★☆ 第18回中国共産党大会、14日に閉幕=党スポークスマン 「ロイター(2012.11.7)」より
● 開会2012.11.8 ~ 閉会11.14
★ 中国新指導部7人の横顔 「ロイター(2012.11.15)」より / 魚拓
<習近平氏> 党総書記。国家副主席。59歳。来年3月に国家主席に就任する予定。(上海閥出身江沢民派)
<李克強氏> 党内序列2位。副首相。57歳。来年3月に首相に就任する予定。(共青団出身胡錦涛派)
<張徳江氏> 副首相(通商・工業担当)。重慶市党委員会書記。66歳。(上海閥出身江沢民派)
<兪正声氏> 比較的目立たない存在だが、慎重な改革派とみられている。閣僚級の職を歴任後、2002年から政治局委員。現在67歳のため5年後の党大会では引退することになる。(上海閥出身江沢民派)
<劉雲山氏> 党中央宣伝部長。65歳。常務委員会ではプロパガンダ、イデオロギー面を担当する可能性がある。(共青団出身胡錦涛派)
<王岐山氏> 4人の副首相のうち最年少(金融担当)。前北京市市長。64歳。金融改革のほか、複雑な政治・経済問題を解決した実績が豊富。党員の汚職などを取り締まる党中央規律検査委員会の書記に就任する見通し。(上海閥出身江沢民派)
<張高麗氏> 天津市党委書記。65歳。来年3月に筆頭副首相に就任する予定。(上海閥出身江沢民派)





★ 中国共産党の新指導部が発足:識者はこうみる 「ロイター(2012.11.15)」より / 魚拓
●大胆な経済改革あると確信 <中国欧盟商会(北京)のダビデ・クチーノ氏>
●急進的変化はないと予想 <マンダリン・キャピタル・パートナーズ(上海)のマネジングパートナー、ALBERTO FORCHIELLI氏>
●前進も波乱もない <香港バプティスト大学のジャン・ピエール・セバスチャン教授(政治学)>

ーーーーーーーーーーーーーーー
中国


☆★ 胡錦濤国家主席の演説要旨 「ロイター(2012.11.8)」より

演説の要旨は以下の通り。



 <政治改革> 

 「政治機構の改革は、中国の改革全体の中で重要な部分だ。われわれは、政治機構の改革を実行するため、引き続き積極的かつ穏当に努力し、人民の民主主義をより広範に及ぼし、一層実践していかなくてはならない」



 <全般的な挑戦> 

 「世界や国家、党の現状は引き続き大きな変化の中にあり、これまでにない発展の機会だけでなく、これまでに知られていなかったリスクや挑戦にも直面している」

 「われわれは、時代がわれわれに与えた栄光かつ困難な任務を完遂するため、一段と高い目標を持ち、一層努力し、引き続き科学的な方法で発展を追い求め、調和のとれた社会を促進し、人民の生活を改善し続けなければならない」



 <反汚職> 

 胡主席は、党は汚職撲滅に絶え間ない努力を注ぎ、品位を高め、衰退への警戒を怠ってはいけないと述べた。

 「われわれがこの問題にうまく対応できなければ、党にとって致命的な結果となりかねず、ひいては党の崩壊、国家の衰退を引き起こす可能性がある」



 <法治> 

 「決して言葉が法に優先させてはならず、(個人的な)権力が法に取って代わらせてもならない。個人の利益のために法を無視してはならない」



 <経済目標> 

 「中国の発展を、よりバランスが取れ協調的かつ持続可能なものにするとの理念の下、われわれは(2020年までに)国内総生産(GDP)、都市・農村住民の1人当たりの収入それぞれ2010年比で倍増させる」

 「われわれは内需を拡大することに注力した戦略をしっかりと維持する。消費者の需要を高める長期的なメカニズムの確立を急ぎ、潜在的な個人消費を引き出し、適切なペースで投資を増やし、国内市場を拡大する」



 <経済改革> 

 「新たな成長モデルへの転換を進め、経済の質や効率を改善する努力をしなければならない」

 「西部地域や農村の発展を促すため、われわれは一層の支援を行う」

 「引き続き経済システムの改革を進め、内需拡大政策を堅持する」

 「引き続き国内企業に対外投資を促す」

 「われわれは、雇用を促進し、雇用拡大につながる起業を後押しするため、一段と積極的な政策を実行する」



 <政府投資> 

 「われわれは公有経済をしっかりと強化、発展させるべきであり、さまざまな公有形態を認め、国有企業の形態を深化させ、全てのタイプにおける国有資産の運営メカニズムを改善するべきだ。経済のライフラインを構成し、国家の安全保障にとって死活的に重要な分野における主要産業向けに、一段と国家資本を投じるべきだ」



