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瞳の奥に眩しい光が届く。
その光に目を細めながら俺は伏せていた顔を上げた。

どこだろう、ここは。

小さな部屋。そこには見慣れた長テーブル、パイプ椅子、パソコン、ポッド。
そうだ、ここはSOS団の部室だ。
いつもと変わらない部屋。見慣れた部屋。

しかし、そこには見慣れた連中の姿は無い。
朝比奈さん。長門。古泉。ハルヒ。
いつもと変わらない部屋。いつもと違う部屋。


部屋にいるのは俺だけ。


俺は寝ていたようだ。
どれぐらい? わからない。
眠りに落ちたときのことなど覚えていない。
ただ、その時にいつもの連中がいたということだけはわかる。


部屋にいるのは俺だけ。

俺が眠りについたがために
他の奴等は先に帰ってしまった。
俺を残して。

俺の眠りを邪魔してはならない。
そう気遣ってくれてのことなのだろうが
何故か虚しくなる。
何故か心に穴が開いたような錯覚にとらわれる。

俺も帰ろう。
そう思ってパイプ椅子から立ち上がると、
俺の肩からぱさりと一切れの布が滑り落ちた。
布?
いや。 カーディガンだ。女子生徒の。

急に肩が寒く感じた。
そうか。
さっきからずっと暖かいと思ったらこれが肩にあったのか。

このカーディガンは俺のものではない。
それでは、誰のもの?

俺は部室を見渡してみる。
すると。
団長席に頬をつけて寝ているハルヒがいた。
その肩にはカーディガンは無い。

そうか、こいつが俺に。

俺はふと気がついた。

何故こいつはここにいる?

答えはすぐに出た。

こいつは俺を待っていてくれたんだ。
眠りについた俺を。

そして、今眠っているのはこいつだ。
起きているのは俺。
ハルヒは俺を待っていてくれた。
なら、俺も待ってやろう。


俺は、カーディガンをハルヒにかけてやり、その上から自分の上着もかけた。
そして、俺はパイプ椅子に座ってハルヒの寝顔を眺めることにした。


ハルヒが眠りから覚めるまで。




Fin
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