アメリカ権力構造の内部では、外部のものには知られない方法で権力闘争が行われていて、その一旦が今回のペトレイアス将軍のスキャンダルとして表面化したという。
対イランに関して、あるいはそれは一つの切り口であって、要はアメリカを再度ブッシュ時代のような戦争屋国家へと戻すことを願うネオコンを中心とするタカ派連中が、オバマ追い落としのために仕掛けたのが、リビヤのベンガジでの米大使殺害事件だったという。
今年、ある将軍たちのグループは、リビアのベンガジでの事件を起こすことで、そしてそれを大統領選の騒ぎの中で進めることで冷たいクーデタのサインとして、恐らくはコンピュータ関連の不正選挙を利用して、オバマを引き摺り下ろし、ミット・ロムニーを大統領にさせることが出来ると考えていた。しかし、彼らの計画は予定通りには行かなかった。
政治家らは時には将軍たちのパージをする。フランスの秘密部隊(OAS)が1961年4月、アルジェリアでその独立を阻止しようとして反乱を起こした時、ドゴール大統領は何人かの将軍たちとその他の将校らを牢獄に送らざるを得なかった。オバマ政権とその取り巻きは、オバマの位置をロムニーに与える為に不正な工作をした何人かの情報・軍事関係高官を解雇したようだ。
この解雇劇は、大衆の前にはソープオペラ風セックス・スキャンダルの装いで示された。これは実際の権力のメカニズムを大衆の目から隠すことを狙ったものだ。アメリカ軍のこの解雇されたグループはイラクやアフガンでの植民地戦争の拡大を望んでいた者たちであり、またイラン攻撃にも賛成していた者たちであった。
(※ 後略)
タカ派の将軍たちの多くがパージの対象になったようだ。そのため、
イスラエルのネタニヤフ首相は計画通りのイラン攻撃はしにくくなったようだ、とタープレイは指摘している。
オバマ大統領が再選されることをこのROCKWAY EXPRESSでは望んでいたことを示してきたが、その理由はロムニーが大統領になれば、イラン攻撃が実施される可能性が高まるからであった。その読みは、今回のこのタープレイの指摘を見れば、正鵠を得たものであったことがわかる。
今後、このオバマ政権は中東をどのようにしていくのかが注目される。現在シリア問題があるが、この問題の拡大を目指すのか、逆に今回のパージを節目として、方向転換し、アルカイダ系テロリストの攻撃にさらされているシリアのアサド政権を維持する方向になるのか、注目したい。
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●ワシントンでのクーデタと反クーデタ (2)
http://www.presstv.ir/detail/2012/11/19/273240/coup-and-countercoup-in-washington/
【11月19日 Webster Tarpley-Press TV】
■長いナイフの夜
オバマ陣営に対する米軍将校のキーとなるメンバーの嫌悪はペトレイアスの友人のコメントを通して示されている。それは戦争屋のスタンレイ・マクリストール将軍で、彼は2010年6月に解雇されている。ペトレイアスに加えて、以下の将校らが、辞任あるいはスキャンダルに巻き込まれたり捜査対象になっている。
ジョン・R・アレン海兵隊大将は今、トラブルの渦中にある。アフガンのアメリカ軍司令官のアレンはスタボリディス提督に代わってNATO軍総司令官になるはずだった。しかし、オバマはこの指名を保留にしている。アレンは不適切な関係をフロリダのタンパのホステスで社交界に出入りしていたジル・ケリーと持っていたことで非難されている。彼女はレバノンのカワム家の出である。ケリー夫人は中央軍のマクディル空軍基地の将校たちの社交サークルにたくみに取り入っていたのだ。
(※ 後略)
ブッシュの時にも不正選挙があったことはほぼ明らかにされているが、今回も共和党のロムニー陣営は何とかしてホワイトハウスを手にする為にその類のことをしたようだ。ただし、それは失敗に終わったらしい。
清教徒たちが作ってきたアメリカ合衆国では、不倫問題は常に政治家の落とし穴であり、それがためハニーポットといわれる色仕掛けをする女スパイが要所要所で仕事をしている様子が分かる。勿論これはアメリカに限ったことではなく、以下の記事にあるように近代ではヨーロッパのマタ・ハリ事件やキーラー嬢事件が有名だ。
■マタ・ハリ
マタ・ハリのやり方は、フランス人将校たちを誘惑し、彼らの持つ秘密情報をドイツに送る、というものだった。ペトレイアス辞任劇のカバーストーリーには、ポーラ・ブロードウェルとの情事が含まれている。彼女は「オール・イン:ペトレイアス将軍の教育」という将軍の伝記を書くことでアフガンにいるペトレイアスと親密になった。ブロードウェルは統合特殊作戦コマンドでの経験を持つ軍事情報部の中佐で、複数の証言によれば、アラビア語を解する、という。
(※ 中略)
■ ごろつき集団は弱体化したが終わってはいない
アメリカのごろつき集団は2001年9月11日以来、際立って活動的であった。この事件には彼らの関与が強く示唆されていた。2007年の春、チェイニー副大統領はごろつき集団のためにシリアへの攻撃を行うよう議論していた。2007年の8月と9月に、核巡航ミサイル6基を搭載したB-52爆撃機がごろつき集団によってハイジャックされ、北ダコタからたぶん中東での爆撃のミッションの途中と思われるルイジアナに飛ばされた。このB-52はルイジアナのバークスデール空軍基地に到着した。数ヵ月後、ロバート・ゲイツ国防長官はマイケル・W・ワイン空軍長官とマイケル・モスレイ空軍参謀長を核兵器のお粗末な管理のため解雇した。ジェームズ・R・シュレシンガーの特別委員会が核の安全性についてと、恐らくは誰を解雇すべきについて吟味した。情報通の専門家らにとっては、これでごろつき集団に対する突破口が開かれたのだ。
