● 責任〔Wikipedia〕
近年の日本における「自己責任論」が話題となった事例
1999年8月14日の玄倉川水難事故
2004年4月7日のイラク日本人人質事件
2005年12月に発覚したマンションの耐震偽装問題

このほかにも、JR福知山線脱線事故で、列車が衝突したマンションの住民に対して自己責任論を主張する者もいる。事故のあったマンションは線路のカーブから近接した場所にあり、最悪の事態も想定できたであろうから、損害の一部は住民が自己責任として負担すべきという考えである。しかし、これは、国家が私人を救済すべきかという意味で使われてきた自己責任論とは本質的に異なる。この論者は、私人間での不法行為に基づく損害賠償債務について「被害者が事故の発生するリスクを認識できた可能性がある以上、事故発生につき被害者に過失(結果回避義務違反)がなくても、損害の一部ないし全部を被害者が負担すべき(法的には、被害者に過失がなければ過失相殺はされない)」と主張しているのである。

また、2007年に夕張市が財政再建団体になった際に、夕張市側の住民に対する説明会で住民が激昂する様子が大きく報道されたが、元市長の中田鉄治は在任20余年の間、閉山した炭鉱の代替産業として観光振興策を積極的に行い、結果的に赤字垂れ流しの箱物行政を続け、財政赤字を放置し続けたにもかかわらず、住民が市長を交代させなかった(つまり支持し続けた)のも事実であった。こうした、普段から地元の政治に無関心な住民へ一種の「自己責任」を問う主張もある[4]。

果ては奥谷禮子のように、格差社会・過労死を肯定する口実にまで用いる経営者も存在する。過労死は労働者の自己管理の失敗によるものであるから、当人に責任があるというのである。

日本国外では、2007年ターリバーン韓国人拉致事件の際に韓国内でも自己責任論が少なからず現れており、「自己責任」に関する論議が必ずしも日本特有の現象ではない。




■★ 辛坊氏がイラク事件時に自己責任論主張したとの指摘 「アメーバニュース(2013.6.22)」より
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 ニュースキャスターの辛坊治郎氏と全盲のセーラーである岩本光弘氏が、小型ヨットで太平洋を横断するプロジェクトを行っていたが、ヨットに浸水。救命ボートに移った二人はその後海上自衛隊に救出された。辛坊氏は「今後、どの面下げてという思いはある」として、今後の仕事休業の示唆もした。

 飛行機が3往復したり、巡視船が出動するなどしたため多額の費用(税金)がかかっているとの報道も出たが、ネット上では、2004年の「イラク人質事件」の際、3人の日本人が誘拐された件で辛坊氏が「自己責任だ」と発言したとする声が多数出ている。

 当時、誘拐された3人の日本人は「自分たちの都合で国が渡航に制限をかけている国に入ったのだから救出に税金を使うべきではない」といういわゆる「自己責任論」による大バッシングを受けた。

 ネット上では、辛坊氏が積極的にこの「自己責任論」を当時コメントしていたとする意見が多数書き込まれている。「辛坊がイラクで,民間援助にあたり拉致された高遠さんを追求した言葉を忘れるな! 自己責任! 自費で支払えと言ったことを」といった意見に代表されるだろう。

 だが、2004年のことだけに、ネット上には明確なソースはまだ見つかっていないようだ。人々は当時の記憶と、最近のネットの書き込みを基に辛坊氏がイラク人質事件被害者に「自己責任論」を主張したという書き込みを続々と行っている。その一方で、

“救出された辛坊治郎のイラク戦争時の「自己責任云々」コメントのソースを探しているのですが、見当たらない”

 という意見もあり、決めつける前にソースを見つけよう、といったコメントもあるものの、「辛坊氏は自己責任論を強硬に主張した」という方向にネット上では動きつつある。


■ 助けてといえない 共鳴する30代 「自己責任論」と絶望 「デイリーモーション動画(2011.11.19)」より


助けてといえない 共鳴する30代 「自己責任論... 投稿者 JKzappa

■ 「上から目線」の自己責任論が、自分を責め抜き疲れ切っている弱者を黙らせさらに痛めつける 「すくらむ(2009.8.20)」より
(※ 前略)
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努力したかどうか知らないが、とりあえず現状でうまくいっている人、甘やかされなかったかどうか知らないが、さしあたり生活に問題がない人、死ぬ気になっているかどうか知らないが、とにかくできている人たちに対しては、そもそもそんな問いは投げかけられない。うまくいかなくなったとたんに、「努力してるのか?」、「甘えてないか?」、「死ぬ気になってるか?」と問われはじめる。

