アベノミクス】 / 【白人種による有色人種支配
■ Simulacres et Simulation 「独りファシズム(2013.3.28)」より
(※ 前後略)
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景気回復というが、そもそも派遣法改正により労働者は過去10年で300兆円規模の所得を逸失しているのであり、つまりGDPの核心である個人消費からこれほど莫大な金が揮発し、それが消費抑制となり、常態的な不況を成形している構造については、全く改革される見込みがない。

労働者の非正規化による賃金抑制とは、市場原理主義の第一義的政策であり、それは生産した付加価値を全面的に富者へ付け替える社会構造の再編計画であり、ドラスティックな富の移転であり、戦略的な階級関係の強化と言えるだろう。つまり、このような構造悪が解消されないのであれば、個人消費が上向き、景気が回復するはずもなく、政策の称揚は大衆を幻惑するギミックに過ぎない。

格差は産業社会の成熟や個人の能力差によるものであり、あるいは国際競争力維持のため必然であるという社会文脈が捏造されているのだが、国民経済から略奪された300兆円というマネーは、この間に達成された多国籍企業の内部留保、外国人株主の配当、役員報酬、派遣業者利益の総額とほぼ拮抗するのであり、それは社会資本として一切プールされることもなく、純然に「新自由主義の過剰蓄積」という私的利潤のみを目的としているわけだ。









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最終更新:2013年03月28日 19:11