733 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 15:51:46 ID:FqbrkhRO
レベル2は【物理的な自己主張をする】です。

レベル1【全てを良い風に解釈する】は
大まかに言うと「攻めの技術」ではありません。
かといって守りの技術でもなく、あえて言うなら「基本的な技術」です。
これをすることで、会話が続いて行く、いろんな下地ができていく、というものでした。

しかし、今回紹介するレベル2【物理的な自己主張をする】は「攻めの技術」にあたります。
攻めの技術ではありますが、無駄な誤解を解くための攻め技術です。
基本的なものですので、早い段階でマスターすべきと思うのです。
ですから、レベル2に設定しました。

734 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:03:58 ID:FqbrkhRO
では本題に入ります。

会話が下手な人は、自己主張が弱い人が多いと思うんです。
もっと細かく言いますと、自己主張があっても「会話にそれを出さない」。
何故なら、出す事に意味を感じなかったり、
自己主張をする人を見て、自己中、自分勝手、という風に見てしまい
自分はそうなるのは嫌だから、しない、という感じが、あると思うんです。

しかし
相手に自分のことを分かってもらうには、自己主張が必要です。
レベル1【全てを良い風に解釈する】は、会話をつなげて行く技術ですが
会話というのは、つなげていくためだけに存在するわけではありません。
それでは「会話のための会話」になってしまいます。
「会話のための会話」もいいですが、それだけではなく
「自分の要求を通すため、自分が誤解されないための会話」というものがあります。
会話というのは、この2つで構成されています。

「会話のための会話」だけでは
優しい人、いい人、楽しい人、という風に思われるかもしれません。
しかしそれだけではパンチが弱いんですね。
ですから自己主張が必要です。
レベル2【物理的な自己主張をする】によって
「自分が誤解されない(自分に有利に物事を運ぶ)」ということの達成を目指します。
こう書くと難しく聞こえるかもしれませんが、これは応用編ではありません。
基本的な技術として必要なものです。


737 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:11:08 ID:FqbrkhRO
ここで大切な事は、
自己主張には2種類ある、ということです。
してはいけない自己主張と、
しなければいけない自己主張(しなければ誤解を招くから)の、2つがあると思うんです。
この認識が、この区別が大切です。

以前僕は、533~534で以下の書き込みをしました。
ちょっと長いですが、再度読んでみてください。

533 :トナカイ:2007/01/16(火) 00:41:24 ID:d075srUE
すごく重要な前提があります。この理解が大切です。
「人間は、本音を突き詰めて行くと、誰とも合わなくなる」という事実です。

好みは、みんなそれぞれ違います。
たとえ話です。
音楽で、例えばバンプオブチキンでもドラゴンアッシュでもなんでもいいんですが
好きなモノ同士が居るとします。その二人は仲が良い。
しかし、バンプオブチキンのどの部分が好きか?と具体的に詰めていくと、必ず、ずれてきます。
どのメロディにぐっとくるのか、歌詞にぐっとくるのかは、それぞれ違うわけです。


738 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:12:09 ID:FqbrkhRO
音楽だけの話ではありません。
その人の主義主張だってそうだし、例えば、同じ政党の政治家でも、
今、安倍首相を熱狂的に支持している政治家であったとしても、
安倍首相本人と細かい主義主張を照らし合わせていくと、
どうしても「ずれ」がでてくると思うんです。
だから「自分はこう考える」という考えは、突き詰めると、自分一人のもので、
世の中の他の誰とも一致しない、ということになると、思います。

534 :トナカイ:2007/01/16(火) 00:42:34 ID:d075srUE
自分の考えを主張する事は大切です。それは、世の中は物質的には有限だからです。
自分が存続するスペースを確保しなくてはいけません。
日本が今豊かなのは、誰かが主義主張をして外交をしているからです
(外交の上手い下手はおいておいて)。



739 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:13:05 ID:FqbrkhRO
上記の例において
533は精神的な自己主張 ----- してはいけない自己主張
534は物理的な自己主張 ----- しなければいけない自己主張
になります。

533は精神的な自己主張、つまり
自分はこう思う、自分はこういうのが好きだ、これにはこう感じる。。。等
これら“主観的な考え、自分の精神に基づく考え、主義主張” は
その人の単なる好みです。好みは十人十色、と言いますように、人それぞれです。
他人とすり合わせたり、どちらが正しいかと議論するのには意味がありません。
会話を楽しむために、ライトな感じで主張するならば構いません。
そういう主張ならば、日常的によくあります。
しかしマジになって主張してしまっては、いけないのです。
必ず、合わなくなり、議論は先細りになるのが見えているからです。

740 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:20:27 ID:FqbrkhRO
他に例を出しますと
●音楽で今一番かっこいいのは誰々だ、という議論
●自分はあの人についてこう思うが、おまえはどう思うか、という議論
●人間はどう生きるべきか、という議論
●何が正しいか、何が正しくないか、という議論
●あのニュースに関して自分はどう思う、という議論
●憲法9条は廃止すべきだ、維持すべきだ、という議論。。。etc


741 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:22:14 ID:FqbrkhRO
単なるたとえで他にもいろいろありますが
このような種類のものを「マジになって」議論しても、不毛だと思うんです。

この種の「精神的な自己主張」による議論は、
“相手に自分の考えを納得させるために説得する試み”です。
宗教の、布教活動に似ています。
相手もまた「こちらを納得させるために」説得します。
お互いに布教活動をしていますので、この試みは、いつも不毛に終わります。
言っている事は、お互い自分にとっては正しいんです。好みの問題ですので。。
ですから、それをすり合わせても、意味が無いと思うんです。


