今日は12月24日。
街はクリスマスカラーに染まり、いたる所がイルミネーションで色鮮やかに彩られ、カップル達が行き交っている。
今は昼過ぎだからあまり見えないが、夜になれば街は光に包まれるだろう・・・

と、楽しげな街の様子をお伝えしたわけだが、

今俺は冬だというのに汗が少しふき出るくらい走っている。
正直街のイルミネーションなんかをじっと見る余裕すらない。
なんでこんな急いでるかって?
それはハルヒとの待ち合わせに遅れそうだからなのさ!!

…って誰に話してんだ俺は?

そんなことを考えてるうちに待ち合わせの噴水にたどりついた。

ハルヒはすでに来ていて、俺の姿をみるなり言った。
「どんだけ待たせんのよ、このバカキョン!!」

団長様はお怒りのようである。
『一応待ち合わせの2時には間に合ったのだが…』
と言おうとしたが、息が乱れていたため口にはしなかった。
それに、女性を待たせるというのは俺のポリシーに反するからな。
実際今までのデートで俺は一度もハルヒより遅く来たことはない。

……そういえば知らない人もいるだろうから言っておこう。
俺とハルヒはある夏の日から付き合っているのだ。あの時の酔ったハルヒのかわいさと言ったら……(照)
って、だから俺は誰に話かけてんだ……?。

とりあえず俺は謝った。
「すまなかった。」

するとハルヒは腰に手を当て、
「ふん、まぁいいわ!ただし今日はあたしの命令を4つきいてもらうわよ!」

「よ、4つ!?」
さすがに多くないか?シェンロンだって3つまでなんだぞ!?

「なによ?なんか文句あんの!?ほんとは10個にしようかと思ったのよ。そっちの方がよかったの!?」
「4つでお願いします」
俺は即答した。

「それぐらい当然よ!…まぁ今日は年に一度のクリスマスイブだし、言い争いしてる暇はないわ!
行くわよ!キョン!」

ハルヒが一方的に言ってるだけで争ってるわけじゃないと思うんだが…。
まぁ、ハルヒは余程この日を楽しみにしてたのだろう、ハルヒは今日最初の俺の大好きな笑顔を見せてくれた。

何日か前にハルヒから『デートのコースはあたしにまかせなさい!』
と言われていたので、しばらくはハルヒの行きたい店を回っていた。

楽しい時間は過ぎるのが速いもので外はもう暗くなり始めていた。

そういえばもう5時になるんだが、まだハルヒは一つも命令(お願いごと)をしてこない。
4つもあるんだから1つぐらいしてもいいころじゃないか?

そう考えているとハルヒが急に立ち止まった。

「キョン!1つ目の命令をするわ!」
たった今まで考えていたのであまり驚かなかったが、なにを頼まれるかわからない、先の見えない不安に少し身構えて言った。
「な、なんだ?」

するとハルヒはカバンから袋を取り出した。
「これ、クリスマスプレゼントだから!受け取りなさい!」
…?
「それが1つ目の命令なのか?」

全然命令っぽくない、むしろうれしい行動だったので、俺は訊き返した。
「そ、そうよ!ゴチャゴチャ言ってないで早く中身をみなさい!」
「あ、ああ…」俺は言われるがままに、袋を開けてみると中にはマフラーが入っていた。

俺がマフラーであることを確認すると同時にハルヒが口を開いた。
「…ほんとは噴水の所で渡そうと思ったの。
でもあんたはもうマフラー巻いてたから渡せなかったのよ…。」
うつ向いて少し悲しそうに言うハルヒは正直めがっさかわいかった。

俺は自分の首に巻いてあったマフラーを取り去り、ハルヒにもらったマフラーを巻いた。
「どうだ?似合ってるか?」
ハルヒは顔を上げ、マフラーを巻いた俺を見た。

「あ、当たり前じゃない!あたしがわざわざキョンのために作ったのよ!似合わないはずがないわ!」

「え!?こ、これお前が作ったのか!?」
俺はてっきりどっかの売り物だと思っていたのだ。
俺が本気で間違えるほど、ハルヒのマフラーは丁寧な造りだった。

「そうよ!あまりに上手だから分からなかったでしょ?まぁ、あたしにかかればこれぐらいのは余裕で作れちゃうのよね!」
そう言ったハルヒの指には今まで気付かなかったが、何枚も絆創膏が張ってあった。
自分がマフラー作りに苦戦したことを知られたくないから強がったのだろう。
本当に照れ屋な奴だ。
…まぁそこがかわいいんだがな。