 <金融改革> 

 「われわれは多層的な資本市場をつくり上げるべきであり、金利と人民元相場を一段と市場原理に基づくものにするため段階的に前進し、時期が来れば資本勘定の下で人民元の交換性を促進するべきだ」



 <軍> 

 「われわれは中国の発展に応じた新たな要求や安全保障戦略に沿うように行動するべきであり、新たな世紀における新たな段階で、軍が歴史的な任務を完全に遂行できるようにするべきだ」

 胡主席はまた、中国が新たな段階に向けた積極防衛戦略(軍の準備態勢の拡大・強化)を実行し、幅広い軍の任務を遂行する能力を高めるべきだと指摘。中でも最大の任務は、情報化の時代における局地戦に勝利することだと付け加えた。



 <海洋資源> 

 「われわれは、海洋資源の開発能力を高め、中国の海洋権益を断固として守り、中国を海洋国家としてつくり上げるべきだ」



 <台湾> 

 「いかなる人物、勢力であれ、いかなる方法においても、台湾を中国から引き離すことをわれわれが認めることは決してない」




 12日付の香港紙、サウスチャイナ・モーニング・ポストは、中国の胡錦濤国家主席(共産党総書記)が開催中の第18回党大会を経て、軍トップの中央軍事委員会主席から退くと報じた。複数の消息筋の話として伝えた。

 党大会を経て総書記の座を習近平国家副主席に譲る胡氏は、来年春に国家主席からも退任。党、国家、軍の全ての役職を退く「完全引退」となるとしている。

 軍事委主席ポストをめぐっては、江沢民前国家主席が総書記を退任後も2年間、同ポストにとどまり、指導部内の影響力を確保した。

 だが同紙は、江氏の留任が指導部交代の流れを阻むものとして党内外から激しく批判されたと指摘。自身のイメージを大切にする胡氏は完全引退を決めたとしている。

 また、胡氏が長期にわたる政治闘争などで疲れ切り、意欲を失ったとの見方も紹介した。(共同)


★ 党大会前後に爆発4件 中国、香港団体伝える 「msn.産経ニュース(2012.11.9)」より
 香港メディアは9日、中国広東省広州市の中心部で8日、バスが突然爆発し、炎上したと報じた。負傷者の有無や爆発の原因など詳細は不明という。香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターによると、今月4日以降、中国で起きた爆発事案は4件目。

 同センターは、8日に中国共産党大会が開幕したことから、当局が爆発事案について情報統制を行っているとしている。

 同センターによると、4日には陝西省のカラオケ店で爆弾が爆発、3人が死亡して20人が負傷。6日には浙江省杭州市でバスが突然爆発、数十人の乗客が逃げ出した後に全焼した。8日には江蘇省鎮江市の化学工場で爆発を伴う大規模な火災が発生、5000人が避難したが、けが人などの詳細は不明という。(共同)


★ 中国でNHKニュース中断 貧富の格差報道で 「msn.産経ニュース(2012.11.8)」より
 中国で8日夜、NHK海外放送のニュース番組が一時中断された。同日開幕した第18回中国共産党大会関連の報道で、貧富の格差問題を取り上げ、貧しい地区の映像を流した瞬間から数分間、画面が真っ黒になった。国内の負の面の報道を望まなかったとみられる。

 放送されなかった部分には、中国の民主活動家の映像も含まれていた。

 尖閣諸島問題になったところで画面が元に戻った。(共同)

ーーーーーーーーーーーーーーー

★ 中国共産党大会で北京厳戒!「刃物販売禁止」「タクシー窓開けるな」 「 J-CASTテレビウォッチ(2012.11.9)」より
指導者が大幅交代となる中国の「第18回共産党大会」が8日(2012年11月9日)から北京人民大会堂で開かれている。胡錦濤体制から習近平体制への移行は決まったものの、指導部人事で暗闘が続いている。

 10月開催予定が1か月も遅れるなど異例ずくめ大会を北京支局の井上洋一支局長が伝えた。

党幹部・官僚への不満爆発恐い

 人民大会堂周辺の厳戒態勢ぶりも異例だ。警察官が多数配備され、治安維持部隊として一般市民140万人が動員されて要所で目を光らせる。井上によると「おカネで雇われている」のだという。

