして、それに慣れてきます。数日たつと、他の事(皿洗い以外の事)に意識を向ける余裕が
できてきます。これは、誰でもそうなります。難しいことではありません。


613 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木) 04:12:20ID:eNR7Sg8l
ある程度、皿洗いをこなせるようになると、店長に
「君、ドリンクも作って」と言われます。

そして、ドリンクの作り方を教わります。
何十種類もあります。一つ一つ、違います。
初めは、作る事はおろか、作り方を覚えるだけで、精一杯です。

その間も、皿洗いはしなければなりません。
店が忙しいとき、皿洗いをして、少し暇になった時を見計らって、ドリンクの作り方を習います。
ドリンクを習っている、今、皿洗いは、ある程度無意識にできるようになっています。
なので、ドリンクを習う余裕が生まれるわけですね。

そして、皿洗いをパパッと済ませて、ドリンクを作る事に集中します。
ドリンクを作っているとき、ドリンク以外の事には意識を向けられません。
ドリンク作りで精一杯です。ただ、皿洗いはできます。


614 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木) 04:20:48ID:eNR7Sg8l
それからまた数日たつと、
数十種類のドリンクの作り方すべて頭に入り、すぐに作れるようになります。
ドリンク作りにも慣れてくるわけですね。依然として、皿洗いもしなければ行けません。

皿洗いと、ドリンク作りの両方をこなしても、自分の意識に余裕が生まれるようになります。
すると次は、「レジもやって」って言われたりします。レジもいずれこなせるようになります。

こうやって、自分が無意識にできる事の範囲を広げて行くんです。

いずれ、その人が無意識に同時にできることが

●皿洗い
●ドリンク作り
●レジ
●オーダー取り
●お客の席への誘導
●料理作り

というふうに、増えて行く事でしょう。



615 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)04:25:18ID:eNR7Sg8l
では、この飲食のポジションを、僕が書くトーク技術のレベルに例えてみます。

●皿洗い-----------レベル1【全てを良い風に解釈する】
●ドリンク作り -----------レベル2【】
●レジ -----------レベル3【】
●オーダー取り -----------レベル4【】
●お客の席への誘導 -----------レベル5【】
●料理作り -----------レベル6【】


飲食の各ポジションをマスターするのとおなじ方法論で、
トークのレベル1~6までの技術を、
無意識に同時にアドリブで、用いる事が出来るようになります。

616 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)04:37:23ID:eNR7Sg8l
初めてレストランに働きに来た人に、店長が
「皿洗いは大事だし、初心者にも比較的簡単だから、まず皿洗いからやってくれたまえ。
皿洗いを教えるよ。」
このように言うのは、理にかなっています。

もちろん、皿洗いだけではなく、レジも、ドリンク作りも料理作りも、お客の誘導も
全てが大事です。だからといって、
「全て大事だから、君に全部おしえるよ。とりあえず全部やってくれ、そのうち慣れるから
では、全部教えるよ。」
と言われても、教えられる方としては、混乱するだけです。
あまり賢いやり方ではありません。全てを同時に教えられても困るのです。

レジも、ドリンク作りも料理作りも、お客の誘導も、全てアドリブが必要です。
お客がどう注文するか、店内の客流れは、という条件のもと
その瞬間に判断しなければいけません。

それぞれ、アドリブが必要ないくつもの項目全てを、大事だからといって同時に
教えられても、マスターできるはずがないんです。

617 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)04:42:45ID:eNR7Sg8l
ですから、まずは、レベル1の技術をマスターして、それが無意識にできるようになってきたら、
つぎにレベル2にとりかかる。会話中は、レベル2を狙いながらも、「あ、思い浮かばねえ」ってなったら
すかさずレベル1を駆使するんです。すでに、レベル1ならば比較的無意識でできるようになっていますので
「あ、思い浮かばねえ」ってなった瞬間、レベル1に戻る事ができるんです。
飲食に例えると、「ドリンクの作り方思い出せねえ」ってなったらとりあえず「皿洗い」に戻る感じです。


619 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/18(木)04:55:41ID:eNR7Sg8l
ここで、大切なのが、マスターしていくべき「順番」になります。

例えば、はじめに、レベル1として「のりツッコミ」をマスタ-しようとしたら、どうなるか。
まず、場数自体が踏めません(笑)。そうですよね。それだけでは会話になりません。
友達との会話に参加して、ずっと「のりツッコミ」ができる瞬間を狙っていても、
そんな瞬間は頻繁に訪れませんから、その間は、沈黙になります。

では、レベル1として「ボケ」を設定したら?これもおかしなことになります。
そもそも、ボケやツッコミというものは、
「内容」だけでなく「誰が誰に対して言うか」に凄く深い関わりがあります。
嫌いなヤツにぼけられても、それが例え面白かったとしても、なんかむかつくでしょう(笑)?
ですから、いろんなことが受け入れられやすい下地をつくっておく必要があるんです。

トークの上達は、スポーツと同じで、繰り返しの練習、場数が必要です。
場数が踏めない技術は、初めに設定すべきではありません。

場数を踏めて、なおかついろんなことが受け入れられやすい下地になる、
この視点から僕は、レベル1は【全てを良い風に解釈する】にしました。

マスターしていく順番が大切です。

そろそろ、寝なければなりません。
明日から、少し出張ですので、1週間ほど書き込みができなくなります。
それでも、出張から帰ったら僕は続きを書いて行きます。
もしよければ、待っていてください。

では、おやすみなさい。



名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年05月31日 16:24