「ハルヒ」
「なによ……!?」
俺はハルヒを抱き締めた。
「…ありがとう。大切にするよ」
「あ、当たり前じゃない!汚したりなくしたりしたらただじゃ置かないわよ!」
ハルヒは顔を赤くして言った。
ハルヒみたいのをツンデレって言うんだろうな…。

しばらく抱き合った後、なごり惜しかったがハルヒの体を離し、
俺は最初に巻いてた方のマフラーをカバンにしまおうとしたが、
それはハルヒによって阻止された。

「貸しなさい!」
マフラーを掴むとハルヒは自分の首に巻いた。

「寒かったのか?言ってくれればいつでも貸してやったのに」

するとハルヒがまた顔を赤くして呟いた。
「……んたが……たから…くな……のよ」
俺が訊き返すとハルヒがさっきとは違い大声で叫んだ。
「あんたが離したから寒くなったのよ!!」

最初は大声に圧倒されて分からなかったが、意味をよく理解すると俺まで顔が赤くなってしまった。

ハルヒ萌え……
俺は心の中で呟いた。
「おい、待てよ~」
俺がハルヒに萌えてる間に、怒ったように大股で歩いて行ってしまったハルヒに追い付き、それから食事へ向かった。

デートコースはハルヒが決めると言ったが、俺も男としてのプライドがあるので、食事をする店だけは俺が決めた。
某巨大掲示板の住人の意見も参考にして決めたから選択的には間違えてないはずだ。
本格的に混まないうちに食事を済ませようと時間を早めにしたんだが、それでもだいぶ混んでいた。

かなり念入りに調べた甲斐があって料理はかなり美味かった。
ハルヒも
「キョンにしてはいい店を選んだわね」
と言ってたからだいぶ満足したみたいだな。

ちなみにハルヒの二つ目の命令は『夕食を奢る』だったが、
元からそのつもりだったので大した影響はなかった。

食事のあとは腹ごなしのため、俺の家の近所の公園まで歩いて行った。
俺はそこでプレゼントを渡そうとしていた。

公園に着くとタイミングよく雪が降ってきた。
「ねぇ、キョン!雪よ、雪!ホワイトクリスマスってやつだわ!!」

とハルヒははしゃいでいた。
無邪気な子供みたいな笑顔もハルヒの魅力の一つだと思う。

それからベンチに座りしばらく学校のことやSOS団や今日のデートの話で盛り上がったが、少し間が空いたので、
俺はちょうどいいと思いプレゼントの話をきり出した。

「そうだ、ハルヒ。まだプレゼント渡してなかったな」
とカバンから小さな箱を取り出し、ハルヒに渡すと、
「開けてもいい?」
と嬉しそうな顔で聞いてきた。
「まぁ、月並みなものだけど見てくれ。」

「かわいい指輪……」
ハルヒが声を漏らした。

「どうだ?気に入ってくれたか?」
実際うれしそうなハルヒの顔を見ればわかるのだが、一応訊いてみた。
「うん!メチャメチャかわいい!ありがとね、キョン!」
顔を赤くして喜んでくれた。

「ちょっと貸してみろ」
と言いハルヒから指輪を受けとり、ハルヒの指にはめてやると、
「どう!?似合う!?」
マフラーをもらった時の俺と同じことを言った。
「あぁ、似合ってるぞ」
「あたしも大切にするからね!」
とびきりの笑顔で言ってもらえると贈った側としてもうれしい限りだ。

それからしばらくハルヒは指輪を眺めていたが突然訊いてきた。
「ねぇ?これ高かったんじゃない?」

「…確かに少し値段はしたけど、実は俺これ買うためにバイトしてたんだ」
少し考えたが正直に白状した。
そう、俺はハルヒに内緒でバイトをしていたんだ。
今日遅れたのもバイトが少し延びたからだった。
こんな漫画やドラマみたいなことをしちまう俺を笑うなら笑ってくれ。
俺はてっきりハルヒは驚くか笑ってくれると思っていた。
…しかしハルヒはうつ向いていた。
そして呟いた。
「……バカキョン……。さみしかったんだからね…」
「え?」
ハルヒの予想外の発言に俺が驚かされた。

「最近土日にデートに誘っても用事があるからって断るし、たまにSOS団も休むし……。」
ハルヒは小さな声で話し続けた。
「……寂しかったんだから……。一言くらい言ってくれてもよかったじゃない……。」
ハルヒは微かに涙混じりの声になっていた。

