(CNN) ニューヨークで警官がホームレスの男性にブーツを与える様子を映した写真がニューヨーク市警(NYPD)のフェイスブックのページで紹介され、「心温まる行為」と話題となっている。

この投稿は27日時点で16万人を超える人々がシェアし、32万2000人が「いいね!」とし、世界中から3万件を超えるコメントがついた。その大半が、25歳のラリー・デプリモ警官の行為をほめたたえる内容だった。

米アリゾナ州からニューヨークに観光に来たジェニファー・フォスターさんが11月、タイムズスクエア近くを歩いていた際、25歳のラリー・デプリモ警官がホームレスの裸足の男性にブーツを与えるのを目撃し、その写真と内容をメールでニューヨーク市警に送った。それがネット上に公開された。

フォスターさんによると、フォスターさんがホームレスの男性に近づこうとした時、デプリモ警官が現れ、「サイズ12のブーツをあげる。天気が悪くても大丈夫なやつだ。これを履いて体を大切に」と言って地面にしゃがんで男性に靴下と新しいブーツを履かせたのだという。デプリモ警官はフォスターさんが見ていることにも気づいていない様子で立ち去ったという。

CNNの取材に対しデプリモ警官は、「男性が気になってしかたなかった」と述べた。裸足には手と同じくらいの大きさの水ぶくれができていたという。靴下は要らないかと聞くと、男性は「いらない。でも尋ねてくれてありがとう」と言ったという。デプリモ警官は本人からサイズを聞きだし、近くの靴店で冬用のブーツを買い求めた。店の人は事情を察して従業員価格で売ってくれたという。ホームレスの男性はブーツを贈られると、「満面の笑み」で感謝の気持ちを伝えてきたという。

ネットで話題になる中、「男性が警官をだまして靴をせしめたのだ」と言う人もいる。だがデプリモ警官は、「もし自分のしたことが、誰かが別の人に親切をしてあげるきっかけになるようなら、私は夜いい気持ちで眠れると思う」と語った。

デプリモ警官はまた、自分たち警官が誰を守ろうとしているのか忘れないために、靴店のレシートを防弾チョッキの中にしまい、いつも持ち歩いているという。







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最終更新:2012年12月01日 09:10