742 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:24:15 ID:FqbrkhRO
逆に、必要な自己主張があります。それが、もう一種類の自己主張である「物理的な自己主張」です。

人間は、からだは1つだし、1日は24時間です。物理的に有限の世界で生きています。
全ての場にいて、全てをこなすことはできません。

生活において、他者とはぶつかりあいます。やりたいこと、することが違うからです。
そのときに、僕たちは、自己主張をして、得をするように動かなければなりません。

何故なら、何も自己主張しないでいると、誤解を招くからです。それが自動的にお互いの「損」につながることが多いからです。
ここでは、いわゆる「損得勘定」が必要なのです。会話下手な僕たちは損得勘定と聞くと、悪いイメージを抱くかもしれません。
しかし、そのイメージを変える必要があります。お互いに得をする損得勘定、というものがあるのです。

743 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:28:52 ID:FqbrkhRO
お互いに得をする損得勘定、という発想が大切です。

例をあげます。
会社で、複数人で、この前おこなったイベントの写真整理をしているとします。
そのときに、自分はその写真の整理だけでなく、
今日、自分が抱えている仕事量が多く、さばかなければいけない、とします。
自分としては、写真の整理も手伝わなければいけない。
しかし本音を言えば、仕事量が多いので今日は自分の仕事に集中したい。

こんな時、朝会社に着いたら、まず

自分:あ~、今日仕事たくさんかかえてるなー、今日は忙しくなるぞー!
   今日1日全力でやっても、こなしきれるかわからんなー、でも、頑張るか!

とかなんとか、言っておきます。
するとそれを聞いた周りの人は「今日こいつは忙しいんだな」と認識します。

そしていざ、写真の整理が始まって自分が手伝った時に
まわりは「こいつは忙しいのに手伝っている」という見方をします。
自分が「これ何分ぐらいで終わるかな」なんて一生懸命作業しながら言えば、
相手から「忙しいなら、半分までやってくれればいいよ」なんて言ってくれたりします。
「マジで?ほんとごめんね。大変だったら手伝うからまた言ってね」等と言い
相手の言い出した事に甘んじればいいのです。
結果として、半分まで手伝って、自分の仕事に集中できます。

744 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:30:29 ID:FqbrkhRO
これは、自己主張です。

相手も、ほんとに手伝ってほしければ、
「忙しいなら、半分までやってくれればいいよ」とは言わないはずです。
ですから、写真整理から1人抜けたことに対して、誰も不満を持ちません。
自分が今日忙しいのは、事実です。
半分まで手伝ったあと、自分の仕事に集中できるのは自分にとって嬉しいことです。
その日、仕事が終わった後、
「今日の仕事なんとかこなしたよ、みんなのおかげだよ、ありがとう」と
ひとこと言えば、みんないい気分になります。
誰も、損をしていません。むしろ、みんなが得をしているのです。

この例の場合、
レベル2【物理的な自己主張をする】が成功しているわけですが
ポイントは「自分から伝えている」ということです。
これが、レベル2【物理的な自己主張をする】の技術において一番大きなポイントとなります。

「誰かから聞かれて伝える」のと「自分から伝える」ことは、その意味が決定的に違います。
ですからとても重要なのです。これを理解する事がキーです。

745 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:31:59 ID:FqbrkhRO
この例が上手く行っているのは
自分は今日忙しいのだ、ということを、事前に「自分から」周りに伝えているからです。

もし
自分は今日忙しいのだ、ということを、事前に「自分から」周りに伝えないとします。
写真整理を手伝っている途中に、自分の仕事が気になりだして、焦っているとします。
他のみんなは今日時間に余裕があり、
写真整理をだらだら談笑しながらやっているとします。
そのときに自分は焦りだします。「どうしたの?」と聞かれてから
「今日仕事いっぱいあるんだよね」なんていうと、言い訳に聞こえてしまいます。
そりゃ、みんなだって自分の仕事は抱えてるけど、協力してやっているんだよ、
という風に思われてしまいます。
せっかく今手伝っていることも、評価されません。

746 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:45:38 ID:FqbrkhRO
この2つの例では、本音は同じです。
「みんなに協力したい」し「自分の仕事もやりたい」のです。
自分の気持ちは同じです。なのに言い方によって結果が全く違います。

成功例では
●忙しいのに途中まで手伝ったヤツ に見え
失敗例では
●みんなで協力すべきところを、自分の仕事が忙しいと言い訳し、協調性のないヤツ 
というふうに見えます。

何度も書きますが、自分の気持ちは同じです。
やましいことを考えているわけではない。しかし、伝わり方は変わるんです。
このような誤解は、避けなければいけません。
どうして誤解が生まれるかは「自己主張」が足りないから生まれます。

747 名前:トナカイ[] 投稿日:2007/01/25(木) 16:54:02 ID:FqbrkhRO
今日書いた事を簡潔にまとめますと

「自己主張」をすることで、「誤解を避け」「自分を分かってもらう」ことができる。
それは主張する方、される方としても「お互いに得になる」ということです。
また「自己主張」をしなければ、プラスマイナスゼロではない。
「誤解を受け」「自分を分かってもらえない」というマイナスが発生する。
だから自己主張は、しなければならない。
どのように自己主張をするのか、主張のしかたが問題である、ということです。

今日はこれでもう行かなければなりません。
このレベル2においても、ちゃんと理解するために
もっと様々な側面から説明して行く予定です。

それでは、はまた。

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最終更新:2007年05月20日 20:50