Su-27 (フランカー B)
Su-27フランカーBとその派生型は、世界で最も素晴らしい高性能な戦闘機に数えられ、既に高い評価を受けているF-15Cを撃退することに主眼が置かれています。冷戦構造の衰退期に生まれたフランカーの開発の道のりは平坦ではありませんでした。初期のデザインでは深刻な問題に悩まされました。その後ソビエト連邦の崩壊によって実戦配備が遅れ、世界で最も優れた戦闘機の一つであることを自ら証明する機会も与えられませんでした。

Su-27は空対空戦闘用に誂えてあり対地戦闘能力はありません。R-27(AA-10)「アラモ」シリーズのミサイルで武装することにより、フランカーは素晴らしい視程外距離:Beyond Visual Range (BVR)戦闘能力を備えます。一方、接近戦においてもヘルメット搭載型照準装置と高オフボアサイト能力を備えたR-73(AA-11)「アーチャー」熱線追尾ミサイルが、Su-27の大推力・連続旋回能力と相まって強力な攻撃力を発揮します。パイロットが兵器の照準を敵に合わせる際に高AoA(迎え角)機動が役に立ちます。最後に、この戦闘機は非常に大きな機内燃料搭載量を誇り、他の戦闘機がガス欠になってしまった後でも十分に戦闘状態を維持できます。この戦闘機は10発もの空対空ミサイルを搭載可能という素晴らしい攻撃力が備わっています。

何かにつけ批判されるのがSu-27のアビオニクス(航空電子工学装置)及びコクピットレイアウトです。複数目標に対する同時追跡・攻撃能力の制限、地上要撃管制:Ground Controlled Intercept (GCI)への高依存性、パイロットへの負担の大きさがその理由として挙げられています。しかし、パッシブ型の電子光学システム:Electro-Optical System (EOS)は敵に気付かれるようなレーダー波照射を一切行うことなく、目標を発見し攻撃を加えることができます。この戦闘機は瞬時に迎え角を120度以上増加させる能力を有し、「コブラ」機動を行うことができます。この有名な「コブラ」やテールスライドといった高AoA機動性能が戦闘戦術として役に立つのかどうか、それとも航空ショーにおいて単に人目を引くだけの離れ技でしかないのかどうか、その議論は今もなお続いています。

Su-27に搭乗するパイロットの留意事項として、フランカーは非常に大きな機内燃料搭載量を誇りますが、それ故に外部燃料タンクがなく、燃料を満載するとドッグファイト性能が極端に低下してしまう点が挙げられます。

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最終更新:2009年11月22日 22:27