俺は震える小さな肩を抱き寄せた。
「ごめん。ハルヒがそんな気持ちだったなんて気付かなかったんだ…。」

ハルヒは抱き締められて一瞬ビクッっとしたが、俺の胸に顔をうずめた。

「グスッ……バカキョン。嫌われちゃったのかと思ったりもしたのよ……?」

もうハルヒは完全に泣いていた……。
ハルヒがそこまで不安になってたことに今更気付くなんて本当にバカだよ俺は。
自分という人間がここまで嫌いになったのは初めてだった。自己嫌悪で死にたくなった。

「ごめんなハルヒ……ごめんな……」
ただ謝り続けた。

だいぶ長い間謝る俺と泣くハルヒが続いた・・・。

あたりは雪がかなり積もっている。

何回目かわからない謝罪の言葉を言うと、ハルヒが口を開いた。
「…もう謝らないでいいよキョン。キョンはあたしのためにバイトしてくれたんだもん。ありがとう。
ちょっと会えないだけであたしも心配になり過ぎたのよ。こんなにキョンはあたしのこと思ってくれてるのに、
心のどこかでキョンを疑ってたんだわ…。」

ハルヒの声はどこまでも優しかった。

「いや、ハルヒは悪くないんだ!
ハルヒのこと悲しませるなんて…」

言いかけた俺の口をハルヒのやわらかい唇がふさいだ。

唇を重ねるだけの軽いキスだったが俺を黙らせるには十分だった。

「そんなに自分が許せないって言うならあたしの3つ目の命令を訊きなさい!」
ハルヒはふっ切れたらしく、いつものハルヒの口調に戻っていた。
目の周りはいつもより赤かったがな。

俺はさっきのキスで頭が混乱していたため、ただ頷いた。

「これからはあたしとの時間を最優先しなさい!!
確かにプレゼントはうれしかったけど、あたしはあんたと同じ時、同じ場所で同じことするのがなによりの幸せなんだからね!」
ハルヒは医者にみせたら心配されるぐらい赤くなって言った。

俺はハルヒのセリフが頭からいつまでも離れないためボ―っとしていた。
反応がない俺を揺すりながら、ハルヒはやや怒りっぽく
「わ、わかったの!?わかんないの!?ちなみに団長の命令には逆らえないんだからね!」
と言った。
体を揺すられ正気に戻った俺は某フランスの英雄ではないが、口に出すより早くハルヒを抱き締め、命令を確かにきいたことを伝えた。

ハルヒがいつもの笑顔を俺に見せ、
「はい、じゃあこの話は終わりね!指輪ありがとね」
と言った。

……公園を出た俺たちは俺の家に向けて歩いている。
気付くとあたり一面は雪で真っ白になっていた。

俺とハルヒは先程の公園のような雰囲気ではなく、いつも通りの楽しい会話が交されていた。
主題は明日行われるSOS団のクリスマスパーティーについてだ。
「みくるちゃんに調理を任せるのが不安でたまらないのはあたしだけかしら?」
「確かに朝比奈さんはちょっと抜けてるからな火事でも起こされたら大変だw」なんて会話をしていたら、
「キャア!」
ハルヒが滑って転びそうになった。とっさに俺は前に倒れるハルヒを

両手で掴んだ。

ムニュ

…ムニュ?ハルヒを掴んだ両手にやわらかい感触がした。
…そう、俺はハルヒの胸を掴んでいたのだ。

「わあぁぁあ!!!す、すまん!!」
ハルヒを立たせると急いで手を離し、謝った。
鉄拳がくるのを覚悟し、目をつぶり攻撃に備えた。

……がいっこうに鉄拳はおろか罵声すら飛んでこない。
恐る恐る目をあけると真っ赤な顔をしたハルヒが呼吸を乱し、
「あ、ありがとう。危なかったわ」
とだけ言った。

俺は不思議に思ったが、
「さあ行きましょ?」
とハルヒが言ったので、また歩きだした。

歩き始めてからしばらく俺は初めて触ったハルヒの胸の感触に興奮し、心臓が破裂しそうだった。
…そうハルヒはまだ大人への一歩を踏み出せずにいたんだ。

俺はこんな状態だし、ハルヒはハルヒで顔を赤くしたままであったため、しばらくは変な沈黙が続いたが、
気付けば、俺の心臓の鼓動も常人程度になり、ハルヒの赤い顔もほのかに桃色をおびる程になり、
また明日のパーティーの話などに戻っていた。

……
家の前に到着し、
「寒いから早く部屋入ろうぜ?」と言うと、ハルヒは「うん…」
と呟き俺の後に続いて部屋に入った。

床に座るハルヒにテレビも見やすいしベッドに座ったらどうかと提案すると、
顔を赤くしながら
「そ、そうね。」
と返事をして俺の隣に座った。
さっきからハルヒの様子がおかしい気がするんだが大丈夫なのか?
と心配になるのと同時に、4つ目の命令がまだ出てないのを思い出した。理由はわからないが何故か元気のないハルヒも気になるし、
偉そうに命令する明るいハルヒが見たくなり、俺は自分から命令を催促した。
…俺ってMなのか?