 市内デパートの刃物売り場では、数日前から包丁やナイフが撤去されて販売できず、タクシーは天安門付近を走るときは窓を閉めるように通達されている。車内からのビラまきをさせないためだ。

 司会のみのもんた「何でそんなに心配しなきゃいけないの」

 井上「官僚の腐敗や地域格差、所得格差いろいろあって、そうした不満が政府・党に向くのを防止する狙いがあります」

ーーーーーーーーーーーーーーー
★ 「ただのスローガン」「見せ物」…反腐敗に冷めた声 格差社会に苦しむ市民 「msn.産経ニュース(2012.11.9)」より
 中国の胡錦濤国家主席が反腐敗闘争の強化を訴えた8日の共産党第18回大会初日。中国メディアは演説を繰り返したたえたが、市民からは「ただのスローガン」と冷めた反応が多く、党大会自体を「見せ物にすぎない」と突き放す声も。官僚腐敗が深刻化する共産党統治体制への不信と、極端な格差社会を生きる苦しみが浮き上がる。

 北京に住む山東省出身のマッサージ師、王娟さん(27)は党大会について「国内外にアピールする高級幹部たちのショー。犬をもうらやんでいる私には関係ない」。中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」のある利用者は「(腐敗問題の)根本的原因は権力が(共産党に)過度に集中し、有効な監督(機能)を失っていることだ」と、一党独裁を正面から批判した。貧しい人はさらに貧しく(権力があって)富む人はさらに富んでいく」と、富の偏りを半ば絶望視する意見もあった。(共同)

ーーーーーーーーーーーーーーー
★ 主導権争い激化 江氏、胡氏と並んで着席 「msn.産経ニュース(2012.11.8)」より
 北京市の人民大会堂で8日開幕した中国共産党の第18回党大会。江沢民前国家主席は胡錦濤国家主席と並んでひな壇の中央に着席、存在感を誇示するようなそぶりが目立ち、党内の人事をめぐる主導権争いの激しさをうかがわせた。

 胡氏は手元の原稿を見ながら淡々と活動報告を読み上げ、「これまでの10年間で新しい成果を挙げた」と党の取り組みを総括。1時間半以上にわたる演説の間、いすに深く腰掛けた江氏は何度も腕時計を見て、あたかも「まだ終わらないのか」と言いたげな様子だった。

 一時重病説も出た江氏は、付き添いの男性に時々腕を支えられながらもしっかりした足取りで入場し、他の代表たちと笑顔で握手。胡氏がいたわるように着席を促すと「大丈夫だ」とでも言うかのように手を振って断り、立ち続ける場面もあった。(共同)

ーーーーーーーーーーーーーーー
★ 党活動報告の事前配布取りやめ 「msn.産経ニュース(2012.11.8)」より
 中国共産党は8日、第18回党大会初日に胡錦濤国家主席が読み上げた活動報告について、毎回行ってきた、報告内容を記した冊子の演説開始前の配布を取りやめた。理由は不明。夜明け前から寒さに耐えながら並んだ各国記者からは不満の声が上がった。

 活動報告は党の施政方針演説に当たる。冊子は中国語のほか、英語や日本語など5カ国語以上の外国語版も準備。

 担当者は午前8時(日本時間同9時)ごろ「終了後に配布する」と集まった報道陣に通告した。理由を問うと「上部の指示」と答えた。実際に配布されたのは演説終了後の午前10時40分ごろとなった。

 米国メディアの男性記者は「全く不可解。(共産党は)報道してほしくないのか」と首をかしげていた。(共同)

ーーーーーーーーーーーーーーー
★ 胡総書記、海洋権益堅持を強調 尖閣国有化した日本牽制 「msn.産経ニュース(2012.11.8)」より
 【北京=川越一】第18回中国共産党大会が8日、北京の人民大会堂で開幕した。胡錦濤総書記(国家主席)は党中央委員会活動報告で、2020年までに国内総生産(GDP)を10年比で2倍にすると表明、海洋権益の堅持を強調し、沖縄県・尖閣諸島を国有化した日本を牽制(けんせい)した。党大会の会期は14日までの7日間。閉幕翌日に開かれる見通しの第1回党中央委員会総会(1中総会)を経て、習近平国家副主席を中心とする新指導部が船出する。

