俺は今とてつもない状況におかれている。
ハルヒに問い詰められているのだ。
「君、何歳なの?もしかしてキョンって人知ってる?ちょっとアホなお兄ちゃん」
「キョン?アホなお兄ちゃん?何のことです?」
苦し紛れに答える。
ここで言っておこう。俺は正真正銘キョンである。
では何故ハルヒが俺にこのようなことを問い詰めているのか?
俺は今大体小学一年生位の体になってしまっている。まぁその理由はいつものそれで、ハルヒが望んだからだ。
昨日、ハルヒは一冊の単行本を読んで言っていた。
「何よこれ。コ〇ンが新一なわけないわ」

もうわかっただろう。ハルヒが読んでいた単行本が。そう、名探偵コ〇ンである。
さらにハルヒは続ける。
「コ〇ンてなんでこんなに頭いいのよ。バカキョンより頭良さそうね。
キョンがこいつの立場だったらとっても面白いことが起きるかも」
この時から嫌な予感はしてたんだ。
次の日の朝、つまり今日だが、俺の体は七歳児のそれになっていた。
幸い今日は日曜日で、学校に行く必要はない。
俺は元に戻る方法を聞くために長門のマンションにむかった。
長門が言うには
「今日中には戻る」
だそうだ。

俺は家でゆっくり過ごしてりゃいいや。などと考えていたのだが、甘かった。
ハルヒに会ってしまった。
それで今の状況に至るというわけだ。
ハルヒは初対面(実際は違うが)の俺にづかづかと質問を繰り出す。
「キョンの従兄弟じゃないの?本当に知らないの?」
「知らない」
俺は知らないの一点張りだ。ばれたら終わりだ。
古泉の言ったように不測の事態が起こるかもしれない。
ハルヒの怒涛の質問にたえていると、ある一つの質問がきた。
「君、名前は?」
「××……」
危ない、危ない。本名を言ってしまうところだった。さてどうするかな

「早く早く!別にお姉ちゃんは怪しい人じゃないから!」
いや、怪しいだろ。知らない子供に突然話しかけるんだからな。
「早く言いなさい」
やばい。怒ってきた。
まずいな一つしか思いつかない。
「ふ~ん言わないつもり?」
ええい!ままよ!
「江戸川キョナン!探偵さ!」
「………」
沈黙が漂う
しまったぁ!!!!
江戸川キョナンでもやばいのに探偵とまでも!!
くそっ!コ〇ンめ!
焦っているとハルヒが口を開いた。
「アハハ!面白いね君!本名じゃないんだろうけどまあいいわ。一緒に遊びましょ!」

「ああ」
反射的に答えてしまった。ハルヒの笑顔を見たせいだ。
この滅多にみせない笑顔を崩したくなかったのかもしれない。
俺がそう答えるとハルヒはそれ以上の笑顔を俺に向けた。
「ほんとに!?じゃあついてきなさい!!」
「どこに行くんだ?」
どうハルヒが答えるのか俺は知っている。
「不思議探索よ!あんた探偵なんでしょ!?」

やはり何も見つけることはできなかったが俺には一つの収穫があった。
ハルヒの満面の笑顔

その日の夜に姿は戻った。俺は一人呟く
「もう一度なってもいいかもな」


-fin-

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