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米ボーイングが787対応策提示、リチウムイオン電池は使用継続か 「ロイター(2013.2.23)」より
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[ワシントン/シアトル 22日 ロイター] 米ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)は22日、787型機(ドリームライナー)のバッテリー問題の解決策を連邦航空局(FAA)に提示した。
対応策について知る関係筋3人によると、ボーイングはリチウムイオン電池の採用停止を提案しない考えで、代替案は検討されていない。
提案には、1月にボストン・ローガン国際空港に駐機中の787型機で発生したリチウムイオン電池発火の原因となった可能性のある問題に対応する具体的な措置が含まれているという。
セル間で熱を遮断する仕組みを導入するほか、電池が発火した場合に火災を封じ込め、機体の外に煙を排出する通気管を備えた一段と強力なステンレス製格納容器を使用することが提案されているもようだ。
関係筋の1人は「電池に関する作業に直接関わっている複数の人物と話をしたが、誰も代替案には携わっていない」と語った。
別の関係筋はボーイングがFAAに提示した案について、後で別の措置に置き換えられる一時しのぎの措置ではないと述べた。
FAAはコメントを差し控えた。
ボーイングは同社幹部がFAAのフエルタ長官との会合で「生産的」な協議をしたとする声明を発表したが、内容に関する具体的な言及は控えた。
787型機の問題をめぐっては、米運輸安全委員会(NTSB)がボストンで発生したバッテリー火災について調査を続けているが、関係筋はNTSBが最後まで根本原因を特定できない可能性もあると指摘した。
ボーイング787の初期不良、日本の部品が原因というのは「濡れ衣」ではないのか?
2013年01月18日(金)12時47分
ボストンのローガン空港でのJAL機の2日連続でのトラブル、そして16日に高松に緊急着陸したANA機のトラブルと、ここへ来てボーイング787「ドリームライナー」はトラブルが続いています。一連の問題に関しては、その多くが電池からの発火であることもあって、日本製の電池に問題があるような報道がされています。
ですが、私はそうではないと考えます。
私は航空機の専門家ではありませんが、電気自動車やハイブリッド車に関わる電池の技術については、ここ数年ずいぶんと勉強して来ています。以下は、そうした私の理解をベースにした私見です。また、仮に新しい事実が明らかになり、訂正が必要になった場合は速やかに対応する予定です。
まず発火したJAL機の電池、そして同じく発火して高松に緊急着陸したANA機の操縦席床下に供えられていた電池は、報道によれば、いずれもGSユアサ製のようです。この「リチウムイオン電池」に関しては、90年代にノート型コンピューター用に作られたものが発火するトラブルを起こすなど、発熱や発火の問題が知られています。
ですが、2000年代に入って、特に電気自動車用の「大規模で高効率」の電池として実用化しようという動きの中で、この種類の電池の安全性は飛躍的に向上しています。それは、正に日進月歩と言っていいと思います。
電池というのは大雑把に言えば「化学物質を充填して不安定にしてある」ものです。不安定だから、エネルギーを吐き出して安定した状態になろうというわけで、そのために電池からは電気が取り出せるのです。特に、この「リチウムイオン電池」のように、充電が可能なタイプでは、「電池がカラ、つまり化学的に安定した」状態から「電気が取り出せる、つまり不安定な」状態に持っていく場合、要するに「充電中」が一番危険であるわけです。
特に、充電中に異常な電圧がかかるというのはタブーですし、温度や圧力の問題も関係してきます。そこで、充電中の電圧を安定させるために、電池の内部に電子回路による安全装置を設けたり、温度センサーなどを埋め込んで安全性を向上させる、そうした技術はここ10年の間に本当に飛躍的に進歩しています。GSユアサは、そうした安全性の技術において、世界最先端の企業であることは間違いありません。
さて、今回の「787」ですが、GSユアサは一部品メーカーとしてボーイングに電池を納入しているわけではありません。その間には、フランスのタレス社(Thales Group)という企業が介在しています。電池と航空機電源のマネジメントをするソフトウェアなどのシステムは、このタレス社製です。中には、このタレス社のソフトの欠陥を疑う声もあるようですが、参考までに申し上げておけば、タレス社というのはフランスの宇宙航空・防衛に関するハイテク技術を扱う国策会社で、フランス政府が筆頭株主、年商は2兆円弱あり従業員も7万人近くあります。
航空機に関するハードとソフトに関しては、各国が厳しい品質基準を持っており、民生用には民生用の、軍事用には軍事用の厳格な品質管理がされています。少なくとも、タレス社というのは民生用ではエアバスの、そして軍事用ではダッソー社(仏)のミラージュや最新鋭のラファール戦闘機などに使われる高度な電子システムのノウハウを持った企業と言えるでしょう。
では、仮にGSユアサの電池にも、タレス社の電源管理システムにも問題がなかったのならば、故障の原因は何なのでしょうか? 私は「ボーイングによる最終組立における、配線のミス」である可能性が高いと考えます。
