Su-25T (フロッグフット)
Su-25では走行中の小型装甲ユニットに対する探知・攻撃能力に限界がありました。Su-25の導入によって明らかになったのは、対戦車専用攻撃機の開発の必要性でした。1976年にソビエト連邦の諮問委員会が対戦車兵器を搭載可能な全天候型攻撃機の設計及び建造の開始許可を出しました。

Su-25Tの主要兵器である対戦車誘導ミサイル:Anti-Tank Guided Missile (ATGM)システムが「Vikhr」です。これは後にレーザー誘導方式を備えた 「Vikhr-M」へと引き継がれました。主要照準システムである「Shkval」は、目標捕捉と目標への自動誘導を可能とします。そしてレーザー照射・レーザー測距計を備えた「Prichal」システムと連動します。

夜間などの低照度任務用には、低照度用テレビカメラを内蔵した胴体搭載型ポッドを装備することができます。このシステムは「Mercury」と呼ばれています。「Mercury」は、「Shkval」の夜間作戦用の電子光学照準システムとなります。

照準システムからのテレビ映像はIT-23Mテレビモニタ(TVM)へ転送されます。このモニタは計器盤の右上部に設置されています。「Shkval」によって目標画像の拡大が23倍まで、「Mercury」では5倍まで可能です。このことによって遠距離の目標まで識別が可能となります。家屋では15km、戦車の場合は8~10km、アパッチ程度のヘリコプターの場合は6km先まで識別可能です。

統合された電子戦:Electronic Warfare (EW)システムによって、方位角±30度の精度で航空・陸上・海上レーダー発信源の検知および方位検出が可能です。EWシステムは1.2~18GHzの周波数帯のレーダー波を検知し分類することができます。可変型の電子攻撃:Electronic Attack (EA)による電波妨害は、連続波及びパルス波モードで動作する火器管制レーダーの効力を削ぐのに使用されます。EAポッドは翼下面の懸架式ハードポイント(兵装支持架)に固定されます。赤外線誘導ミサイルに対する防衛手段としては、使い捨て式のフレアが使われます。Su-25Tは192個のフレアカートリッジを装備しています。赤外線誘導ミサイルに対する更なる防衛手段として、電子光学式妨害システム「Sukhogruz」が機体の尾部に搭載されています。このシステムが備える強力なセシウムランプは、6kWの消費電力で振幅変調された妨害信号を発し、赤外線誘導ミサイルの誘導を妨げます。

防空レーダーの攻撃用に、 Su-25Tには目標指示ポッド「Viyuga」または「Phantasmagoria」を装備可能です。Su-25Tはこの機器で目標を指示することでKh-58やKh-25MPUといった対レーダーミサイルを運用することができます。

Su-25Tの開発・生産はトビリシ航空協会(TASA)によって行なわれ、1990年の夏に第一号機が完成しました。1991年前半にはその初期修正型が、ソビエトの解体時までには8機のテスト型が造られました。

Su-25Tは、兵器運用能力という点では標準型のSu-25から改良が大幅に進んでいますが、飛行性能という点では悪くなっています。とりわけ重量増加がSu-25Tの飛行性能と操縦性を貧弱なものにしています。Su-25Tは強力な兵器プラットフォームですが、うまく飛ばすにはパイロットの熟練が求められます。

Lock Onのゲーム中でSu-25Tを飛行させる場合は、入力機器の感度曲線を直線に設定してください。それによってこの航空機の操作が最もリアルになります。

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最終更新:2009年11月22日 22:36