 過去5年間を総括し、新指導部に引き継ぐ施政方針を示す中で、胡氏は、「発展が不均衡で、持続的ではないことは、依然として突出した問題だ」「都市と農村の発展の格差は大きい」と述べ、急速な経済成長による貧富の格差拡大の是正や、環境悪化の改善を重視する方針の堅持を強調。20年までに、自らが提唱してきた「和諧社会(調和社会)」の構築という目標を達成するよう党と中国国民を鼓舞した。

 和諧社会を導くのが、胡氏が03年からスローガンとして掲げ、報告の中でも徹底を訴えた指導理念「科学的発展観」だ。胡氏はその理念を、毛沢東思想、トウ小平理論、江沢民前総書記の唱えた「三つの代表」と同じ「長期的に堅持すべき指導思想」と表現。今回の党規約改正で位置づけが格上げされることが決まったことを物語っており、胡氏が勇退後も、一定の影響力を維持する証といえる。

 経済目標としては、GDPに加え、国民1人当たりの収入も20年までに10年の2倍にするとの目標を掲げた。海洋権益については「海洋開発能力を高め、断固として国家の海洋権益を守り、海洋強国を建設する」として、尖閣諸島や南シナ海への権益拡大を明言した。


[YANGCHANG(中国貴州省) 8日 ロイター] 中国共産党は8日から第18回党大会を開催する。今回は10年に1度の指導部交代が行われる見通しで、習近平氏が胡錦濤氏から党総書記のポストを引き継ぎ、国家主席に就任するとみられている。


 中国は急速に経済力を拡大し、今や世界最大の輸出国となり、世界2位の経済規模を持つまでに成長した。

 だが、多くの人々は依然として貧困に苦しんでおり、新指導部にとって、そうした生活水準の格差是正や持続的な経済成長、汚職撲滅、共産党による支配体制の維持などが大きな課題となる。



 胡錦濤総書記は共産党大会初日の8日に「政治報告」演説を行い、過去10年にわたる経済成長を称えるとともに、中国は依然として多くの問題に直面していると指摘する見通し。

 多くのエコノミストは、中国経済がスタグネーションを回避し、社会経済的問題の拡大を防ぐためには、改革が重要だとの見方で一致している。だだ、次の指導部がどれだけ積極的にそうした改革を進めるかは不透明だ。


 国連開発計画によると、中国では13億人の国民のうち13%が依然として1日当たり1.25ドル以下の生活を強いられている。

 中国政府は過去5年間に低所得者に最低限の生活を保障するため4150億元(665億ドル)を投じたが、国民の間では、幹部による汚職に対する不満が高まっており、次期指導部はそうした問題に対処する必要がある。


4年に一度の選挙と5年に一度の大会、重なるのは20年に一度。今年はそんな珍しい年。激闘が繰り広げられた米大統領選はオバマ大統領の再選で閉幕した翌日に、暗闘が未だうごめく中国共産党大会が開幕した。

 せめぎ合いで迎える党大会

 8日から北京の人民大会堂で始まる第18回共産党大会では、10年に一度の中国の指導部交代が行われる。胡錦濤氏から習近平氏へと、共産党トップの座となる党総書記のポストが引き継がれると見られるが、指導部人事をめぐり、各勢力のせめぎ合いが直前まで続いた。

 党大会開催日は通常より1ヶ月遅い9月の末にようやく発表され、同日には、重慶市元トップで江沢民一派の実力者だった薄煕来氏の党籍剥奪と司法機関への送致が決定された。一定の収束を見せた党内の対立はその後、温家宝首相一族の不正蓄財が報道されたことで再び浮上。江沢民と周永康(政法委書記)サイドのリークによるものとも見られる同報道の直後、薄氏に対する刑事捜査を開始することが発表され、江一派の巻き返しを封じ込む胡主席ら指導部の姿勢が示された。

 さらに、これまで党大会後に発表されていた軍指導部人事も今回は開催前から胡氏寄りの人事が相次ぎ発表され、激しい権力闘争の中、胡氏が軍部で足元を固めることを優先させた構図が浮かび上がった。

 抜本的政治改革は不可能

 そういった中で迎えた今日の開幕。党内の権力闘争が激化するかたわら、中国社会は経済成長の鈍化や環境問題、共産党幹部の腐敗や所得格差の拡大など、日々深刻化する課題に直面している。これらの問題で国民の不満がくすぶり、抗議活動の激増は今や共産党の支配体制の存続まで脅かしている。「中国のいい時期は過ぎた。制度全体を変えなければならない」。老幹部の子弟となる太子党メンバーは英フィナンシャル・タイムズの取材でこう認めた。