まず、ローガン空港での故障ですが、燃料漏れ(1)に関しては「非常事態において燃料を捨てる弁が誤って開き、しかもコクピットの表示には現れなかった」というのは、電子制御における「配線ミス」である可能性が濃厚です。また、1月8日に『ウォール・ストリート・ジャーナル』(電子版)が伝えたところでは、既に機材を受領して運行を開始していた米ユナイテッド航空の787では「配線ミス」(2)が見つかっているのです。
では、ローガン空港での後部非常用電源の発火(3)と、高松に緊急着陸(4)した機の問題ですが、いずれも「充電しようとしたら過大な電圧がかかったか、あるいは充電中にショートした」可能性が考えられます。前者は、着陸して補助エンジン(APU)で発電を開始した時点で発火していますし、後者は離陸後にエンジンの回転数が上がって発電機からメインバッテリーに電気が供給された時点で発火に至っているからです。
これも、電池の品質の問題や電源管理システムのエラーというよりも、配線ミスである可能性が疑われます。というのは、GSユアサの電池は高度な自己診断機能と異常充電遮断機能を持っていることと おそらくそれとタレス社のソフトは連動して動いていたと考えられるのですが、それでも発火したという「想定外の異常」が起きた理由としては、配線ミスの可能性が一番考えやすいからです。更に言えば、(1)と(2)の故障、(3)と(4)の故障に共通した問題があるとしたら、やはり(2)の配線ミスが非常に疑わしいわけです。
787に関しては、最終仕様が米国政府の認定を受けるまで、2年近い遅延がありました。(実はこの間にも電源管理の失敗で深刻な発火事故を起こしています)そのために、量産体制に入ってからは、シアトル郊外エベレットの本社工場だけでなく、サウスカロライナ州ノースチャールストンの第2工場でも並行して最終組立が行われています。
仕様が固まって、生産工程が標準化されたから複数のラインでの生産をしているのでしょうが、航空機の電装系の配線というのはどうしても「手作業」になります。勿論、結線ミスをしないように、各ワイヤの先端には識別記号が振られて万全を期しているはずです。また、航空用の電線というのは、自動車や民生用の電気製品などとは比較にならない高規格なものが使用されています。ですが、ヒューマンエラーの可能性は排除できないと思われます。
現在は、全世界で稼働していた約50機の787の全機が検査中だと思います。恐らくはこの配線の問題が真っ先に調査されていると思います。焼け焦げた電池の写真を見て「日本の電池が発火した。もう日本の技術はダメだ」などという声もあるようですが、私はその可能性は低いと思います。
仮に配線のミスであって、GSユアサやタレスも想定しなかったような、従ってハイテクの自己修正機能でも守れなかったような「ひどいヒューマンエラー」が原因であるならば、逆に日本の経済界は怒るべきです。仮にそうであるならば、「小型ジェット」などと生ぬるいことを言わず、製造業のノウハウが残っているうちに、日本は民生用航空機ビジネスの「最終メーカー」に名乗りを上げるべきだと思うのです。中国が767規模の機材を(色々な技術をコピーして)開発する時代です。日本がやらない理由はありません。
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金曜日に作られたボーイングには乗るな(?) 「カーデザイナー田中徹の社長BLOG(2013.1.20)」より
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ボーイング787の不具合が、どうもバッテリー問題に集中して来たようですが、斜め上のあの国は、日本製のバッテリーが原因だと決めつけているようです。日本の高品質や安全神話が揺らぐ事が、何より嬉しいのでしょう。
確かに燃えたバッテリーは日本のGSユアサ製のリチウムイオン電池である事は間違いありません。フランスの準国営の宇宙航空及び防衛産業トップであるタレス社に納品して、そこからボーイングに引き渡されていると言います。いわゆる孫請けです。つまり、GSユアサは、今回単なる部品のサプライヤーに過ぎないのです。
筆者はこの分野の専門ではないので、詳しい事は分かりませんが、恐らく、タレス社にて安全を制御する、すなわちバッテリーの過充電、過放電を防ぐ為の電子制御を含めての、電池と航空機電源マネージメントをトータルで受注し管理をしているものと思われます。
タレス社はまたエアバス始め、ミラージュや最新鋭戦闘機ラファールなどの高度な電子システムのノウハウを持った企業ですから、いかにリチウムイオン電池とは言え簡単にシステムエラーを起こす事は考え難いのです。
(※ 後略)
本音は、なにより心配なのは三菱重工の株価だけなのであるが、今更、配線や設置などの設計ミスであってはたまらない。
それでは、今後の生産が大幅に遅れてしまう。
何より、小型787とも言える開発中のMRJもビビってしまい、
開発計画の遅が心配の種となる。
すべての原因と責任は、GSユアサのリチウムイオン電池であって欲しい。
これなら、エンジニアリングや設計、製造に関する体系的な欠陥ではなくなり、
運航が早期に再開される可能性がある。
GSユアサの株主には申し訳ないが、早期にGSユアサが全面的責任がはっきりすれば他の航空機部品メーカーに及ぶ影響も軽微となる。
今、ボーイング787は、GSユアサの生贄を必要としている。
もちろん、ハイブリット&電気自動車への影響は自動車株を持っていないワシには知ったこっちゃない。
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