「なぁハルヒ?まだ4つ目の命令を聞いてないんだが、なにか無いのか?」
俺が言うや否やハルヒは
「う、あ、あの……えっと……」
急に挙動不振になりそわそわした後、またうつ向いてしまった。

再び沈黙・・・。
一体ハルヒはどうしたんだ?心配になるほど元気がない…。
もしかして雪のせいで風邪でもひいてしまったのか?

俺が訊こうとするとハルヒがとうとう話を切り出してきた。

「…4つ目は命令というかお願いなの…。
…でもその前に一つ訊いていい…?」
「な、なんだ?」
弱気なハルヒの発言に一瞬困惑した。

「…あたしって魅力ないの?」
「そ、そんなことない!ハルヒは笑顔だってかわいいし、実はやさしいし…」
俺は悲しげに質問するハルヒに即答した、『やさしい』の後にもまだまだ言うつもりだったが、
俺の口の動きは止まってしまった。

……ハルヒの瞳からは大粒の涙が流れていた…。

俺はハルヒの泣いている理由がわからず、ただハルヒの瞳から流れる涙の軌跡を見ていた…。

何も言えない俺にハルヒが涙を止めることもせずに言った…。
「…ヒック…違うの…、そうじゃないの…。違うのよ…。」

俺は相変わらず何も言えないまま聞いていた。

「グスッ…さっきまでは忘れてたの…。いや、忘れようとしてたのよ…。でもキョンに胸を触られたとき思いだしちゃったの…。」
なにをだ?と聞きたかったが俺はさらに大粒の涙を流すハルヒを目の前にして、言葉を発することすらできない。

ハルヒは言った

「どうして…?どうしてなの?なんで同じベッドで寝てても何もしないの?
なんで胸触ったらあんなに慌てて謝るのよ!?あたし達付き合ってるんだよ!?」

「…ハルヒ」
自然と声が漏れたが、段々ヒートアップしていったハルヒには聞こえてないだろう…。

「キョンがあたしを大事にしてくれてるのはわかってるし、うれしいの!!」

ここまで言うとハルヒは少しトーンを落とし続けた。
「…それでも……、だからこそ……、愛されてるって体でも感じたいの……。
キョンの愛を全身で感じたいよ……」

言い終わるとハルヒは泣き崩れた…。

ハルヒの悲痛な心の叫びが俺の弱虫な心に突き刺さった…。

「…ハルヒ」
俺はついに本音を話した、いや意識的な発言じゃない。自然と思ったことが言葉になる感じだった。

「違うんだハルヒ。俺は本当は優しくなんかないんだよ…。
確かに付き合いだしたころはお前を傷付けたくなくて、そういうことをしたくなっても我慢していたんだ。
でも途中からハルヒにそれをしたら嫌われるんじゃないかって怖くなったんだ。ハルヒと離れるのが怖くなっていったんだよ…。」
今度はハルヒが俺の話を聞いている。

「…途中から俺は自分を大切にしてたんだよ。だからハルヒの胸を触った時も、
知らず知らずに感情を押し殺してたんだ!」

俺の気持ちを聞いたハルヒは、
一度止まりかけた涙をまた流しながら抱きついてきた。

「…バカキョン!あたしがあんたのこと嫌いになるはずないじゃない!」

「ごめん。俺はお前を信じてやれなかったんだ…。」
「いいのよ。あたしだってあんたがバイトしてたとき信じてあげられなかったもん…」

気付けば俺の頬も濡れていた…。

「こんな弱い彼氏だけど好きでいてくれるのか?」
涙ぐんでいるためうまく話せなかったが、ハルヒには伝わったらしく、
「当たり前よ!それよりこんなワガママな彼女を好きでいてくれるの?」

「と、当然だろ!」
とだけ答えて俺はハルヒにキスをした。ハルヒも俺を受け入れた…。

今までで一番長く、一番深く、一番愛に溢れたキスだった・・・

永遠にこの時が続けばいいのに…
とか真剣に思っていたが、一生このままでいるわけにはいかず、

名残惜しかったがハルヒと唇を離した。

俺たちはおそらく世界中で一番赤い顔をしたカップルだろうな。
そして世界中で一番幸せだろう。間違いない。

俺とハルヒは随分長い間見つめ合っていた。

しかし本来ジッとしてるのが嫌いなハルヒがこの沈黙を破った。

「そ、それで4つ目のお願いなんだけど…」

俺は分かっていたがあえて言わずに、
「なんでも言ってみろよ」と笑いながら促した。

ハルヒは軽く俺を睨んでから、
「お、女の子に言わせる気なの!?」

しかしにやけながら俺は言ってやった。
「なんのことだ?言ってみろよ。団長の命令は絶対なんだろ?」

するとハルヒは顔を真っ赤にした。
…俺やっぱりSかもな?

