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■ 中国、「民営企業家」トランプ氏、長期的に友人へ「経済活性化期待」 「勝又壽良の経済時評(2019-03-03)」より
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皮肉なものである。中国の民営企業家は、習近平氏よりも米国トランプ氏に期待しているという。トランプ氏の対中要求が、現在の国有企業中心の「国進民退」にストップを掛け、中国経済活性化の起爆剤になるという期待である。習氏の見当外れの国有企業中心主義が、民営企業を圧迫しているからだ。

習近平氏は、民営企業家に随分と嫌われている。本人は、鄧小平と競争している積もりだが、民営企業家の目から見れば「器」が違うという。文化大革命で荒廃した中国経済を立て直すべく「市場経済化」という路線を引き成功させた。習近平氏は、この鄧小平を超える存在になりたいというのだ。日本から見ても、鄧小平と習近平では格が違う。鄧は苦労人。習は子ども時代、「下放」で苦労したと言ってもレベルが違う。民営企業家は、習の器に落第点を付け、絶望しているのだ。

『フィナンシャル・タイムズ』(2月21日付)は、「中国の投資家が対米摩擦より恐れること」と題する記事を掲載した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4175899026022019000000/


(1)「買収対象の中国企業を物色している投資ファンドが最近、ターゲット企業の創業者にささやく口説き文句がある。『そちらの希望する売値を外貨建てで払いますよ』。この言葉で相手はぐっと関心を寄せてくる。中国の起業家になぜ今事業を売却したいのかと聞けば、個人的に政府が信用できないからだと言うだろう。彼らは習近平国家主席の経済に対する姿勢に問題があり、米国との貿易戦争はそれが原因で生まれた現象だと捉えている」


習氏は、民営企業家から信用されていないという。韓国の文大統領が、経営者から信頼されていないのと同じである。ということは、文氏も反市場経済主義者である。中国の民営企業家が、将来に絶望して自分の企業を売りたがっているのは、中国への絶望でもある。もはや、バブル経済崩壊後の中国に夢も希望もない。そういう絶望感のなせる業であろう。

(※mono....以下、3項目の引用部分は略して、ブログ主のコメントのみ抜き出し転載。詳細はサイト記事で)
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習氏は、「中国製造2025」を自らの権力誇示のため、あえて大言壮語した。それが、米国の反撃を受けている。口は災いの元。米国の技術窃取が前提の産業高度化計画など、聞いたこともない脆弱な構想である。米国へ徹底的な中国攻撃の材料を与えた。
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習近平に頼るのでなく、「敵将」トランプに中国経済の改革を依存せざるを得ない。市場経済が、中国を救うという意味である。事態は深刻である。

中国の民営企業家が、ここまで習近平氏を見限っている。これは、中国経済の疲弊が進むともに一層、共産党離れを起こすと見られる。その意味で、今回の米中貿易戦争は、中国の政治経済に重大な転機をもたらすにちがいない。

(※mono....以下略)


中国共産党
■ 中国上場企業の共産党末端組織化の狙いとは-国策企業への転換 「万国時事周覧(2017.8.17)」より
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本日8月17日付日経新聞の第一面には、“中国企業「党の介入」明文化”という見出しが躍っていました。中国共産党が企業経営の意思決定に関与できるよう、四大銀行や通信王手を含む上場企業の288社が定款を変更したというものです。企業側が自発的に定款を変更したとは考えられず、中国共産党、否、習近平主席の“指令”があったことは明白です。

 定款の変更において特に重要な点は、各企業の内部に中国共産党の党組織が設立されることです。この措置により、企業は中国共産党の末端組織として組み込まれ、中国共産党のコントロールの下に置かれるのです。現下の上場企業には、一般の民間株主もおりますので、政府の指令の下で公営企業のみにより運営されていたかつての計画経済よりはソフトなものの、今般の措置は、中国上場企業の国策企業化といっても過言ではありません(国策よりも“党策”と表現した方が相応しいかもしれない…)。それでは、この転換には、どのような狙いがあるのでしょうか。

 第一の狙いは、近年加速化している習近平独裁体制における“ポスト”の新設です。(※mono....続きは略)

 第二に推測される狙いは、中国に進出している外国企業のコントロールです。(※mono....続きは略)

 そして第三の狙いがあるとすれば、それは、近い将来において想定されうる戦争への準備です。(※mono....続きは略)

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 80年代以降の改革開放路線において纏ってきた衣は習近平体制の成立によって脱ぎ捨てられ、今や中国は、鎧を見せつつあるようです。北朝鮮問題の先には中国の軍事行動のリスクが控えており、有事に際して中国の戦争遂行に協力させられかねない日本企業もまた、重大な選択を迫れているように思えるのです。


















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最終更新:2023年10月09日 19:25