※ モバイル通信機器と健康 に記事あり。(2013.10.21)

★ ペースメーカー:電車の「携帯電話電源オフ」再検討の動き 「毎日jp(2013.9.28)」より
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 心臓ペースメーカーを誤作動させる可能性があるとして、電車の優先座席周辺で呼び掛けられている「携帯電話電源オフ」を再検討する動きが電鉄会社に出始めている。きっかけは今年1月、総務省が心臓ペースメーカーから携帯電話を離すべき距離について、規制を緩和する指針を出したことだ。一方で、影響を心配する声は患者らの間で根強く、電鉄各社は対応に頭を悩ませている。
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 心臓ペースメーカーは、重い不整脈などの患者の体内に埋め込み、心臓に規則的な電気刺激を与える小型の医療機器。電源オフ規制は、携帯電話が発する電波(電磁波)がペースメーカーの動きに影響を与える可能性が指摘されたことから、2003年ごろから導入された。1997年、郵政省(当時)や医療関係者らでつくる「不要電波問題対策協議会」が携帯電話をペースメーカーから22センチ以上離すよう指針を出したのが根拠だ。総務省も実験(約15センチで影響が出た)をもとに05年、同様の指針出した。

 だが、強い電波が出た「第2世代」と呼ばれる携帯電話が使用停止となった昨年、総務省が再度調査したところ、影響を与える距離は最大で3センチだった。このため今年1月、総務省は余裕をみて指針を「15センチ程度離す」と改訂した。

 指針緩和を受け、京阪電鉄は3月16日から、電源オフを求める車内放送を通勤ラッシュ時など混雑時だけに変更し、近畿日本鉄道も改訂すべきかどうかの検討を始めている。ある関西私鉄の担当者は「現実的にペースメーカーへの影響が心配ないなら、電源オフの呼び掛けを見直したい」と話す。

 実は優先座席付近での携帯電話利用を巡るトラブルは絶えない。札幌市内では昨年8月、乗客同士の暴力ざたに発展し、運行が止まる事態になった。関西の大手私鉄幹部は「携帯電話の使用と禁止を求める双方からの苦情が絶えない。緊急地震速報の受信などを考えると、電源オフの不便も大きい」と本音を漏らす。

 指針に関し、約30年間、ペースメーカー治療に携わっている板橋中央総合病院循環器科不整脈・心不全診療部長の中島博医師は「胸ポケットに携帯電話を入れて抱き合うなどの特殊な状態が続く場合を除き、電波に干渉される可能性は極めて低い。電車内の放送は装着者に過大な恐怖を与え、普通の生活を送るために装着したはずの患者が、不安で電車に乗れないなど生活が制限される事態が起きている」と指摘する。

 一方、ペースメーカー使用者らでつくる日本ペースメーカー友の会の日高進副会長は「影響はないと会員に周知をしているが、周知は行き届いていないし、古くからの装着者の不安を拭いきれない。電源オフは継続してほしい」と慎重な意見だ。【古屋敷尚子】
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★ EV用急速充電器:電磁波、ペースメーカーに影響 厚労省が注意呼びかけ /群馬 「毎日jp(2013.6.12)」より
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 電気自動車(EV)用の急速充電器の発する電磁波が植え込み型心臓ペースメーカーに影響を与える恐れがあり、厚生労働省などが注意を呼びかけている。現在までに大きな事故などは確認されていないが、装着者団体などは情報収集を急いでいる。
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 厚労省は3月、ペースメーカーの製造販売会社に、使用者が充電器に近づかないよう医師向けの説明書に記載することなどを指示。日産自動車はEV総合情報サイトで「急速充電器の80センチ内に装着部位が近づかないよう」に指摘している。県内ではこれまでに市町村役場や道の駅、自動車販売店など計95カ所に充電器が設置されており、このうちの36カ所が急速充電器だ。

 県は5月に「次世代自動車充電インフラ整備ビジョン」を策定し、県内370カ所に充電器を新設する方針。県は策定したビジョンに基づき、ショッピングセンターやコンビニエンスストアなどにも設置を拡大する方針だが、心臓専門医などでつくる日本不整脈学会はホームページで「(急速充電器が)パブリックエリアに設置されている点に問題がある」と指摘している。

 一方、急速充電器のペースメーカーへの影響について周知は進んでおらず、県温暖化対策室は「影響については知らなかった。対応について検討したい」としている。ペースメーカー装着者でつくる「日本心臓ペースメーカー友の会」の日高進副会長によると、開発初期の急速充電器はペースメーカーへの影響が小さかったが、20社以上の企業が急速充電器の開発に参入し、強い電磁波を発する充電器も出てきたという。

 同県支部の押尾雅美理事は「まだ急速充電器の影響に関する詳しい情報が少ない。装着者同士で情報共有し、不安を減らしたい」と話した。【喜屋武真之介】
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★ ペースメーカー:EV急速充電器に注意を 誤作動の恐れ 「毎日jp(2013.6.27)」より
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 電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車の急速充電器が出す電磁波で、植え込み型心臓ペースメーカーが誤作動する恐れがあるとして、厚生労働省は26日、ペースメーカーの利用者に急速充電器を使わないよう注意を呼びかけたと発表した。
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 厚労省によると、業界団体が実施した試験で、除細動機能のないペースメーカーをガソリンスタンドや高速道路のサービスエリアにある急速充電器に近づけたところ、53センチまでの距離で一時停止やペースが乱れるなどの影響が出た。

 家庭用充電器でも12・5センチまでの距離で影響が確認され、充電中は充電器に密着するような姿勢をとらないよう求めた。実際の被害の報告はないという。【桐野耕一】












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最終更新:2013年12月05日 21:25