「バ、バカキョン…///」
ハルヒは俺の胸に顔をうずめて恥ずかしそうに言った。

「キョンと……したい…」
俺はその言葉を聞き、どうしようもなくハルヒが愛しくなり、

ゆっくりと押し倒した…。


え?続き?それは教えられんな。
あんなかわいいハルヒは俺だけのものだからな。



・・・終わり。








~クリスマスイブ おまけ~
…午前8時30分
俺は目覚めた。ハルヒは昨日のアレが原因でまだ眠りについていた。
その……まぁ、俺もハルヒも初めてということもあり、昨日はエキサイトし過ぎたわけだ……。

服を着る体力も残ってなかったので、服もろくに着ずに寝てしまったため、俺とハルヒは生まれたままの姿で寝ているわけだ。
暖房はつけたままにしていたが、裸では寒いと思い俺は寝る直前にうすい毛布だけをハルヒと俺に掛けて寝た。

つまり今俺の目の前にはハルヒの顔があるわけだ。
体は毛布に隠れているから見えない。
まぁ俺は昨日この眼に焼き付けたからかまわない。

ハルヒの寝顔を見ていると昨日のことを思い出してしまい、一人で赤い顔をしていた。

自信を持って言える。端から見たら俺変質者だww
なんて俺はバカなことを考えていた。

……悪魔が近付いてきてることもしらずに………

そろそろハルヒを起こさないとな、今日はSOS団のパーティーもあるし、
いつまでも幸せの余韻に浸っていたいが、そうはいかないからな…。

「おいハル……」

ガチャ!バタン!

部屋の扉は開かれた…。
一人の小さな少女の手によって。

「キョン君朝だよ~~!!」
そう、俺の妹だ。
まずい!俺は気付いたときにはもう遅かった。

ハルヒは起きてしまった。
しかもドアが急に音に驚いて上半身を起こしてしまった。さすがハルヒ。実にいい反射神経だ。

ペラッ

毛布がハルヒの肩からずり落ちた…。

あらわになるハルヒの豊かな胸。
状況をまだ理解してないハルヒ。
必死に毛布でハルヒ胸を隠そうとする俺。

「あ~!!なんでハル二ャンはだかなの~!?」

状況を理解したハルヒが顔を赤くして胸を隠す。
と同時に言った。
「こ、これはね!宇宙人を呼ぶための儀式なのよ!」

……ハルヒいくらなんでもその言い訳はないぞ…。
俺はそう思ったが俺の妹は想像以上に純粋らしく、
「え~!そうなの~!?」
と信じてる様子だった。

やった!誤魔化せた!
俺とハルヒは目で会話を交した。

「さぁ、ハルヒが着替えるから、わかったら出て…」
最後の『け』を言う前に妹が言った言葉に俺らは凍りついた。

「宇宙人を呼ぶのって気持ちいいんだね!初めて知ったよ~!」
無邪気な笑顔だった。

「な、なんのことだ?」
俺は凍った思考をなんとか解凍し、訪ねた。

「だって昨日キョン君とハル二ャン『ハルヒ気持ちいいか?』とか『キョンもっと!』
とか『気持ち良すぎて変になっちゃう!』とか言ってたもん!」

…そのあとは本当に大変だった。妹を部屋からなんとか追い出し、
はずかし過ぎてわんわん泣くハルヒを泣きやむまで抱き締めていた。唯一の救いが両親には聞かれてなかったことだ。

しかしうれしいこともあったんだぞ?
帰り際にハルヒが
「こ、今度はあたしの家でやりましょ////」
と言い、キスをしてくれた。

みんな!俺やっぱハルヒのこと大好きだよ!!
…って誰に言ってんだ俺は・・・。

おわり

~おまけのおまけ~
「なんで昨日あんな時間まで起きてたんだ?」
「サンタさんを待ってたの!」

……かわいい奴だ。

「あ、なんかキョン君首の所に赤いのついてる~!」
……
母「キョン!家の中ではマフラー外しなさい」

ありがとうハルヒ!お前のマフラーちゃんと使ってるよ!!

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