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■ Fú róng zhèn 「 独りファシズム(2013.11.3)」より
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政治学者のS・ウォーリンは現在社会を「反転した全体主義」(inverted totalitarianism) と分析したのだが、それはつまり巨大資本が国家議会に従属するのではなく、国家議会が巨大資本に従属するという倒錯であり、政治の下部構造である暴力組織が政治の上部構造と化したナチス・ドイツの様相を意味するのである。

未だ民衆は政策が代表議員によって決定されると錯誤しているのだけれど、国会審議によって可決される「議員立法」は極僅かであり、80%以上が官僚機構によって策定される「内閣立法」であることは繰り返し論述したとおりだ。

さらに法案群は日本経団連政党評価表、日米経済調和対話、中韓や宗教法人ロビーによって調整されるのであり、民意が反映される余地はゼロに等しい。この図式はALEC(全米立法交流評議会=経済者と政界者が共謀して法律を策定する機構)によって州法の大半が整備される米国社会の相似と言えるだろう。

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のであり、国政議員とは「初心者歓迎。誰でもできる簡単なお仕事です」なのであり、世襲者やスポーツ選手やタレント上がりなどスター・システム(メディア装置)の排出物が跋扈しているとおり、むしろ知性と人倫の欠落こそが要件なのであり、本質としてこの社会において「政治」という概念は成立しえないのである。

あらためて我々はヒエラルキーを直視すべきだろう。体系はすでに階層化された抑圧世界なのであり、Ruling Class(支配階級)として投資集団が睥睨し > Governing Class(統治階級)として多国籍企業が圧倒し > Noble Class(貴族階級)として官吏機構が屹立し > Upper Class(上流階級)として政治集団あるいは報道集団が君臨し > Middle – Lower Class(中・下流階級)として一般国民が従属し > Servile Class(奴隷階級)として非正規者が隷属している

このシェーマ(俯瞰図)において国家議会は触媒に過ぎないのであり、暴力集団が国家中枢を担うという「反転した全体主義」そのままの構造であり、換言するならば「政治的暴力がおぞましい合理性とともに展開されるナチ的状況」なのだ。

(※ 以下略。赤字はmonosepia)









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最終更新:2013年11月05日 17:58