雑誌「Voice」に掲載されたコラム「再生JALの心意気」をきっかけに、飛行機の搭乗マナーを巡って物議を醸しているマンガ家のさかもと未明さん(47歳)。先日はブログに「警察に自首してきた」と投稿し、さらなる話題をさらっています。

この騒動に対して「公共の乗り物に子どもを乗せるのがさらに怖くなった」とか、「やはり泣くような赤ん坊を電車に乗せないでほしい」とか、多くの人が様々な感想を持ったと思います。

そのすべての人に読んでほしい内容をmixi日記に載せている方がいました。多くの人がこの日記を読むことで、日本が一歩ステキな国になるのではないかと思いましたので、執筆者のミタイーさんの許可を得て編集し、皆さんに紹介します。



■ 飛行機で赤ちゃんが泣いてブチギレる鬼 「璧を完うす(2012.11.22)」より
なるほど、これはひどい。

なにがひどいって、いろいろあるけど、おそらく周囲の目を気にして必死に赤ちゃんをあやし続けて、憔悴しきっていたであろうお母さんに、

「お母さん、初めての飛行機なら仕方がないけれど、あなたのお子さんは、もう少し大きくなるまで、飛行機に乗せてはいけません。赤ちゃんだから何でも許されるというわけではないと思います!」

こういうことを言える神経、まさに鬼である。

当の本人は、鬼のような事を言った事をむしろ得意げに書いている。
私はここまで言えるんだ、みたいな。

まさに鬼畜である。

赤ちゃんは泣くのが仕事である。
それを責めることはできない。

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■ さかもと未明女史、飛行機中で赤ちゃんに泣かれて逮捕寸前のクレームを起こす 「やまもといちろうBLOG(2012.11.20)」より
[WEB][社会]「子供がうるさいので電車降りてくれませんか」
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20100901#p1

 もし私がその場に居合わせたら「クレーム入れてる馬鹿女、お前が降りろ」と言ってたと思います。

 また、その前は電車の中でのベビーカーの是非について、ネットでも議論がありました。総じていえば、少子化対策だ内需維持だと世間がいい、育児に関する公共サービスの充実を地方自治体が競っている中で、肝心の日本人が育児で悩んでいる親に対して不寛容すぎるというのは実にもったいないことだと思っております。
この一連のさかもと未明女史のパワーをどこに向ければ良いのかというと、圧倒的にmixiに対してだろうという結論に落ち着くわけでありますが、ほぼ世界共通の航空法を現在の装備にあわせて改良すべきとかまで言っちゃうさかもと女史は明らかに言いすぎですし、赤ちゃんが泣くなどの他人のマナーを叱責できる状態ではありません。っていうか、赤ちゃんが泣きやまないのが親のマナーかというとそれ以前の問題だとは思いますがね。着陸態勢に入ったところで搭乗員の制止を振り切って歩き回るのはマナー以前に犯罪です。また、そんなことを言論として発表しちゃうのもどうかしてると思ううえに、PHPも何を考えているんだかと感じますね。

 その辺がさかもと女史の作家性の裏打ちだとは思いますが、是非サハリン航空で同様の事態を起こしてロシア航空法違反でその場で逮捕留置されてみていただきたいと存じます。そのほうが、かなり迫力ある原稿になると考えますので。是非

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■ さかもと未明・画像 夫とは不倫、略奪愛で結婚!JAL子供クレームの件で炎上そして・・・ 「ゴシップ芸能news(2012.11.22)」より
つんくさんに関しては飛行機で移動時のこんなエピソードが

ミュージシャン・プロヂューサーとして超売れっ子の彼は飛行機の塔乗時に今回のさかもとさんと同じ境遇に立たされていたのです。
子供は感情のまま泣く泣くわめくで!その赤ちゃんの母親はつんくさんに「すいません!お疲れなのに寝れなかったでしょう・・」と彼に謝罪・・
しかし、つんくは「いえ、2時間泣いてたこの子が一番頑張った!」と返したのです・・
その母親は感極まって涙を流したとの事です・・・



