A-10A (サンダーボルトII)
冷戦時代のソビエト大規模戦力に対抗するために近接航空支援(CAS)専用として設計された通称「Hog(イノシシ)」は、重装甲で固められており、強力なGAU-8A 30mm対装甲機関砲を含め素晴らしい兵器の数々が搭載可能です。1980年代後半からA-10を退役させようという動きに拍車が掛かりましたが、1991年の湾岸戦争において華々しい戦果を収めてからはそういった動きも影をひそめました。

A-10は、自らの存在を敵の対空ミサイル(SAM)から隠すために地形の起伏を利用して低高度で飛行できるように意図されています。しかしながら低空飛行を行う場合は、対空砲(AAA)交戦圏の真っ只中に位置してしまうことになります。そのため、通称「チタン製のバスタブ」といわれるパイロットを取り囲むような装甲を含め、頑丈な装甲で機体が覆われています。SAMの脅威が薄れると、A-10は通常、AAAの砲火が届かない安全な中高度域を飛行して任務を遂行します。

亜音速機であるA-10は、自衛用のAIM-9「サイドワインダー」を装備することはできますが、ドッグファイトは避けるのが賢明です。確かに素晴らしい空対地兵装を搭載できますが、空対空専用機との空戦を持続するだけの推力は持ち合わせていません。敵戦闘機と鉢合わせしてしまったら「イノシシ」のパイロットはA-10の素晴らしい旋回能力を使って、攻撃してくる相手の方に機首を向ける(つまりAIM-9ミサイルもしくは恐るべき30mm機関砲を相手に向ける)ようにします。攻撃相手がオーバーシュートしたら、相手が再度迫ってくるまでにアンロード加速して距離をとり、そして最速旋回を行って再び敵に機首を差し向けます。

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最終更新:2009年11月22日 22:21