★ 【専門家の目】谷垣幹事長 頸髄損傷し最悪の場合は…傷ついた部分によって障害重く 「livedoornews-デイリースポーツ(2016.7.27)」より
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 自民党の谷垣禎一幹事長が趣味のサイクリング中に転倒して頸髄(けいずい)を損傷し、手術を受けた。細田博之幹事長代行が26日に記者会見して明らかにし、退院の時期が見通せないことから幹事長交代も視野に入っているという。頸髄損傷について兵庫県芦屋市の「松本クリニック」松本浩彦院長は、傷つく場所や程度の違いで症状が大きく異なり、最悪の場合は胸から下が動かなくなることを指摘した。

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 背骨の中には「脊髄」という、脳から出てお尻の辺りまで、大きな神経の束が走っています。脊髄は手や足を動かしたり、痛みや温度などを感じたりする、神経のいちばん太いいわば「幹」で、この脊髄の最も脳に近い部分を「頸髄」といい、首の骨の中にあります。

 脊髄からはたくさんの神経がのび、頸髄からも頸神経とよばれる大切な神経が8対のびていて、それぞれが身体の運動や知覚を少しずつ分担しています。脊髄が傷つくと、そこから下にある神経が麻痺するため、体が動かなくなり、皮膚の感覚もなくなってしまいます。傷つく部分が、脳から近ければ近いほど麻痺する神経が多くなり、それだけ障害も重くなります。

 とくに頸髄の場合、傷つく場所や程度のほんの少しの違いで、症状が大きく異なります。それだけ脳神経の中枢にあるということですが、最悪の場合を説明しますと、完全に神経が切れた完全麻痺の状態になると、まず運動機能として、胸から下は動かすことができなくなります。立って歩くことも座ることもできず、呼吸するための神経が損傷すれば、自分で呼吸もできなくなります。知覚も消失するので、痛み、熱さ、冷たさなどの感覚も全くわかりません。排出に使う筋肉も麻痺しますので排せつも自力でできません。

 このように「頸髄損傷」といって、1つの病名でくくってしまうのは無理です。程度によって個人差が大きく、さまざまな症状があるからです。手術を受けたということですから、谷垣氏の場合、最悪の状態ではないと推測できますが、後に残る障害の程度や部位は全くわかりませんし、これから先、変化していく可能性もあります。

 6月に十二指腸潰瘍で亡くなった鳩山邦夫氏の時もそうでしたが、政治家が病気やケガの状況をマスコミに詳細に発表することはごくまれです。党の総裁まで務めた方ですから、正確な情報は今後もなかなか出ないと思います。大けがと闘う谷垣氏を一人の人間として応援する以外、われわれにはできないのではないでしょうか。


石原慎太郎】 / 【徳洲会
■ 本澤二郎の「日本の風景」(1491) 「ジャーナリスト同盟(2013.12.19)」より
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 「石原があわてふためいている」と事情通が連絡してきた。例の徳洲会事件にからんでだ。「とうとう年貢の納め時だ」と指摘する一方で、他方の検察情報は「官邸が別の人物に捜査対象を向けた」と錯綜している。猪瀬辞任が固まる中で、特捜部の本丸狙いは徐々に具体化していることも間違いない。東京地検特捜部をけん制する官邸と法務検察のせめぎ合いも、新たな話題を提供している。
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<谷垣法務大臣の正念場>
 本来、官邸の主は安倍ではなく、法務大臣の谷垣である。彼は司法試験を合格した弁護士である。法律に詳しい。安倍も下手に動けない。「官房長官周辺の工作に目を光らせている」との情報も漏れてきている。

 「安倍は、谷垣を窓際大臣にしたつもりだったが、徳洲会事件で一躍、頂点に立たせてしまった。谷垣本人もびっくりしているはず。彼は相次いで死刑囚の執行を決断して、その意志の強さを官邸に向けて発信している」とのうがった分析も、なるほどと思わせる。
 彼の参謀をよく知っているが、なかなかしっかり者だ。
 安倍も菅も、おかしな行動は出来ないらしい。それは検事総長にも言える。犯罪の証拠さえあれば容赦なく捕まえる谷垣、というのだ。一見、ソフトな印象を与えている谷垣も、京都の反骨魂は失っていない。同じ京都でも、公明の太田とは違う。
 谷垣もまた、政界ドブさらいという乾坤一擲の勝負を目の前にして、正念場を迎えていることになろうか。
(※ 詳細はブログ記事で)

野田佳彦
■ 自民党の谷垣禎一さんがいい人すぎる 「やまもといちろうBLOG(2012.11.24)」より
衆院解散後に野田首相から電話を貰ったらしいのだが…。

首相「約束果たせた」、谷垣氏はねぎらいの言葉
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news1/20121119-OYT1T01353.htm

 この期に及んでわざわざ谷垣さんに電話する野田佳彦首相も大概だが、その電話を受けてこんなエピソードを残す谷垣さんも善良すぎる。いまどきの土建屋や産廃業者にまみれて仕事をしているとなおさら白く見えて仕方がない。

 どちらも登り詰めた人ではあるけど、根本のところで指導者には向いてなかったんじゃないかなあ。いい人たちすぎて。そう考えると、今回引退していった人たちとは随分と違う。誰とは言わないけどさ。


■ 戦うべきところで戦わない谷垣禎一が「首相になれなかった自民党総裁」となる可能性 「田崎史郎「ニュースの深層」現代ビジネス(2012.7.23)」より
 今になってこれほど攻撃的になるのであれば、なぜもっと早く手を打たなかったのか。谷垣が解散に追い込むチャンスは少なくとも二度あった。

 失敗はまず、6月15日に民主、自民、公明3党で消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革法案の修正で合意してしまったことだ。この日、野田と谷垣との2度の電話会談が行われ、ここで谷垣が態度を軟化したことが合意につながった。「決める政治」との視点で見れば一歩前進であっても、谷垣と副総裁・大島理森が強く要求してきた衆院解散・総選挙時期の確約はまったく得られなかった。

 「我々が信頼してきた谷垣さん、大島さんが党内の権力闘争で、条件を付けずに消費増税法案の成立を図ろうとした森喜朗元首相、古賀誠元幹事長、青木幹雄元参院議員会長らに負けたということ。あそこで突っ張っていれば解散・総選挙に持ち込めたのに・・・」

 公明党幹部はこうぼやく。
最終更新:2016年07月27日 22:02