ある日の事だ。
朝、目が覚めると俺に犬耳と尻尾が生えていた・・・
なんじゃこりゃーーー!!
その日はいつもより早く目が覚めていた俺は朝一番で文芸部室に駆け込んだ。
そこには長門と古泉が朝も早くから待っていた。
長門はじーっと俺を見ている。
なんだ?
「とってもユニーク」

「これもハルヒがやったのか?」

「そう見て間違いないでしょう。今回は「キョンはあたしの言う事を聞かな過ぎる!!キョンが犬だったらあたしの言う事を聞くようにするのに!」と考えたようですね」
なんてこった・・・

今度は、どうすりゃいいんだ?」

「そうですね。長門さんはどう思われますか?」

「涼宮ハルヒはあなたと口ケンカすることを楽しんでいる傾向がある。だから言う事をずっと聞いていれば物足りなさから事態は解消されると推測される」

「という訳なので、その様にして下さい」

「あぁ、分かったよ。ハルヒに躾られるのは勘弁だからな」

「優しくしてくれるかもしれないですよ?」

「微妙にイヤらしい言い回しをするな!!」

仕方なく俺は教室へ向かった。
あぁ、クラスメイトの視線が痛い・・・
「ちょっとキョン、なんなのそれ?」

「見ての通り犬耳だ」

「触ってもいい?」
ざけんなと思ったがさっきの長門と古泉の言葉を思い出す。
「あぁ、どうぞ」
さわさわ
「ちょ、これひょっとして本m「ちょっと来ーい!!」

俺は慌ててハルヒを中庭に連れ出す。
「な、何なのよ?」

「いや、なんとなくだ」

「はぁ?バカじゃないの?」

「あぁ、バカだ」

「はぁ、もういいわ。喉が渇いたからジュース買ってきて」

「あぁ、果汁っぽいのでいいんだよな?」

「あんた、今日はやけに素直ね?」

「そうか?いつも、こんなだと思うが」

「そうかしら?いつもならもうちょっと突っ掛かってくるじゃない」

「いや、そんな事ないだろう。俺は至っていつも通りだ」

「まぁ、いいわ。さっさと買ってきてちょうだい」

「おう、行ってくる」
自販機に向かうとそこに古泉が立っていた。
「何か用か?」

「はい、涼宮さんはもうかなりの物足りなさを感じています。あと少しですから頑張って下さい」

「はいはい」
古泉にそう返すとジュースを買いハルヒの元へ戻った。
「遅い!!罰として今日は昼御飯奢りなさい!!」
戻ったらそこにはプンプンハルヒさんがいた。
「あぁ、分かったよ。ほれジュースだ」
俺はジュースをハルヒに手渡した。
いつもの俺なら流石にもう文句の1つでも言っているだろう。
しかし、実はさっきから意識せずに一連の行動をしているのだ・・・
これが、躾というものなのだろうか?

そして昼休み
「さぁ、キョン学食へ行くわよ」
と言ったハルヒにズルズル引きずられ学食へと到着した。
「で、何を食うんだ?」

「出来れば千円するセレブランチを奢らせたいけど、今日はカツ丼でいいわ」
そんな怪しいメニューが存在したのか・・・
「分かった。じゃあ買ってくるな」
俺は食券の自販機でカツ丼の食券を2枚買い、それをカウンターで出しカツ丼2つを受け取りハルヒの待つ席に戻った。
「ほい、お待ちどうさん」

「ありがと、さぁ食べましょ!!」

「あぁ」
そう言ってカツ丼を食べ始めた。
カツ丼を食べながらハルヒと雑談していると突然俺は体の感覚が無くなった。
「ちょっと、キョンどうしたのっ!?なんか答えなさいよ!!」
駄目だ・・・体に力が入らん・・・どうしたんっていうんだ?
そこで今の自分の状況を思い出す。
……まさか、犬になったからネギを食っちゃマズかったのか?
「キョン!!キョン!!ねぇ、なんとか言ってよ!!」
ハルヒ・・・なんで泣いてるんだ?
そう疑問に思いながら俺は意識を失った・・・・



俺が目を覚ますとすっかり日が暮れていた。
ここは保健室か、俺はどれ位気を失っていたんだ・・・
しかし体が重いな・・・どうなってるんだ?
と考えていたら見覚えのある顔が立っていた。
「どうやら、目が覚めたみたいですね。あなたは突然気を失うわ、涼宮さんはパニックを起こして閉鎖空間を大量発生させるわで大変だったんですよ」

「そうか、迷惑掛けたな・・・スマン」

「いえいえ、今回の事は完全な事故だと認識しています。ですからあなたにも涼宮さんにも非はないでしょう。ですよね?長門さん」

「そう。私は事前にこの事態を把握出来なかった。許して欲しい」

「事故だったんだからしょうがないさ。長門も気にするな、俺は怒っちゃいない」

「ありがとう」


「まぁ、結果オーライじゃないですか。今回の事態もどうやら終息したようですし」

「ん?どういうことだ?」

「あなたの愛くるしい耳が無くなっていますよ」
俺は一瞬背筋が寒くなった・・・今はそれを気にしている場合じゃない。
俺は恐る恐る自分の頭を触ってみた。
あ、ほんとに耳が無くなってる。
「どういうことだ?どうしていきなり耳が消えたんだ?」

「これはあくまで推測ですが、涼宮さんはあなたの耳が本物であなたが本当に犬になったと思った。 そしてその耳を着けたあなたがネギを食べて倒れたと思い咄嗟に「キョンは人間なんだから!!犬じゃないんだからネギを食べて死ぬなんてありえない!!お願いキョン、死なないで!!」と願ったのでしょう」
古泉のハルヒの声真似のキモさはこの際おいておこう。
「そうかい。じゃあそういう事にしておこう」

「相変わらず素直じゃないですね」

「何が言いたい?」

「男のツンデレカッコ悪い」
長門の一言が俺の心にクリーンヒットした・・・
「長門さん、幾らなんでもそれはストレート過ぎですよ」

「そう」

「で、でだ!あの団長様はどこに居るんだ?」

「随分打たれ強くなりましたね。涼宮さんならあなたの上で寝てますよ」
へ?今こいつなんて言った?
俺の上?そんなのありえないだろ!!
と思いつつ俺はそーっと掛け布団を捲ってみた。
そこには、俺の上でぐーすか寝てる団長がいらっしゃった!!
「パニックを起こした涼宮さんを止めるために長門さん特製の睡眠薬を盛らせてもらいました」

「この睡眠薬を飲むと朝までは何があっても起きない」

「そうか。で、俺はどうすればいいんだ?」

「朝まで此処で寝るといい」

「ちょ、幾らなんでもそれは!?」

「では、後はお任せしますね。さぁ、行きましょう長門さん」

「お、おい。行くn「じゃあ」
そう言って二人は出て行った。
おいおいどうすんだよ・・・これは流石にマズイだろ。
と思ったが能天気に眠るハルヒの顔を見ていたらどうでも良くなった。
ふぁ、俺も眠くなってきたので寝るとしよう。
じゃあな、おやすみハルヒ・・・

fin

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