さかもと未明氏の記事に対して、twitterをはじめとする色々な媒体で批判が巻き起こっている。
ただ、記事の中身をよく見てみると、さかもと未明氏は子どもの声に対してパニックを起こしているのじゃないかと読み取れる医療クラスタから、単純な非難だけでは解決しないとの声が聴かれた。
勿体ないので、まとめてみました。
個人的には、「暴れたのが成人の知的障害者や自閉症者で、記事の主体が泣いた赤ん坊の母親だった時の社会の反応が恐ろしい」という点が、さかもと未明氏への批判の吹き上がり方を見ると、一番恐ろしいです。
長くなって、面倒になったので、少し読みづらいと思いますがご容赦のほどを。


★■ 飛行機内で泣く乳児にクレーム さかもと未明コラムが議論に 「J-CASTニュース(2012.11.20)」より
 漫画家のさかもと未明さん(47)が、飛行機内で泣き続ける乳児にキレてクレームを入れたことを雑誌コラムに書き、論議になっている。

 コラムはすでに発売された提言誌「ボイス」(PHP研究所)12月号に載っているが、2012年11月19日にネット上でも配信されたことから、反響を呼んだ。

日航は乗客マナーを発信すべきだと主張

 「再生JALの心意気」と題したコラムによると、さかもと未明さんは、夏に愛媛県へ夫と一緒に行き、帰りの東京・羽田空港行き日本航空機内で、1歳ぐらいの乳児が離陸から着陸前まで長時間、泣き叫び通しだったと腹を立てた。

 客室乗務員が母親と一緒にあやしても泣き止まず、さかもとさんは耐えられなくなった。飛行機は着陸態勢に入っていたが、もう降りたいと、さかもとさんはシートベルトを外し、出口に向かって通路を走り始めた。

 その途中で、乳児の母親に対して、もう少し大きくなるまで飛行機に乗せるべきではないと諭したともいう。

 飛行機が着陸後も、さかもとさんは、羽田の日航スタッフにクレームを言い続けた。解決策として、機内に音の漏れない個室を作ったり、乳児を寝かせる薬を親にもたせたり、2歳以下は乗せないようにしたりできないかと問いただした。これに対し、日航側は、すべての客が快適に過ごせるよう、精一杯努力したいとだけ伝えた。
(※ 後略)

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★■ さかもと未明が警察に“自首”「発言者の責任、美学だからです」。 「Narinari.com(2012.11.22)」より
シートベルトを外して通路に出たことへの批判は真摯に受け止め、「本日2012年11月21日五時、都筑警察署に出頭」したとのこと。その理由については「JALの方には報告していたので、特に処罰はないのかと思っていましたが、広く世に発言する立場の人間として、自分がした過失に対しては、お目こぼしに甘えたり、芸能人だからと特権に浴したりせず、自ら身をただして、進んで相応な処分をうけなくてはいけない、それが発言者の責任だし、さかもと未明の美学だからです」としている。

最後は「違反行為については本当に申し訳ありませんでした!」と、改めて謝罪の言葉でエントリー


★■ さかもと未明氏の「機内で泣く幼児にブチ切れ」コメントをどう考えるか? 「 ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト(2012.11.21)」より
新幹線の乗客にしても、さかもと氏にしても、どうして「泣く子供」に拒絶反応を示すのかというのはもっと深い理由があるのだと思います。

 それは愛情の渇望状態にあるということです。大人として幼い者に対して「注ぐべき愛情の余剰」を持ち得ていないどころか、「社会苦や経済苦、身体苦、個人的な生きにくさ」などから「今、無条件に愛情を注いでもらいたいのは自分のほうだ」という渇望状態にあるのです。

 どうして「泣く子」への激しい拒絶反応が出るのかというと、何も考えずに「泣き叫んで愛情を要求できる」幼児に対して、自分は「同じように激しく愛情を渇望している」にも関わらず「幼児のように要求することは許されていない」からです。それが物理的な「うるさくて落ち着かない、眠れない」という感覚と合わさって暴走するのだと思います。

 つんく氏や乙武氏の言うように、確かに「泣いている子供を抱えたお母さん」に同情と理解をすることは必要でしょう。ですが、子供の泣き声に深層からの拒絶反応を示してしまうぐらい、激しい愛情の渇望状態にある、つまり自己肯定感を軸に「愛情を与える」側ではなく、愛情の渇きで苦しんでいる人々への同情と理解ということも必要なのではないかと
(文は冷泉彰彦氏)

(※ 文前後省略)







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最終更新:2012年11月26日 16:55