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　最新鋭の核兵器を次から次へと開発し、第三次世界大戦も辞さない構えの露ウラジミール・プーチン大統領。次の一手に全世界の注目が集まっているが、プーチンの思想的支柱となっている2人の哲学者の思想を知れば、今後のロシアの動きが分かるかもしれない。


■イワン・イリン

　今年4月、米イエール大学の歴史学者ティモシー・スナイダー教授が、プーチン大統領について書かれた『The Road to Unfreedom』を出版した。すでに有名海外メディアから大きな賞賛を得ている同書だが、今回特に注目したいのは、プーチン大統領の政治思想に大きな影響を持つとされるロシア出身のファシスト哲学者イワン・イリン（1883～1954）に対するスナイダー氏の見解だ。

　同書をレビューしている英紙「The Guardian」（4月15日付）の記事によると、イリンはレーニンを支持した革命左翼ボリシェビキを早くから批判し、1922年にソビエト連邦を追放された。その後、ドイツで著述活動を続けながら、ヒトラーやムッソリーニの登場に歓喜し、ロシア的ファシズムというべきものの紹介者になったという。イリンが考えるロシア的ファシズムとは、失われた純粋なロシア的精神を復権し、それを共産主義や個人主義から守るために新たなロシアを建国することにあったという。

　そのため、イリンは「民主主義の真似事をし、国民が“自然に”一つの言葉で話し、純粋なロシア的精神を取り戻すために“救世主”である指導者に依存すべき」だと考えたそうだ。そんなイリンにとって選挙とは、救世主である指導者に定期的に力を付与し、服従という形で国家が統一されていることを示す“儀式”に過ぎないという。近年、ロシアの選挙が不正だらけで、あまりにも杜撰だと各国の報道で話題になっているが、これもイリンの思想を実直に実行した結果なのかもしれない。

（※mono....以下略、詳細はサイト記事で）


■　どーにもトマらないプーチン哲学？　「ウンコ通信（U-MAIL）」より
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さよ、プーチンにも、それなりの宗教的テツガクがあるらしい。その教科書は？ご紹介致す。

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「ＮＹ女神ウォッチング」

「PUTIN CAN'T STOP」（０３／０８～０９）

「どーにもトマらないプーチン哲学？」　デヴィッド・ブルックス

道徳者ぶって見せるのが好き、ということがある。権力好きな、目つきの悪い野郎ほど、テメエの行動を偉大な歴史的使命と思い込みたがる。テメエの存在を世界に示そうとするのや。プーチンは１９世紀～２０世紀のロシア哲学者、ニコライ・ベルジャーエフ（１８７４～１９４８）、ウラジミール・ソロヴィヨフ（１８５３～１９００）、イワン・イリン（１８８３～１９５４）から、コトバを引用したがる。

引用するだけではない。これを読めと周囲に強制する。ハーヴァード大学客員研究員の、マリア・スネゴヴァヤがワシントン・ポストで指摘している。プーチン政府は最近、３冊の哲学書を地方の知事に読めと指令していると。ベルジャエフの「不平等の哲学」ソロヴィヨフの「善の正当化」イリンの「ワレワレの務め」の３冊だ。プーチンは個人的にイリンの遺体のロシアの土地への改葬に関わり、２００９年、その墓に詣でたのや。この出来事が、プーチンにナショナリスティックな情熱を与えた。「ロシアとウクライナの分離を語るなんて犯罪や」その日、プーチンは言った。

プーチンのお気に入りの哲学者の世界に入り込むことは、メロドラマや神秘主義や壮大な終末論の世界に浸ることやんか。「ロシアが分裂と屈辱から立ち上がって新たな発展の時代を迎えることを、確信する」と、イリンは書いていた。

ここに３ツの重要な思想が貫かれている。
１）ロシアの例外主義。ロシアは独自の精神と目的を持っている。
２）東方正教会への献身。
３）独裁政治への信念。
この３ツを混合したこの哲学は、ロシアを、世界を制することを運命づけられた、宗教愛国的独裁政体と強調するのや。

これらの哲学者たちは、理性的、物資的な西欧は、ロシアの有機的精神的純粋さをスポイルすると説く。「西欧は、反キリスト教ヴィールスをロシアに輸出する」とイリンは言う。「神と、キリスト教伝統との絆を失った人類は、モラルに盲目となり、物質主義と非理性主義とニヒリズムに囚われつつある」と。

このモラル的特徴の反響を、プーチンの演説の中に聴き取れるではないか。とりわけ、彼の、ゲイや女性の役割についての態度の中に。またプーチンは、伝統的価値の防衛とモラルの混沌回避を語る時は、ベルジャエフを引用する。自分は、他の世界では失われている、善と悪との区別を守っているのだと言う。

一番重要なことは、この哲学者たちが、世界に於けるロシアの役割の叙事的ヴィジョンを持っていたことやろ。ソロヴィヨフは、カトリック西欧と非クリスチャン東方との間に在って、そのヒューマニステイックな統合を導くのが、ロシアの歴史的使命だと説いた。ロシアは、俗世界と無神論を超えて、統一的信仰の王国を創出するだろう。「ロシアのメシア的観念は、常にロシアをして、人間のモンダイを解決するべく努力させるのや」とベルジャエフは書いた。

危険なのは、今、ロシアはウクライナ紛争に巻き込まれて居り、それがこの扱いにくいメシア信仰を活性化していることや。プーチンが跨がっている宗教風ナショナリズムの虎が、すべてを仕切っている。だから、プーチンが、理性的微積分が止めろと言っている紛争を止めるのは、非常に難しいのや。今のところ、ワレワレはロシアと、ハンチントン風文明の衝突になっているわけではない。しかし、盛り上がった情熱と沸騰した哲学的熱狂のセイで、時としてそうなるのかも。

西欧の政策立案者への助言としては、ワレワレは、経済的外交的なムチとアメで処理できる「正常」（ノーマル）な政権と付き合っているのではない、と言うことでんね。Ｇ８から外すとか、資産凍結とか言った嚇しは効かないだろう、ロシア政府は、そう言うこととは違ったレベルの動機で進んで来ているのだから。つまり、ロシアと言う国は、何世紀もの文化の中を漂って来た深い宗教的な思想で動いて居り、今や、思いもかけない、冷淡な支配者を戴いて居るのやねん。

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ウム。ワメから見ると、冷徹傲岸なプーチンの内部に、ホントに、こうした宗教感情があるとは想像できないのや。まァ３人の哲学者を引っ張り出すことで、すべてを正当化しよう、という策略に思えるのやねん。プーチンがテキストに使った３人の哲学者をカンタンに紹介する。

★ウラジミール・ソロヴィヨフ（１８５３～１９００）普遍教会を主唱するが、不可能を悟り、１８９０年以降は、アンチ・キリストの到来と世界の終末を予感しつつ死去。

★ニコライ・ベルジャーエフ（１８７４～１９４８）ソロヴィヨフの影響を受け、マルキストとしてスタート。ロシア革命で転向、反共となる。１９２２年、レーニン革命政府により国外追放。

★イワン・イリン（１８８３～１９５４）モスクワ貴族の家に生れる。名付け親は皇帝アレクサンドルⅢ世。反共思想で数回投獄。亡命してドイツなどヨーロッパで講義。しかしナチスに逐い出され、チューリッヒで死去。後に遺体はロシアに戻され改葬された。


※mono....イワン・イリンの名前が出てくるサイト記事へのリンク

■　徹底的にきれいな砂漠のエッセンス　「Sarah Smith（2/21/2018）」より















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最終更新：2018年07月19日 16:45

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