 同紙はほかの太子党メンバーの話として、中国は今、「もっともやらなければならないことは政治改革である」「体制内の人も含め、すべての中国人はこのことに賛成している」と指摘。人民日報傘下の環球時報もこのほど、全国代表都市で行ったアンケート調査では、8割を超える回答者が政治改革を支持するとの結果が出たと報じ、注目されている。

 一方、政治改革の内容について、回答の多くが「政府は市民やメディアの監督を受けるべき」「政策決定が民主的になるべき」などに止まっていることについて、香港城市大学の鄭宇碩教授は、独立で自由なメディアがない限り、人民代表大会制度である限り、施策への監督や民主的な政策決定は実現されないとの見方を示した。

 共産党指導部が瀬踏みしようとする政治改革は、「限度ある改革」であり、「共産党の政治権力独占に触れないことが条件だ」と同教授は指摘。フィナンシャル・タイムズも、多くの改革推進派は新体制が抜本的な政治改革を行うことを楽観視していないと報じている。

 今日から14日までの党大会では約200人の党中央委員が選ばれ、続く15日からの党中央委員会第1回全体会議(1中全会)で、今までの権力闘争の狙い目となった政治局員と政治局常務委員の構成が明らかになる。「共産党は過去30年ですでに、手の届く果実はすべて摘み取った」。北京大学の張健助教授はこのように語り、新体制がどのようなメンバー構成であっても、「共産党は自らを制限し、権力を国民に返すような改革を実施することは不可能だ」と指摘した。


(翻訳編集・張凛音)




胡氏は「いかなる者であろうと、その権力や地位の如何(いかん)を問わず、党規・国法に違反すれば、容赦なく厳罰に処さなければならない」と強調した。汚職などを理由に解任された薄煕来前重慶市党委書記と劉志軍前鉄道相の党籍剥奪処分はその一例。公約実践の姿勢を国民に示すために、さらに厳しい処分を科す可能性もある。

 習氏を中心とする新指導部は、過去の失政が招いた難題に早速取り組むことになる。ただ、その矛先が権力闘争を生き抜いた最高指導部にまで向くとは思えず、そこに中国共産党の限界がみえる

ーーーーーーーーーーーーーーー
■ 中国共産党大会―権力演出装置の限界は来るのか 「万国時事周覧(2012.11.9)」より
 しかしながら、著しい経済成長を達成したものの、所得格差が深刻となり、国民の体制に対する不満が強まっている今日にあって、中国共産党の権力演出装置としての党大会は、これまで通り、国民が仰ぎ見る権力の象徴としては機能しなくなるかもしれません。
 逆に、傲慢な一党独裁体制の象徴と見なされ、国民の怨嗟の的となる可能性も否定できないのです。
 北京に敷かれている厳重警戒体制は、その兆候を示してもいます
 党大会では、さらなる成長が連呼されていたそうですが、党大会の演出さえ旧態依然のままであり、自らを変えることができない共産党こそ、国家としての成長を妨げる最大の阻害要因ではないかと思うのです。



表4:2012年の政治局常務委員の顔ぶれの予想

(1)習近平(Xi Jinping、しゅうきんぺい):中国国家主席、中国共産党総書記、中央軍事委員会主席
(2)王岐山(Wang Qishan、おうきざん)か張徳江(Zhang Dejiang、ちょうとくこう):全人代常務委員長
(3)李克強(Li Keqiang、りこっきょう):国務院総理
(4)劉延東(Liu Yandong、りゅうえんとう):全国政治協商会議主席
(5)劉云山(Liu Yunshan、りゅういさん):中国共産党中央精神文明建設指導委員会主任(思想・プロパガンダ担当)
(6)李源潮(Li Yuanchao、りげんちょう):中央書記処第一書記、中央党学校長、中国国家副主席
(7)王岐山か張徳江:国務院常務副首相(第一副首相、マクロ経済政策担当)
(8)李源潮:中国共産党中央規律検査委員会書記
(9)孟建柱(Meng Jianzhu、もうけんちゅう):中国共産党中央政法委員会書記(治安担当)



■ 中国共産党大会に向けて人事が 「所在不明の評論」より / 魚拓






.
最終更新:2012年11月18日 16:10