 もうひとつの共通点は、これらの自己責任論的問いにはいずれも答えようがない、ということだ。努力が足りないんじゃないかと言われれば、そうかもしれないとしか答えようがない。甘えてるんじゃないかと言われたときも、死ぬ気になってないだろうと言われたときも、同じ。それらはいずれも底なしでキリがなく、「自分が足りないのだろうか?」と思いはじめたら、どこまでいっても問題を自分に投げ返しつづける。

 自己責任論は、そうやって問いが社会に投げかけられるのを防ぐ。出てこないように蓋(ふた)をする。そして本人の中に「なにかおかしいんじゃないか? 自分が不当な扱いを受けているんじゃないか?」という問いを閉じ込める。自分で自分を痛めつけるように、その疑問が外に、社会に出てこないように封じこめる。結局は「文句言うな。黙れ」と言っているのと変わらない。

 自己責任論の一番の目的、最大の効果は、相手を黙らせることだ。

 弱っている相手を黙らせること。これは弱い者イジメだ。(※引用はここまで)

 弱っている人たちをさらに痛めつける「上から目線の自己責任社会」を変えていかなければ、1日に100人近くが自殺に追い込まれ続ける先進国最悪の日本社会を、いつまでたっても改善することはできないのではないでしょうか。


■ 「自己責任論」再考 「アジア太平洋資料センター(オルタ2007年6月号 )」より
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 長い間不安定な生活や貧困状態に置かれた人の多くが「悪いのは自分だ」「自分の努力や能力が足りなかったから仕方ない」という自己責任の念に苦しめられる。フリーターもそうだし、野宿者もそうだ。ぼくもそうだったし、今もそうだから、よくわかる。

 自立生活サポートセンターもやいの湯浅誠さんによると、格差と貧困は違う。「努力や能力に応じた格差はよい」とはまだ言えるが、貧困は政治的社会的に解決すべき問題で、個人の自己責任の埒外にある(「格差ではなく貧困の議論を」『賃金と社会保障』2006年10月下旬・11月上旬号)。雨宮処凛さんは繰り返し「ニートは全然悪くない。フリーターも全然悪くない」(『すごい生き方』ブログ)と言い切る。

 湯浅さんも雨宮さんの質問に答えて「自己責任論は、自分のストレスや社会の矛盾を自分自身に向けさせる、もっともコストのかからない、もっとも安上がりに貧困を見えなくさせる手段です」(『生きさせろ!―難民化する若者たち』太田出版)と言っている。

 実際、当事者運動のキーの一つは、社会から何重にも押し付けられた「悪いのは全部自分だ」という強力な思い込みを、当事者の心身からどう解除するか、にあった。
(※ 後略)

■ 不可解な自己責任論―イラク人質事件をNGOの眼で検証する 環境市民「みどりのニュースレター2004年6月号(133号)」より
(※ 前後略、詳細はサイト本文で。)
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彼ら5人が危険を承知で、イラクの中でも特に危険な状況になっていたファルージャに近寄り、拘束されて以降、「自己責任」を問う論が出てきた。彼らのうち4人はもともとイラクで活動していた人たちである。彼らも、拘束という事態が自己の責任において発生したことは、よく理解していたはずである(彼らが活動できないほど危険な状況がどうして生まれたか、イラク戦争の目的や米軍の駐留政策などから考える必要があるが、ここではそこに入らずにおく)。
それでも声高に「自己責任論」が出てきたのは、彼らを拘束した武装グループから発せられた解放条件に「自衛隊撤退」があり、被害者家族や支援者たちがそれを国に強く要求したところからである。国の立場とすれば「人質をとられたから撤退する」と軽々に言えないのだろう。しかし、「自己責任論」が「国策と反する者」を封じる込めるため、個人の行動に規制をかける言葉として用いられているように感じた。人道支援では、国レベルでこそ、できることがある一方、行政では機動性が乏しく手の届かないことが多々ある。それは1995年の阪神淡路大震災によって明らかになったはずである。


■ 口実としての「自己責任」論 「LASTDATE(2004.4.24)」より / サイトページ保存
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人質事件そのものも「とうとう起こった」という思いと衝撃とを感じたが、それ以上にそれ以後の日本政府と一般市民(?)からの「自業自得論」をはじめとする被害者へのバッシングが驚きだった。星野智幸が言うように、
「日本社会の予想外に多くの人間は、事件の解決よりも、人質となった人とその家族を非難することに労力を注いだ。犯行グループよりも苛烈に、人質の家族は非難されたのである。自己責任という言葉が、まるでその言葉を使えばこの社会で一人前と認められるとでもいうかのように、大量の人が幾度となく口にした」。
とはいえ、一般市民の野宿者「自業自得論」を考えれば、こうした事態はある程度は予想すべきものだったかもしれない。しかも、野宿者自業自得論と今回の自業自得論はある程度の共通点を持っている。
(※ 以下長文につき略、本文を)
















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