(※ この欄に資本主義経済関連資料リンクを予定。)



■ ピケティの近著『21世紀の資本論』は金融資本主義の根底を揺るがす 「世相を斬る あいば達也(2014.5.20)」より
(※ 前後略、詳細はブログ記事で)
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 本日は、「現代ビジネス」に目から鱗のような記事が載っていた。筆者も充分に咀嚼し切れていないが、以下に引用することで今夜のコラムに代えさせてもらう。はっきりしている事実は、アベノミクスが時代遅れで、グローバル経済下では、成立しえない経済政策、トリクルダウン現象期待政策なのだ。ここ数日の東証日経平均は、筆者の読み通り(植草氏の読みだが)、着実に低迷の色を濃くしている。空売りに掛ける筆者にしてみると、極めて良好な流れである。1万3000台でも利が出るが、まだまだ欲張るつもりだ(笑)。

≪ ポール・クルーグマン「ピケティ・パニック」---格差問題の言及者に「マルクス主義」のレッテルを貼る保守派はこれにまっとうに対抗できるのか?

保守派が怯える『21世紀の資本論』 フランスの経済学者トマ・ピケティの近著『21世紀の資本論』は、正真正銘の一大現象だ。これまでもベストセラーになった経済書はあったが、ピケティ氏の貢献は他のベスセラーの経済書とは一線を画す、議論の根本を覆すような本格的なものと言える。そして保守派の人々は、すっかり怯えている。

 そのため、アメリカン・エンタープライズ研究所のジェームス・ペトクーカスは「ナショナル・レビュー」誌の中で、ピケティ氏の理論をこのままにしておけば「学者の間に広がり、将来、すべての政策上の論争で繰り広げられる政治的な経済情勢を塗り替えることになる」ので論破しなければならないと警告している。

 まあ、頑張ってやってみることだ。この論争に関して特筆すべきは、これまでのところ、右派の人々はピケティ氏の論文に対して実質的な反撃がまったくできていないという点だ。きちんと反撃するかわりに、反応はすべて中傷の類ばかりである。特にピケティ氏をはじめ、所得および富の格差を重要な問題と考え る人に対しては、誰であれマルクス主義者のレッテルを貼る。

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★■ ピケティ『21世紀の資本論』はなぜ論争を呼んでいるのか/齋藤精一郎「世界経済の行方、日本の復活」 「nikkei BPnet(2014.5.20)」より
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 春の珍事なのでしょうか。フランスの経済学者トマ・ピケティの大著『Le capital au XXIe siècle』の英訳『Capital in Twenty-First Century』(21世紀の資本論)が3月米国で発売されるや、米アマゾンで売上ランキングのトップに躍り出ました。ニューヨークタイムズ紙のベストセラー欄に掲載されたほか、国連での講演や米財務長官との会談など米欧の言論界の話題をさらっています。

世界は「第2のベルエポック」に入った?

 ハードな経済学専門書であるにもかかわらず、一般読者を巻き込み、ピケティは一躍ロックスター並みの扱いになるという異例の事態で、そのインパクトは世界に広がっています。この21世紀版『資本論』は、新しいマルクスの出現を意味するのでしょうか。ピケティはまだ日本ではそれほど注目されていませんが、その世界的影響力を考えると、今後、日本国内でも大きな話題となることは間違いありません。

 ピケティの主張を一言で結論すると、現在は「第2のベルエポック」に入っているということになります。ベルエポック(フランス語でBelle Époque、良き時代という意味)とは、19世紀後半から20世紀初頭のヨーロッパ、特にパリにおいて華やかで平和な時代が開花したことを指します。クリミア戦争や普仏戦争の後、第一次世界大戦が起きるまでの間は、ヨーロッパでは珍しく大きな戦争が起きませんでした。

 同時期に南北戦争の後遺症を修復した米国でも華やかで平和な時代が開花し、「金ぴか時代(Gilded Age)」と呼ばれました。フランスではエッフェル塔が完成し、印象派が起こりました。米国ではT型フォードが誕生し、ロックフェラーが台頭しています。この時代は文化が爛熟した一方で、富(資産)と所得が一部の階層に集中し、不平等が非常に拡大した時代でもありました。
(後略、詳細はサイト記事で)


■ 資本主義は自壊する?・・・危険な格差拡大 「人力でGO(2012.11.11)」より

(前略)

■ 債権金融に負債を積み上げた欧米 ■

アメリカでも同じ様にして「住宅バブル」が拡大します。

そしてアメリカはさらに「債権金融システム」でそのバブルを「再拡大」します。「債権金融システム」は、「借金が借金を生み出す」システムです。

他人の借金を、さらなる借金によって引き受けるこのシステムは初めから破綻していますが、金融工学による粉飾によってリスクを過小に評価する様に仕込まれています。

バブルは「弾ける」からバブルと呼ばれます。弾けないバブルは無いのです。

(※ 略)

■ 世界は米経済のリスクから、目を背けられなくなる ■

アメリカは「財政の崖」に直面しています。
しかし、民主党と共和党の妥協によって「財政の段差」で収束するでしょう。

その時、ユーロ圏はギリシャ救済で又揉めているはずです。
ユーロよりもドルの方が、まだマシだという雰囲気になるはずです。

ドルの危機が深まっているにも関わらず、世界の資金はドルと米国債に集まって来るでしょう

そして、しばらくすると、ユーロは財政統合へ、また一歩前進し、
ドルから徐々にユーロへの資金還流が発生するはずです。

この段階で、米国の景気が回復していなければ、米国債市場からも資金流出が起こり、米国債金利が上昇するはずです。

これを乗り切る為に、アメリカは新たな世界の危機を演出するかも知れません。
それが、中東の緊張なのか、日中の軍事対立なのかは予想は付きません。

ただ、そうやって、決定的な崩壊を先延ばししながら、世界は徐々に本当の崖に、一歩、一歩近づいてゆくはずです

(※ 略)

結局、資本主義の最大の敵は、ドルのモラルハザードの様な概念的危機では無く、資本効率を追求するあまりに拡大する「貧富の差」が生み出す「暴動」などの「直接的暴力」なのかも知れません。

歴史を振り替えてみると、国家を崩壊させるのは、いつも「民衆の暴力」でした。
しかし、「暴動」が偶発的でない事も「歴史が隠す事実」である事に注意が必要です。


(※ 詳細はブログ記事で。)







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最終更新:2014年05月20日 20:41