+ クチコミ検索〔警察予備隊〕 #bf
+ ブログサーチ〔警察予備隊〕 #blogsearch
+ ニュースサーチ〔警察予備隊〕




★ 占領期、3年超の機密往復書簡が発見…警察予備隊「同意」を伝達 「産経ニュース(2014.9.7 06:37)」より
(※mono.--前半往復書簡発見の経緯は略、詳細はニュース記事で。)
/
「吉田首相は、警察力強化に全面的に同意する」

 注目されるのは、自衛隊の前身、警察予備隊創設など安保構想を先取りするやりとりがあることだ。中将は米国内での講演を通じて、共産主義者による騒乱に対処するため約15万人規模の警察軍創設を主張。24年3月には陸軍省顧問に就任、首脳らにも進言した。

 鈴木氏は23年11月23日付で、同年4月に大阪や神戸で発生した在日朝鮮人による騒乱事件を例に「現行の警察力ではそのような事態に十分対処できない」という吉田茂首相の不安を記し、「彼(首相)は、日本の警察力を強化すべきだというあなたの見解に全面的に同意する」と伝えた。

 当時、マッカーサー元帥は「非軍事化」の占領方針に反するなどとして警察軍創設案に反対だったが、陸軍省でも検討が進められ、25年7月、朝鮮戦争への駐日米軍投入で生じる軍事的空白を埋めるため元帥自ら7万5千人の警察予備隊創設を指令するに至った。

「国民は米国による防衛を望んでいる」

 鈴木氏はまた、講和後の安全保障に関する日本側の認識を問う中将に25年4月18日付で機密メモを送付。「国民の大多数は米国による防衛を望んでいる」と米軍駐留への世論の支持を伝えた。鈴木氏の残したメモには、事前に吉田首相や西村熊雄条約局長に相談したとの記述がある。

 一方、中将は「米国には日本の助けが必要であり、両国の安全は切り離せない」(同8月25日付)という吉田首相宛てメッセージを託した。翌年1月の講和交渉開始を控えて、再軍備に慎重姿勢の首相に自衛努力を促したとみられ、鈴木氏は翌月「首相に伝えた」と報告した。(肩書は当時)


 大阪、神戸の朝鮮人騒乱事件「朝鮮人学校閉鎖」の文部省通達に反対する朝鮮人ら約7千人のデモが昭和23年4月24日、大阪府庁を包囲し一部が暴徒化。神戸でも朝鮮人らの集団が兵庫県庁に押しかけ、岸田幸雄知事らを軟禁し閉鎖の撤回を要求。翌25日、神戸地区の占領軍が非常事態を宣言。検挙者には日本共産党員もいた。現場に急行したアイケルバーガー中将は「不法行為」と非難声明を出した。

 鈴木九萬 明治28年茨城県生まれ。東大法学部卒。大正10年外務省入省。昭和12年宮内省御用掛(昭和天皇の通訳)。15年駐エジプト公使。日米開戦で9カ月の抑留生活を送り、17年交換船で帰国。20年横浜終戦連絡事務局長。GHQ(連合国軍総司令部)から直接軍政・軍事裁判所設置・米軍B円軍票発行の布告を事前入手しその阻止に貢献。駐豪大使、駐伊大使を歴任し36年退官。62年死去。

 ロバート・アイケルバーガー(1886~1961年) 1942(昭和17)年以降、米陸軍第1軍団司令官、第8軍司令官としてニューギニアなど南西太平洋諸島、フィリピンでの対日戦を指揮。45年8月横浜に進駐し、本土の各地に展開した占領軍を指揮した。48年離任・帰国後は講演や執筆を通じ、日本の再軍備を主張した。49~50年ヴォルヒーズ陸軍次官の対日顧問。54年大将に昇任。

最終更新:2016年07月16日 21:21