(※ 中略)
2009年のクリスマスの日、ナイジェリア人のムタラブがデトロイト上空で民間機を爆破しようとした。1月の最初の週に、MSNBCのリチャード・ウォルフェは、連邦の高官らがムタラブの工作が封じられることを阻止しようとしたとオバマのホワイトハウスが結論付けた、と報じた。彼らはオバマ政権にダメージを与えたかったからだ。
(※ 中略)
■ ORCA:親ロムニー派の不正投票が表面化しない理由
情報界と軍関係者のこんなに多くのロムニー支援者のパージは、コンピューター操作による共和党の不正選挙が多くの州で表面化しないことの理由を説明していることになるだろう。タッグ・ロムニーと彼の取り巻き、その多くはベイン・キャピタルの投資家たちが20州ほどの投票マシーンの管理権を悪名高く手に入れていた。オハイオ州もそれに入る。選挙を強奪する計画を台無しにしたものは何か?おそらく、この作戦は都合よく時宜にかなった、そしてごろつき集団内の情報・軍関係者で親ロムニー派の者たちを標的にした捜査によって台無しにされ、失敗したのだ。
この回答は、明らかにORCAの失敗と関係しているだろう。これはロムニーのデータマイニングとデータマネージメント操作のことで、共和党ボランティアが票をかっさらうのを助けるようになっていたものだ。しかし、11月13日にZDNetのデイビッド・ゲウィルツが書いているように、ORCA(シャチ)は「モリを打ち込まれた。岸に乗り上げてしまった。ばたついた。日なたの中で死んだ。失敗だ」。それでロムニーの支援者らがホワイトハウスを手にする希望は打ち砕かれたのだ。
※ アメリカのクーデタ関連記事
(※ 前略)
そして、この「政府」そのものが、FEMAの指揮下に入る事になっている。FEMAという軍隊が、アメリカ全土の、全設備の「所有主」になる。
このFEMAが、全市民に対し、強制労働=奴隷労働の命令権を持っている。全市民が、FEMAの「専属奴隷」となる。
全市民は、FEMAの命令した地域に「強制移住」させられ、現在、住んでいる住宅を「召し上げられる」。アウシュビッツの収容所への、「強制移住」と同様の、強制移住命令権を、FEMAが持っている。
2011年現在、有効である、この大統領命令は、FEMAによる「軍事独裁政権」の樹立、アメリカでのクーデター計画を明白に宣言している。
このFEMAの創立者ズビグニュー・ブレジンスキーが、オバマ大統領の、「最高政策ブレーン」である。
これは、どういう事か?
オバマは、「アヤツリ人形」であり、ブレジンスキーが、その「ボス」である。ホワイトハウスが、最終的に、何を目指しているかが、ここには明確に示されている。
ロン・ポール上院議員が、CIAを糾弾している。今やCIAが一切を仕切っていて、それは軍にまで及んでいる、というのだ。
つまりオバマ政権はこのCIAの影響の中にあり、そのためオバマ大統領は思うような政治ができないでいる、と指摘するこのブログの言っていることを裏付ける内容となっている。
またポール議員は、CIAがドラッグ・ビジネスに係わっている点も指摘している。これもこのブログで指摘してきたことだ。
はっきり言えば、ベトナム戦争は、黄金の三角地帯のドラッグの掌握であり、9・11事件後のアフガン戦争は、アフガンのドラッグの掌握が戦争の目的のひとつとなっている。
CIAは議会が承認しそうにも無い隠密作戦の資金をこのドラッグ・ビジネスからの上がりで当てているわけだ。だから、彼らの力は強大であり、これがイスラエルのモサドと組んで、アメリカは愚か、世界まで支配しようとしているのだ。
(※ 以下、ロンポール議員の発言要旨が続く。)
今から20年を遡る1992年、米国空軍のダンラップ(Charles J. Dunlap Jr.)中佐(当時)は、米国陸軍大学(US Army War College)の発行する『パラメーター(PARAMETERS)』誌に「2012年、米国の軍事クーデタの起源(The Origins of the American Military Coup of 2012)」と題する論文を発表した。この論文は通常の形式とは異なり、一人称の書簡形式をとり、想定上、主人公(執筆者)は米国の軍事クーデタに抵抗して、逮捕、収監されている。獄中書簡として、架空の「軍事クーデタ」の原因を現在(1992年当時)の状況から分析、検討するといったものである。
(※ 中略)
「2012年、米国の軍事クーデタの起源」は、軍事力の「ポストモダン化」に対する一種の警告ー――アンチテーゼではない――であり、同時に、ポストモダンに向かう軍事力に対して、考慮し、検討すべき議論を提出したものと評価できよう。
(※ 大幅中略)
米軍の将校団に占める学位(修士・博士)取得者の割合は向上を続けている。かつて、民間大学からの将校任官がリベラリズムの源泉とされていたが、現在では、任務として民間大学や大学院で学位を取得することが求められている。逆説的ながら、米国では、ポストモダン化が適切に進展することによって、軍事クーデタの可能性は消滅したのである。
(※ 後略)
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最終更新:2012年11月28日 21:04